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ピル服用中にお酒は飲んで良い?注意点や血栓症などリスクを解説
低用量ピルを毎日服用していると、「お酒を飲んでも大丈夫かな?」と迷う場面もありますよね。「ピルの効果が弱くなるかも」「副作用が強く出たらどうしよう」と、不安に感じている方も多いのではないでしょうか?
ピルを飲んでいるからといって、必ずしも飲酒を我慢しなければならないわけではありません。ただし、ピルの種類やその日の体調、飲む量によっては、少し気をつけたいポイントもあります。
この記事では、飲酒によるリスクやどのような点に注意すれば安心して楽しめるのかを解説します。お酒の席を安心して楽しみながら、薬の効果を維持するためにも、正しい知識を身につけましょう。
ピル服用中の飲酒は基本的にはOK
低用量ピルを服用していても、基本的にはお酒を飲んでも問題ありません。お酒そのものがピルの成分に直接干渉して、避妊効果を下げたり副作用を強めたりすることはないとされています。
ただし、お酒の飲みすぎには注意が必要です。過度な飲酒によって激しい嘔吐をしてしまうと、ピルの成分が吸収される前に体外へ排出され、十分な効果が得られなくなる恐れがあるため注意が必要です。
お酒の主成分である「エチルアルコール」とピルの成分は、どちらも肝臓で代謝(分解)されます。アルコールの分解で肝臓に負担がかかっている状態では、薬の代謝にも影響が出る可能性があるため、あくまで適量を心掛けることが大切です。また、お酒を飲んだ日はピルの「飲み忘れ」が起きやすいため、決まった時間にアラームを設定するなど、日々のルーティンを崩さない工夫をしておきましょう。
中用量ピルは副作用に注意
中用量ピルは、低用量ピルよりもホルモンの量が多いため、吐き気や頭痛などの副作用が出やすい薬です。お酒そのものが、ピルの効果を直接弱めたり、必ずしも副作用を強めたりするわけではありませんが、中用量ピルはもともと副作用が出やすいため、お酒を飲むことで吐き気などの不調が強く出てしまうケースがあります。
また、服用後に嘔吐してしまうと、ピルの成分が十分に吸収されず、効果が得られなくなる可能性もあります。そのため、中用量ピルを服用している期間は、お酒を飲むときは量を控えめにして、体調の変化に気を配りましょう。
ピル服用中の飲酒を避けるべきタイミング
ピルとお酒の飲み合わせは「適量であれば問題ない」とされていますが、服用後すぐのアルコール摂取には注意が必要です。お酒を飲むタイミングを誤ると、薬の吸収を妨げたり、思わぬ体調不良を招いたりする可能性があるからです。
ここでは、ピル服用中にお酒を避けるべき時間について見ていきましょう。
服用前の飲酒
低用量ピルの服用直前に飲酒すると、酔いによりピルを飲み忘れてしまう可能性があります。当日中に飲み忘れに気づいたら、気づいた時点で1錠を服用しましょう。
また、飲酒すると、アルコールの影響で下痢や嘔吐をするリスクがあり、服用から3時間以内に体外へ排出されてしまうと成分が十分に吸収されません。せっかくの薬を無駄にせず、追加服用の手間や体調不良を避けるためにも、目安として飲酒終了から3時間以降に服用するようにしましょう。
服用後の飲酒
ピル服用直後に飲酒をすると、服用直前の飲酒と同様に、下痢や嘔吐をするリスクがあり、ピルの成分が適切な形で吸収されない可能性があります。ピル服用後の飲酒は、目安として服用から3時間以降にしましょう。
アフターピル服用後2時間
アフターピルにも低用量ピルや中用量ピルと同じように副作用があります。
特にアフターピルは多量のホルモンを体内に入れることで緊急避妊を行う薬であるため、ほかのピルに比べて吐き気や嘔吐などの副作用が出やすいときがあります。
特に注意したいのが「服用後すぐの時間帯」です。服用から2時間以内に嘔吐してしまうと、成分が十分に吸収されていない可能性があり、再度の服用が必要になるケースもあります。緊急避妊を成功させるためにも、最低でも2時間は飲酒を控えましょう。できれば24時間ほどは、肝臓に負担を与えないためにも飲酒を少なめにするのがおすすめです。どうしてもお酒を飲む必要がある場合は、体調を最優先にするよう心掛けてください。
ピル服用中の飲酒によるリスクと注意点
服用中の飲酒による直接的な影響はありません。しかし、間接的な影響がある可能性や注意点があります。
血栓症のリスク
低用量ピルの副作用である血栓症の発症リスクは、飲酒によってもリスクが高まる可能性があります。実際、ピルの添付文書で、血栓症が副作用として記載されているため注意が必要です。以下のような症状が出たら、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。

また、アルコールには利尿作用があるだけでなく、体内で分解される際にも大量の水分を消費するため、気づかないうちに体が水分不足に陥りやすい傾向があります。水分が不足して血液がドロドロになると、血の塊である「血栓」ができやすくなり、血管を詰まらせる原因となり、さらに血栓症のリスクを高めます。ピルを服用している方がお酒を楽しむ際は、血栓症の予防として、飲酒前後や飲酒中に積極的に水分補給を行いましょう。
※参考:
添付文書「マーベロン21錠、マーベロン28錠」
添付文書「ラベルフィーユ21錠、ラベルフィーユ28錠」
添付文書「ファボワール錠21、ファボワール錠28」
添付文書「トリキュラー錠21、トリキュラー錠28」
添付文書「アンジュ21錠、アンジュ28錠」
長時間移動はアルコールを控える
旅行や出張などで長時間同じ姿勢を続ける際は、お酒を控えることが血栓症のリスクを抑えるポイントとなります。飛行機や新幹線、車などでの長時間移動は、機内の乾燥や同一姿勢による血流の停滞から、いわゆる「エコノミークラス症候群」を招きやすい環境です。ピル服用中は通常時よりも血栓症のリスクがわずかに高まっているため、移動の際は注意を払いましょう。
また、さきほどふれたようにアルコールには利尿作用があり、脱水を加速させて血流を悪くする要因となります。血栓症のリスクが高まる長時間の移動中はアルコールを避け、こまめな水分補給を心掛けるとともに、足首を回すなどの軽い運動を組み合わせて血流を滞らせない工夫をしましょう。
嘔吐や下痢
ピルの服用から3時間以内に下痢や嘔吐があった場合、ピルの成分が適切な形で吸収されない可能性があります。当日中に飲み忘れに気づいたら、気づいた時点で1錠を服用しましょう。下痢や嘔吐が続く場合は、避妊効果に影響が及ぶこともあるため、コンドームの使用をより一層徹底するか、不安な場合は性交渉自体を控えるなど、いつも以上に対策を万全にしましょう。
i飲酒に伴う嘔吐や下痢への対処法
お酒の席で嘔吐や下痢をしてしまった場合は、ピルの効果が低下する可能性があるため、適切な対処が必要です。以下の表に、状況に応じた具体的な対処法をまとめました。
| 起こったトラブル | 薬の効果への影響 | 避妊効果を維持するための対処法 |
|---|---|---|
| 服用から3時間以内の 嘔吐・下痢 |
成分が適切に吸収されない可能性がある | 気づいた時点で追加の1錠を服用する |
| 激しい嘔吐・下痢が続く | 避妊効果が低下するリスクが高まる | コンドームを併用するか性交渉を控える |
このように、お酒による体調の変化が起きた際は、経過時間を踏まえて冷静に対応することが大切です。
ピルの飲み忘れ
低用量ピルは毎日飲み続けることで効果を発揮する薬です。しかし、お酒を飲むことで酔いが回り、ピルの飲み忘れが起きてしまうこともあります。当日中の数時間程度の飲み遅れであれば問題ありませんが、1日飲み忘れた場合は気づいた時点で1錠飲み、その日に服用する分も通常どおり服用しましょう。
ピルは2日以上飲み忘れてしまうと、生理周期がズレるだけでなく避妊効果が下がってしまいます。薬の効果を維持するためにも、毎日決まった時間にスマホのリマインダー機能を設定したり、アラームを活用したりして、飲み忘れを防ぐ習慣をつけましょう。万が一、2日以上の飲み忘れに気づいた際は、自己判断せず、速やかに医師へ相談し指示を仰ぐことが大切です。
ピルとお酒に関するQ&A
ピルを飲みながらお酒とも上手に付き合いたいけれど、「これは大丈夫?」「こんなときは?」と不安になることもありますよね。ここでは、よくある質問にお答えします。ぜひ参考にしてみてください。
ピル服用中にお酒を飲むと酔いやすい状態になる?
低用量ピルを服用しているからといって、お酒に酔いやすくなることはありません。
ピルを服用することでアルコールへの耐性が変わることはなく、お酒によって避妊効果が弱まることもありません。
ただし、ピルもアルコールも同じ肝臓で代謝(分解)されるため、飲みすぎると肝臓に負担がかかる点は注意が必要です。
ピル服用中は、飲料だけではなく食べ物に含まれるアルコールにも気をつけるべき?
基本的には飲料としてのアルコールと同様、成分がピルの効果を直接低下させることはないと考えられています。ただし、お酒が強く残っているスイーツなどを大量に摂取すると、人によっては胃腸への刺激となり、気持ち悪さや体調不良を招く可能性があります。特にピルを服用し始めたばかりの時期や体調が優れないときは、アルコール分を多く含む食べ物は控えめにしておくのが安心です。
飲み会があるときはどのタイミングでピルを飲むのが良い?
飲み会の日も基本は「いつもどおりの時間」でOKですが、時間が重なるなら前後へずらしましょう。
一般的に、数時間程度のズレであれば避妊効果に大きな影響はないとされています。そのため、飲み会の最中に服用時間が重なってしまい、飲み忘れや嘔吐が心配なときは、あらかじめタイミングを調整して服用するのも1つの方法です。特に、お酒を飲み始める約3時間前までに済ませておくと、万が一お酒の影響で戻してしまっても成分が吸収されているため安心です。
ただし、「何時間までのズレなら許容範囲か」「1回に何錠までなら服用できるか」は、処方されるピルの種類によって異なります。これから服用を始める方は処方時に確認し、すでに服用中の方は手元の説明書をチェックするか、かかりつけの婦人科へ問い合わせて「自分の場合は何時間までならOKか」を把握しておくと安心でしょう。
お酒を飲むとピルの副作用が出やすくなるの?
お酒がピルの成分に直接作用して、副作用を強めることは基本的にありません。
ただし、飲酒によって体が脱水気味になると、頭痛や吐き気など、ピルの副作用と似た不調が出ることがあります。特に中用量ピルやアフターピルはもともと副作用が出やすいため、服用直後の飲酒は気分が悪くなり、嘔吐してしまうリスクもあります。吐いてしまうと、薬の効果が十分に得られない可能性もあるため注意しましょう。
まとめ
低用量ピルの服用中、適量であればお酒を飲むことは問題ありません。アルコールが直接薬の成分に干渉して避妊効果を下げることはないとされています。
ただし、飲み過ぎによって服用を忘れてしまうことや、服用前後3時間以内の嘔吐や下痢で薬の成分が十分に吸収されないリスクには注意が必要です。
また、中用量ピルやアフターピル(緊急避妊薬)はもともと副作用が出やすいため、飲酒量を控えるなどの配慮が大切です。万が一、飲み忘れや激しい体調不良が起きたときは、自己判断をせず医師へ相談することをおすすめします。
ピルの効果をきちんと守るためにも、「無理をしない飲み方」と「いつもどおりの服用習慣」を心掛けて、自分の体をいたわりながら上手に付き合っていきましょう。
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