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過多月経は自分で治せる?原因・対策と受診の目安、ピルという選択肢

生理
更新日:2026.10.28
過多月経は自分で治せる?原因・対策と受診の目安、ピルという選択肢

「経血量が多くて不安…過多月経は自分で治すことができるのかな」とお悩みではありませんか?過多月経をセルフケアだけで直接減らしたり自分で治したりすることは難しいため、医療機関でケアを受けることが大切です。
この記事では、セルフケアの役割や受診の目安、医療機関で選べる治療について紹介します。ひとりで悩まずに判断できるよう、参考にしてみてください。

過多月経を自分で治すことは難しい

過多月経をセルフケアだけで直接減らしたり自分で治したりすることは難しいため、医療機関での診療を受けることが大切です。経血量の多さの背景には子宮の病気が隠れていることもあるため、ご自身でできるケアと医療機関の診療を分けて考えることがスムーズな症状改善につながる場合があります。まずは、自分で治すのが困難とされる理由から確認していきましょう。

セルフケアで経血量そのものは減らしにくい

経血の量は子宮内膜の厚さや子宮の状態、ホルモンの働きで決まるため、セルフケアで経血量そのものを直接減らすことは困難です。食事や睡眠、体を温める習慣は体調を整える助けになりますが、子宮内膜の状態そのものを変える作用はありません。そのためセルフケアは経血量を抑える手段ではなく、生理期間のつらさや負担を和らげるための工夫として取り入れるようにしましょう。

経血量が多い背景に子宮の病気が隠れていることがある

毎回の生理で経血量が異常に多い状態が続くときは、背景に子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどの病気が隠れている可能性があります。これらの病気が存在すると、出血する面積が広がったり子宮が正常に収縮しにくくなったりして、経血量が増えることがあると考えられています。病気の有無は、内診や超音波などの検査を行わなければ確認できません。セルフケアを続けても変化がないときは、早めに産婦人科で原因を確認してもらいましょう。

「自然に治る」ことが期待できるのは限られたケース

過多月経が自然に治ることが期待できるのは、ストレスや体重変化による排卵障害など原因が一時的な場合に限られます。一時的なホルモンバランスの乱れであれば、生理周期が整うにつれて経血量が落ち着く場合があります。一方で子宮の病気が背景にある場合は時間が経過しても自然に小さくなることはありません。放置しておくと重い貧血につながるリスクもあるため、症状が長引いている場合は自然治癒を待たず受診しましょう。

「治った」という方が選んだのは原因に合わせた治療

過多月経の改善には、セルフケアではなく、専門医による検査で原因を突き止めたうえで行う「原因に応じた治療」を選択することが一般的とされています。治療法にはホルモンの働きを抑える薬や止血薬の服用、貧血治療、手術などさまざまな選択肢があり、原因や年齢、妊娠希望の有無によって適した方法が異なります。

SNSなどにある体験談は参考程度にとどめ、ご自身の症状に応じた治し方は医師と一緒に見つけていきましょう。

過多月経を見分けるセルフチェック

過多月経かどうかを見分けるには、ナプキンの交換頻度や血の塊の有無、貧血のサインをセルフチェックすることが有効です。経血量はほかの人と比較しにくいため、ご自身の生理の状態を客観的に振り返ることが重要になります。自分の生理を振り返りながら確認してみてくださいね。

経血量と日数から見るサイン

昼間でも夜用ナプキンが必要で、1〜2時間ごとに交換する状態や出血が8日以上続く場合は、過多月経の可能性が考えられます。経血量を数値で調べることは難しいため、実際の診療でもナプキンの交換頻度や血の塊の有無が判断基準となります。

血の塊が気になる方は、こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。

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見逃しやすい貧血のサイン

経血量が多い状態が長期間続くと、体内の鉄分が不足して鉄欠乏性貧血を起こすリスクが高まります。貧血はゆっくり進行すると自覚しにくく、健康診断の血液検査で初めて指摘されるケースも少なくありません。

立ちくらみや息切れ、動悸、いつも疲れている感じ、爪が割れやすいといった変化は、体からのSOSかもしれません。心当たりがある方は経血量の多さとあわせて医師へ伝えましょう。

正常な生理の目安

正常な生理の目安は周期が25〜38日、出血期間が3〜7日程度であり、経血量は20〜140g程度とされています。大幅に超えて出血が長引いたり量が多くなったりする場合は、過多月経や過長月経が疑われます。グラム単位で経血量を測る必要はありませんので、生理の日数やナプキンの交換頻度を目安にご自身の症状を把握しておきましょう。

※参考:「正常な生理(月経)の目安を教えてください!」(日本産科婦人科学会)

過多月経の主な原因

過多月経が起こる主な原因には、子宮そのものの病気、排卵やホルモンの変化、血液の病気や服用している薬の影響という3つの要因が挙げられます。要因によって適切な対策や治療法が異なるため、まずはご自身の症状に関わる全体像を押さえておくことが大切です。それぞれの原因について順番に確認していきましょう。

子宮筋腫や子宮腺筋症など子宮の病気

繰り返す過多月経の原因として多く見つかるのは、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープといった子宮の病気です。

子宮の筋肉にできる良性のこぶである子宮筋腫は、発生する場所によって経血量が増加し、子宮の壁が厚くなる子宮腺筋症では強い生理痛を伴う場合があります。また、子宮内膜の一部が盛り上がる子宮内膜ポリープは不正出血を引き起こす原因にもなります。
いずれも超音波などの検査で確認できるため、不安な気持ちを抱え込まず産婦人科で相談してみましょう。

排卵やホルモンの変化によるもの

排卵が正常に行われない周期や黄体の働きが不十分な場合は、子宮内膜が厚くなりやすく一度の出血量が増えて過多月経の原因となることがあります。特に思春期や閉経が近づく時期は排卵が不規則になりやすいため、生理周期の乱れや不正出血を伴って現れるケースも存在します。生理周期がばらばらになってきたと感じる際は、その変化も伝えておくと診療の助けになります。

血液の病気や服用中の薬の影響

血が止まりにくい体質や凝固異常などの血液の病気、脳梗塞や心臓病の方に使われる抗凝固薬などの服用は、出血量を増やして過多月経の原因となる場合があります。服用している薬がある場合は、種類が正確に分かるよう準備したうえで受診時に医師へ共有しましょう。自己判断で服薬を中止すると別の不調につながるおそれがあるため、中止の可否は主治医と相談して決めましょう。

自分でできる過多月経の対策

過多月経の経血量そのものを自分で減らすことは難しいものの、貧血に備えたり生理期間の負担を軽くしたりする工夫はできます。ただし、病気などが原因になっている場合、セルフケアだけで根本的に治すことは困難です。セルフケアはあくまで体調を整え、生理期間の負担を軽くするための工夫として、医療機関でのケアと並行して取り入れることが大切です。

ここでは、今日から始められる対策と、市販薬や漢方でできることの範囲を整理していきます。

経血量を記録して受診時に伝えられるようにする

自分でできる過多月経への対策として取り組みやすいのは、使った生理用品の種類や交換回数をメモして経血量を記録し、診療時に医師へ伝えられるようにしておくことです。

出血が続いた日数や血の塊の有無、使用した生理用品の種類と交換回数などは産婦人科での診療時に重要な判断材料となります。生理管理アプリのメモ機能を活用して記録に残しておけば、限られた診療時間でもご自身の体の変化を正確に共有でき、対策の土台として役立ちます。

鉄分を意識した食事で貧血に備える

過多月経による鉄分の不足を防ぐためには、赤身の肉や魚、レバー、あさり、大豆製品などの鉄分を多く含む食品とビタミンCを組み合わせて食事から貧血に備える対策が有効です。ビタミンCを含む野菜や果物と組み合わせると、鉄の吸収が助けられるとされています。

ほかにも、以下のような栄養素を日々の食事で摂り入れてみましょう。

赤血球とヘモグロビンを作る栄養素の画像

なお、緑茶やコーヒーに含まれるタンニンは鉄の吸収を妨げることがあるため、食事中や食後すぐは水や白湯を選ぶのもポイントです。

体を温めて睡眠と休息の時間をとる

下腹部や腰を温めて血のめぐりを促し、十分な睡眠と休息を確保する工夫は、過多月経に伴う痛みの緩和や体のつらさを和らげる対策として役立ちます。

温かい飲み物や入浴、カイロなどを利用して体を温めることで不調が和らぎやすくなることがあるので、試しやすい方法から取り入れてみてください。また、睡眠不足や疲労の蓄積は痛みやだるさを強める原因となるため、負担を軽減し過ごしやすくするためにも生理期間中はしっかり体を休めることを意識しましょう。

吸水ショーツや月経カップで生活の負担を軽くする

経血の漏れに不安がある場合は、多い日用ナプキンと吸水ショーツやタンポンを併用するほか月経カップを試すことで、日常生活の負担軽減が期待できます。吸水量が分かる製品を使用すれば、どのくらい出血しているかを把握する目安としても役立ちます。なお、タンポンや月経カップはトキシックショック症候群(TSS)などの感染症を防ぐため、説明書に従い使用時間を守りましょう。工夫しても漏れが防げないほどの量なら、それ自体が受診を考える目安になります。

市販薬を活用する

市販薬でできる対策は鎮痛薬での痛み緩和や鉄剤での栄養補給が中心であり、過多月経による経血量そのものを抑える薬の処方は医療機関での受診が必要です。経血量を抑えるトラネキサム酸やホルモン治療薬は医療機関で処方されます。

市販薬では、イブプロフェンやロキソプロフェンなどを含む鎮痛薬、鉄欠乏性貧血に用いられる鉄剤、生薬やビタミンを配合した女性保健薬などが選べます。鎮痛薬は痛みが強くなる前に飲むほうが効果を感じやすいといわれています。市販薬を続けても変化がないときや経血量が増えているときは、受診の目安と考えてください。

漢方薬という選択肢と向き合い方

過多月経の不調に対して漢方薬を選択する場合は、体質や冷えを整える効果が期待できますが、子宮の病気そのものを治すことは困難なため、検査とあわせて考える必要があります。
漢方では血のめぐりの滞り(瘀血)や冷えを不調の原因ととらえます。生理にまつわる不調では、当帰芍薬散や加味逍遙散、桂枝茯苓丸などが使われることがあります。どの処方が合うかは体質によって異なり、効果のあらわれ方にも個人差があるため、医師や薬剤師に相談して選びましょう。

生理痛への漢方の使い方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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医療機関で選択できる過多月経の治療

医療機関での過多月経の治療には、薬で経血量を抑える方法から子宮内に器具を装着する方法、手術までさまざまな選択肢が存在します。原因や年齢、妊娠の希望に応じて適した方法を医師と相談して決めていきましょう。ここで各治療の全体像を確認していきます。

低用量ピル・超低用量ピルによるホルモン治療

低用量ピルや超低用量ピルによるホルモン治療は、排卵が抑えられて子宮内膜が厚くなりにくくなり経血量や生理痛の軽減が期待できます。
ただし、効果のあらわれ方には個人差があり、飲み始めの時期に不正出血が起こることもあります。実際に服用を開始できるかどうかは、医師が診療のうえで判断します。

低用量ピルと超低用量ピルの違い

低用量ピルと超低用量ピルの主な違いはエストロゲン(卵胞ホルモン)の含有量であり、使用する目的によって保険適用か自由診療かという費用の考え方が変わります。
低用量ピルはエストロゲン(卵胞ホルモン)量が0.05mg未満の薬で、避妊や生理に伴う症状の改善が主な目的です。一方、超低用量ピルは成分量がさらに少なく、月経困難症の治療を主な目的として用いられます。

月経困難症などの治療目的で使用するLEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤)は公的医療保険が適用される場合があり、避妊を目的とするOC(経口避妊薬)は自由診療にあたります。同じ低用量ピルでも、目的によって費用の考え方が異なります。

月経困難症について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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服用できない場合と注意したい副作用

低用量ピルや超低用量ピルは、持病や喫煙など血栓症や脳卒中のリスクが高い方などは服用できないケースがあります。具体的には、以下に当てはまる場合は、リスクが高いとされています。

  • ・血栓症の既往がある方
  • ・前兆を伴う片頭痛がある方
  • ・35歳以上で1日15本以上喫煙している方
  • ・重度の高血圧の方
  • ・乳がんの疑いのある、または治療中の方

また、40歳以上や肥満の方も、血栓症のリスクを踏まえて慎重に判断されます。

なお、ピルには以下のような副作用が現れることがありますが、続けるうちに軽減するとの報告があります。

ピル _よくある副作用のイメージ

もし、以下のような血栓症の前兆とされる症状が現れた際は直ちに医療機関を受診しましょう。

ピル_血栓症の兆候のイメージ

止血薬や鉄剤などの薬物療法

ホルモン治療以外の薬物療法として、トラネキサム酸などの止血薬で出血を抑えたり鉄剤で貧血を治療したりする方法があり、妊娠を希望している時期にも選びやすい治療法とされています。トラネキサム酸をはじめとする止血薬は生理の期間に合わせて使用され、貧血が見られる場合は鉄剤で鉄分を補い、強い痛みを伴う際は鎮痛薬もあわせて使われます。

これらの治療は症状を和らげる対応が中心となるため、過多月経の原因を調べる検査と並行しながら進められていくのが一般的です。

子宮内に装着するホルモン放出システム

子宮内に小さな器具を挿入して黄体ホルモンを放出させるミレーナ(LNG-IUS)は、子宮内膜を厚くなりにくくして経血量の減少が期待できる治療法です。

過多月経や月経困難症の治療として、保険が適用される場合があります。一方で、器具を装着する際の痛みや、装着後しばらく不正出血が続くことがあります。装着にあたっては対面での診察が必要になるため、気になる方は産婦人科で相談してみましょう。

手術という選択肢

過多月経の症状が薬で十分に改善しない場合や子宮筋腫が大きいケースでは、体の状態や妊娠の希望に応じて手術が検討されます。筋腫のみを取り除く施術や子宮自体を摘出する方法、子宮内膜へ処置を施す方法など状態に合わせた選択肢があり、近年では内視鏡を用いた体の負担が少ない手術も広まっています。手術と聞くと不安を感じるかもしれませんが、自身の希望を確認せずに医師がいきなり決定するものではありません。検査や診察を重ねたうえでご自身の年齢や妊娠の希望を踏まえて決めていくため、まずは医師と話し合っていきましょう。

治療を選ぶときに医師へ伝えたいこと

過多月経の適切な治療を選ぶためには、経血量の変化や妊娠の希望、持病や服用中の薬などの情報を事前に整理して医師へしっかり伝えることが大切です。症状や不安を遠慮して控えめに伝えてしまうと、自分に必要な検査や適切な治療法へたどり着くまでに時間がかかってしまうおそれがあります。診療の際は、事前に以下の項目をメモして持参すると話がスムーズに進みやすくなります。

  • ・経血量が増えたと感じた時期
  • ・ナプキンの交換頻度と血の塊の有無
  • ・生理の日数と周期
  • ・妊娠の希望の有無
  • ・持病と服用中の薬やサプリメント
  • ・血栓症や片頭痛の既往

40代・更年期の過多月経との向き合い方

40代や更年期に生じる過多月経は、加齢に伴うホルモンの変化だけでなく子宮の病気が隠れている場合もあるため、自分で治そうとせず医療機関で原因を確認して向き合うことが大切です。40代以降は経血量が増加しやすく更年期の変化として見過ごしがちですが、この年代は病気が発見されやすい時期でもあります。ご自身の体の状態を正しく把握するためにも、気になる変化がある際は産婦人科で相談してみましょう。

更年期に経血量が増えることがある理由

更年期に経血量が増えることがあるのは、閉経前後5年ほどにあたる約10年間の更年期はエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が揺らぎ、排卵の起きない周期が増えて子宮内膜が厚くなりやすいためです。

排卵が起こらない周期で厚くなった子宮内膜が剥がれ落ちるため、一度の出血量が多くなると考えられています。生理が不規則になる変化と経血量の増加が同時に起こるのはこうした体のしくみが関係しています。

「閉経まで我慢する」を選ぶ前に確認したいこと

過多月経を閉経まで我慢する選択をする前に、40代で発見されやすい子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮体がんといった病気の有無や貧血の進行状態を確かめておくようにしましょう。

経血量が多い状態が続けば、その間に貧血が進んでいくこともあります。様子を見るという選択をする場合であっても、検査で原因を把握しておくことで安心感につながるため、現在の状態を産婦人科で診てもらいましょう。

40代の治療で考慮されること

40代における過多月経の治療では、血栓症のリスクや妊娠の希望の有無、喫煙・肥満・高血圧といった持病や健康状態を十分に考慮して適切な方法が選ばれます。

40歳以上の方は低用量ピルの服用が慎重に判断され、条件によっては服用できないケースもあります。その際は、ミレーナ(LNG-IUS)や止血薬、鉄剤、手術などが検討されます。年齢だけで方法が決まるわけではないため、生活背景も含めて医師と話し合いながらご自身に合う治療法を見つけていきましょう。

産婦人科を受診する目安

受診をためらっているあいだに、貧血が進んでしまうこともあるため、気になる症状がある場合は以下を参考に早めに医師に相談しましょう。

すぐに相談したい症状

次のような状態が続いてるときは、早めの受診をご検討ください。

生理_過多月経チェックリストのイメージ

ほかにも、めまいや意識が遠のく感覚があるときは過多月経や重度の貧血が疑われるため、すぐに医療機関へ相談しましょう。貧血が進行すると、階段での息切れや座っていても動悸がするなどの変化が出てきます。生理以外の時期にも出血がある場合や、経血量が急に増えた場合も相談したい状態です。

受診する科と当日の流れ

ピル_処方の流れ(対面)_1

相談先は産婦人科または婦人科であり、当日は問診で症状を聞いたうえで必要に応じて内診や超音波、血液検査といった診療が行われます。生理中でも受診可能な場合が多く、経血の状態を確認できるため受診が診察の助けになることもあります。

初めて受診する際は、伝え忘れのないよう話したい内容をメモして持参するようにしましょう。

オンライン診療を利用できる範囲

低用量ピルの処方までの流れ_オンライン診療を受ける場合のイメージ

オンライン診療を利用できる範囲は医師への症状の相談やピルの処方に関する会話に限られます。過多月経の原因を調べる段階では、対面での受診で内診や超音波、血液検査を行う必要があります。

オンライン診療は原則としてカメラをオンにしたビデオ通話で行われ、医師が顔色や表情を直接確認することで声だけでは気づけない体調の変化などが確認されます。なお、医師の判断によってピルが処方できないケースがあることも知っておきましょう。

※参考:「オンライン診療について 国民・患者の皆様へ」(厚生労働省)

まとめ

過多月経は子宮の病気やホルモンバランスの乱れなどが背景にある場合が多く、セルフケアだけで経血量を直接減らして自分で治すことは困難です。セルフケアは、鉄分を意識した食事や痛みの緩和や貧血予防など、つらさを軽くする工夫として取り入れましょう。

経血量の多さや気になる症状が続く場合は自己判断で放置せず、早めに産婦人科を受診して検査を受けることが大切です。医療機関での治療法は、低用量ピルや超低用量ピルによるホルモン治療、止血薬や鉄剤、LNG-IUS、手術などさまざまです。原因に応じた選択肢から医師が選ぶので、つらさを我慢せず医師と相談しながらご自身に合う治し方を見つけていきましょう。

過多月経に関するよくある質問
ここでは、過多月経に関するよくある質問に回答します。

過多月経で「死亡」することってあるの?

過多月経が直接命に関わり死亡に至る事態はまれとされていますが、経血量が多い状態が続くと重度の貧血や急な大量出血により倒れてしまう危険性があります。

貧血が進行するとめまいや息切れが生じて日常生活に支障が出ることもあるため、油断は禁物です。不安を抱えたまま様子を見るより、早めに産婦人科で相談して原因を確かめておきましょう。

ピルを飲めば過多月経はすぐ治るの?

飲み始めてすぐに変化を感じる場合もありますが、効果のあらわれ方には個人差があります。低用量ピルや超低用量ピルは、子宮内膜が厚くなりにくくなることで経血量や生理痛の軽減が期待できる場合があります。一方、血栓症の既往などがあると服用できないことがあり、可否は医師が診療のうえ判断します。飲み始めの時期は不正出血が起こることもあるため、体の様子を医師に共有しながら続けていきましょう。

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郡 詩織

大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務。産婦人科専門医・抗加齢学会専門医を取得。
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