生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
ペッサリーで避妊できる?使い方やメリット&デメリットを徹底解説
コンドームだけの避妊に、不安を感じたことはありませんか?女性が自分で選べる避妊方法の1つに「ペッサリー」があります。ペッサリーは腟内で子宮頸部を覆い、殺精子剤と一緒に使って妊娠を防ぐ避妊具で、洗って繰り返し使える特徴があります。
この記事では、ペッサリーの避妊効果や正しい使い方、メリットとデメリットを、ほかの避妊方法と比べながら紹介します。自分に合う避妊方法を考えるヒントにしてみてくださいね。
もくじ
ペッサリーとは?
ペッサリーとは子宮頸部に取り付けるドーム型のシリコン製キャップであり、精子の侵入を物理的に防いで望まない妊娠を予防する避妊具です。コンドームと似た効果を持ちますが、洗って繰り返し使用できる点や殺精子剤を一緒に使う必要がある点が異なります。
骨盤臓器脱(子宮脱)の保存治療用と避妊用の2種類に大きく分けられ、目的や子宮頸部のサイズによってさまざまな形のものが存在します。
避妊用のペッサリーは女性が自ら装着できるため、男性任せにせず能動的に避妊効果を高めたいという方に使用されています。

ペッサリーの歴史や認知度
ペッサリーは1600年代から使われている歴史のある避妊具ですが、コンドームなどほかの避妊法の普及に伴い、現在の日本国内での認知度や使用率は低くなっています。
たとえばアメリカでは、1940年には女性の3分の1が使用していましたが、2000年代には全女性の1%未満まで減少しました。
日本でも子宮脱や骨盤臓器脱などの治療用として用いられることがほとんどであり、避妊用のペッサリーは国内での流通が少なく店頭で見つけることも難しくなっています。
※参考:「バリア法およびその他の性交前後の避妊法」(MSDマニュアル プロフェッショナル版)
i同じ「ペッサリー」でも避妊用と治療用は別もの
避妊用は、性交渉のたびに自分で着脱し、殺精子剤と併用して妊娠を防ぐ避妊具です。一方治療用(子宮脱・骨盤臓器脱)は、下がってきた臓器を支えるために医療機関で装着し、定期的な診療を受けながら使い続ける医療器具です。名前は同じでも、しくみも使い方も異なります。
ペッサリーの避妊効果と使い方
避妊用のペッサリーは、医療用器具とは異なり自分で装着・管理を行う必要があります。適切な避妊効果を得るためにも、正しい使い方を把握しておきましょう。ここでは、ペッサリーの避妊効果や正しい装着・取り外し方法、より効果的な使い方について順番に解説します。
ペッサリーの避妊効果
殺精子剤と併用したペッサリーを1年間使った場合、正確に使えた場合で約6%、普通の使い方では約12%の方が妊娠すると報告されています。
言いかえると、正しく使えていても100人のうち6人ほどは妊娠する可能性があり、避妊効果は絶対ではありません。
この差は、装着の慣れやサイズの合い方、殺精子剤の使い方によって生まれるものです。ほかの避妊方法と並べると、次のような違いがあります。
| 避妊方法 | 正確に使った場合の妊娠率 | 普通に使った場合の妊娠率 |
|---|---|---|
| ペッサリー(殺精子剤との併用) | 約6% | 約12% |
| コンドーム(男性用) | 2% | 18% |
| コンドーム(女性用) | 5% | 21% |
| 低用量ピル | 0.3% | 8% |
※いずれも1年間に妊娠する割合(低用量ピルはパール指数)
※参考:「バリア法およびその他の性交前後の避妊法」(MSDマニュアル プロフェッショナル版)
正しい装着方法と取り外し方

避妊用のペッサリーは柔らかいシリコン製で、1つのサイズでほとんどの女性が使用可能です。性交渉の前に子宮頸部に装着し、性交渉のあと6〜8時間は入れたままにして、24時間以内に取り外します。
使用後は洗って繰り返し使用できますが、使う前はその都度破れていないか確認するようにしましょう。
より避妊に効果的な方法
ペッサリーは精子の侵入を物理的に遮断する構造ですが、性交渉のあとに腟内に精子が残ってしまいます。そのためペッサリーの装着時には、殺精子剤を含んだゼリーやクリームを塗布して併用することが避妊効果を高めるうえで大切です。
殺精子剤は装着の前にペッサリーに塗り、2回目以降の性交渉のときは、その都度あらためて腟内に追加する必要があります。塗り足しを忘れると避妊効果が下がる可能性があるため、注意しましょう。
ペッサリーのメリット
現在ではほかの避妊方法と比較するとあまり一般的ではないペッサリーですが、体に女性ホルモンを投与せず女性自身が主体的に行えるなどさまざまなメリットが存在します。
ホルモンフリーで自然な避妊法
ペッサリーはコンドームと同じくバリア法と呼ばれる避妊方法で、物理的に精子が子宮内に侵入することを防ぎます。ホルモンを使わない避妊方法のため、ホルモン剤に抵抗がある方の選択肢にもなります。
ただし、素材によってはアレルギー反応が起こることもあり、誰にでも適しているわけではありません。使えるかどうかは医師が診療を行ったうえで判断します。
性交渉の直前に装着すればOK
ペッサリーは日常的に装着しておく必要はなく、コンドームと同じように性交渉の直前に装着することで避妊効果が期待できます。
繰り返し使用できる
ペッサリーは使用したあとも、洗って繰り返し使用できます。
性交渉から8時間以上経過したあと体を洗うタイミングで取り外し、石けんで洗ってよく乾かしてから保管しておきます。また、24時間以上装着したままにならないようにしてください。
使用する前に、破損がないか確認してから装着しましょう。
すぐに妊娠可能な状態に戻りやすい
ペッサリーは性交渉の際のみ装着する避妊具であるため、避妊を希望しなくなった際には避妊を中止すれば妊娠が可能な状態に戻ります。
避妊方法の中には、避妊を中止してから妊娠能力を取り戻すために時間がかかるものもあります。なお、低用量ピルの場合、服用をやめたあと最初の1周期目で21.1%、3周期目で45.7%の方が妊娠したという報告があります。
女性が自分でコントロールできる
ペッサリーは女性自身が装着して使用するため、パートナーに依存せずご自身の意志で積極的に避妊をコントロールしやすい利点があります。
男性の中にはコンドームをつけない方やコンドームは男性が用意するものといった誤った価値観をもつ方もいます。ペッサリーを活用することで、女性が主体となって避妊に取り組みやすくなります。
ペッサリーのデメリット
現在ペッサリーがあまり普及していない背景には、ほかの避妊方法と比較して避妊効果や使い勝手の面でいくつかのデメリットが存在します。メリットだけでなく注意すべき点も正しく把握しておきましょう。
正しく挿入しなくてはならない
ペッサリーで十分な避妊効果を得るには適正なサイズの選定と正しい装着が必要となるため、不慣れなうちは正しく挿入するまでに練習や慣れが必要です。
避妊用のペッサリーは1サイズで多くの女性に使用できるように設計されていますが、合わないものを使用すると、避妊効果が低下することもあるため注意しましょう。
メンテナンスとケアが必要
ペッサリーは繰り返し使えるものの、使用するたびに洗浄や乾燥を行う手間がかかり、使用前の破損チェックや継続的なメンテナンスが必要です。
使用可能な期間は定められていないものの、使用方法によっては破損することもあります。衛生面を保ち安全に使用するためにも、日ごろの丁寧なケアを心掛けましょう。
ほかの避妊方法に比べて効果が劣る可能性
ペッサリーは単体での避妊効果が低いため殺精子剤の併用が前提となり、低用量ピルやコンドームを正しく使用した場合と比べて避妊効果がやや劣る可能性があります。
殺精子剤を併用した場合であっても、一般的な使い方では1年間に約12%の方が妊娠すると報告されています。より高い効果が期待できる避妊法を希望する際は、ほかの方法も含めて検討してみましょう。
アレルギーや感染のリスクがある
ペッサリーは子宮頸部に直接装着して粘膜へ接触する構造であるため、コンドームのように感染症を防ぐ効果はなく、素材によるアレルギーや長時間の装着による感染のリスクが存在します。
そのほか、決められた時間を超えて入れたままにすると、感染のリスクにつながる可能性もあります。装着の時間を守り、発熱や強い腹痛、いつもと違うおりものなどが気になるときは、早めに産婦人科に相談しましょう。
日本では入手しづらい
避妊用のペッサリーは、日本では取り扱っている医療機関が限られており、手に入れにくいのが現状です。
海外からの個人輸入や通販で自己判断で手に入れる方法は、サイズが合わずに避妊効果が下がる可能性があるほか、健康被害が起きても公的な救済制度の対象外となる点に注意が必要です。
避妊方法に迷ったときは、まず産婦人科でご相談ください。
ペッサリー以外の避妊方法との比較
コンドームや低用量ピル、IUD(子宮内避妊用具)やIUS(子宮内避妊システム)など、ペッサリーのほかにも避妊方法はさまざまあります。それぞれ特徴や避妊効果、使用の手間が異なります。ご自身に合った避妊方法を選ぶためにも、それぞれの違いや特徴について順番に確認していきましょう。

コンドームとの比較
コンドームとペッサリーはともに精子が子宮へ侵入するのを防ぐ避妊具ですが、ペッサリーには繰り返し使えるメリットがある一方で、コンドームのような性感染症予防効果はありません。
1年間に妊娠する割合は、男性用コンドームで正確な使用だと2%、普通の使用だと18%と報告されています。殺精子剤を併用したペッサリーの妊娠率は約6%・約12%であり、使い方によって効果に差が生じます。
使用のたびに取り替える手間の有無や感染症予防の必要性を考慮して選びましょう。
ピルとの比較
低用量ピルを毎日続けて服用する方法は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の作用で排卵を抑え子宮内膜や頸管粘液に働きかけるため、ペッサリーよりも高い避妊効果が期待できます。
正しく服用できた場合の妊娠率は0.3%、普通に服用した場合は8%とされています。ペッサリーのように性交渉のたびに避妊具を装着する必要がなく、続けやすさの面でも選ばれている避妊方法です。
また、月経困難症や子宮内膜症の治療に用いられることもあり、生理痛やPMS(月経前症候群)の緩和が期待できる場合もあります。ただし血栓症の既往など一定条件に当てはまる方は服用できない場合があるため、医師が診療のうえで判断します。
IUD・IUSとの比較
IUD(子宮内避妊用具)やIUS(子宮内避妊システム)は、子宮内に小さな器具を入れて妊娠を防ぐ方法です。医療機関で装着し、一度取り付けると約2〜5年間は継続して高い避妊効果を発揮します。
ペッサリーよりも高い避妊効果が期待でき、使用するたびに装着する必要がない点が大きな違いです。ただし、装着や取り外しは必ず医師のもとで行う必要があり、ペッサリー同様に性感染症は予防できません。
ペッサリーを使用する際の注意点や安全性
ペッサリーを避妊方法に取り入れる際は、性感染症の予防効果がないことや適切に使用する必要がある点など、いくつかの注意点を理解しておくことが大切です。ペッサリーを安全に使用するためにも、知っておくべきポイントや注意すべき症状について順番に確認していきましょう。
性感染症の予防
ペッサリーは粘膜の接触が起こるため、性感染症を予防する効果はありません。感染予防を目的とする場合はコンドームなどの避妊方法を用いる必要があります。
また、使用したあとは洗浄を行い清潔に保つ必要があります。
治療に使うペッサリー(子宮脱・骨盤臓器脱)との違い
治療に使うペッサリーは子宮脱や骨盤臓器脱に対応するための医療器具であり、避妊を目的としたペッサリーとは用途も形状もまったく異なる別物です。
混同して戸惑わないためにも、それぞれの仕組みや使い方の違いといったポイントを整理して解説します。
子宮脱の治療で使われるリングペッサリー
子宮脱や骨盤臓器脱の治療で使われるリングペッサリーは、腟内から下がってきた臓器を支える医療器具であり、避妊目的のペッサリーとはしくみも使い方もまったく異なります。
手術以外の選択肢として用いられ、手術を選びにくい高齢の方にも選ばれることがあります。
医療機関で装着して入れ続ける方法のほか、就寝時などに自身で着脱する方法が存在します。入れ続ける場合は、定期的に通院して状態の確認や洗浄を受けましょう。
外れる・違和感があるときの考え方
ペッサリーが外れたりずれたりするときは、サイズが合っていない可能性があるため、我慢せずに早めに医療機関で相談しましょう。
おなかに力が入る動作が多かったり、サイズが合っていなかったりすると、外れてしまうことがあります。そのほか、腟の違和感や出血、おりものの増加、においが気になるといった変化が現れることもあります。気になる症状があればそのまま使い続けず、速やかに産婦人科を受診しましょう。
避妊効果を高める選択肢としての低用量ピル
ペッサリーよりも高い避妊効果を求めるなら、正しく服用した場合の1年間の妊娠率が0.3%とされ毎日の服用で効果が期待できる低用量ピル(OC:経口避妊薬)という選択肢もあります。
低用量ピルを入手するためには、医師の診療が必要です。
飲み始めに吐き気や頭痛などが現れることもあり、血栓症の既往などによっては服用できない場合もあります。服用の可否は医師が判断するため、気になることは診療のときに医師にご相談ください。
まとめ
ペッサリーは、腟内で子宮頸部を覆い、殺精子剤と併用して妊娠を防ぐ避妊具です。ホルモンを使わず繰り返し利用でき、女性が自分で装着できるというメリットがある一方で、定期的なお手入れや医師によるサイズ調整が必要です。また、正確に使えた場合でも1年間に約6%、普通の使い方では約12%の方が妊娠すると報告されており、ほかの避妊方法と比べると避妊効果には差があります。
より高い効果を期待したい場合は、OC(経口避妊薬)である低用量ピルなどの選択肢もあります。ご自身に合う避妊方法に迷った際は一人で抱え込まず、産婦人科で医師にご相談ください。
ペッサリーと避妊に関するよくある質問
ここでは、ペッサリーと避妊に関するよくある質問に回答します。
ペッサリーってどこで買えるの?
避妊用のペッサリーは、日本では取り扱う医療機関が限られており、手に入れにくいのが現状です。海外からの個人輸入は、サイズが合わない可能性に加えて、健康被害が起きても公的な救済制度の対象外となる点に注意が必要です。避妊方法に迷ったときは、産婦人科でご相談ください。
生理中もペッサリーは使えるの?
生理中のペッサリー使用に関して直接的な禁止ルールがあるわけではありませんが、そもそも生理中の性交渉自体に注意が必要とされています。生理中は腟内がデリケートで傷つきやすく、細菌感染や性感染症のリスクが高まるほか、性行為の刺激によって経血が逆流し、子宮内膜症を誘発・悪化させる恐れがあります。生理期間中は無理に装着や性交渉を行わず、体を休めることを優先させましょう。
ペッサリーが外れたり、ずれたりしたときはどうしたら良い?
性交渉のときに外れたりずれたりした場合は、避妊効果が下がっている可能性があります。妊娠の可能性が心配なときは、緊急避妊という選択肢もあるため、できるだけ早く医療機関に相談してください。繰り返し外れるときはサイズが合っていないことも考えられるので、あらためて医師に相談しましょう。
ピルをはじめるならメデリピル

産婦人科医が100%診療
専門的な知識を持った現役産婦人科医が診療を担当をするので、生理やカラダに関する不安や疑問を安心して相談することができます。
再診料がずっと無料だから何度でも医師に相談できる
ピル飲み始めの不安や疑問、副作用などについて気軽に相談できます。 副作用について心配な方は副作用緩和薬も同時に処方可能です。希望する場合は診療時に医師へお伝えください。
低用量ピルなら初月ピル代無料
低用量ピルの定期便プランなら5種類のピルが初月無料※対象! まずは試してみたい方にもおすすめです。 ※低用量ピルは、3シート目お受け取りまで解約は不可となります(種類変更はいつでも可能です)
月経移動ピル・アフターピルなら送料無料
生理日を移動する際の中用量ピルや、アフターピルは送料無料! また、低用量ピルと同時処方で診療代も無料になります。 最短当日発送だから、お薬をすぐに服用したい方も利用しやすい◎ 東京23区内にお住まいであれば「当日お届けプラン」※もお選びいただけます。 希望する方は診療時に医師へお伝えください。 ※別途送料3,850円(税込)、診療時間によって、当日中にお届けが出来ない場合もあります ※お住まいの地域によってはお届けまでに数日かかる場合があります
予約から診療までオンラインで完結
公式LINEから24時間いつでも診療予約OK!スマホから診療・処方後は自宅までピルをお届けするため、忙しい方にもおすすめです。 ※メデリピルは医療機関とユーザーを繋ぐプラットフォームです ※診療やピルの処方等は保険適用外・自由診療であり、医療機関に所属する医師が行います ※医師の診療は必須となり、薬が処方された場合に発送いたします
監修者
予約に進む

