生理前のPMSで吐き気が起きる時の対処法は?市販薬やピルの効果を詳しく解説

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更新日:2024.10.02
生理前のPMSで吐き気が起きる時の対処法は?市販薬やピルの効果を詳しく解説

生理前になるといつも胸がムカムカして吐き気がおさまらない…時には吐いてしまうことも…。そんなお悩みはありませんか?毎回の生理で吐き気の症状が出ると、生理がくる日が憂鬱になりますよね。そうならないために、今回の記事では生理前の吐き気の原因を理解し、事前に出来るような対策をご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

生理前の吐き気の原因を知る

まずはどうして吐き気が起こるのかという原因を探っていきます。PMS(月経前症候群)の基本的な症状や吐き気の原因を確認していきましょう。吐き気に加えて、その他にも症状がある方はPMSの可能性が高いです。

生理前の吐き気は妊娠とPMSの両方の可能性

生理前の症状は、妊娠初期の症状ととてもよく似ているため、「もしかして妊娠?」と不安になる方も少なくありません。妊娠とPMSを見分ける最もわかりやすい方法は基礎体温です。妊娠した場合は、生理予定日になっても、基礎体温は下がりません。その一方で妊娠していない場合は、生理予定日に基礎体温は低下します。基礎体温をつけていれば、妊娠とPMSの症状を見極めることができます。また体温で見分ける以外の方法として、生理予定日より1週間経っていれば妊娠検査薬を使用して確認することができます。

そもそもPMSとは?

生理前になると身体がだるい、いつもよりもイライラしやすい…と感じたことはありませんか?学生なら勉強中に眠くなってしまったり、社会人なら仕事でミスが増えてしまったり、日常生活への支障も多いのではないでしょうか?。このような症状は月経前症候群(PMS)の症状の一つです。不調の原因がPMSであることや、その改善方法を知らずに症状に悩まされている方は多くいるようです。
月経前症候群(PMS)について、日本産婦人科学会は「生理前、3〜10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するもの」と定義しています。毎月、生理の3〜10日前から症状が現れ、生理が始まるとともに和らぐことが特徴です。不快な症状を引き起こしている原因は不明とされており、PMSがあるからといってホルモン分泌に異常があるわけではありません。生理のある女性の約8割が生理前には何かしらの症状を感じるといわれています。その中でも日常生活を困難にするほど強い症状を感じる女性は約5%ほどです。気分の落ち込みやイライラなどの精神的症状が強く、日常生活や社会生活に支障をきたす場合には、月経前不快気分傷害(PMDD)の可能性があります。

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生理前に吐き気がする原因

低用量ピルを服用している方は、飲み始めの1〜3ヶ月は副作用が出やすい時期といわれています。飲み始めたばかりはホルモンバランスが安定せず、吐き気やむくみ、眠気などの副作用が出ることも多いです。低用量ピルに含まれる、エストロゲンとプロゲステロンの働きが原因で「妊娠した」と脳が勘違いすることで吐き気など、妊娠初期のつわりに似た症状が出てしまうのです。しかし、これは継続して飲み続けることで次第に軽減されていくのでご安心ください。吐き気が心配な方は、吐き気を感じにくい夕食後や就寝前などに服用すると良いでしょう。低用量ピルを服用した場合は、最低3ヶ月ほどを目安に服用を続けて様子を見ましょう。

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生理前の吐き気は3つの方法で対処

生理周期におけるホルモンバランスの変動が原因でおこるPMS。これは生理がある女性は発症を完全に予防できない病気でもありますが、正しい対策を行うことで症状を緩和させることができます。PMSの吐き気に悩まれている方は、次の3つの対処法を参考にしてください。

①低用量ピルを服用する

PMSの根本的な原因とされるホルモンバランスの変動を防ぐためには、低用量ピルを用いた治療が主流です。低用量ピルはエストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンが含まれている薬です。一定期間服用を続けることで生理周期におけるホルモンバランスの変動を抑えることができます。低用量ピルといえば、日本では「避妊」のイメージが強いとされていますが、PMSをはじめ月経困難症、過多月経、子宮内膜症などの治療にも用いられています。正しく服用すれば十分な効果がありますので、PMSにお悩みの方は一度婦人科で相談してみるのがおすすめです。

②市販薬を使用する

軽度な吐き気であれば、市販薬を用いて症状を緩和することもできます。五苓散という漢方薬は、薬局やドラッグストアなどで気軽に購入することができ、むくみや吐き気の改善が期待できます。こちらを用いるのも良いでしょう。低用量ピルよりも副作用が少ないのが特徴です。低用量ピルと比較し、ご自身の症状の程度を考えて選択するのも良いでしょう。

③体を温める・冷やさない

PMSによる吐き気の主な原因は、急増したプロゲステロンの作用により胃腸の動きが悪くなることです。吐き気を改善するためには、胃腸の動きを促してあげるのも対処法の一つです。その例として、身体を温めて副交感神経の働きを活発にすることがあげられます。胃腸の運動は副交感神経によって刺激されるので、胃腸の動きを改善することができます。また普段から体を冷やさないことは、生理痛の緩和にも繋がります。

生理前の吐き気のよくあるQ&A

生理前の吐き気に関するよくある質問をまとめました。ここでは以下の質問に回答します。

Q生理前に吐き気がします。どのようにしたら吐き気が治りますか?

生理前に吐き気がするときの対処法は主に3つあります。

・市販の薬や病院で処方された吐き気止めを服用する

・体を温める

・低用量ピルの継続服用

低用量ピルは、生理前の吐き気を含むPMSの症状緩和にも用いられます。生理前に起こるホルモンバランスの変動が、低用量ピルによって抑えられて吐き気が良くなる可能性があります。低用量ピルは医師の診察が必要ですが、市販薬であれば、薬局やドラッグストアなどで購入できるので、手軽に入手することができます。

また普段から体を温めて血行を良くするよう心がけましょう。

Q生理前がいつもより気持ち悪いのはなぜですか?

生理前にいつもより気持ち悪くなるのは、PMSの症状と考えられます。生理前になると「プロゲステロン」と呼ばれるホルモンの分泌が多くなることが関係して、吐き気が生じていると言われています。生理前に吐き気の症状が現れ、生理が始まるとともに治まっていく場合は、PMSの可能性が考えられます。

Q生理前に気持ち悪くなるのはいつからですか?

一般的に、生理前3〜10日が気持ち悪くなりやすい時期だといわれています。この理由として「プロゲステロン」というホルモンが増えて、ホルモンバランスが変動することが原因の一つではないかとされています。

Q生理前に気持ち悪いときは何を食べればいいですか?

温かい食べ物や飲み物で副交感神経神経の働きを良くすることがおすすめです。また普段から、ビタミンB群をしっかり摂取すると気持ち悪さを予防することができます。日頃から大豆やナッツ類、緑黄色野菜などで摂取するように心掛けましょう。

QPMSの症状を妊娠初期の症状と間違えることはありますか?

生理前の症状と妊娠初期症状は似ているため、間違えてしまう方もいらっしゃいます。生理前の症状か妊娠かわからない場合は、基礎体温の確認や妊娠検査薬を使用し、不安な場合は無理に自己判断せず婦人科を受診することをおすすめします。

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まとめ

生理前の吐き気があった場合は、妊娠なのかPMSの症状なのか、見分けが難しく不安になってしまいますよね。生理前と妊娠初期に共通する症状について知っておくと安心でしょう。不安な場合は無理に自己判断せずに、婦人科を受診してみてください。

また生理前の症状が出やすい方は、継続的な低用量ピルの服用を選択肢の一つとして検討してみても良いかもしれません。自分自身の体としっかりと向き合い、最適な対処法を探してみましょう。

監修者

成城松村クリニック院長
松村 圭子
1995年広島大学医学部卒。広島大学医学部産科婦人科学教室へ入局し、2010年に成城松村クリニックを開院。 『10年後もきれいでいるための美人ホルモン講座』(永岡書店)、『女性ホルモン 美バランスの秘訣』(大泉書店)をはじめとする多くの著書を執筆。

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