生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
アフターピルと抗生物質は一緒に飲んでも大丈夫?アフターピルの効果に影響が出る薬について解説
抗生物質は、アフターピルと併用しても大丈夫なのでしょうか?今回の記事では、アフターピルと抗生物質を一緒に飲んでも良いのかについて解説していきます。あわせて抗生物質以外の薬やサプリメントとアフターピルの飲み合わせについても解説しますので、ぜひ確認しておきましょう。
アフターピルとは
アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊の失敗や性被害に遭った際など、望まない妊娠の可能性が生じたときに緊急的に服用する薬です。性交渉後、できるだけ早く服用するほど避妊効果を高めることができますが、一般的に広く使われているレボノルゲストレル錠(ノルレボ錠など)を72時間(3日)以内に服用した場合の妊娠阻止率は約84%となります。
現在、日本国内で正式に承認されているアフターピルは、72時間以内に服用する「レボノルゲストレル錠」と、120時間(5日)以内まで高い避妊効果を維持できる「エラワン錠」の2種類が主流です。どちらの薬も時間の経過とともに避妊の成功率が下がってしまうため、不安がある場合は一刻も早く医療機関を受診して処方を受けましょう。
※妊娠阻止率とは、排卵日付近という最も妊娠リスクの高い時期に性交渉を行ったあと、アフターピルを服用することで妊娠を防ぐことができた割合のことです。
抗生物質とは
抗生物質とは、感染症などの原因となっている細菌を死滅させるための薬です。一般的に膀胱炎、溶連菌感染症や急性中耳炎などの感染症にかかった際に服用することで、症状が改善するとされています。
アフターピルと抗生物質の飲み合わせ
アフターピルと抗生物質の飲み合わせは、種類によっては注意が必要な場合があります。
アフターピルとの併用に注意が必要な抗生物質
アフターピルとの併用に注意が必要な抗生物質は、具体的に以下のようなものになります。
・テトラサイクリン系、ペニシリン系
→アフターピルとの併用によってピルの効果が弱まる可能性があるとされています。
・リファブチン、リファンピシン(どちらもリファマイシン系)
→アフターピルの添付文書に併用注意薬としての記載があり、併用するとアフターピルの効果が弱まる可能性があるとされています。
いずれもアフターピルの効果が弱まってしまうことから、避妊効果に影響を及ぼす可能性があります。
アフターピルを服用する際には、これらの抗生物質は併用しないようにしましょう。
抗生物質以外に注意すべきものはある?
抗生物質以外にも、アフターピルとの飲み合わせに注意が必要な薬やサプリメント、飲食物などがあります。
薬・サプリメント
薬やサプリメントのなかでアフターピルとの飲み合わせに注意したいのは、

などです。これらはアフターピルの添付文書に併用注意薬としての記載があり、併用するとアフターピルの効果が弱まる可能性があります。
飲食物
飲食物のなかで注意したいのは、グレープフルーツ、カフェイン、アルコール、炭酸水です。
グレープフルーツにはフラノクマリン類という物質が含まれており、この物質がアフターピルの分解を阻害してその効果や副作用を強めてしまう可能性があります。
コーヒーやエナジードリンク、お茶などに含まれているカフェインが、アフターピルの効果を直接妨げるという明確なデータはありませんが、カフェインは一部の薬剤の吸収や代謝に影響を与える可能性があるため、服用時は念のため摂取を控えたほうが安心です。もし飲む場合は、成分の吸収を考慮してピル服用から2〜3時間ほど間隔をあけるようにしましょう。
お酒に含まれているアルコールは、ピルと同じく肝臓で分解されます。アフターピルとアルコールを同時に摂取するとアルコールの方が先に分解されるため、ピルの分解が遅れて血中濃度が高まり副作用が見られやすくなる可能性があります。
炭酸水は、液体中にある気泡がピルの吸収に影響を与える可能性があるとされています。
アフターピルの飲み方にも気をつけよう
アフターピルのもつ避妊効果を低下させないためにも、アフターピルを正しい方法で飲むことが大切です。アフターピルを飲む際に気をつけた方が良いことについて、以下で3つ紹介します。

なるべくすぐに飲む
アフターピルは、食前・食後に関係なく、手元に届いたらできるだけ早く服用することが大切です。服用までの時間が短いほど避妊効果が高くなります。
一般的に広く使われているノルレボ錠(レボノルゲストレル錠)の場合、性交渉から72時間(3日)以内に服用することで約84%、72時間から120時間(5日)以内の服用では約63%の妊娠阻止率があるとされています。このように時間が経つにつれて効果が低下していくため、なるべく早く服用することが重要です。
もしすでに性交渉から72時間を過ぎてしまっている場合でも、医療機関によっては「エラワン」という別のアフターピルを処方してもらえるケースがあります。エラワンであれば、性交渉から120時間(5日)以内まで高い避妊効果を維持したまま服用することが可能です。
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※参考:「緊急避妊法の適正使用に関する指針 (平成 28 年度改訂版)」(日本産科婦人科学会)
水で飲む
アフターピルを水以外のコーヒーやジュースなどで飲むと、アフターピルの成分吸収や分解などに影響が出る可能性があります。成分をきちんと吸収できないと、正しい避妊効果が得られなくなってしまうため、アフターピル服用時は必ず水で飲むようにしましょう。
服用後はしばらく安静に過ごそう
アフターピル服用後は、吐き気や頭痛、下腹部痛などの副作用が見られる場合があります。特に吐き気については注意が必要で、アフターピル服用後2時間以内に吐いてしまった場合は、成分をきちんと吸収できていない可能性があるためもう1錠飲まなければいけません。なお、追加で1錠飲むかどうかは医師への確認が必要です。
これらの副作用は24時間経つとおさまることが多いため、アフターピル服用後はしばらく安静に過ごすようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、アフターピルと抗生物質を一緒に飲んでも問題がないかについて解説しました。
アフターピルと抗生物質は全て飲み合わせが悪いというわけではありませんが、抗生物質の種類によってはアフターピルの効果を弱める可能性があるため、注意が必要です。抗生物質を服用中にアフターピルが必要になったときには、飲み合わせに問題がないか医師や薬剤師に確認するようにしましょう。
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監修者
成城松村クリニック院長
1995年広島大学医学部卒。広島大学医学部産婦人科学教室へ入局し、2010年に成城松村クリニックを開院。
2021年より、メデリピルのサービスやmederi magazineの監修を担当。
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