生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
生理痛がひどい場合、仕事はどうしてる?生理休暇の利用率や対処法を徹底解説
生理痛がつらい時、無理して働くべき?本記事では、生理休暇の取得状況や仕事への影響、生理痛がひどい時の対処法を詳しく解説します。
もくじ
生理の影響で仕事に支障が出る人の割合はどれくらい?
調査によると、働く女性の約6割(58.8%))が生理に伴う不調で仕事や日常に支障を感じていると報告されています。特に20〜30代ではさらに割合が高く、集中力低下・倦怠感・痛みなどが大きな原因です。また別の調査では、生理・PMSが原因で仕事パフォーマンスが10点満点中5点程度下がると感じる人も多く、仕事に影響が及んでいる実態が浮き彫りになっています。
参考:ヘルスケアテクノロジーズ「HELPO」調べ【女性の仕事と健康支援に関する意識調査】
生理前・生理中の不調が仕事に与える影響
生理前や生理中には、腹痛・腰痛・頭痛・だるさ・立ちくらみなどの身体的症状や、イライラ・憂鬱などの精神的症状が生じることが多く、これらが仕事の集中力や生産性を低下させます。疲労感や吐き気なども併せて現れ、体調管理が難しくなる時期です。
仕事中、生理痛がひどい場合はどうしてる?
連合東京の調査では、生理痛が強い場合、約61.9%が薬の服用や通院など「対処をしている」と回答し、約37%が「何もしない」と答えていました。特に20〜30代では、通院や薬で対処する傾向が高いとされています。
生理休暇の取得率は低い
日本では法的に「生理日の就業が困難な場合、休暇請求可」と定められているにも関わらず、実際に取得している人はごくわずかです。最新の調査では取得率は0.9%程度にすぎません。取得率が低い理由として、男性上司への申請がしにくい、周囲に取得者がいないため相談しづらい、休んで迷惑をかけたくないといった心理的・制度的な要因が挙げられています。
仕事に支障が出るほどの生理痛は病気の可能性が高い
仕事に支障を及ぼすほどの強い生理痛は、「月経困難症」などの婦人科疾患の可能性があります。子宮内膜症、子宮筋腫、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、ホルモン異常などが背景にある場合があるため、症状が重い場合は専門医への相談が推奨されます。
仕事に支障が出るほど生理痛がひどい場合の対処法
生理痛が日常や仕事に影響するほど強い場合、適切な対処法を知ることが大切です。
①鎮痛薬の服用
市販のNSAID系の鎮痛薬は即効性があり、痛みを緩和する効果が高いです。胃腸障害や副作用のリスクがあり、長期連用は避けつつ、用法・用量を守って使用してください。
②低用量ピルの服用
ホルモンバランスを整え、生理痛やPMSの軽減に効果が期待できます。予防的に服用することで症状の根本的な改善につながることもあります。医師の診療が必要で、副作用や持病の有無を確認しながら使用することが重要です。
③漢方薬の服用
体質改善を目的として、比較的穏やかに体調を整える対処法として有効。体質に合わせて選べる種類が豊富です。効果が出るまで時間がかかることもあり、服用は継続が必要。また、体質や併用薬との相性にも注意が必要です。
④無理せずに休む
症状が強く仕事が困難な場合、身体を休めることが最優先。心と体の回復が進むことで長期的に見ても影響が少なくなります。生理休暇制度があっても申請しにくい場合は、有給休暇の利用や産業医への相談など、休み方の選択肢を柔軟に考えることが大切です。
まとめ
生理痛やPMSによって仕事に支障が出ている女性は多く、約6割が影響を感じています。その中で、有給休暇や自己対処を選ぶ人はいても、「生理休暇」の取得はわずか数%にとどまっており、制度と現実のギャップが課題です。一方で、鎮痛薬、低用量ピル、漢方薬などによる対処や、無理せずに休む選択肢など、適切な手段を活用することで症状の改善や生活の質を高めることが可能です。生理痛が強い方は、まずは自分の体調を見つめ直し、必要に応じて医療機関への相談を検討してください。
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