ピルを飲んでもお酒は飲める?影響や注意点を解説

ピル
更新日:2024.10.25

低用量ピルは毎日服用するお薬なので、服用中に飲酒する機会がある事は珍しくありません。「飲酒によって効果が無くなるかも…」と不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、低用量ピル服用中の飲酒による影響や注意すべきことを解説します。

低用量ピルの服用中でも飲酒はOK

低用量ピルを服用中の飲酒は、直接的にピルの効果を弱めることはなく、基本的には問題はありません。しかし、飲酒の時間や量に注意しないと、ピルの効果に影響が出る可能性があります。

中用量ピルは副作用に注意

中用量ピルは低用量ピルに比べてホルモンの配合量が多いため、副作用が出やすいとされています。
中用量ピルの主な副作用は吐き気や頭痛とされていますが、ひとつ注意しなければならないことがあります。
それは飲酒です。お酒を飲むことでピルが肝臓で分解されるまでに時間がかかり、中用量ピルの作用が増強して副作用がより強く出やすくなるからです。これは、低用量ピルでも同じことがいえますが、中用量ピルは低用量ピルよりも副作用が出やすいため、相まって作用が増強してしまい危険といえます。
もし、副作用の影響で吐いてしまうとピルの効果を充分に得ることができなくなることもあるため注意してください。

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ピルの服用中にお酒を避けるべき時間

服用前の飲酒

低用量ピルの服用直前に飲酒すると、酔いによりピルを飲み忘れてしまう可能性があります。当日中に飲み忘れに気づいたら、気づいた時点で1錠を服用しましょう。

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また飲酒すると、アルコールの影響で下痢や嘔吐をするリスクがあります。ピルの服用から3時間以内に下痢や嘔吐があった場合、ピルの成分が適切な形で吸収されない可能性があるため、低用量ピルを1錠分追加で服用する必要があります。 そのため、ピルの服用は、目安として飲酒終了から3時間以降に服用するようにしましょう。

服用後の飲酒

ピル服用直後に飲酒をすると、服用直前の飲酒と同様に、下痢や嘔吐をするリスクがあり、ピルの成分が適切な形で吸収されない可能性があります。ピル服用後の飲酒は、目安として服用から3時間以降にしましょう。

アフターピル服用後は2時間は飲酒を避ける

アフターピルにも低用量ピルや中用量ピルと同じように副作用があります。
特にアフターピルは多量のホルモンを体内に入れることで緊急避妊をおこなう薬なため、他のピルに比べて副作用が出やすいといえます。
なかでも、吐き気が出やすいため、服用から3時間以内に嘔吐してしまうとアフターピルの成分が吸収しきれていないことから、再度服用が必要になる可能性もあります。
緊急避妊を成功させるためにも、最低でも2時間は飲酒を控えることが必要です。
また、できる限り24時間は肝臓に負担を与えないためにも飲酒を控えて安静にしましょう。
やむ負えず飲酒する場合には量を控え目にするようにしてください。

低用量ピルの服用中の飲酒で注意すること

服用中の飲酒による直接的な影響はありません。しかし、間接的な影響がある可能性や注意点があります。

血栓症のリスク

低用量ピルの副作用である血栓症の発症リスクは、飲酒によってもリスクが高まる可能性があります。飲酒をすると、利尿作用が強まったり、アルコール分解の際に水が必要となるため、脱水状態になりやすくなります。水分が不足すると、血行が悪くなり、血栓ができやすくなるため、飲酒によって血栓症のリスクが上がることがあります。予防として、飲酒前後や飲酒中に積極的に水分補給を行いましょう。

嘔吐や下痢

前述したように、ピルの服用から3時間以内に下痢や嘔吐があった場合、ピルの成分が適切な形で吸収されない可能性があります。当日中に飲み忘れに気づいたら、気づいた時点で1錠を服用しましょう。下痢や嘔吐が続く場合は、避妊効果に影響があるため、性交渉自体を避ける、もしくは避妊具を使用するなど、他の避妊法も併用しましょう。

ピルの飲み忘れに気を付ける

低用量ピルは毎日飲み続けることで効果を発揮する薬です。しかし、お酒を飲むことで酔いが回り、ピルの飲み忘れが起きてしまうこともあります。
当日中の数時間程度の飲み遅れであれば問題ありませんが、1日飲み忘れた場合は気づいた時点で1錠飲み、その日に服用する分も通常通り服用します。
ピルは2日以上飲み忘れてしまうと、生理周期がズレるだけでなく避妊効果が下がってしまい大変危険といえますので、飲み忘れのないようにスマホのリマインダー機能を使うなどして対策をしましょう。

ピルの服用中のお酒で注意すること

基本的には、ピルの服用中に飲酒しても問題ありません。ただし、飲酒の時間や量によっては、効果を弱めたり、血栓症のリスクを上げるため、今回ご紹介した内容に気をつけてお酒を飲みましょう。

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監修者

六本木レディースクリニック医師
波羅 友里恵
2013年杏林大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院で研修。 愛育病院、国立成育医療センターを経て、2018年より六本木レディースクリニックで不妊治療を行う。 現在六本木レディース非常勤。

※1 初月無料は低用量ピルのみ対象となり、別途送料550円(税込)かかります

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