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更年期の子宮の痛みはなぜ起こる?チクチク・鈍痛・生理痛のような痛みの原因と対処法

生理
更新日:2026.08.24
更年期の子宮の痛みはなぜ起こる?チクチク・鈍痛・生理痛のような痛みの原因と対処法

生理でもないのに、下腹部がチクチクと痛んだり、重たい鈍痛を感じたりしたことはありませんか?痛みがあると「更年期のせい?それとも病気のサイン?」と不安になってしまいますよね。
更年期に起こる子宮・下腹部の痛みは、女性ホルモンの変化に伴う冷えや自律神経の乱れが関係していることがありますが、婦人科系の疾患が隠れている場合もあります。
この記事では、更年期の子宮の痛みの原因や種類別の特徴、受診の目安、漢方・市販薬を含む対処法まで、分かりやすくまとめました。つらい痛みは我慢せず、この記事を参考にしつつ医師に相談してくださいね。

更年期に「子宮の痛み」が起こる原因

生理ではないのに子宮や下腹部が痛むのは、更年期世代の女性によく見られるお悩みです。たとえば以下のような痛みを感じることがあります。

I

更年期世代の方がよく訴える子宮・下腹部の痛みのパターン

  • チクチクと刺すような痛みがある
  • ズーンと重たい鈍痛が続く
  • 生理痛のような痛みなのに生理ではない
  • 痛みが出たり治まったりを繰り返す
  • 腰まで痛みが広がる感じがある

「更年期のせいかな」と思いながらも、「もしかして何か病気なのかな…」と不安になってしまいますよね。まずは更年期に子宮の痛みが起こる原因を確認していきましょう。

i原因は女性ホルモンの低下と自律神経の乱れ

更年期に子宮や骨盤の痛みを引き起こす根本的な原因は「エストロゲン(卵胞ホルモン)の激減」です。それに加えて、以下のような要素が重なると体が冷えやすくなり、痛みの症状をさらに悪化させたり、強く感じさせたりする原因となります。

  • ・日常的なストレスや緊張
  • ・運動不足による筋力低下
  • ・不規則な生活習慣や不摂生
  • ・冷え(手足や下半身の冷え)

更年期の子宮の痛みの種類と原因

更年期の下腹部の痛みは「チクチク」「ズーンと重たい鈍痛」「生理痛のような痛み」など、人によって感じ方がさまざまです。ご自身の痛みがどのタイプに近いかを、まずは確認してみましょう。

チクチクした痛み・刺すような痛み

下腹部にチクチクと刺すような痛みを感じる場合、生理周期の乱れによって不規則に痛みが発生している可能性があります。また、痛む位置が右か左に偏る場合や、痛みが強い・長引く場合は卵巣や腸のトラブルの可能性も考えられます。一度婦人科や内科を受診してください。

鈍痛・重たい痛み

下腹部がズーンと重たく感じられる鈍痛は、腸や子宮・卵巣に異常があるときに起こりやすいとされています。更年期世代は自律神経の乱れから冷えを感じやすく、鈍痛が慢性的に続くこともあります。
子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科系疾患が背景にある場合もあります。

更年期の子宮の痛みで注意すべき症状と受診の目安

更年期に起こる子宮の痛みは、ホルモンバランスや自律神経の乱れだけが原因とは限りません。
ここでは、どのような症状のときに受診すべきか、具体的な目安をお伝えします。

すぐに産婦人科を受診すべき症状

  • ・痛みがだんだん強くなってきた
  • ・不正出血がある
  • ・下腹部が膨らんでいる
  • ・下腹部に我慢できない痛みがある
  • ・下腹部の痛みが2日以上続いている

このような症状がある場合は、すぐに婦人科を受診しましょう。

痛みの原因として考えられる婦人科系の病気

上記の症状がある場合は、以下の婦人科系の病気が疑われます。

病名 主な痛みの特徴と症状
子宮内膜症 生理中のキリキリした痛みに加え、進行すると生理以外のタイミングにも痛みが出ることがある。排便痛・性交痛を伴う場合も
子宮筋腫 下腹部の圧迫感のある鈍痛。腫瘍が大きくなるにつれて痛みが増す。貧血や不正出血を伴うこともある
子宮頸がん・子宮体がん 初期症状は少ないが、進行すると不正出血や性交時の痛みが見られることがある
卵巣のう腫・卵巣がん 症状に乏しく、腫瘍が大きくなると下腹部の膨らみや鈍痛が出ることがある。症状が続く場合は婦人科受診を

命に関わる病気も含まれるため、少しでも疑いや不安がある場合は産婦人科を受診し、早期発見・早期治療につなげることが大切です。

更年期の子宮の痛みへの対処法

更年期の子宮の痛みは、原因に応じた対処が大切です。まずは医療機関を受診することを前提としつつ、日常でできるセルフケアや治療の選択肢を確認していきましょう。

体を温めるセルフケア

体を温めることで、更年期の症状による子宮の痛みを緩和できることがあります。
冷えも下腹部痛の原因になるため、冬は室温を上げる、温かい食べ物や飲み物を摂る、湯船に浸かるなどして体を温めることがおすすめです。また手首や足首、首回りなどの血管が集中している部分を温めると効果的です。無理のない範囲で、体を温める習慣を取り入れてみてください。

漢方薬(当帰芍薬散・加味逍遙散・桂枝茯苓丸など)

更年期の子宮の痛みや下腹部痛の緩和には、漢方薬を用いるのも選択肢の1つです。漢方医学では「気・血・水」のバランスを整えることで症状へアプローチします。

漢方薬 特徴・向いている体質
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) 冷え症で疲れやすく体力が虚弱な方に。下腹部痛・むくみ・更年期障害に用いられることがある
加味逍遙散(かみしょうようさん) 疲れやすく便秘しがちな方に。更年期障害・冷え症・不眠などに用いられることがある
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 比較的体力があり肩こり・冷えのある方に。更年期障害・月経不順などに用いられることがある

体質によって合う・合わないがあるため、自己判断での服用は避け、漢方薬剤師や医師に相談して自分に合ったものを選んでもらいましょう。

市販薬・鎮痛剤を使う

痛みが軽い場合は、ロキソプロフェンなどを含む市販の鎮痛剤で一時的に症状を和らげることができます。ただし、鎮痛剤はあくまで痛みへの対処であり、根本的な原因を解消するものではありません。

低用量ピルによる緩和(45歳以下が対象の目安)

ホルモンバランスの乱れによる症状で悩んでいる場合、低用量ピルの服用で緩和されることがあります。
20~30代の方は、月経前症候群でこれらの症状が現れることがあります。低用量ピルは、血栓症のリスクのない閉経前または50歳以下までの方であれば服用可能です。ただし、喫煙の有無や既往歴によっては服用できないこともあるため、35歳以上の方は注意点も含めて必ず医師から説明を受けたうえで服用しましょう。

まとめ

更年期に起こる子宮の痛みの原因や種類、対処法について解説してきました。チクチク・鈍痛・生理痛のような痛みなど感じ方はさまざまですが、不正出血・強い痛み・下腹部の膨らみがある場合は婦人科系や腸の病気の可能性もあります。そのため、我慢せず一度産婦人科や内科を受診することをおすすめします。
また、20~30代の方は低用量ピルが症状緩和の選択肢になる場合もあります。
更年期障害は身体的な要因だけでなく、心理的因子、社会的因子が複雑に関わって発症し、その症状もさまざまです。少しでも症状を緩和させるためにも、ご自身を労わりながら一人で抱え込まず産婦人科に気軽に相談してみてくださいね。

更年期の子宮の痛みに関するよくある質問

ここでは、更年期の子宮の痛みに関するよくある質問に回答します。

更年期の下腹部痛に漢方は効果ある?

当帰芍薬散・加味逍遙散・桂枝茯苓丸などの漢方薬は、更年期の下腹部痛の緩和に用いられることがあります。
漢方薬は体質によって合う・合わないがあり、正しく用いることで症状の改善が期待できます。十分な効果を得るためにも自己判断での服用は避け、医師に相談のうえで自分の体質に合ったものを選んでもらいましょう。

更年期の子宮の痛みはいつまで続くの?

更年期による子宮の痛みは個人差があり、閉経後にホルモンバランスが安定するにつれて痛みが落ち着いていく方が多いです。ただし、痛みの原因が婦人科系疾患や腸にある場合は、更年期が終わった後も症状が続いてしまうケースがあります。
痛みが長く続く場合や強くなっていく場合は、我慢せず早めに産婦人科を受診して医師に相談してみましょう。

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監修者

柴田 綾子

2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し、2013年より淀川キリスト教病院で産婦人科診療を行う。
2022年よりmederi株式会社において、mederi主催のセミナーやイベントに登壇、mederi magazineの記事監修を担当などを担当。

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