生理中のお酒はだめ?アルコールが引き起こす影響や生理前の飲酒も解説

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更新日:2025.12.17
生理中のお酒はだめ?アルコールが引き起こす影響や生理前の飲酒も解説

生理中だけれど、「どうしてもお酒を飲みたい…」「飲み会の予定が生理と重なってしまった…」そんな経験がある女性も少なくないでしょう。生理中は、経血による一時的な血液量の減少やホルモンバランスの変動によって、体調や気分が不安定になりやすい時期です。そのため、普段より少ない量でも酔いやすくなったり、脱水・貧血・生理痛の悪化など、体への影響が強く出やすくなることがあります。
とはいえ、仕事やプライベートの予定で、どうしてもお酒の場に参加しなければならないケースもありますよね。
ここでは、生理中にお酒を飲む際に気を付けたいポイントや、生理と飲酒に関してよくある疑問をわかりやすく解説します。無理なくお酒を楽しむために、ぜひ参考にしてみてくださいね。

生理中にお酒を飲むのはだめ?

生理中にお酒を飲むことは「絶対に禁止」というわけではありませんが、普段よりも体に負担がかかりやすい時期のため、注意が必要です。生理中は経血によって血液量が一時的に減少するうえ、女性ホルモンの変動によって体調・メンタルが不安定になりやすい時期です。こうした体の変化により、アルコールを分解するスピードが落ちたり、少量でも酔いがまわりやすくなることがあります。
特に、出血量が多い生理初日〜2日目は体力が落ちやすく、飲酒は控えた方が安心でしょう。どうしても飲みたい場合は、体調と相談しつつ、普段より少なめの量に抑えるのがおすすめです。
なお、強い生理痛があるときや鎮痛剤を服用しているときは、アルコールとの相性が良くないため、飲酒は避けましょう。

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生理中にお酒を飲むと起こりやすくなること

生理中にアルコールを摂取すると、ホルモンバランスや体の状態が不安定なため、普段よりも体調不良やリスクが起こりやすくなります。ここでは、生理中にお酒を飲むと起こりやすくなることについてみていきましょう。

脱水症状

生理中にお酒を飲むと、通常より脱水症状を起こしやすくなります。これは、アルコールの利尿作用に加え、生理による出血で体内の水分が失われやすいためです。脱水状態になると、頭痛やめまい、だるさなどの症状が出やすくなります。
さらに、女性は男性に比べてアルコール分解能力が低く、血中アルコール濃度が高くなりやすい傾向があります。生理中は体内の水分量が変化するため、少量の飲酒でも酔いやすく、脱水症状が強く現れるのです。特に生理1〜2日目は出血が多く、体内の水分が最も失われやすい時期です。このタイミングでの飲酒は脱水のリスクが高まるため注意しましょう。飲酒時に水やノンアルコール飲料を交互に摂る、アルコール量を控えめにするなどの工夫をし、体調が優れない日は無理に飲まない判断も大切です。

貧血

生理中は経血によって体内の鉄分が失われるため、ただでさえ貧血になりやすい状態です。血液中の酸素を運ぶヘモグロビンが減少すると、全身が酸素不足になり、だるさや頭痛、めまい、立ちくらみなどの症状が現れやすくなります。
そのため、飲酒をすると、アルコール分解のために肝臓が酸素を多く消費し、体内の酸素不足がさらに悪化して、めまいや立ちくらみといった貧血症状が強まりやすいのです。また、アルコールは胃腸への刺激となり、鉄分の吸収を妨げる作用もあるため、貧血のリスクがさらに高まります。出血量が多い日や、体調が優れない日は飲酒を控え、鉄分やタンパク質を意識して摂ることが大切です。お酒を飲む場合も、量を控えめにし、水分補給をしっかり行いましょう。

酔いの回りやすさ

生理中は、普段よりもアルコールに弱くなるため注意が必要です。エストロゲンの分泌が低下する生理中は、肝臓でのアルコール代謝が通常より遅くなる可能性があります。
また、生理中は、経血の排出により体内の水分量が減っているため、普段と同じ量のお酒を飲んでも、体内の血中アルコール濃度が高くなりやすいです。
さらに、アルコールの利尿作用によって脱水状態が進むため、血中アルコール濃度が一気に高まり、いつも以上に酔いが回りやすくなってしまうのです。

生理痛の悪化

生理中の飲酒は、生理痛を悪化させる場合があります。アルコールには血管を拡張させる作用があるため、出血量を増やしたり、生理痛の原因物質であるプロスタグランジンの分泌を促したりして、子宮の収縮を強めてしまうことがあるのです。
また、アルコールを分解する途中でできるアセトアルデヒドは、もともとお酒に弱い体質の方の体内に長く残ります。このアセトアルデヒドが生理痛の原因物質として作用し、痛みを増す可能性があるため、注意が必要です。生理痛がひどい場合は、飲酒を避け、体を温める飲み物を選ぶようにしましょう。

感情の不安定

生理中は、女性ホルモンであるプロゲステロンの影響で、もともと感情が落ち込みやすくなったり、不安定になりやすかったりする時期です。そこにアルコールが加わると、アルコールが中枢神経の機能を抑制し、感情の抑制が取り払われるため、感情の起伏がさらに激しくなる場合があります。普段なら抑えられるはずのイライラや悲しみが強くなり、感情のコントロールが難しくなることがあるのです。
ストレス解消のために飲酒することもあるかもしれませんが、生理中のホルモンによる感情の揺れがアルコールで増幅されると、かえって心身の負担が大きくなる可能性があります。感情が不安定な時期は、アルコールは控え、適量を心がけましょう。

「生理が止まる」「生理が遅れる」はお酒によるもの?

「生理がお酒で止まるって本当?」「生理が遅れたり、こないのはお酒のせい?」と不安に思ったことはありませんか?ここでは、生理と飲酒の疑問に対し、アルコールが体内のホルモンバランスにどのように作用するのかについて見ていきましょう。

お酒で「生理が止まる」ことは基本的にない

お酒を飲んだからといって、生理が止まることは基本的にありません。生理の出血は子宮内膜が剥がれ落ちる自然な現象であり、アルコールがその流れをすぐに止める効果はないためです。もし出血量が減ったように感じたとしても、それは体の一時的な反応に過ぎません。生理は日ごとに量が変動するため、タイミングによって出血が少なく感じられることがあります。
また、体調不良や貧血などによって血液量や鉄分が不足すると、出血が少なくなったように感じることもあります。過度な心配は不要ですが、長期的かつ過度な飲酒は生理不順や無月経を引き起こす可能性があります。生理が長く止まっている場合は必ず婦人科を受診してください。

過度な飲酒は生理周期を「遅らせる」可能性がある

習慣的に多量のアルコールを摂取することで、生理周期が乱れたり遅れたりする可能性はあります
アルコールが肝臓に負担をかけると、エストロゲンなどのホルモン代謝が乱れるため、排卵が遅延し、結果として生理周期が長くなることがあるのです。これは継続的な過度な飲酒による影響であり、適量であれば大きな影響が出ることはまれです。
また、アルコールは胎児に影響を及ぼす可能性があります。もし生理が遅れていて、妊娠の可能性が少しでもある場合は飲酒を控えましょう。

生理中にお酒を飲むときの具体的な注意点

生理中にお酒を楽しむときは、体調に合わせた工夫が大切です。生理中は体内の血液量や水分が減少しているため、いつもより酔いやすく、体調不良を招きやすい時期でもあります。
ここでは、生理中にお酒を飲む際に押さえておきたい注意点を見ていきましょう。

鎮痛剤を服用中は絶対に飲まない

鎮痛剤を服用している場合は、絶対にアルコールを摂取してはいけません。鎮痛剤とアルコールの組み合わせは、体に深刻なダメージを与える可能性があるためです。アルコールと薬を一緒に摂ると、肝臓に大きな負担がかかるだけでなく、薬の効果や副作用が増す可能性があります。
たとえば、一般的な鎮痛剤であるイブプロフェン(NSAIDs)やアセトアミノフェンは、アルコールと併用すると肝臓や胃への負担が何倍にも増加し、胃出血などのリスクも高まります。
薬を飲んだら、最低でも4〜6時間、できれば24時間は飲酒を避けましょう。服用したばかりは特に危険なので、お酒ではなく水や温かい飲み物を選び、体をいたわってくださいね。

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周囲のペースに無理に合わせない

飲み会などでは、周囲のペースに合わせがちですが、生理中は特に自分のペースを守ることが重要です。生理中は経血の排出で水分量が減っているため、普段以上にアルコールの影響を受けやすく、同じ量を飲んでも酔いが回りやすい状態にあります。そのため、周りに合わせて飲み続けると、思わぬ体調不良や脱水症状を招くことになりかねません。
また、「生理中にお酒が飲みたくなる」という気持ちの裏には、ホルモンバランスの変動によるイライラやストレスを解消したいという心理が隠れていることがあります。ですが、アルコールは感情を不安定にさせるリスクもあるため、温かいハーブティーやノンアルコールドリンクを選ぶなど、体調と相談しつつ、周囲のペースに無理に合わせないようにしてくださいね。

飲酒量を守る

飲酒をする際は、日頃から飲酒量を守ることが大切です。厚生労働省は、健康維持のために望ましい飲酒量として、1日平均「純アルコール約20g程度」を目安に推奨しています。

お酒の種類 目安量 アルコール度数 純アルコール量
ビール 中瓶1本(500ml) 5% 20g
清酒(日本酒) 180ml) 15% 22g
ウイスキー
ブランデー
ダブル(60ml) 43% 20g
焼酎(35度) 1合(180ml) 35% 50g
ワイン 1杯(120ml) 12% 12g

※参考:「アルコール」(厚生労働省)

生理中は体内の水分量が減り、アルコール濃度が高くなりやすいため、普段と同じ量を飲んでも酔いが回りやすく、体への負担が増加します。日頃から適量を心がけ、生理期間中は特に意識して少なめにしましょう。

たんぱく質を摂る

お酒を飲む際は、たんぱく質を含む食品と一緒に摂るのがおすすめです。これは、たんぱく質がアルコールの吸収を穏やかにし、肝臓でのアルコール代謝をサポートする効果があるためです。
特に生理中は鉄分が失われやすいため、鉄分も含むたんぱく質食品を選ぶとさらに良いでしょう。たとえば、赤身の肉、レバー、貝類、納豆や豆乳などがおすすめです。空腹時の飲酒は避け、必ず何か食べてからお酒を飲むようにしてください。たんぱく質は、アルコールによる体への負担を軽減するだけでなく、生理中の貧血対策にも役立ちます。

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水と交互に飲む

生理中にお酒を飲む際は、水やノンアルコール飲料と交互に飲むことが重要です。生理中は経血の排出により体内の水分が失われやすい状態です。アルコールには利尿作用があるため、水分不足がさらに進んでしまうと、体調不良や血栓症のリスクを高める可能性があるのです。お酒1杯につき、水1杯を目安に水分補給すると良いでしょう。
また、飲酒前と就寝前にもコップ1杯の水を飲むのもおすすめです。水分をしっかり摂ることで、二日酔いの予防になり、脱水を防ぐこともできます。ミネラルウォーターやスポーツドリンクなど、電解質を含む飲み物を選ぶと、より効果的に水分と電解質のバランスを保つことができるでしょう。

生理前もお酒を飲むのは良くない?

生理前はPMS(月経前症候群)の症状が現れる時期であり、多量にお酒を飲むことは症状を悪化させる可能性が高いため、控えるのが無難です
「感情の不安定」で前述したように、この時期は女性ホルモンの変動により、身体的・精神的に不調を感じやすい状態にあります。アルコールを摂ると、ホルモンバランスにさらに影響を与え、イライラや落ち込みといった感情面への影響が特に顕著となり、気分の波が大きくなることがあります。

また、生理前は体が水分を溜め込みやすい時期ですが、アルコールは利尿作用で水分バランスを乱すため、むくみが悪化する可能性もあります。アルコールはなるべく控えて、カフェインレスのハーブティーや温かい飲み物を選びましょう。PMSの症状がひどいときは、一人で抱え込まず、一度婦人科で相談してみてくださいね。

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生理とお酒に関するよくあるFAQ

「生理中にお酒を飲んだら、出血量は減るの?」「赤ワインなら体に良いって本当?」など、生理とお酒については、さまざまな噂や疑問がありますよね。ここでは、生理中の飲酒に関する疑問をひとつずつ解説していきます。

生理中にお酒を飲むと出血量が減る?

むしろ、出血量が増えたり、生理痛が悪化したりする可能性があります

アルコールには血管を拡張させる作用があるため、理論上は出血量が増える可能性があります。アルコールが直接経血量を減らすという科学的根拠は無く、もし出血量が減ったと感じる場合があるとしたら、それはたまたまその周期の出血量が少なかったなどの一時的な現象でしょう。

生理中にお酒を飲むと生理が早く終わる?

生理が早く終わるという科学的根拠はありません

生理の期間は個人によって異なりますが、通常3〜7日程度で、これはホルモンサイクルによって決まるものです。アルコールが直接的に生理期間を短縮する効果はなく、たまたま飲酒した周期で生理が早く終わったという偶然や、体調やストレスなど他の要因が関係している可能性が高いでしょう。
また、生理期間が極端に短い、または長い場合は、健康上の問題がある可能性もあります。心配な場合は医師に相談しましょう。

生理中に飲むお酒は、赤ワインならOK?

お酒の種類に関わらず、アルコールである以上、注意が必要です

赤ワインには微量の鉄分やポリフェノールが含まれますが、生理中に失われる鉄分を補うには足りません。あくまでアルコール飲料であるため、血管拡張による出血増加や脱水のリスクは伴います。鉄分補給を目的とするなら、赤ワインよりも鉄分を多く含む食品やサプリメントを選びましょう。お酒を飲むなら、種類よりも「量」を控えることが重要です。

生理中じゃなくても、女性は男性よりお酒に弱い?

一般的には、女性は男性よりもアルコールに弱い傾向があります

女性は男性に比べて体内の水分量が少なく、アルコール分解酵素の量も少ない傾向があるためです。同じ量を飲んでも血液中のアルコール濃度が高くなりやすく、アルコールの影響を強く受けます。特に生理中や妊娠中は、通常よりもさらに影響を受けやすくなるため、自分の適量を知り、無理のない範囲で楽しみましょう。

生理中にお酒を飲みたくなる…どうしたらいい?

生理中にお酒を飲みたくなるのは、ストレス解消やリラックスを求める気持ちの現れかもしれませんが、アルコール以外の健康的な代替案を試してみましょう
たとえば、温かいハーブティー(カモミールなど)はリラックス効果があり、生理痛の緩和にも役立ちます。また、入浴や軽いストレッチも気分転換になります。
症状が強い場合は、PMS(月経前症候群)の可能性もあるため、無理せず婦人科で相談し、症状を根本から和らげる治療(漢方薬など)を受けることもおすすめです。体調を優先し、無理なくストレス解消してくださいね。

まとめ

生理中のお酒は絶対に禁止ではありませんが、体への負担が大きいため注意が必要です。生理中は経血による血液量の減少やホルモンバランスの変化により、アルコールの分解速度が低下し、普段より少量でも酔いやすくなります。特に出血量が多い生理1〜2日目は飲酒を控えたほうが良いでしょう。
生理中のお酒は、脱水や貧血の悪化、さらには生理痛の悪化といったさまざまなトラブルを引き起こしやすくなります。特に鎮痛剤を服用している場合の飲酒は、肝臓への負担が大きくなるので絶対に避けてください。
しかし、どうしても飲酒しなければいけない場合は、無理のない範囲で体を守りましょう。たんぱく質を含む食事や水と交互に飲むことを心がけ、体への負担を軽減してください。自身の体調を最優先に、無理なくお酒と付き合ってくださいね。

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大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務。産婦人科専門医・がん治療認定医・抗加齢学会専門医を取得。 2021年よりメデリピルにおいてオンライン診療によるピル処方や、mederiが主催するセミナーやイベントに登壇、mederi magazineの監修を担当など幅広く活動。

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