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【医師監修】海外ではピルは当たり前?日本と海外の服用率の違いを解説
日本でどれくらいの女性がピルを服用しているかご存知ですか?生理や避妊などプライベートな話題も関係するため、周囲にピルを飲んでいるのか聞きづらいと感じる方も多いかもしれません。
実は、世界に目を向けると、ピルは「自分らしく快適に過ごすための当たり前の選択肢」として広く普及しています。一方、日本では長らく服用率が低いとされてきましたが、近年は20代を中心に、自分の体調を主体的にコントロールするためにピルを選ぶ女性が急速に増えています。
ここでは、日本と海外の服用率の驚きの違いや、日本で普及が遅れている背景、そして今知っておきたいピル事情を医師監修のもと詳しく解説します。現在ピルを飲み始めるか悩んでいる方は、ぜひこの記事を読んでピルについての知識を深めてみてくださいね。
もくじ
ピルとは?
ピルは、卵胞ホルモン「エストロゲン」と黄体ホルモン「プロゲステロン」という2種類の女性ホルモンが配合された経口避妊薬です。避妊効果のみならず、副効用として生理痛軽減や肌荒れ改善、生理不順改善などの効果もあります。ホルモン配合量や用途によって超低用量ピル・低用量ピル・中用量ピル・アフターピルの4種類に分かれており、長期的な避妊や生理痛軽減などの目的では低用量ピルを服用する場合が多いです。
日本でのピルの服用率は?
2021年度に都心で働く女性を対象に行われた調査では、20代女性のうち31%がピルを服用しているという結果になり、30代の12%、40代の3%に比べて最も高い服用率でした。また、都心で働く女性全体で見るとピルの服用率は15%で、2019年に国連が発表した2.9%(日本国内での服用率)の約5倍となっています。
20代の若い頃は、生理痛の原因となる「プロスタグランジン」という物質が多く分泌され生理痛に悩まされやすいと言われているため、それが理由で20代の服用率が高いということも考えられます。
出典:「まるのうち保健室 働く女性ウェルネス白書2022」(三菱地所・神奈川県立保健福祉大学・ファムメディコ)
海外でのピルの服用率は?
2019年の国連統計によれば、世界における、避妊目的でのピルの服用率は8%で、実に1億人以上の女性がピルを飲んでいるとされています。一方で日本でのピル服用率は2.9%となっており、カナダの28.5%やフランスの33.1%などに比べると、かなり低いことがわかります。
【代表的な先進国でのピル服用率】
日本…2.9%
アメリカ…13.7%
イタリア…19.1%
イギリス…26.1%
カナダ…28.5%
ドイツ…31.7%
フランス…33.1%
出典:「Contraceptive Use by Method 2019」(United Nations)
海外でピルの普及が進んでいる背景
海外でピルの普及が進んでいる背景には、「手軽な入手方法」「低価格」「充実した性教育」の3つの要因があります。
フランスやイギリスなどの欧米諸国では、ピルは薬局で購入できる「市販薬」に近い扱いです。医師の処方箋がなくても薬剤師から直接購入できる国が多く、さらに公的補助によって無料や数百円程度で入手できるなど、経済的なハードルが極めて低いのが特徴です。
こうした制度を支えているのが、自分の体や生き方を自分自身で決める「SRHR(性と生殖に関する健康と権利)」という考え方です。この権利が社会に浸透しているため、幼少期から「自分の体と人生は自分で守る」という包括的な教育が徹底されています。
避妊を「恥ずかしい失敗」ではなく「自立した健康管理」と捉える文化が根付いており、制度面と教育面の両輪が高い普及率を支えています。

日本のピル服用率が低い原因
2019年時点での日本におけるピル服用率は2.9%でしたが、日本でピルの服用率が低い原因は一体何なのでしょうか?理由の一部としては、以下のようなものが考えられます。
ピルについて知る機会がない
これまで学校などで、生理や妊娠の仕組みについて学習したことはあっても、ピルについて詳しく学習したことはないという方が多いのではないでしょうか?普段からなかなかピルについて知る機会がないと、ピルの効果や使い方がわからないですよね。
一方、海外ではピルは体調管理のひとつとして、学校教育で自然に紹介されることもあります。日本でも本来、ピルは生理痛やPMSを和らげるなど、日常を少し楽にするための選択肢のひとつです。近年はSNSやオンライン診療を通じて正しい情報に触れやすくなり、「自分の体と向き合うための前向きな手段」として、少しずつ捉え方が変わり始めています。
ピルを飲むのが怖い
ひとつ前の理由とも関連しますが、ピルについてあまり知らない状態だと、ピルを飲むのが怖いと感じることがあるかもしれません。ピルには避妊や生理痛軽減などの効果があり、普段の生活をより快適に送れるようになる可能性がある薬です。生理痛などでお悩みの方は、ぜひこれを機に服用を検討してみても良いでしょう。
パートナー任せの避妊が多い
日本の一般的な避妊法は、コンドームの使用といった「パートナーの協力に依存する手法」であり、女性が自分自身の意志で完結できる避妊法が選ばれにくい傾向にありました。
これは、どちらか一方が責任を負うべきという話ではなく、社会全体として「女性が主体的に体調や妊娠をコントロールする選択肢」が十分に普及しなかったことが背景にあります。
世界的には、ピルや避妊リングなど、自身のライフスタイルに合わせて女性側が主導権を持てる避妊具が普及しています。避妊を相手に委ねるのではなく、自分の体と未来を守るために自らが避妊法を選び取る、パートナーとより対等で安心な関係を築くためのポジティブな選択肢として、ピルの活用が期待されています。
医師の診察が必要
日本でピルが普及しない要因のひとつは、医師の診察が必要であり、入手までの手順が多かったことがあげられます。欧米諸国では、処方箋なしで薬局の店頭にて安価で購入できる国が多い一方、日本では原則として医療機関を受診し、医師の処方を受ける必要があります。この「通院の時間を確保する」という物理的な負担に加え、婦人科特有の「内診の抵抗感」といった心理的なハードルが、多くの女性を遠ざけてきました。
現在はスマホで完結するオンライン診療も普及し、自宅にいながら最短当日で薬を受け取れるなど、利便性は劇的に向上しています。
また、2026年2月現在、緊急避妊薬(アフターピル)については、一部の「指定薬局」において処方箋なしで試験的に販売される体制が継続・拡大されているものの、依然としてすべての薬局で手に入るわけではありません。海外のように「風邪薬を買いにコンビニへ行く」ような気軽さで手に取れる環境にはまだ至っていないのが現状です。
費用が全額自己負担
日本では、避妊目的で服用する低用量ピルやアフターピル(緊急避妊薬)のすべてが「保険適用外(自由診療)」となっており、費用が全額自己負担となります。診察料や薬代を合わせると、毎月数千円、緊急時には1万円を超える出費が生じることも珍しくありません。
この経済的な負担は、特に収入の限られる学生や若年層にとって大きな壁となります。海外では、若者向けにピルを無料配布したり、公的保険で大部分をカバーしたりする国も多いですが、日本では「健康管理のためのコスト」をすべて個人が負う仕組みです。この費用の高さが、受診をためらわせたり、安易で危険な個人輸入に走らせたりする要因のひとつとなっています。
ピルのメリットについて正しく知ろう
まだ日本では服用率が低いピルですが、ピルを飲むことには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?以下で、代表的なものについてひとつずつ見ていきましょう。
一定の避妊率がある
ピルは、正しく服用すれば99.7%の避妊効果を持ちます。コンドームの避妊率が約85%であることを踏まえると、より高確率で避妊できる可能性があると考えられます。ただし、ピルに性感染症予防効果はないため、ピルとコンドームを併用するのが推奨されています。
生理痛や月経困難症改善に効果がある
生理痛は、分厚くなった子宮内膜が生理で剥がれ落ちる際に、経血を体外に排出しようとして子宮が収縮するために起こります。そしてピルには、子宮内膜を薄く保つ効果があるため、子宮の収縮が抑えられて生理痛の改善が期待できます。また、生理痛の影響で日常生活に支障が出ている場合にはそれを月経困難症と呼びますが、月経困難症もピルの服用によって改善できる可能性があります。
肌荒れが改善する
ピルには女性ホルモンが含まれているため、ピルを飲むとホルモンバランスが安定します。また、ニキビの原因となる男性ホルモンも減少するため、肌荒れの改善が期待できます。
ピルはどこで買える?
避妊、生理痛軽減、肌荒れ改善、生理周期の安定など様々な効果があるピルですが、2026年2月現在、低用量ピルは病院やオンライン診療での処方が必須です。
一方、緊急時に使う「アフターピル」は、一部の指定薬局において処方箋なしで購入できる仕組みが広がっています。ここでは、ピルの入手ルートを詳しく見ていきましょう。
病院で処方してもらう場合
病院では、対面で医師の診療を受けることができるため、安心感があります。ピルの処方を希望する場合、産婦人科を受診してピルがほしい旨を伝えましょう。問診や医師の診療を受けて、健康上のリスクがないかを確認してから処方してもらいます。

オンライン処方サービスで処方してもらう場合
オンライン処方サービスは、自宅で医師の診療と処方を受けられるため、病院に行く時間が取れないときなどにおすすめです。スマホで診療予約から処方まで完結できる上、引越しや転勤などで住む場所が変わってもずっと同じサービスを使い続けられるというメリットがあります。
なお、オンライン処方サービスを利用している場合でも、ピル服用中は病院で定期検診を受けることが必要です。一度も病院に行かなくて良いということではありませんのでご注意ください。

通販サイトでのピル購入は避けよう
海外通販サイトなどを見ると、ピルを医師の処方なしで購入できるケースがあります。
しかし、こうしたルートで手に入る薬には、偽造品や不純物の混入、本来の成分が含まれていないといったリスクがあります。
さらに深刻なのが、副作用が起きた際の対応です。ピルには稀に血栓症などの重篤な副作用が起こる可能性がありますが、医師の処方なしで購入した薬による健康被害は、国の「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となります。
つまり、万が一入院が必要なほどの症状が出ても、医療費の給付や補償を一切受けることができません。
自分の体を守るための選択が、かえって取り返しのつかない事態を招く恐れがあります。ピルを服用する際は、必ず病院や信頼できるオンライン処方サービスを利用し、医師の適切な管理のもとで安全に服用しましょう。
まとめ
今回の記事では、世界と比較した日本のピル服用率や、国内外における意識の違いについてお伝えしてきました。
海外では「当たり前の選択肢」として広く受け入れられているピルですが、日本でも近年、20代を中心に「自分の体調を自分で整える手段」として服用を始める方が少しずつ増えています。
これまで「周囲に飲んでいる人がいなくて不安」「なんとなく怖い」と感じていた方も、ピルが特別な薬ではなく、心と体の健康を守るための身近なツールのひとつであることを感じていただけたのではないでしょうか。
生理痛やPMSによるつらさ、避妊への不安をひとりで抱え込む必要はありません。より快適で自分らしい毎日を過ごすために、まずは医師に相談してみることから始めてみませんか?あなたのライフスタイルや体調に合った、無理のないケア方法がきっと見つかるはずです。
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