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低用量ピルとアフターピルは併用できる?代用OK ? 違いを解説
低用量ピルは毎日正しく飲み続けることで高い避妊効果を発揮しますが、飲み忘れなどが重なるとその効果は低下してしまいます。では、避妊効果が落ちているリスクがある状態で性交渉を行ってしまった場合や、避妊に失敗してしまった場合の救済措置としてアフターピル(緊急避妊薬)を併用することはできるのでしょうか?
この記事では、アフターピルと低用量ピルの違いや、併用が可能かどうか詳しく解説していきます。
もくじ
低用量ピルとアフターピルの違いとは?
アフターピルと低用量ピルは、どちらも避妊に用いられる薬ですが、使用する目的や服用方法、期待できる効果が異なります。アフターピルは避妊に失敗したあとの緊急避妊に使用し、低用量ピルは毎日継続して服用することで避妊効果を維持する薬です。それぞれの違いを確認していきましょう。
| アフターピル | 低用量ピル | |
|---|---|---|
| 服用タイミング | 避妊失敗時に服用 | 毎日1錠服用 |
| 避妊の仕組み | ① 避妊を抑制 ② 着床を阻害 |
① 排卵の抑制 ② 着床を防ぐ ③ 精子の侵入の阻害 |
| 効果 | 性行為から72時間以内の服用で84%の妊娠阻止率 72時間~120時間以内の服用でも63%の妊娠阻止率がある ※ |
正しく服用をすることで99.7%の避妊効果 生理痛やPMS(月経前症候群)改善といった副効用あり |
| 副作用 | 生理周期の乱れ、不正出血、吐き気、下腹部痛、頭痛など 24時間ほどで治まることが多い |
吐き気、不正出血、頭痛、むくみ、眠気、乳房の張りなど 2~3か月ほどで治まることが多い |
避妊に失敗した際は、アフターピルによる緊急避妊を検討しましょう。一方、今後も継続して避妊をしたい場合や、生理に関する悩みの改善も目的とする場合は、低用量ピルの服用が選択肢となります。
※参考:「緊急避妊法の適正使用に関する指針 (平成 28 年度改訂版)」(日本産科婦人科学会)
低用量ピルでアフターピルの代用はできる?
低用量ピルをアフターピルの代わりに使うことはできません。アフターピルと低用量ピルはどちらも女性ホルモンを含む薬ですが、目的や成分量が異なります。低用量ピルは毎日継続して服用することで排卵を抑え、避妊効果を維持する薬です。
一方、アフターピルは避妊に失敗したあとに服用し、排卵を遅らせることで妊娠を防ぐ緊急避妊薬です。
そのため、たとえ低用量ピルを何錠まとめて飲んでも、アフターピルと同じ効果は得られません。緊急避妊の代用にはならず、副作用や血栓症などのリスクだけが高まるため、大量に服用することは絶対に避けてください。
避妊に失敗した場合は、できるだけ早く医療機関を受診するなどしてアフターピルを服用しましょう。
低用量ピルとアフターピルを併用する必要があるケース
毎日飲む「低用量ピル」と、緊急時に頼る「アフターピル」は、条件が揃えば併用することが可能です。どのようなタイミングでアフターピルの併用を検討すべきか見ていきましょう。
新しいシートの1週目に2錠以上飲み忘れたとき
シートの前半(1〜7日目)に連続して薬を飲み忘れてしまい、その前後7日以内に避妊なしの性交渉があった場合は注意が必要です。
ピルを飲まない期間が長くなると排卵が起こるリスクが高まります。このようなタイミングでの性交渉は妊娠のリスクがあるため、アフターピルを併用して緊急避妊を行いましょう。
新しいシートの飲み始めが2日以上遅れてしまったとき
低用量ピルは、7日間の休薬期間(または偽薬期間)を超えないことを前提に避妊効果が維持されるよう設計されています。そのため、新しいシートの飲み始めが2日以上遅れ、休薬期間が8日以上になると、排卵が起こるリスクが高まります。
この間に避妊をしない性交渉があった場合は、妊娠の可能性があるため、アフターピルの服用を検討しましょう。
ピルの効果を弱める薬やサプリを飲んでいたとき
一部の薬やサプリメントは、低用量ピルの避妊効果を弱めることがあります。
代表的なものには、結核治療薬、てんかん治療薬、セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含むサプリメントなどがあります。
これらを服用している期間に避妊をしない性交渉があった場合は、妊娠のリスクが高まる可能性があります。必要に応じてアフターピルの服用を検討し、併用薬については医師や薬剤師に相談しましょう。

アフターピルの妊娠阻止率は?
アフターピルは、服用までの時間が早いほど妊娠阻止率が高くなります。
日本で承認されているノルレボ錠(レボノルゲストレル錠)は、性交渉から72時間(3日)以内に服用した場合の妊娠阻止率は約84%とされています。一方、72~120時間(3~5日)で服用した場合は、約63%まで低下します。
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また、日本では未承認ですが、エラワン錠は、120時間(5日)以内であれば高い避妊効果が期待できます。
※妊娠阻止率とは、妊娠の可能性がある性交渉の後にアフターピルを服用することで、どれだけ妊娠を防げたかを示す割合です。
※参考:「緊急避妊法の適正使用に関する指針 (平成 28 年度改訂版)」(日本産科婦人科学会)
アフターピル服用後に低用量ピルを再開するタイミング
アフターピルを服用した後に低用量ピルを再開・開始するタイミングは、服用したアフターピルの種類によって異なります。間違ったタイミングで飲み始めると緊急避妊の効果が十分に得られないことがあるため、正しい方法を確認しておきましょう。
ノルレボ錠(レボノルゲストレル錠)を飲んだ場合
ノルレボ錠(レボノルゲストレル錠)を服用した場合は、次の生理(消退出血)を待って開始する方法と、服用翌日から再開・開始する方法があります。
・次の生理(消退出血)を待って開始する
生理が始まった日から低用量ピルを開始します。それまでは性交渉を避けるか、コンドームなどで避妊してください。
・服用翌日(12時間以降)から再開・開始する
早く低用量ピルを再開できますが、避妊効果が十分に得られるのは7日間連続で服用したあとです。それまではコンドームなどほかの避妊法を併用しましょう。
エラワン錠を飲んだ場合
エラワンを服用した場合は、服用直後に低用量ピルを再開してはいけません。
・次の生理(消退出血)を待って開始する
生理初日から低用量ピルを開始します。それまではコンドームなどで避妊してください。
・服用6日目から再開・開始する
エラワンは低用量ピルと作用が重なるため、服用後5日間(120時間)は低用量ピルを開始せず、6日目から再開します。なお、低用量ピルの避妊効果が安定するまでの7日間は、コンドームなどほかの避妊法を併用してください。
アフターピル服用後に低用量ピルを再開する際の注意点
緊急避妊を経て低用量ピルの服用を再開、あるいは新しく始める際には、体への負担やスケジュールミスを防ぐために以下の2点に注意しましょう。
薬の服用スケジュールを正確に記録する
低用量ピルを再開・開始する際は、「低用量ピルの最終服用日」「避妊に失敗した日」「アフターピルを飲んだ日時」を正確に記録しておきましょう。
病院やオンライン診療で医師に相談する際、これらの日付がズレていると、正しい服用スケジュールを指導してもらえない可能性があるため、スマホのメモやスケジュールなどを利用するのがおすすめです。
薬を切らさないよう早めに受診する
低用量ピルは、飲み忘れや服用の中断によって避妊効果が低下することがあります。そのため、薬がなくなる前に早めに受診し、次のシートを受け取っておくことが大切です。
通院が難しい場合は、オンライン診療を利用する方法もあります。自分の生活に合った受診方法を選び、継続して服用できる環境を整えておきましょう。
低用量ピル・アフターピルの入手方法
低用量ピルやアフターピルは、病院・オンライン診療・一部の薬局(アフターピルのみ)で入手できます。それぞれメリットや注意点が異なるため、自分の状況に合った方法を選びましょう。

病院で処方してもらう
病院で処方を受けるメリットは、医師に直接相談でき、その場で薬を受け取れることです。特にアフターピルは服用が早いほど効果が期待できるため、すぐに受け取れる点は大きなメリットといえます。体質や持病を踏まえて、自分に合ったピルを相談しながら選べるのも安心です。
一方で、診療時間や休診日の影響を受けるため、夜間や休日は受診できないことがあります。また、通院や待ち時間が必要になる点も考慮しておきましょう。
オンライン診療を利用する
オンライン診療なら、スマートフォンやパソコンから自宅などで診察を受けられます。近くに婦人科がない方や、仕事・学校で通院が難しい方でも利用しやすく、低用量ピルを継続したい場合にも便利です。
ただし、診察後は薬が郵送されるため、手元に届くまで時間がかかります。アフターピルを希望する場合は、発送や配送にかかる時間を事前に確認しておきましょう。
iアフターピルは対象の薬局でも購入できる
2026年2月からは、一部の薬局・ドラッグストアで処方箋なしでもアフターピルを購入できるようになりました。
購入できるのは、国の研修を修了した薬剤師がいる対象店舗に限られます。また、薬剤師から対面で説明を受け、原則その場で服用することが条件です。
利用する際は、厚生労働省や各薬局のホームページで取扱店舗を確認し、在庫の有無も事前に問い合わせておくと安心です。
また、性暴力などによる望まない性交渉があった場合は、自治体や支援機関を通じて診療費や処方費用の助成を受けられることがあります。一人で抱え込まず、警察や性暴力被害者支援センターなどに相談してください。
まとめ
低用量ピルとアフターピルは目的や服用するタイミングが異なります。避妊に失敗したときは、手元の低用量ピルで代用しようとせず、アフターピルによる緊急避妊を検討しましょう。
アフターピルは服用が早いほど効果が期待できます。避妊に失敗した可能性がある場合は、できるだけ早く婦人科やオンライン診療を受診するか、対象の薬局で相談することが大切です。判断に迷う場合は自己判断せず、医師や薬剤師に相談し、適切な方法で対応しましょう。
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監修者
産婦人科専門医、がん治療認定医、mederiドクター
産婦人科専門医、がん治療認定医
女性のヘルスケアアドバイザー(女性医学会認定)、F U S E certificated personnel(米国内視鏡外科学会認定)、JOHBOC研修終了(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構)
大学病院に入局し高度周産期センター、婦人科腫瘍専門施設で研修・修練後、総合病院で良性疾患の腹腔鏡手術や、不妊治療、女性内分泌・更年期障害など幅広く女性診療を行う。米国への留学を経て、現在はmederiドクターとして、メデリピルのオンライン診療や体調相談を担当している現役産婦人科医。
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