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ピルの休薬期間中も避妊効果は続く?仕組みと延長・短縮した場合の注意点
ピルの休薬期間中は、避妊効果が切れてしまうのではないかと不安に感じることはありませんか?結論からいうと、正しく服用できていれば7日間の休薬期間中も避妊効果は続きます。この記事では、その仕組みから休薬期間の基本、うっかり休薬が延びてしまった場合や短くしたい場合の対処法、つらい症状への向き合い方まで、まとめて解説します。ピルを安心して使い続けるための参考にしてみてくださいね。
もくじ
ピルの休薬期間中も避妊効果は続く
正しく服用できていれば、7日間の休薬期間中も避妊効果は継続します。その仕組みと、注意が必要なケースをあわせて確認しましょう。
休薬中も避妊効果が続く理由
休薬期間中も、卵胞が排卵に必要なサイズまで発育しないため、正しく服用できていれば避妊効果は継続します。
ピルを服用すると、含まれるホルモン成分が脳下垂体へのシグナルを抑制し、卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)の分泌が抑えられ、排卵が起こらなくなります。
休薬期間に入ると、ホルモン成分がなくなるためFSHが少し上昇し、卵胞が発育を始めます。ただし、7日間の休薬中には、排卵に必要なサイズにまで卵胞が発育しないため、排卵は起こらないとされています。
休薬期間が終わって次のシートを再開すると、再びFSHが抑制されて卵胞の発育は止まります。このサイクルにより、休薬期間を挟んでも継続的な避妊効果が維持されるのです。
休薬期間中の妊娠確率
正しく服用できていれば、休薬期間中に排卵が起こる可能性は極めて低く、妊娠の確率も非常に低いとされています。
低用量ピルは正しく服用すれば99.7%※の避妊効果があるとされており、休薬期間中も例外ではありません。
※一般的なデータであり、効果を保証するものではありません。
ただし、前のシートで飲み忘れがあった場合や、服用後3時間以内に嘔吐・下痢があった場合は、ホルモンが十分に吸収されていない可能性があります。このような場合は避妊効果が低下している恐れがあるため、注意が必要です。
「正しく服用できていれば」という前提が大切です。休薬期間中も安心して過ごすためにも、服用のルールをしっかり守るようにしましょう。
ピルの休薬期間の基本
休薬期間の仕組みを正しく理解することで、飲み方への不安を解消しましょう。ピルの種類によって休薬期間の設計が異なります。
休薬期間の長さ:21錠・28錠・ヤーズで何が違う?
一般的な低用量ピルには、21錠タイプと28錠タイプがあり、どちらも休薬期間は7日間です。ヤーズは超低用量ピルに分類され、休薬期間は4日間です。
- 21錠タイプ:21日間服用したあと、7日間の休薬期間をご自身で管理します。次のシートを始める日を忘れないよう、スマートフォンのカレンダーや服薬管理アプリを活用するのがおすすめです。
- 28錠タイプ:21錠の実薬に続いて7錠の偽薬(プラセボ)が入っています。ホルモン成分が含まれない偽薬を7日間飲む設計で、飲み忘れを防ぎやすく、次のシートを始めるタイミングを管理しやすいのが特徴です。
- ヤーズ:24錠の実薬+4錠の偽薬(4日間の休薬)という設計です。ドロスピレノンという成分の特性により、4日間の休薬でも十分な排卵抑制効果が維持されるよう設計されています。
いずれの低用量ピルも、処方された服用スケジュールを正しく守ることが避妊効果を維持するための基本です。
iヤーズは避妊目的では処方されない
ヤーズは避妊などを目的として処方される低用量ピルと異なり、卵胞ホルモンの含有量が少なく、超低用量ピルに分類されています。避妊目的に使用するものではなく、月経前症候群(PMS)や月経困難症の治療を目的に使用される薬です。避妊目的のピルに比べて、卵胞ホルモンの配合量が少なく、避妊薬としての有効性や安全性は証明されていないため、避妊目的で服用するのは避けましょう。
参考:
添付文書「ヤーズ配合錠」
添付文書「ヤーズフレックス配合錠」
休薬期間に起こる消退出血とは
休薬期間に起こる出血は「消退出血」と呼ばれ、排卵を経ない生理とは異なるものです。
休薬期間に入ると、数日後にホルモン量が下がることで子宮内膜が剥がれ、出血が起こります。これを消退出血といいます。排卵を経ずにホルモンの撤退によって起こる出血であるため、生理とは区別されます。出血量が少なめ・期間が短いことが多く、通常の生理よりも期間が短く終わるケースがほとんどです。
消退出血が起こらない方はピル服用者全体の1%未満と稀です。消退出血の有無で避妊効果自体は変わりません。ただし、性交渉があり、消退出血が起こらない場合は服用を継続しながら念のため妊娠の有無の確認が推奨されています。妊娠が否定されれば、次のシートを予定どおり開始して問題ありません。
休薬期間が8日以上になってしまったときの対応
休薬が8日以上になると、卵胞が排卵できるサイズに近づく可能性があります。気づいた時点で新シートを再開し、7日間はコンドームを併用しましょう。
通常の休薬期間は7日間です。8日目以降は実薬なしの状態が7日を超えるため、卵胞が排卵に必要なサイズ(約14mm以上)に近づいてくる可能性が出てきます。
この場合の対処法は、気づいた時点で新しいシートの1錠目から通常どおり再開することです。再開後7日間は排卵が抑制されるまでの安定期間として、コンドームなどを併用しましょう。
なお、3錠以上まとめて飲むのは副作用のリスクを高めることがあるため、1錠から順番通り再開するのが基本です。
休薬中にコンドームなしの性交渉があった場合は、アフターピル(緊急避妊薬)の必要性も含め、産婦人科またはオンライン診療に相談することが大切です。一人で抱え込まず、気になることは医師に相談してみてくださいね。
休薬期間を短くしたら避妊効果はどうなる?
自己判断で休薬期間を短縮すると、不正出血が起きやすくなります。変更を希望する場合は医師への相談が前提です。
休薬期間を短くしたいと思っても、自己判断で調整するのは避けましょう。自己判断で休薬期間を短縮すると、服用周期がずれることで不正出血が起きやすくなるほか、ホルモンバランスの管理が乱れるリスクもあります。
また、「早めに次のシートを始めれば避妊効果が高まる」と考える方もいますが、避妊効果に直接的な大きな変化はないとしても、体に合わない服用パターンが続くことで不調につながる場合があります。休薬期間の調整を希望する場合は、必ず医師に相談してから変更するようにしましょう。
休薬期間がしんどい・つらいときの対処法
休薬期間に体調やメンタルが落ちやすいのは、珍しいことではありません。原因を理解したうえで、自分に合った対処法を見つけましょう。
休薬期間にしんどくなる理由
服用中に安定していたホルモンが休薬で急激に低下するため、だるさ・頭痛・気分の落ち込みなどが起こりやすくなります。
ピル服用中は、エストロゲンとプロゲスチンが安定して供給されることでホルモン変動が小さく抑えられています。ところが休薬期間に入ると、このホルモンが急激に低下します。これにより、PMS(月経前症候群)のような症状が戻ってくることがあります。
だるさ・頭痛・腹痛・気分の落ち込みなどは、休薬期間中にホルモンが下がることで起こりやすい症状です。これらはピルの服用が体に合っていないわけではなく、休薬特有のホルモン変化として多くの方に見られます。
しんどいときの対処法と受診を検討するタイミング
市販薬での対処やゆっくり休むことで和らぐ場合もありますが、毎回強い不調が続く場合、医師への相談を検討しましょう。
休薬期間の不調には、次のようなセルフケアが参考になります。
- 頭痛・腹痛・吐き気がつらいときは鎮痛剤や吐き気止めを活用する
- ゆっくり休む・入浴するなど、リラックスできる時間を作る
- カフェインやアルコールを控える
毎回の休薬期間がひどくつらいという場合は、上記のようなセルフケアを試してみましょう。市販の鎮痛剤選びで迷うことがあれば、薬局やドラッグストアの薬剤師や登録販売者に相談してみるのもおすすめです。
また、ピルを処方している医療機関に相談することで、鎮痛剤や吐き気止めなどを処方してもらえることがあります。休薬期間にしんどくなる方は、産婦人科の医師に相談してみましょう。
まとめ
今回は、低用量ピルの休薬期間における避妊効果の仕組みや、もしものときの対処法について解説しました。正しく服用していれば休薬中も避妊効果は継続しますが、飲み忘れや休薬期間の延長など気になることがある場合は、放置せず早めに婦人科やオンライン診療へ相談しましょう。また、ホルモン変化による不調が続くときは無理をせず、しっかりと体を休めることも大切です。自分の体を守るために、不安なことは一人で抱え込まず医師と相談しながら、大切な心と体をいたわってあげてくださいね。
ピル休薬期間に関するよくある質問
ここでは、ピル休薬期間に感じる避妊効果に関するよくある質問について回答します。
休薬期間中に性交渉しても大丈夫?
正しく服用できていれば、休薬期間中も避妊効果は続きます。ただし、前のシートで飲み忘れがあった場合や、服用後3時間以内に嘔吐・下痢があった場合は避妊効果が低下しているおそれがあります。不安な場合は医師に相談しましょう。
消退出血が来なかったらどうしたら良い?
消退出血がない方はピル服用者全体の1%未満と稀ですが、性交渉があった場合は妊娠検査薬での確認をおすすめします。妊娠が否定されれば、次のシートを予定どおり開始して問題ありません。消退出血の有無で避妊効果自体は変わりませんので、過度に心配しなくて大丈夫です。
偽薬(プラセボ)は飲まなくても大丈夫?
偽薬にはホルモン成分が含まれていないため、飲まなくても避妊効果への影響はありません。ただし、次のシートを開始する日を把握しておくことが大切です。偽薬を飲み続けることで次のシートの開始タイミングが分かりやすくなるメリットがあります。
休薬期間を10日や14日とってしまった場合はどうなる?
通常の7日間の休薬期間を過ぎ、8日以上に延びてしまうと、卵胞が排卵に必要なサイズへと育ち、避妊効果が低下してしまう恐れがあります。さらに10日、14日などと延びると、すでに排卵が完了している可能性が高くなります。
いずれも気づいた時点で新しいシートの1錠目から再開し、再開後7日間は排卵が抑制されるまでの安定期間として、コンドームなどを併用しましょう。
休薬が延びていた期間中に避妊なしの性交渉があった場合は、すぐに医師へ相談しアフターピルを検討してください。
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監修者
日本医科大学武蔵小杉病院 助教
2015年日本医科大学医学部卒業後、2年間の初期研修を経て、2017年より日本医科大学産婦人科学教室に入局。
大学病院、市中病院、クリニックなど幅広く勤務を経験。
日本女性医学会、日本生殖医学会、日本周産期・新生児学会に所属し、日々最新の知識を習得し、現在は日本医科大学武蔵小杉病院にて助教を務める。
2026年1月に医学博士取得。
2024年にメデリピルにてオンライン診療によるピル処方を開始し、2025年からmederi magazineの記事監修を担当。
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