生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
旅行前に生理をずらす方法は?何日前に病院に行く?ピルの値段やオンライン診療と注意点
旅行やデート、仕事で外せない予定、あるいは学生の方であれば修学旅行や体育祭など、大切なイベントはたくさんありますよね。
しかし、生理と重なってしまうと、生理痛や腰のだるさ、ナプキンの漏れが気になってしまい、せっかくの予定を心から楽しめなくなってしまうかもしれません。そのようなときは、準備や工夫をして生理中の不快感を軽減させましょう。また、月経移動ピルを服用すれば生理日を移動させることが可能です。
この記事では、ピルを使用して生理をずらす方法から、生理中に安心して過ごすための持ち物、症状を和らげる対処法まで、わかりやすく紹介していきます。不安を減らして、大切なイベントを心から楽しめるよう、この記事が少しでもお力になれれば嬉しいです。
もくじ
旅行のために生理をずらすことはできる?
医療機関で処方されるピルを使うことで、生理の日程を調整することが可能です。これを「月経移動」と呼び、主に中用量ピルという種類の薬が使われます。この方法は、ホルモンバランスを一時的に変化させることで、子宮内膜が剥がれ落ちるタイミング(生理が来る日)を意図的にコントロールする仕組みです。
月経移動ピルとは
ピルにはさまざまな種類がありますが、生理日を移動させたい場合によく使われるのが、中用量ピルです。中用量ピルは、避妊や生理痛治療に使われる低用量ピルよりも、女性ホルモンの配合量が多い薬です。ホルモン量が多い分、より確実性が高く、短期間の服用で生理日を動かすのに適しています。
意図的に生理をずらすには、「遅らせる方法」と「早める方法」の2通りがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
生理を遅らせる方法

・服用開始タイミング:ずらしたい生理開始予定日の5~7日前から中用量ピルを服用し始める
・服用期間:生理を避けたい日まで、毎日1日1錠を服用し続ける
・生理がくるタイミング:服用を中止すると、その2~3日後に生理(消退出血)がくる
この方法の場合は当日も薬を飲み続ける必要があるため、副作用(吐き気など)が重なる可能性があるのがデメリットです。また、排卵後に薬を飲み始めるため、服用開始前に妊娠の可能性がないか確認し、必ず医師に相談しましょう。
メリットは、大事な予定に直前に気づいたときでも、生理予定日の5〜7日前までに受診すれば調整が間に合う点です。1か月以上前から準備が必要な「早める方法」に比べ、思い立ってすぐに調整できるのは便利ですよね。
生理を早める方法

・服用開始タイミング:ずらしたい生理の1つ前の生理が始まってから5日目までに、中用量ピルを服用し始める
・服用期間:希望する生理の2日前まで服用を続ける
・生理がくるタイミング:服用を中止すると、その2~5日後に生理(消退出血)がくる
早める方法だと、旅行やイベント期間中は副作用の心配なく過ごせます。ただし、生理を早めるには、1つ前の生理の時期から計画的に準備する必要があるため、スケジュール管理をわずらわしく思う人もいるかもしれません。
旅行のために生理をずらすには何日前に産婦人科に行くべき?
旅行の日程が決まったら、なるべく早めに産婦人科を受診しましょう。早めに相談することで、体への負担が少ない方法を選べたり、万が一副作用が出た場合も落ち着いて対処できたりと、心に余裕を持って準備を進めることができますよ。
生理を遅らせる場合
生理を遅らせたいなら、遅くとも生理予定日の10日前から2週間前までには受診することをおすすめします。薬を飲み始めるのは予定日の5日前からですが、診察や処方までの時間を考えると、ギリギリでは間に合わない可能性があるからです。「この日は避けたい!」という大切な予定があるなら、余裕を持ってスケジュールを組んでおくと安心ですね。
生理を早める場合
生理を早めたい場合は、さらに早い準備が必要です。ずらしたい生理の「1つ前の生理」の開始から5日目までにピルの内服を始める必要があるため、予定している旅行日の1~2か月以上前には受診しておくと良いでしょう。
生理周期が不安定な人は早めの相談が必要
普段から生理不順がある方は、次の生理がいつ来るか予測しにくいため、通常よりも早めの相談が必要になります。医師と今の体の状態を確認しながら、自身にあったスケジュールを一緒に作っていきましょう。
また、ピルを初めて使う方も余裕を持って受診するのがおすすめです。早めに飲み始めることで、副作用が出やすいかどうかを旅行前に確認できるメリットがあるからです。
iオンライン診療に対応しているクリニックもある
「近くに産婦人科がない」「忙しくて受診する時間が取れない」という方には、スマホで完結するオンライン診療がおすすめです。ビデオ通話を通じて医師に相談できるため、プライバシーが守られた状態でリラックスして受診できます。
薬は最短で当日に発送され、中身がわからないよう配慮された梱包で自宅ポストに届くクリニックも多いため、家族に知られたくない方や忙しい社会人の方にも選ばれています。
メデリピルでは、予約から診察、服薬中の相談まで全てスマホで完結します。旅行の予定が決まったら、お気軽にご相談くださいね。
月経移動ピルの副作用
月経移動に使われる中用量ピルはホルモン量が多いため、飲み始めに体調の変化を感じる場合があります。これらは体がホルモンバランスの変化に慣れようとしているサインで、多くは一時的なものです。
i主な副作用の例
・吐き気
・頭痛
・胸の張り
・むくみ
・不正出血
ほとんどの症状は軽度で、かつ数日でおさまることが一般的ですが、吐き気が心配な場合は医師に相談すれば吐き気止めを一緒に処方してもらうこともできます。
また、生活に支障が出るほど強い症状が出たり、不安が消えなかったりするときは、処方を受けた医師へ相談しましょう。
月経移動ピルの値段
生理日をずらすための診察や処方は、病気の治療ではないため保険が適用されない「自由診療」となります。そのため、受診するクリニックによって価格設定はさまざまです。
薬代の目安:2,000〜5,000円程度
別途かかる費用:診察料(初診・再診)、オンラインの場合は配送料など
合計で数千円〜1万円弱に収まるのが一般的ですが、ここで注意してほしいのが「ネットでの個人輸入」や「極端に安すぎるサイト」です。
医師の診察がないまま販売されている海外製の薬などは、成分が不透明で体に危険を及ぼすリスクがあります。また、重い副作用が起きたときに国から医療費などのサポートが受けられる「医薬品副作用被害救済制度」も、正規のルート以外で購入した薬には適用されません。安さだけで選ばず、必ず医師の診察を受けて、自分の体に合った安心できる薬を処方してもらいましょう。
ピルで生理をずらすときの注意点
生理日を安全かつ確実に移動させるためには、知っておくべき注意点や守るべきルールがあります。ここでは、ピルを服用する際の注意点について見ていきましょう。

副作用が出る場合がある
ピルで生理をずらす際に気をつけたいのが、服用中の体調管理です。生理を遅らせる方法を選んだ場合、旅行やイベントの当日に薬を飲み続ける必要があるため、移動中や旅先で副作用を感じてしまう可能性があります。
せっかくの予定を思いきり楽しむためにも、初めてピルを飲む方は生理を早める方法を検討したり、余裕を持って事前に試したりするなど、スケジュール選びに注意しましょう。服用中に生活に支障が出るほど強い症状が出たときは、処方を受けた医師へすぐに相談してくださいね。
i必ず医師の指示に従う
自己判断で服用したり、中断したりするのではなく、医師の指示に沿って服用することが大切です。友人からもらったものを使うなどといった方法は避け、自分の体に合ったものを処方してもらいましょう。
また、毎日同じ時間に飲むことも効果を高めるためのポイントです。途中でやめてしまうと予定外の出血につながることもあるため、無理のない範囲で続けられる方法を選びながら、ルールを守って服用していきましょう。
生理移動は毎回できるわけではない
生理日の移動は体に一時的な負担をかけるため、毎月のように繰り返すことは推奨されません。また、喫煙習慣がある方や、血栓症などの既往歴がある方は、ピルを服用できない場合があります。
生理移動はあくまで「ここぞというときの特別な方法」として考え、普段から生理痛がつらいなどの悩みがある場合は、移動だけでなく根本的な治療について医師と話し合ってみるのも良いですね。
旅行と生理がかぶったときの対処法
旅行と生理が重なると、不安やストレスを感じることもありますよね。痛みや漏れ、貧血などの心配があると、楽しめるはずの旅行中も気になってしまいがちです。
ここでは、旅行を無理なく楽しむための準備や対策を紹介します。
生理用品や着替えを多めに持つ
生理と旅行が重なった場合、下着や生理用品は多めに持っていくと安心です。旅行中はトイレに行けるタイミングが限られるため、ナプキンの不足や、うっかり漏れてしまう心配があります。普段より少し多めに生理用品や下着を持っていき、こまめにナプキンを交換する習慣をつければ、漏れの不安も減らせます。
また、サニタリーショーツを用意しておくと万が一のときも安心です。
生理用品を組み合わせて漏れを防ぐ
トイレに行きにくい状況のときは、複数の生理用品を組み合わせて使用するのがおすすめです。この場合は、さまざまな生理用品で工夫してみると良いでしょう。
量が多くてが気になる場合
→ナプキンと、タンポンor吸水ショーツor月経カップの併用
横モレが気になる場合
→履くタイプのナプキンを使用する
ただし、あまりにも量が多く、日中でも夜用ナプキンが必要な場合は過多月経の可能性もあるため、一度病院を受診して医師に相談してみてください。
また、下着や衣服が汚れてしまったら、応急処置として冷たい水で経血を洗い流しましょう。このとき、お湯で流してしまうと血液が固まりやすくなってしまいます。
帰宅後は、下着専用の洗剤を使って洗う、またはクリーニングに出すなどして対処するのがおすすめです。
鎮痛薬で生理痛を緩和する
旅行中の生理痛は、我慢せずに鎮痛薬を上手に使いましょう。生理痛は、子宮が経血を押し出そうとギュッと収縮することで起こります。冷えや疲れで血行が悪くなると、この収縮が強まってさらに痛みが増してしまうことも。温かい飲み物を選んだり、こまめにストレッチをしたりして、体をリラックスさせてあげてくださいね。
また、長期的に生理痛を軽くしたいなら低用量ピルの活用もおすすめです。ピルを飲み続けると子宮内膜が厚くなるのを抑えられるため、経血量が減り、排出時の痛みを抑えることができます。
体を冷やさないようにする
体が冷えて血流が滞ると、痛みに対して敏感になったり、不快感が増したりすることが考えられます。旅先で少しでも快適に過ごすために、カイロや腹巻きで骨盤周辺を温めましょう。
また、夏場でもオフィスや商業施設、移動中の乗り物などは、意外と体が冷えるもの。羽織を持っておいたり、意識してホットドリンクを選んだりして、急激に体温を下げないように注意しましょう。体を締め付けないゆったりした服装を選ぶだけでも、血流がスムーズになるのでおすすめです。
無理をせず、こまめに休憩する
旅行中は歩き回ったり立ちっぱなしになったりすることもありますが、体調が優れないときは無理せず休憩を取ることが大切です。せっかくの旅行、予定通りのアクティブプランを楽しみたい気持ちもありますが、痛みやモレの不安があると楽しさも半減してしまいます。
そんなときは、プランを少し調整してゆったり過ごすのもひとつの選択です。穴場スポットやカフェで休憩しつつ、無理せず過ごすことで、いつもとは違う旅の楽しみを見つけられるかもしれません。
貧血の予防と対策
生理中はどうしても体の血液量が減りやすいときでもあるため、積極的に赤血球とヘモグロビンを作る栄養素を食材で摂り入れましょう。食事を通して補給することで、血液量を保つことができます。

旅行のために生理をずらす場合によくある質問
ここでは、旅行に合わせて生理をずらしたい場合に、よくある疑問についてわかりやすくお答えしていきます。事前に知っておくことで、安心して準備を進められますよ。
生理は何日ずらせる?
最長で10日〜2週間程度を目安に、生理を動かすことが可能とされています。ずらす期間が長くなるほど、不正出血が起きやすくなるリスクが高まります。どれくらいの日数をずらすのが適切かは、生理周期や体調によっても異なるため、医師と相談して決めていきましょう。
ピル以外で市販薬などで生理をずらす方法はある?
残念ながら、2026年4月現在では、市販薬で生理日を移動させる方法はありません。
特定の食べ物やサプリでずらせるという噂を聞くことがありますが、医学的な根拠はなく、失敗するリスクが高いため、避けたほうが良いでしょう。より確実に、安全に生理をずらしたいのであれば、必ず医療機関で処方されるピルを利用してくださいね。
修学旅行があるから生理をずらしたい!中学生や高校生でも可能?
中学生や高校生であっても、生理が始まって周期が安定していればピルによる月経移動は可能です。大切な学校行事を楽しむために、保護者の方と一緒に受診される学生の方もいるようです。
不安なことがあれば一人で抱え込まず、周りの大人や医師に相談してみましょう。事前に準備しておくことで、当日は安心して思いきり楽しめるはずです。
40代ですが、旅行に合わせて生理をずらすことはできますか?
40代の方も、生理日をずらすことは可能です。ただし、年齢や体の状態によっては血栓症のリスクを考慮する必要があるため、薬の選び方は重要です。
40代の方の場合、一般的に使われる中用量ピルではなく、血管への負担が比較的少ないノアルテン(黄体ホルモン剤)が選ばれることもあります。プラノバールなどの中用量ピルに比べると移動の確実性はやや劣りますが、体に配慮しながら調整できる点が特徴です。まずは今の体調を含めて、気軽に産婦人科で相談してみてくださいね。
新婚旅行と生理が重なりそうで副作用が心配…生理をずらす良い方法はある?
せっかくの新婚旅行、最高の体調で迎えたいですよね。大切な予定の直前に薬を使うのが心配なら、数か月前から少しずつサイクルを整えていく方法もおすすめです。
たとえば、挙式や旅行の当月ではなく、その1〜2か月前の生理を数日ずつ後ろへずらしておくことで、当月の生理日を理想の日に移動することができます。この方法なら、中用量ピルよりも副作用が少ない低用量ピルや黄体ホルモン剤を使って、体に負担をかけずに調整できるのが大きなメリットです。旅行の2〜3か月前を目安に、余裕を持って医師に相談してみてくださいね。
旅行やイベントを思いきり楽しむために事前に対策しよう
楽しみにしていた旅行や大切なイベントに生理が重なりそうだと、どうしても不安な気持ちになりますよね。「温泉に入れないかも」「白い服は諦めようかな…」と、やりたいことや楽しみを削ってしまうのは残念なことです。
思いきり楽しみたいイベントにはピルを用いて生理日を移動させることも検討してみましょう。早めに準備を始める手間はかかりますが、安心して旅行を楽しむことができます。
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監修者
目黒ウェルネスクリニック院長
大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務。産婦人科専門医・がん治療認定医・抗加齢学会専門医を取得。
2021年よりメデリピルにおいてオンライン診療によるピル処方や、mederiが主催するセミナーやイベントに登壇、mederi magazineの監修を担当など幅広く活動。
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