生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
ピルの避妊率は?飲み忘れで変わる?
もくじ
ピルの避妊率はどのくらい?
低用量ピルは毎日1錠を決まった時間に飲み続けることで避妊効果を発揮する薬です。
用法用量を守った上での避妊率は99.7%※とされており、非常に高い避妊効果が期待できます。
しかし、飲み忘れなどをしてしまった場合、その避妊率は92%まで下がってしまうため注意しましょう。
※一般的なデータであり効果を保証するものではありません
参考:日本産婦人科学会
ピルの飲み忘れで妊娠確率は変わる?飲み忘れ対処法や妊娠確率ダウン方法を説明
ピルの服用は基本的に1日1錠です。もしピルを飲み忘れてしまったときはどうすればいいのでしょうか?
このページでは、ピルを飲み忘れてしまった場合の妊娠確率や、飲み忘れに気づいたときの対処法について詳しくご紹介します。
ピルの飲み忘れ、妊娠確率はどうなる?
毎日飲み続けることで効果が出るピルですが、飲み忘れてしまった場合に妊娠確率はどのように変化するのでしょうか?ピルを正しく服用した場合と比較しながらみていきましょう。
正しい使い方をした場合の
避妊効果 |
飲み忘れなど正しく使用できなかった
場合を含む 避妊効果 |
|
低用量ピル | 99.7% | 92% |
コンドーム | 98% | 85% |
いろいろな避妊方法を比較するために「パール指数」という数字を用います。これは100人の女性がある避妊法を1年間用いた場合に、避妊に失敗する(つまり妊娠する)確率を表します。低用量ピルを飲み忘れなく決まった時間に内服を続けた場合のパール指数は0.3といわれています。
つまり、低用量ピルを正しく使用することで約99.7%の避妊効果が発揮できます。
ただし、飲み忘れがあった場合は十分な効果を発揮することができません。
正しく服用した場合の妊娠確率が約0.3%であるのに対して、飲み忘れがあった場合の妊娠確率は約8人/年に上昇します。避妊効果が下がるため、毎日飲み忘れのないようにすることが大切です。
また、低用量ピル以外で一般的に使用されている避妊方法の「コンドーム」を併用することで、より高い避妊効果が期待できます。
ピルを飲み忘れていないときの妊娠確率
ピルは正しく服用してこそ高い避妊効果を発揮します。毎日忘れることなく飲み続けていれば、妊娠確率を約0.3人/年に抑えることができます(パール指数:1年で100人の女性のうち、何人妊娠するかという数字)。
ただしピルを正しく服用していたとしても、妊娠確率を0にすることはできません。
ピルを飲み忘れることなく服用していれば高い確率で妊娠を避けられますが、絶対ではないということを心に留めておきましょう。
ピルを飲み忘れてしまったときの妊娠確率
ピルは飲み忘れがあると、十分な効果を発揮することができません。
正しく服用した場合の妊娠確率が約0.3であるのに対して、飲み忘れがあった場合の妊娠確率は約8人/年に上昇します。避妊効果が下がるため、毎日飲み忘れのないようにすることが大切です。
ピルを飲み忘れたときの対処法
万が一ピルを飲み忘れてしまったときはどうしたらいいのでしょうか?ここではピルを飲み忘れてしまったときの対処法について期間別に詳しくご紹介します。
1日飲み忘れ:翌日の服用時刻前に気付いたとき
飲み忘れた時点から1日経過していなければ、気づいたタイミングで飲み忘れた分の1錠を飲みましょう。その後は通常通りの服用を続けて大丈夫す。
1日飲み忘れ:翌日の服用時刻に気付いたとき
飲み忘れに気づいたのが24時間後だった場合には、前日に飲み忘れた分の1錠と当日分1錠を合わせて2錠を飲みましょう。翌日からは通常通りの服用を続けます。
2日以上の飲み忘れ
2日以上続けてピルを飲み忘れてしまった場合は、気づいたタイミングで1錠を飲みましょう。その後は通常通りの服用を続けます。
1日に2錠を超えて服用することはできないので、飲み忘れた日数に関わらず、この対応をします。
また、ピルの飲み忘れがあると避妊効果が下がる可能性があるため、飲み忘れが起こる前後に性行為があった場合は注意が必要です。
妊娠の可能性はピルの飲み忘れが何週目であったかによって変わってきます。
ここからは2日以上間続けてピルを飲み忘れた場合の妊娠の可能性について、週別に詳しくみていきましょう。
第1週に飲み忘れ
ピルの服薬期間の第1週目に2日以上の飲み忘れがあった場合、避妊効果が低下する可能性があります。
これは、ピルを服用していない期間が休薬期間を含め7日を超えると排卵が起こる可能性が高まるためです。
飲み忘れた直前の5日以内に性行為があった場合には、緊急避妊薬(アフターピル)の使用を検討してください。
第2週に飲み忘れ
飲み忘れが起きる直前の7日間に連続して正しく服用できているのであれば、ただちに避妊効果に影響が出ることはありません。
ただし7日連続して服用できていなければ、十分な避妊効果が得られていない可能性もあります。
第3週に飲み忘れ
第3週に飲み忘れが合った場合も、第2週と同様に飲み忘れが起きる直前の7日間に連続して正しく服用できているのであれば、ただちに避妊効果に影響がでることはありません。
第3週目に飲み忘れがあった場合は次の週の休薬期間を設けずに、現在のシートの実薬を飲み終わったら次のシートに移りましょう。
飲み忘れた場合の対処法についてご紹介しましたが、少しでも不安がある場合や、体調に変化が表れた場合はすぐに医師へ相談しましょう。
メデリピルでは低用量ピルの服用者に向けて、無料でLINEでの医師相談を受け付けています。オンラインで気軽に相談できるため、飲み忘れて不安になったときでもすぐにサポートが受けられて安心です。
ピルの妊娠確率が上がる・下がる要因
続いてピルの服用中に妊娠確率が上がる要因と、下がる要因について詳しくみていきましょう。
上がる要因
ピルを服用していても妊娠する確率が高くなる要因として、特に多いのが「飲み忘れ」です。
ピルは24時間以内の飲み忘れであれば、飲み忘れた分をすぐに飲むことで問題ない場合が多いのですが、2日以上飲み忘れがあったり、休薬期間の前後で飲み忘れがあったりすると避妊効果が下がり、妊娠確率が上がります。
また飲み忘れ以外にも、嘔吐や下痢などピルの成分の吸収が悪くなる体調の変化や「ピルの避妊効果が出始めるタイミング」「他の薬との飲み合わせ」などの要因で妊娠確率が上がる可能性もあります。
下がる要因
ピルを正しく服用していれば、妊娠確率は約0.3人/年と高い避妊効果を得ることができます。
しかし正しく服用したとしても1年で1,000人中3人は妊娠する可能性があり、100%確実に妊娠を防げることはありません。
妊娠の確率をさらに下げたい場合には、コンドームとの併用がおすすめです。日常的にコンドームを使用していれば、うっかりピルの飲み忘れがあった場合でも不安な要素が減るでしょう。また、コンドームの使用は性感染症の予防にも役立ちます。
ピルの飲み忘れ以外で妊娠確率が上がる理由
飲み忘れの他にも注意したいポイントがあります。ここでは「飲み忘れ」以外の、妊娠確率が上がる要因について詳しく解説していきます。
避妊効果が出始めるタイミング
7日間連続で服用する前に性行為があると、妊娠する可能性が高まります。
ピルの避妊効果が発揮されるのは、生理開始1日目から5日以内に飲み始めた場合は「服用後すぐ」から、生理開始の6日以降に飲み始めた場合は「連続服用7日程度」からとされています。
ピルの避妊効果が出始めるまでの期間は性行為を控えるか、コンドームを使用して避妊を行うのがいいでしょう。
飲み合わせの悪い薬の併用
併用することでピルの効果を弱めたり、避妊効果に影響が出る可能性のある薬があるため注意しましょう。
一緒に飲むことでピルの効果を弱める薬としては「セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)」が含まれるサプリメント、「抗生物質」「抗てんかん薬」「抗HIV薬」「抗結核薬」「精神刺激薬」などが挙げられます。
反対にピルの効果を強める薬としては「アセトアミノフェンなどの解熱剤」「フルコナゾールなどの抗真菌薬」などがあります。他にもピルと併用することで薬の効果が減弱・増強する薬もあります。
薬を自己判断で併用すると避妊効果に影響が出るだけでなく、副反応が強まるなど体に悪影響が出る可能性もあります。ピルと併用して他の薬を飲む際には、必ず事前に医師・薬剤師に申告して指示を仰ぎましょう。
ピルは正しく飲むことが大切
ピルを飲み忘れてしまったときの対処法や妊娠確率についてご紹介しました。
ピルは正しく服用することで、本来の避妊効果を発揮します。飲み忘れがないよう工夫することが大切ですが、飲み忘れがあった場合にも落ち着いて医師に相談するなどの対応をしましょう。
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