ペッサリーで避妊できる?使い方やメリット&デメリットを徹底解説

生理
更新日:2024.06.27

ペッサリーで避妊できる?使い方やメリット&デメリットを徹底解説

女性が自ら積極的に取り組める避妊方法の一つである「ペッサリー」。しかし、ペッサリーを主な避妊方法として実践している人はあまり多くないかもしれません。この記事では、ペッサリーの特徴や使用方法について、そのほかの避妊方法と比較しながら解説しています。

ペッサリーっていったい何?

ペッサリーとは子宮頚部に取り付けるドーム型のシリコン製キャップです。
大きく骨盤臓器脱の保存治療の一環として用いられるものと、避妊を目的としたものの2種類があり、目的や個々の子宮頸部のサイズに合わせてさまざまな形のものが存在しています。
避妊具として使用されるペッサリーは、子宮内に精子が侵入することを防いで望まない妊娠を物理的に予防する、コンドームに似た効果を持っています。
コンドームと違うのは、洗って繰り返し使用できる点と、殺精子剤を一緒に使用する必要がある点です。

ペッサリーの歴史や認知度

ペッサリーの歴史は古く、原型となるものは1600年代に登場したといわれています。その後は、一般的な避妊方法の一つとして用いられていました。しかしコンドームが一般化し、そのほかの効果的な避妊方法が開発されたことで、徐々に使用率も低下していきました。
日本でも避妊具としての認知度や使用率は低く、子宮脱や骨盤臓器脱の治療用として用いられることがほとんどです。

どのような女性が使用するの?

避妊用のペッサリーは、子宮頸部のサイズに合わせて医師によって選定されますが、サイズが合うものであれば自分で装着が可能です。
コンドームと同じく「バリア法」という、精子を物理的に子宮に侵入させない避妊法です。コンドームは男性が用意するものというイメージがあり、女性は避妊に対して受動的になりがちです。
ペッサリーは女性が自ら装着できるため、能動的に避妊効果を高めたいという人に使用されています。

ペッサリーの避妊効果と使い方

正しい避妊手段の一つとして、ペッサリーの使い方を知っておきましょう。
医療行為に用いられるペッサリーは、病院で装着してもらう必要があり避妊用のものとは異なります。
ここでは、避妊に使用するペッサリーの使用方法を解説します。

正しい装着方法と取り外し方

ペッサリーは柔らかいシリコン製で、避妊用のものは1つのサイズでほとんどの女性が使用可能です。
性行為前に子宮頸部に装着し、性行為を終えてから8時間は装着し続け、24時間以内に外します。
洗って繰り返し使用できますが、使用前に破れていないか確認しておきましょう。

より避妊に効果的な方法

ペッサリーはその構造上、性行為の後に膣内に精子が残ってしまいます。
そのためペッサリーの装着時には、殺精子剤を含んだゼリーやクリームを塗布して併用することで避妊効果を高められます。
殺精子剤を併用したペッサリーの避妊率は95%ほどで、高い避妊効果を得ることができます。

ペッサリーのメリット

現在では他の避妊方法と比較して一般的ではないものの、ペッサリーにはさまざまなメリットがあります。

ホルモンフリーで自然な避妊法

ペッサリーはコンドームと同じくバリア法と呼ばれる避妊方法で、物理的に精子が子宮内に侵入することを防ぎます。ホルモンを使わない自然な避妊方法のため、体質にかかわらず多くの人が利用できます。

性交渉の直前に装着すればOK

ペッサリーは普段から装着しておく必要はなく、コンドームと同じように性交渉の直前に装着することで避妊が可能です。

繰り返し使用できる

ペッサリーは使用した後も、洗って繰り返し利用できます。
性交渉から8時間以上経過したあと体を洗うときに取り外し、石けんで洗ってよく乾かして保管しておきます。
使用する前に、破損がないか確認してから装着しましょう。

すぐに妊娠能力を戻せる

避妊方法の中には、避妊を中止してから妊娠能力を取り戻すために時間がかかるものもあります。例えば低用量ピルを定期的に服用していた場合、元の月経周期に戻るには3〜4カ月ほどかかることもあります。
しかしペッサリーは性行為のときに装着するだけですから、妊娠を望めばすぐに妊娠能力を取り戻せます。

女性が自分でコントロールできる

男性の中にはコンドームをつけない人もいるほか、コンドームは男性が用意するものといった誤った価値観をもつ人もいます。一方、ペッサリーは女性が自分で積極的に避妊できる方法として用いられています。

ペッサリーのデメリット

ペッサリーが現在はあまり普及していないのには、それなりの理由があります。
ほかの避妊方法と比べて、避妊効果や手間の面でデメリットが存在します。

正しく挿入しなくてはならない

ペッサリーを正しく装着するためには、ある程度の慣れが必要です。
避妊用のものは1サイズで多くの女性に使用が可能といわれていますが、適正サイズのものを使用するためには医師によるペッサリーの選定が必要です。
合わないサイズのものを使用すると、避妊効果に影響することもあります。

メンテナンスとケアが必要

ペッサリーは繰り返し使えるものの、使用の都度洗浄が必要で手間がかかります。
対応期間は定められていないものの、使用方法によっては破損することもあり、使用前のチェックやメンテナンスも必要です。

他の避妊方法に比べて効果が劣る可能性

ペッサリーの避妊効果を高めるためには殺精子剤の使用が前提になり、単体ではほかの避妊方法と比べて高い効果が得られない可能性があります。

アレルギーや感染のリスクがある

ペッサリーは子宮頸部にふたをすることで精子の侵入を防ぐという仕組みのため、粘膜接触が起こります。
コンドームのように感染症を防ぐ効果はありません。
また体質によってはペッサリーの素材と反応して、アレルギーが起きることも考えられます。

ペッサリー以外の避妊方法との比較

ペッサリーは正しい避妊方法の一つですが、ほかの避妊方法と比べてどのような違いがあるのでしょうか?

コンドームとの比較

コンドームとペッサリーは近い機能を持っており、どちらも精子が子宮に侵入することを防ぐ避妊具です。
コンドームは使用のたびに取り替える必要がありますが、ペッサリーは繰り返し使える点がメリットです。
ただし、コンドームのように感染症を予防する効果はありません。
またコンドームを正しく使用した場合は98%の避妊効果を得られますが、ペッサリーは殺精子剤を併用しても95%ほどです。

IUDとの比較

IUDは子宮内に避妊具を入れることで、受精卵の着床を防ぐ避妊具です。
医師の元で装着され、一度取り付けると3〜4年は継続して非常に高い避妊効果を発揮します。
ペッサリーよりも高い避妊効果が得られ、使用するたびに装着する必要はありませんが、IUDの装着と着脱は医師のもとで行われる必要があります。
また、どちらも感染症は予防できません。

ピルとの比較

現在、女性が行える最も効果的な避妊方法は、低用量ピルの継続的な服用です。
低用量ピルは、ホルモンを経口接種することで、子宮内膜の成長を抑制し避妊効果を得ます。
避妊効果以外にも、子宮内膜症や子宮筋腫の治療にも用いられ、生理痛の緩和にも効果があります。
さらには、ホルモンバランスが整うことで肌質の改善にも期待ができます。
ペッサリーのように避妊具を装着する必要がなく、非常に高い避妊効果が得られます。
避妊以外にも効果があるので、現代では広く普及している避妊方法です。

ペッサリーを使用する際の注意点や安全性

ペッサリーを避妊方法に取り入れる際には、いくつか注意点があります。

性感染症の予防

ペッサリーは粘膜の接触が起こるため、性感染症を予防する効果はありません。
感染症の予防を目的とする場合は、コンドームなどの避妊方法を用いましょう。
また、使用した後は洗浄を行い清潔に保つ必要があります。

定期的な検診の重要性

ペッサリーの正確なサイズを選ぶためには、医師の診療が必要です。また一度購入した後も定期的に産婦人科の診療を受け、感染症のリスクや子宮や卵巣に関わる病気の予防につとめましょう。

ペッサリーは女性が自らできる避妊方法

有効な避妊方法の一つである、ペッサリーについて解説してきました。
ペッサリーは女性が自らできる効果的な避妊方法で、殺精子剤と併用することで高い避妊効果を得られます。
一方で、ほかの避妊方法と比較して避妊効果は低く、また避妊にしか効果がありません。
そのため、現在はほかの避妊方法が一般的になっています。

避妊効果を高めるなら低用量ピルがおすすめ

ペッサリーは効果的な避妊方法であるものの、現在は低用量ピルの服用が一般的かつ、おすすめです。
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監修者

産婦人科専門医・がん治療認定医
郡 詩織
産婦人科専門医・がん治療認定医を取得。大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務。 現在はmederiドクターとして、日々のオンライン診療や監修、セミナーやイベントに登壇。

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