生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
ピルの消退出血と生理の違いは?出血がない時の妊娠可能性を解説
ピルの服用中に起きる消退出血とは聞きなれないという方もいるでしょう。生理とは別物なのか、何日目に起こるのか、疑問に思う方も多いでしょう。
ピルが初めての方にもわかりやすく説明していきます。
消退出血とは?
結論、消退出血は生理とは別物です。
仕組みは同じで、血中のエストロゲンとプロゲステロンが減ることで子宮内膜が剝がれ落ちることから起きる出血を指します。しかし、生理は妊娠ができるように子宮内膜を厚くして準備していた状態から妊娠が成立しなかった場合に起きるものですが、一方で消退出血はピルになどのホルモン薬の服用で起こる人工的な出血です。
消退出血と生理の違い
消退出血とは、ホルモン剤の服用を中止または休薬した際に起こる「人工的な出血」です。一方、生理(月経)は自然な排卵と受精卵の有無によって子宮内膜が剥がれ落ちる現象です。両者は似ているようで仕組みも特徴も異なります。
下記の表で、原因・出血量・期間・痛みの有無を見ていきましょう。
| 項目 | 消退出血 | 生理 |
| 原因 | ピルによるホルモン減少 | 排卵・受精卵不成立 |
| 出血量 | 少なめ | 多め(個人差あり) |
| 期間 | 3~5日程度 | 3~7日程度 |
| 痛み | 軽度またはなし | 強い場合も多い |
このように「なぜ起こるか」と「症状の程度」が異なるため、区別して理解することが大切です。
消退出血が起こる仕組み
低用量ピルに含まれるエストロゲンとプロゲステロンは、子宮内膜を一定に保ち排卵を抑える働きを持ちます。しかし服用を中断すると、これらのホルモン濃度が急激に下がります。その結果、維持できなくなった子宮内膜が剥がれ落ち、出血として現れるのが「消退出血」です。これは自然な月経とは異なり、排卵を伴わない人工的な出血です。したがって、生理と混同されやすいですが、体のホルモン変化に人工的に誘発された現象である点が特徴です。
消退出血と生理の主な4つの違い
消退出血と生理には大きく4つの違いがあります。
1つ目は発生原因で、消退出血はピルの休薬や服用中止によりホルモンが減少することで起こり、生理は排卵後に妊娠が成立しなかった場合に自然に起こります。
2つ目は出血量で、消退出血は比較的少なく、生理は多めです。
3つ目は出血期間で、消退出血は3〜5日程度、生理は3〜7日程度とやや幅があります。
4つ目は痛みで、消退出血は軽度か無症状が多いのに対し、生理では腹痛や腰痛など強い症状を伴うこともあります。
消退出血の時期と日数の目安について
低用量ピルでは、21錠の服用後に7日間の休薬または偽薬期間があり、その間に消退出血が起こります。多くは休薬開始から2〜4日以内に始まり、3〜5日程度続きます。
アフターピルの場合は、服用から2〜5日後に消退出血が見られるのが一般的です。ただし服用のタイミングや個人のホルモン状態によって差があり、予定より遅れたり、量が少ないこともあります。
いずれの場合も、出血の有無や日数には個人差があるため「基準通りでない=異常」とは限りません。
ピルと消退出血の関係
さて、次にピルと消退出血はどのような関係性なのでしょうか。
前述でお伝えしたように低用量ピルやアフターピルの働きによって起こります。
それぞれのピルごとに消退出血が起こるタイミングや出血期間について説明していきます。
低用量ピルの服用により起こる消退出血
低用量ピルは7日間の休薬期間を設けて、その間に消退出血が来る仕組みです。
休薬期間に錠剤を飲まない21錠タイプのものと、休薬期間明けの実薬を忘れないために偽薬(プラセボ錠)を飲む28錠タイプがありますが、いずれも2日目を経過したあたりで出血が始まることがほとんどです。
出血量は個人差はあるものの、生理よりも少ないか同程度の量といえます。
アフターピルの服用により起こる消退出血
アフターピルを服用した場合に起こる消退出血は、服用したタイミングにもよりますが早くて3日程度、遅くて3週間程度で起こります。
出血期間は2〜3日程度で、出血量は生理よりも少ないのが特徴です。
消退出血の後にどれくらいで生理が来る?
アフターピル服用時に起こる消退出血の後に、通常の生理が来るタイミングは服用から3週間以内がほとんどです。
もしくは、生理予定日より前にアフターピルを服用した場合には生理予定日から10日以内に生理が始まることが多いといわれています。
いずれの期間を過ぎても生理がこない場合には、アフターピルで避妊が成功せずに、妊娠している可能性があるため妊娠検査薬を使用して確認しましょう。しかし、陰性の結果であっても生理がこないときは病院を受診するようにしてください。
低用量ピル服用時の消退出血がない場合の原因とは?
ピルを正しく服用しているにもかかわらず消退出血がない場合、いくつかの原因が考えられます。まず、ホルモン作用により子宮内膜が薄く保たれていると、剥がれ落ちる組織が少なく、出血がほとんど見られないことがあります。次に、飲み忘れや服用時間の乱れがあるとホルモンバランスが崩れ、出血のタイミングがずれたり消退出血が起こらなかったりします。また、消退出血がない場合でもごくまれに妊娠している可能性も否定できません。そのため、予定より長く出血が見られない時は妊娠検査薬で確認し、心配がある場合は早めに婦人科を受診することが大切です。
消退出血と不正出血はどう見分ける?
ここまで消退出血について詳しく説明してきましたが、不正出血とはどう違うのか知っておきたいところです。
不正出血は、ピルや薬剤の副作用で起こる出血であったり、何らかの病気が要因で起こる出血、ストレスやホルモンバランスの乱れで起こる出血などを指します。
自身で見分けるのは非常に難しく、身体の状態やそのほかの要因から判断するしかありません。
気になる症状が出血以外にある場合は不正出血の可能性があります。
また、排卵期出血や着床出血と似ているため、妊娠の可能性がある場合には妊娠検査薬を使用して確認するようにしましょう。
見分けるポイントは「出血のタイミング」と「量・期間」
消退出血と不正出血を見分ける際の大きなポイントは、出血が「いつ」「どのくらい」起きるかです。消退出血は休薬や服用後の決まった時期に起こり、量や期間も一定しています。一方、不正出血は周期に関係なく突然起こることがあり、量も少量のことが多いですが、長く続く場合もあります。さらに、不正出血は薬の副作用や子宮疾患、ホルモンの乱れなど原因が多様で、自己判断が難しいのが特徴です。生理予定日と関係なく繰り返す出血があれば、医師に相談することが望まれます。
まとめ
消退出血はピルのホルモン作用による人工的な出血で、生理とは原因も症状も異なります。出血がない場合には内膜の状態や飲み忘れ、妊娠の可能性などが関係することもあります。不正出血との見分けも難しいため、不安な症状があれば早めに婦人科で相談しましょう。
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