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低用量ピルで下痢したら追加服用は必要?判断基準と長引くときの対処法

ピル
更新日:2026.08.21
低用量ピルで下痢したら追加服用は必要?判断基準と長引くときの対処法

低用量ピルを飲んで下痢が起きたとき、「追加でもう1錠飲んだほうがいい?」と焦ったことはありませんか?
実は、追加服用が必要かどうかは「水様性の下痢か軟便か」「飲んでから何時間後に起きたか」の2点で判断できます。どちらのケースに当てはまるかを確認するだけで、焦らずに対応できるようになりますよ。
ピルを服用中に下痢が起きる原因と頻度、時間・程度別の対処法、下痢止めとの飲み合わせ、アフターピルや超低用量ピルの場合の注意点まで、わかりやすく解説しています。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

ピルで下痢が起きる原因と頻度

「ピルを飲んでから下痢が増えた気がする」「副作用として下痢はよく起きるの?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。下痢はピルの副作用の1つで起きることがありますが、その頻度や出やすい時期を知っておくと、いざというときに慌てずに済みます。

下痢が起こる原因

低用量ピルの服用によって体内のホルモンバランスが変化し、消化管の動きに影響が出ることが主な原因です。

低用量ピルに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)は、腸の蠕動(ぜんどう)運動にも影響を与えます。そのため、飲み始めを中心に下痢や軟便が生じる場合があります。ピルの副作用による下痢の多くは一時的なもので、続けるうちに軽減していく傾向があります。

【ピルの種類別】下痢の発現頻度

添付文書に記載されているピルの種類ごとの下痢の発現頻度は、以下のとおりです。

ピルの種類 主な商品名 下痢の発現頻度(添付文書記載)
低用量ピル マーベロン 0.1〜5%未満
低用量ピル アンジュ 0.1〜5%未満
超低用量ピル ヤーズ配合錠 1%未満
超低用量ピル ヤーズフレックス配合錠 1%未満

どのピルでも下痢は頻度が高い副作用ではありませんが、飲み始めに出やすい傾向があります。
下痢が副作用として出る確率は製剤によって異なりますが、いずれも頻度が高い副作用とはいえません。体質や服用開始時期によって症状が出る方もいますが、気になる場合は医師に相談してみてくださいね。

※参考:添付文書「マーベロン21錠、マーベロン28錠」

※参考:添付文書「アンジュ21錠、アンジュ28錠」

※参考:添付文書「ヤーズ配合錠」

※参考:添付文書「ヤーズフレックス配合錠」

下痢が起こりやすい時期

下痢をはじめとする副作用が出やすいのは、服用を始めてから1〜3か月の間です。この時期は体がピルのホルモンに順応する過渡期にあたります。多くの場合は2〜3か月ほど経過すると自然と症状が治まるため、まずは体が慣れるまで様子を見ながら服用を続けてみることが大切です。

iそのほかの副作用

下痢・嘔吐以外にピルの飲み始めに起こりやすい副作用として、吐き気、乳房の張り、頭痛、下腹部痛、むくみ、食欲不振、眠気、不正出血などが挙げられます。
3か月を過ぎても副作用が続く場合は、ピルが体に合っていない可能性があるため医師に相談しましょう。

ピル _よくある副作用のイメージ

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ピルを飲んで下痢したら追加服用は必要?

下痢や嘔吐をしたら、体内から大量の水分が排出されてしまっている状態になるので、まずはいつもよりしっかり水分をとるようにしましょう。追加服用が必要かどうかは「水様性の下痢か軟便か」と「ピルを飲んでから何時間後か」の2点で判断します。以下を確認してみてくださいね。

追加服用の判断基準

追加服用が必要かどうかは、「便の状態」と「ピルを服用してから下痢になるまでの時間」の2つで判断します。

まずは、便の状態を確認しましょう。軟便は柔らかくてもある程度形が残っている便を指し、水様性下痢(水様便)はほぼ水状で形がない便を指します。追加服用が必要になる可能性があるのは、水様性下痢の場合です。追加服用が必要かどうかは、以下を目安に判断してください。

状況 追加服用 主な対応・理由
水様性下痢で、服用後3時間以内 必要 ・成分が吸収されていない可能性が高い
・当日の分に加えてもう1錠(翌日分や予備)を追加服用する
水様性下痢でも、服用後3時間以降 原則不要 ・ピルの成分は通常約2時間で吸収されるため、3時間以上経っていれば追加服用の必要はない
軟便(ある程度形がある便) 原則不要 ・腸で成分が吸収されていると考えられるため、経過時間に関わらず追加服用は不要

※追加服用の要否について自己判断が難しい場合や、激しい下痢が何日も続く場合は医師に相談しましょう。

判断に迷う場合や不安なとき

「自分の便が水様性か軟便か判断がつかない」「追加服用したけれど避妊効果が維持できているか不安」という場合は、下痢が落ち着いてピルを連続7日間正しく服用できるまで性交渉を控えるか、コンドームなどの別の避妊法を併用しましょう。

特に3時間以内の水様性下痢があった直後は避妊効果が一時的に低下している可能性があるため、安全が確認できるまでは二重の避妊対策をとっておくと安心です。

下痢が何日も続いたときのピルの服用方法(日数別)

一時的な下痢であれば大きな問題にはなりにくいですが、何日も続く場合はピルの成分が十分に吸収されず、効果が落ちてしまうおそれがあります。
下痢や嘔吐が続いている「日数(ピルが吸収できていない日数)」に合わせて、以下の対応をとりましょう。

1日だけ下痢があった場合(24時間以内に回復)

下痢が1日でおさまった場合は、ピルを1日飲み忘れたときと同じ扱いになります。
水様性下痢のときに追加服用を行っていれば、翌日以降はいつもどおりの時間に服用を続けて問題ありません。もし追加服用をしなかった場合は、気づいた時点で1錠を飲み、その後は通常どおりのスケジュールで服用を再開してください。
ただし、追加服用をしなかった場合は避妊効果が下がっている可能性があるため、体調が回復してから7日間はコンドームなどの別の避妊法を併用する必要があります。

2日連続で下痢が続いた場合

2日連続で激しい下痢や嘔吐が続きピルが十分に吸収されなかった場合は、ピルを2日連続で飲み忘れたときと同じ状態と考えます。

体調が回復したタイミングでピルの服用を再開しますが、この段階では排卵が十分に抑えられなくなっている可能性が高いです。そのため、体調が回復してピルを再開してから少なくとも7日間は、必ずコンドームなど別の避妊法を併用してください。

3日以上連続で下痢が続いた場合

3日以上続けて下痢や嘔吐が起こりピルが吸収できていない場合は、現在のシートでの服用を一旦中断しなければならない可能性があります。

このように長引く場合は自己判断で飲み続けず、速やかに処方を受けた医師へ相談してください。一般的には現在のシートの服用を中止し、次の生理が始まってから新しいシートで服用を再開する指示が出されるケースが多いです。
また、下痢が続いていた期間やその直後に避妊なしの性交渉があった場合は妊娠のリスクが生じるため、必要に応じてアフターピル(緊急避妊薬)の服用もあわせて医師に相談しましょう。

ピルと下痢止めは一緒に飲んでいい?

低用量ピルと市販の下痢止めは原則として一緒に服用しても問題ありません。ピルの成分と下痢止めの成分が互いに影響し合い、薬の効果を弱めてしまうような相互作用は基本的にないためです。

ただし、下痢止めの種類によっては一時的に腸の動きを抑えるものもあるため、辛い症状を和らげる目的で上手に活用しましょう。なお、下痢止めを飲んでも症状が治まらない場合や、発熱・激しい腹痛を伴う感染性胃腸炎などが疑われる場合は、市販薬で無理に止めようとせず、医療機関を受診して医師の診察を受けることが大切です。

ピルの種類による下痢発生時の注意点

低用量ピル以外のピルを服用している場合も、基本的な判断軸は同じですが、薬の用途によって対応の緊急度や注意点が異なります。

アフターピル(緊急避妊薬)服用時の注意点

アフターピルは毎日飲むピルとは異なり、1〜2錠を単回服用して避妊を図る緊急性の高い薬です。
服用後3時間以内に水様性の下痢や嘔吐が起きた場合は、成分が十分に吸収されず避妊に失敗してしまう恐れがあります。時間的な余裕が少ない薬のため、自己判断で放置せず、すぐに処方を受けた医師に連絡して追加服用の指示を仰ぎましょう。

超低用量ピル・ミニピルの場合

超低用量ピルやミニピル(プロゲスチン単体製剤)は毎日服用するタイプのため、基本的には低用量ピルと同じ考え方で対応します。
服用後3時間以内に水様性下痢が起きた場合は追加服用を検討し、3時間以上経過していれば原則追加服用は不要です。特にミニピルは服用の時間管理が厳密な薬です。判断に迷うときは無理に自己判断せず、医師やクリニックに相談すると安心です。

下痢が3か月以上続くなら医師に相談を

ピルによる下痢は、飲み始めの1〜3か月以内に落ち着くのが一般的です。ピルを飲み始めてから3か月以上副作用が軽減されない場合は、そのピルが体に合っていない可能性があるので医師に相談してみましょう。
また、副作用緩和薬(吐き気止めや整腸剤など)を処方してもらえることもあります。症状が長く続く場合も、自己判断でピルを中止せず、まずは医師に相談してみてくださいね。
3か月以上下痢が続く場合は、ピルの種類変更を含めた対応を医師に相談してみましょう。

ピルの下痢に関するよくある質問

ここでは、ピルの下痢に関する質問にお答えします。ぜひ参考にしてみてください。

追加服用によりシートの錠剤が足りなくなった場合、どうすればいい?

追加服用でシートの薬が足りなくなった場合は、予備シートから補うか、服用スケジュールを1日前倒しにして対応します。予備がない場合は1日早くシートを飲み終え、休薬期間も1日前倒しで開始します。休薬期間の日数(通常7日間)さえ正しく守れば、翌シートに移行しても避妊効果に影響はありません。

ピルを飲んですぐ下痢してしまったけど、追加はいつまでに飲めばいい?

服用後3時間以内に水様性下痢が起きた場合は、気づいたらできるだけ早く追加の1錠を服用してください。追加服用したあとは、当日の定時分も忘れずに飲みましょう(1日に2錠飲む形になります)。服用から時間が経つほど影響が出やすい可能性があるため、早めの対応が大切です。

休薬期間中に下痢しても避妊への影響はないの?

休薬期間中(または偽薬を服用している期間)はもともとピルの実薬を飲んでいないため、この時期の下痢は避妊効果に直接影響しません。ただし、休薬明けから新しいシートの服用を予定どおりのタイミングで開始することが大切です。再開後に下痢が続く場合は医師に相談してください。

ピル服用中に下痢が起きてしまったとき、早く治すための対処法はある?

脱水を防ぐために経口補水液などで水分を少量ずつ補給し、お腹(下腹部)を温めて安静に過ごしましょう。食事をとる場合は、白粥やうどんなど消化が良く胃腸に負担をかけないものを選び、アルコールやカフェイン、脂っこい食べ物は避けてください。
下痢が続く場合は、無理に市販薬で止めようとすると、ウイルスや細菌の排出が妨げられて症状が悪化するおそれがあります。水分補給を心掛けたうえで早めに医師の診察を受けましょう。

まとめ

今回は、ピル服用中に下痢が起きた場合の原因や対処法について解説しました。ピルによる下痢は、飲み始めの1〜3か月ごろにホルモンバランスが変化することでよく起こる症状です。体が薬に慣れていくにつれて自然と落ち着いていくことがほとんどですので、まずは焦らず様子を見てみてくださいね。

もし下痢をしてしまったら、「服用から3時間以内か」「水っぽい下痢か」の2つを確認しましょう。追加服用が必要なのは「3時間以内の水っぽい下痢」だけで、軟便や3時間以上経ってからの下痢であれば心配いりません。市販の下痢止めや整腸薬を服用するのもおすすめです。

下痢が何日も続いてしまったり、不安でどうしても判断がつかないときは、我慢せずに医師に相談するのが大切です。あなたの体に合った無理のない方法で、安心してピルと付き合っていきましょう。

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監修者

波羅 友里恵

2013年杏林大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院で研修。 愛育病院、国立成育医療センターを経て、2018年より六本木レディースクリニックで不妊治療を行う。 現在は六本木レディースクリニック非常勤。
2024年よりメデリピルにてオンライン診療によるピル処方や、mederi magazineの記事監修を担当。

不定期で企業講演を行う。主に卵子凍結や、体外受精、治療に対する会社のサポートについて発信

※1 初月無料は低用量ピルのみ対象となり、別途送料550円(税込)かかります

※2 低用量ピル/超低用量ピルのみ対象となります

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