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生理中の性行為のリスクとは?妊娠確率・感染症・男性への影響を解説

生理
更新日:2026.08.20
生理中の性行為のリスクとは?妊娠確率・感染症・男性への影響を解説

「生理中に性行為をしても大丈夫かな?」そんな疑問や不安を感じたことはありませんか?
パートナーからの誘いにどう応えればいいか迷ったり、体の負担が気になったり…生理中のデリケートな時期の過ごし方は、なかなか人には聞きにくい悩みですよね。

この記事では、生理中の性行為における医学的なリスクや、妊娠・感染症を防ぐための注意点、さらには生理中に性欲が高まる仕組みやその解消法まで、医師監修のもと分かりやすく解説します。
今の自分の体の状態を正しく理解し、パートナーと一緒に「お互いが心地よい選択」をするためにも、ひとつずつ一緒に確認していきましょう。

生理中に性行為することはできる?

生理中の性行為は医学的に禁じられているわけではありませんが、生理中の女性の体は通常よりもデリケートな状態にあります。子宮内膜が剥がれて出血しているため細菌感染のリスクがわずかに高まったり、行為によって生理痛のような痛みを感じたりする場合もあります。
また、「生理中なら絶対に妊娠しない」という認識は誤りであり、排卵周期の乱れによっては妊娠する可能性もゼロではありません。根拠のない情報に惑わされず、お互いに心地よい選択ができる関係性を築きましょう。

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生理中の性行為に伴うリスク

生理中の性行為は医学的に禁止されているわけではありませんが、通常時とは異なるリスクが存在します。女性・男性の双方に関わるリスクを正しく理解したうえで判断することが大切です。

女性側に起こりやすいリスク

生理中はホルモンバランスや子宮・腟の状態が普段と大きく異なるため、以下のようなリスクが高まります。

妊娠する可能性がゼロではない

「生理中は妊娠しない」という説は、厳密には正しくありません。精子は女性の体内で最長5〜7日間ほど生存することがあります。生理周期が不安定な場合や、生理が終わってすぐに排卵が起こるケースでは、生理中の行為であっても生き残った精子と卵子が出会い、妊娠が成立する可能性があるため、注意が必要です。

また、生理の時期によって妊娠リスクには差があります。一般的に生理開始直後(1〜3日目ごろ)は排卵までの間隔が長く妊娠リスクは比較的低いとされますが、生理の終わりかけ(4日目以降)は排卵日が近づく場合があり、妊娠リスクが上がる可能性があります。特に生理周期が短い方や不規則な方は注意が必要です。いずれの時期も、必ず避妊を行いましょう。

感染症(性病)のリスクが高まる

生理中の腟内は非常にデリケートで、通常よりも傷つきやすい状態です。わずかな刺激でできた傷口から細菌やウイルスが侵入しやすく、クラミジアや淋病、HIVなどの性感染症のリスクが上昇します。

また、血液を介してパートナーへ感染を広げる危険性や、膀胱炎などの尿路感染症にも注意が必要です。経血はウイルスや細菌が繁殖しやすい環境をつくるため、コンドームなしの性行為は感染リスクが特に高まります。感染症が心配な場合は、産婦人科や性感染症専門の医療機関へ相談してみましょう。

子宮内膜症を誘発・悪化させる恐れがある

生理中の性行為は、本来排出されるべき経血を子宮内へ逆流させてしまう原因になります。
この経血の逆流は、不妊の原因にもなり得る「子宮内膜症」を引き起こす要因の1つと考えられています。将来の健康を守るためにも、体への負担は最小限に抑えましょう。

心身ともに大きな負担がかかる

生理期間中はホルモンバランスの変動により、疲労やストレスを感じやすい時期です。精神的にも不安定になりやすいため、無理に性行為に応じることは女性の心身に大きな負担を与えます。この時期は「何もしないでリラックスする時間」を優先し、お互いをいたわり合うことが大切です。

男性パートナーに起こりうるリスク

生理中の性行為は女性側だけでなく、男性パートナーにとっても以下のようなリスクがあります。

性感染症への感染・感染拡大の危険

女性側がHIVや性感染症を保菌している場合、経血を介して男性パートナーへ感染を広げてしまう危険性があります。また逆に、男性側が保菌している場合も、生理中で傷つきやすくなっている女性の腟内へ感染を広げやすくなります。お互いの感染拡大を防ぐためにも注意が必要です。

衛生面でのトラブルや雑菌の繁殖

経血はタンパク質や水分を多く含み、細菌や雑菌が繁殖しやすい環境をつくります。コンドームを着用しない性行為は、雑菌が尿道などに入り込んで炎症を引き起こすなど、衛生面でのトラブルにつながるリスクが高まります。

i避妊に失敗した場合の対処法

コンドームが外れたり破れたりするなど避妊に失敗した場合は、決して放置せず、できるだけ早くアフターピル(緊急避妊薬)の服用を検討しましょう。

アフターピルは性行為後、服用するまでの時間が短いほど高い妊娠阻止率が期待できます。不安な場合は一人で抱え込まず、早めに産婦人科を受診するか、オンライン診療などを活用して医師に相談することが大切です。

アフターピルの正しい飲み方3STEPについてのイメージ

※妊娠阻止率とは、排卵日付近という最も妊娠リスクの高い時期に性交渉を行ったあと、アフターピルを服用することで妊娠を防ぐことができた割合のことです。

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生理中の性行為が痛い理由

生理中は子宮口(子宮の出口)が少し開き、うっ血して敏感になっているため普段よりも生理痛を強く感じてしまうことがあります。また、子宮を収縮させる物質「プロスタグランジン」が多く分泌されるため、刺激に対して痛みを感じやすい状態になっています。

さらに、体調が良くないときは気持ちが乗らず、痛みや違和感が出やすいものです。「生理中の性行為は痛いものだ」という記憶が残ってしまうと、生理の日以外でも性行為に対して不安や苦手意識を持つきっかけになりかねません。

生理中に性欲が高まる要因

生理中なのに、いつもより性欲が高まることに戸惑いを感じたことはありませんか?
ここでは、生理中に性欲が高まりやすくなる理由を、体の仕組みに沿って解説していきます。

ホルモンバランスが変化するため

女性の体は、生理の周期に合わせてホルモンのバランスが常に変化しています。
生理が始まると、妊娠(排卵)の準備を進める女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が少しずつ増えていきます。そのため、普段よりも性欲が高まりやすくなると考えられています。

生理痛を緩和するため

体が生理痛によるストレスを自力で和らげようとすることが、性欲が高まる理由の1つです。
生理中にお腹が痛んだり気分が落ち込んだりすると、脳はそれらを解消するために「エンドルフィン」という成分を出そうとします。
これは「天然の痛み止め」とも呼ばれる成分で、気持ちがリラックスしたり満足感を得たりしたときに分泌されます。つまり、体が生理のつらさを少しでも軽くしようとして、本能的に心地よい刺激を求めている可能性があるのです。

生理中の性欲を無理なく解消する方法

生理中に高まる性欲は体の自然な反応ですが、無理をして行為に及ぶ必要はありません。
ほかの方法で心を満たし、リラックスすることで、自然と落ち着かせることができます。

アロマや音楽などでリラックス効果を得る

心と体の緊張をゆるめるには、香りや音の力を借りるのが効果的です。マジョラムやカモミール、ゼラニウムなどのアロマは、高ぶった神経を優しくなだめ、生理中のイライラや性的な興奮、不安を包み込んでくれます。お気に入りの音楽を流しながら香りに身を委ねる時間を持つだけでも、気持ちのとげとげしさが和らぎ、焦りも自然と落ち着いていきます。

ヨガやストレッチを行う

体のこわばりをほぐすことで、気持ちの高ぶりも穏やかに整いやすくなります。座ったままや寝たままできるやさしいヨガやストレッチは、生理中に起こりやすい「冷え」や「むくみ」の改善に役立ちます。深い呼吸とともに体を伸ばすことで、心身の緊張がほどけ、リラックスした状態へと導かれます。

適度な運動を取り入れる

軽く体を動かすことは、気分転換と心の安定につながります。少し余裕があれば、外の空気を吸いながらゆっくり散歩をしてみましょう。景色を眺めて歩くだけでも意識が外へ向き、気持ちが切り替わります。「運動しなきゃ」と気負わず、今の自分が心地よいと感じるペースを大切にしてください。

好きな食べ物を食べて食欲を満たす

満足感のある食事は、心を落ち着かせる大切なケアの1つです。大好きなスイーツや温かいスープなど、「おいしい」と感じるものは脳に安心感を与えてくれます。
ただし、生理痛を強めやすい冷たい食べ物や、カフェインの摂りすぎには注意しながら、頑張っている自分を優しくいたわってあげましょう。

生理中に性行為する際の注意点

生理中の性行為は医学的に禁じられているわけではありませんが、いつも以上に自分の心と体の声に耳を傾けることが大切です。
お互いが心からリラックスして過ごせるよう、事前に知っておきたい6つの注意点を確認しておきましょう。

必ず避妊(コンドーム)を行う

必ずコンドームなどの避妊方法を徹底しましょう。生理中の着用は避妊だけでなく、細菌やウイルスの侵入を防ぐ「感染症対策」として重要です。この時期の腟内は非常にデリケートで、通常時よりも性感染症にかかるリスクが高まっています。自分とパートナーの健康を守るためにも、正しく装着し、衛生面にも配慮しましょう。

経血の多い時期を避ける

経血量が多い1〜3日目の性行為は控えましょう。この時期は生理痛や倦怠感が強く出やすく、無理に行うと女性の体に大きな負担がかかります。
また、出血量が多いと汚れが気になり、精神的にもリラックスして楽しむことが難しくなります。
自分の体の声を優先し、無理のないタイミングを見極めることが大切です。

浅い挿入を心がける

性行為の際は、浅い挿入にとどめるよう配慮しましょう。深く挿入しすぎると女性が痛みを感じるだけでなく、本来排出されるべき経血が子宮内へ逆流してしまう原因になります。経血の逆流は子宮内膜症を誘発するリスクがあるため、注意が必要です。

痛みを感じたらすぐに中止する

少しでも痛みや違和感を感じたら、我慢せずにすぐ中止しましょう。生理中は子宮の入り口が敏感になっており、強い痛みを感じたり、経血の逆流を招く恐れがあります。
無理を重ねると性行為そのものに恐怖心を持ってしまうため、自分の感覚を一番に守ってくださいね。

汚れ対策を徹底する

経血で寝具を汚さないよう、あらかじめ準備を整えておきましょう。大判のバスタオルや防水シートを敷いておくことで、「汚してしまうかも」という心理的な不安が解消され、リラックスして過ごせるようになります。

気が進まないときは断って良い

生理中に性行為をしたくないと感じたら、無理に応じる必要はありません。
生理中は、生理痛やだるさ、気分の落ち込みなどで心身ともに負担がかかりやすい時期です。体調が優れないときは、「今日は休みたい」と素直に伝えることも大切です。

性行為は、お互いの同意があってこそ成り立つものです。不安や痛みがあるまま無理をすると、心や体に負担が残ることもあります。気になる症状が続く場合や不安がある場合は、一人で抱え込まず婦人科へ相談しましょう。

ピルを服用すれば大切な予定に合わせて生理日を移動することが可能

旅行や試験、大切なイベントなどに生理が重なりそうなとき、ピルを服用して生理日をコントロールする「月経移動」という方法があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

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生理を早めたい場合

生理を早める方法は、予定日の前に生理を終わらせておけるため、イベント当日に薬を飲む必要がなく、副作用(吐き気など)を気にせず過ごせるのが大きなメリットです。

中用量ピルを使用する場合、ずらしたい生理のひとつ前の生理が始まってから3〜5日以内に飲み始めます。希望する次回生理開始日の2日前まで(かつ10日間以上)、毎日定刻に1錠ずつ服用を継続して中止すると、服用終了から2〜5日後に生理が始まる仕組みです。

なお、あらかじめ低用量ピルを日常的に服用している方の場合は、14日以上服用したあとに休薬期間を設けることで、同様に生理を早めることが可能です。

生理を遅らせたい場合

生理を遅らせる方法は、予定日の直前から飲み始めるため、事前の準備が間に合わなかった場合にも対応しやすい方法です。

中用量ピルを使用するのが一般的で、生理が来そうな予定日の5〜7日前から飲み始めます。生理を避けたい日当日まで毎日定刻に1錠ずつ服用を継続すると、服用終了から2〜5日後に生理が来ます。

理論上は飲み続ける限り生理を遅らせることが可能ですが、内服を長く続けると不正出血のリスクが高まるため、遅らせる日数は長くても2週間程度にとどめるのが望ましいでしょう。もし、服用中に生理が来てしまったら、その時点で服用を中止するようにしてください。

月経移動を確実に成功させるためには、「計画的な準備」が欠かせません。飲み始めるタイミングが1日でもずれると、十分な効果が得られない可能性があるからです。

特に「早める方法」は1か月以上前からの準備が必要になるため、大切な予定が決まったら、まずは早めに医師へ相談しましょう。

生理中の性行為に関するよくある質問

ここでは生理中の性行為に関する質問にお答えします。ぜひ参考にしてみてください。

生理中は性感染症にかかりやすいの?

通常より感染リスクが高まると考えられています。生理中は腟内が傷つきやすく、経血によって細菌やウイルスが侵入しやすい状態です。クラミジアや淋病、HIVなどを防ぐためにも、生理中でもコンドームを正しく使用しましょう。不安がある場合は検査を受けると安心です。

生理中の性行為後にナプキンやタンポンを使用する際の注意点は?

性行為の直後にタンポンを使用することは避け、清潔なナプキンを使用しましょう。行為後の腟内は傷つきやすくデリケートなため、タンポンの挿入が刺激となり感染症のリスクを高める可能性があります。また、行為後はぬるま湯のシャワーで外陰部を優しく洗い流し、清潔を保つことが大切です。

生理中に性行為をして寝具や衣服を汚してしまった場合の適切な洗浄方法は?

経血の汚れは、熱湯を使わず「冷水」またはぬるま湯で洗い流すのが基本です。血液に含まれるタンパク質は高熱で固まる性質があるため、お湯をかけると落ちにくくなります。セスキ炭酸ソーダや血液用洗剤を溶かした冷水に30分ほど浸け置きしてから通常通り洗濯すると、きれいに落とすことができます。

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監修者

海渡 由貴

2015年日本医科大学医学部卒業後、2年間の初期研修を経て、2017年より日本医科大学産婦人科学教室に入局。
大学病院、市中病院、クリニックなど幅広く勤務を経験。

日本女性医学会、日本生殖医学会、日本周産期・新生児学会に所属し、日々最新の知識を習得し、現在は日本医科大学武蔵小杉病院にて助教を務める。

2026年1月に医学博士取得。

2024年にメデリピルにてオンライン診療によるピル処方を開始し、2025年からmederi magazineの記事監修を担当。

※1 初月無料は低用量ピルのみ対象となり、別途送料550円(税込)かかります

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