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ピルと風邪薬の併用はできる?パブロンなど市販薬との飲み合わせを解説
「風邪をひいてしまったけれど、風邪薬とピルを併用しても大丈夫なのかな…」とお悩みかもしれません。市販の風邪薬の多くはピルと併用できますが、解熱鎮痛成分のアセトアミノフェンや一部の抗菌薬など注意が必要な成分もあります。この記事では、ピルと風邪薬や胃薬などの市販薬が併用できるのかについて解説していきます。併用できる薬や注意点、飲み忘れたときの対処法も紹介するので、ピル服用中に体調を崩した際には、参考にしてみてください。
もくじ
ピルと風邪薬の併用は基本的に可能
市販の風邪薬の多くは、ピルと一緒に飲むことができますが、一部の成分や病院で処方される薬のなかには併用に注意が必要なものもあります。安心して対応できるよう、風邪薬との飲み合わせや注意点について順番に確認していきましょう。
市販の風邪薬の多くはピルと併用できる
ドラッグストアなどで購入できる市販の風邪薬の多くはピルと併用できますが、解熱鎮痛成分にはアセトアミノフェンなど併用に注意が必要な成分も含まれています。
ピルの添付文書で併用注意とされるのは、主に抗菌薬や抗てんかん薬、抗真菌薬などの処方薬です。市販の風邪薬を選ぶ際はパッケージの成分表示を確認し、ピルを服用中であることを薬剤師に伝えましょう。
※参考:添付文書「マーベロン21錠、マーベロン28錠」
中用量ピルを服用中の場合も考え方は同じ
中用量ピルを服用している場合も、風邪薬との飲み合わせの考え方は低用量ピルと同じです。中用量ピルも、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)を配合した薬で、低用量ピルとの主な違いはエストロゲンの量です。そのため、注意が必要な薬の種類も似ているとされています。
生理日を移動するために中用量ピルを服用している期間に風邪をひいても、自己判断で服用をやめないようにしましょう。服用を途中でやめると、2〜5日後に生理が来てしまう可能性があります。
処方薬のなかには併用に注意が必要な薬もある
多くの市販薬はピルと併用できるとお伝えしましたが、病院で処方される薬のなかには、ピルとの併用に注意が必要なものがあります。たとえば、風邪で処方される抗菌薬(抗生物質)の一部は、ピルの効果を弱める可能性があるとされています。また、C型肝炎治療薬の一部は、ピルとの併用で肝機能の数値が上がるおそれがあるため注意が必要です。
新たに投薬治療などを開始する場合は、医師にその薬とピルの飲み合わせについて確認しておきましょう。
※参考:添付文書「マーベロン21錠、マーベロン28錠」
ピルと併用できる風邪薬
総合感冒薬や漢方の風邪薬の多くはピルと併用できますが、アセトアミノフェンを含むものなど注意点があるため確認してから服用することが大切です。市販の総合感冒薬や漢方薬との飲み合わせについて、順番に詳しく確認していきましょう。
パブロンなどの総合感冒薬
パブロンなどの総合感冒薬はピルと併用できますが、解熱鎮痛成分のアセトアミノフェンが配合されている場合は併用注意とされているため、体調の変化に留意しながら使う必要があります。
総合感冒薬はせきやのどの痛み、発熱などの症状を和らげる成分を組み合わせた薬です。たとえば「パブロンゴールドA〈錠〉」には次のような成分が配合されています(2026年10月時点)。
| 成分 | 主な働き |
|---|---|
| アセトアミノフェン | 熱を下げ、痛みを和らげる |
| グアイフェネシン | たんを出しやすくする |
| ジヒドロコデインリン酸塩 | せきを鎮める |
| dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 気管支を広げ、せきを鎮める |
| クロルフェニラミンマレイン酸塩 | くしゃみや鼻水を抑える |
| 無水カフェイン | 頭痛を和らげる |
| リボフラビン(ビタミンB2) | ビタミンB2を補給する |
※参考:「パブロンゴールドA〈錠〉」(大正製薬)
パブロンをはじめ、多くの総合感冒薬に配合されるアセトアミノフェンはピルの添付文書で「併用注意」とされていますが、一緒に服用してはいけないわけではありません。服用中に吐き気や胸の張りなどがないかを気にしつつ、症状が見られた場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
麦門冬湯
漢方の一種である麦門冬湯が有効成分の風邪薬は、たんが切れにくいせきやのどの乾燥感がある方に用いられ、ピルとの併用が可能です。
ご自身の体質や症状に合わせて適切に取り入れ、服用にあたって気になる点がある場合は医師や薬剤師に相談してみましょう。
葛根湯
漢方の一種である葛根湯が有効成分の風邪薬は、風邪のひき始めで寒気や頭痛、肩こりなどがある方に用いられピルとの併用が可能です。
汗が出ていない初期症状の際に体を温め、整える効果が期待できる漢方薬です。ただし、漢方薬も体質によって合う・合わないがあるため、服用中に体調の変化を感じたときは医師や薬剤師にご相談ください。
アセトアミノフェン配合の風邪薬を飲むときの注意点
アセトアミノフェンはピルとの併用に注意が必要な成分ですが、併用禁忌ではないため相互作用や注意点を知っておくことで落ち着いて対処できます。飲み合わせによって起こりうる体の変化や正しい対処法について、順番に確認していきましょう。
アセトアミノフェンとピルの相互作用
アセトアミノフェンとピルを併用すると、肝臓で薬が代謝される仕組み(抱合)に互いが影響し合うため、ピルの血中濃度の上昇やアセトアミノフェンの血中濃度の低下が起こるおそれがあります。ピルの血中濃度が上がると、吐き気や頭痛、胸の張りなどの副作用が出やすくなる可能性もあります。
※参考:添付文書「マーベロン21錠、マーベロン28錠」
飲んでしまったときの対処法
アセトアミノフェン入りの風邪薬を誤って飲んでしまった場合でも、併用注意は一緒に飲むこと自体が禁止されているわけではないので、ピルはいつもどおり服用を続けましょう。
自己判断でピルをやめてしまうと、避妊効果の低下や不正出血の発生につながる可能性があります。熱や痛みが和らがない場合や、吐き気などの症状が続く場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
ピルと併用できる解熱鎮痛剤
ロキソプロフェンやイブプロフェンは、ピルの添付文書で併用注意とされていない解熱鎮痛成分です。いざというときに迷わないように、熱やのどの痛みがつらいときの選択肢として知っておきましょう。
ロキソプロフェンナトリウム
熱や痛みを和らげる効果が期待できる、ロキソプロフェンナトリウム水和物を有効成分とする解熱鎮痛剤であればピルと併用できます。
ドラッグストアなどで購入できる市販薬も医療用医薬品と同様の成分を配合しています。1回1錠で症状の緩和が期待できるため、選択肢の1つとなります。製品によっては、胃の粘膜を保護してくれる成分のメタケイ酸アルミン酸マグネシウムが一緒に配合されているものもあります。
イブプロフェン・エテンザミド・ブロモバレリル尿素・無水カフェイン
熱や痛みの原因物質の合成を抑制するイブプロフェンとエテンザミド、ブロモバレリル尿素、無水カフェインが有効成分の解熱鎮痛剤もピルと併用できます。
小粒な錠剤のタイプが多く、複数の成分が配合されているのが特徴です。無水カフェインを含む薬を飲むときは、カフェインの過剰摂取に注意してください。影響が気になる場合は、ピルを飲んでから2〜3時間の間隔をあけて摂取するようにしましょう。
ピルと併用できる胃薬
ピルと併用が可能な胃薬としては、ファモチジンやニザチジン、テプレノンの3つの有効成分が配合されたものが挙げられます。それぞれの成分の特徴や働きについて順番に確認していきましょう。
ファモチジン
ファモチジンは胃痛や胃もたれの原因となる過剰な胃酸の分泌をコントロールする成分で、ピルの添付文書で併用注意とされていません。胃酸の分泌を促すセンサーの働きをブロックすることで、胃の負担を和らげる効果が期待できる薬です。
ニザチジン
ニザチジンが有効成分の胃薬は、ファモチジンと同様に過剰となった胃酸の分泌を抑える働きがあり、ピルとの併用が可能です。胃酸過多による胸やけや胃の痛みを和らげる効果が期待できます。
テプレノン
テプレノンが有効成分の胃薬は、傷ついた胃の粘膜を直接保護する働きがあるとされており、 ピルと一緒に服用可能です。
胃の調子が優れない場合は無理をせず、医師や薬剤師などに相談しながら取り入れてみましょう。
ピルと併用してはいけない薬・注意が必要な薬や食べ物
低用量ピル(マーベロン)の添付文書では、一緒に飲んではいけない「併用禁忌」の薬は設定されていません。一方で、併用に注意が必要な薬や食べ物がいくつか存在するため、確認しておきましょう。
なお、ピルの種類によって添付文書の記載が異なる場合があります。
※参考:添付文書「マーベロン21錠、マーベロン28錠」
ピルの効果を弱める可能性がある薬
抗菌薬(抗生物質)や抗てんかん薬などの一部は、一緒に服用することでピルの効果を弱める可能性があります。添付文書では、次のような薬が挙げられています。

これらの薬と併用すると、ピルの効果が弱まるほか、不正出血が起こりやすくなる可能性もあります。風邪で抗菌薬を処方された場合は、ピルを服用中であることを医師に伝え、服用期間中の避妊方法もあわせて相談しておきましょう。
ピルの作用を強める可能性がある薬
フルコナゾールやイトラコナゾール、ボリコナゾールなどの抗真菌薬は、ピルの血中濃度を上げる可能性があり、血中濃度が高まることで吐き気や頭痛などの副作用が出やすくなるため注意が必要です。解熱鎮痛成分のアセトアミノフェンも同様にピルの血中濃度を上昇させる可能性があります。併用する際は十分に注意しておきましょう。
ピルによって効果が変わる可能性がある薬
副腎皮質ホルモン(ステロイド)や血糖降下剤などは、ピルと併用することで併用する薬自体の効果が変わる可能性があります。主な薬は次のとおりです。
| 影響 | 主な薬 |
|---|---|
| 併用する薬の作用が強まる可能性がある | 副腎皮質ホルモン(プレドニゾロンなど)、シクロスポリン(免疫抑制剤)、テオフィリン(ぜんそくの薬)、三環系抗うつ剤、オメプラゾールなど |
| 併用する薬の作用が弱まる可能性がある | 血糖降下剤、ラモトリギン、モルヒネなど |
持病の治療で普段から服用している薬がある方は、ピルを開始する前や新しい薬が処方される際に忘れずに医師へ伝えておきましょう。
トラネキサム酸配合の風邪薬を使うとき
のどの炎症や痛みを抑えるトラネキサム酸はピルの添付文書で併用注意とされていませんが、血栓を安定化させるおそれがあるため血栓症のリスクを考慮した注意が必要です。
ピルも血栓症に注意が必要な薬であるため、のどの痛みで一時的に使用する際も不安な場合は薬剤師に相談し、シミ(肝斑)治療などで長期服用する際は事前に医師へ相談しましょう。
ピル服用中に、以下のような血栓症の兆候が現れた場合は、服用を中止し速やかに医療機関を受診してください。

※参考:添付文書「トラネキサム酸」
添付文書「トランサミン」
グレープフルーツとの飲み合わせ
グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類という成分はピルの代謝を妨げて効果や血中濃度を増強させてしまうため、飲み合わせに注意が必要です。
果実そのものはもちろん、グレープフルーツジュースなどをピル服用時に摂取すると、頭痛やめまいといった副作用が強く出てしまう場合があります。ピルの服用期間中は摂り過ぎないように気をつけましょう。
ピルと風邪薬の併用に関するよくある質問
ピルと風邪薬の併用について、ピル服用中の方からよく寄せられる疑問をまとめました。
風邪薬を飲んだらピルの避妊効果は落ちるの?
市販の風邪薬の多くは、ピルの添付文書で避妊効果を弱める可能性がある薬として挙げられていません。ただし、医療機関で処方される抗菌薬の一部はピルの効果を弱める可能性があるとされているため注意が必要です。また、嘔吐や下痢でピルが十分に吸収されない場合も避妊効果が下がるおそれがあります。
ピル自体の避妊効果は100%ではないこと、また性感染症は予防できないことから、コンドームを併用しましょう。
熱が出てピルを飲み忘れたらどうしたら良い?
1日飲み忘れた場合は、気づいた時点ですぐに1錠を飲み、その日の分もいつもの時間に飲みましょう。2日連続で飲み忘れた場合は、気づいた時点で直近の飲み忘れ分の1錠だけを飲み、残りは予定どおり続けます。この場合は避妊効果が大きく下がるため、7日間連続で正しく飲むまでは、性交渉を控えるかほかの避妊法を併用してください。
3日以上続けて飲み忘れた場合や、飲み忘れた日がわからない場合は、処方元の医療機関に相談しましょう。
※掲載の服用方法はメデリピルでの一例です。具体的な服用方法は医師の指示に従ってください。
風邪で吐いたり下痢をしたりしたら、ピルは飲み直すべき?
ピルを服用してから3時間以内に吐いたり下痢をしたりした場合は、成分が十分に吸収されていない可能性があるため追加で1錠飲み直す必要があります。追加で服用したことでシートの錠剤が足りなくなった際は、そのまま1日早く休薬期間へ入りましょう。それに伴い消退出血(ピルの休薬によって起こる出血)の時期も1日早まります。
嘔吐や下痢症状が継続して服用できない日がある場合は、早めに医師へご相談ください。
風邪で病院に行くとき、ピルを飲んでいることは伝えたほうが良い?
風邪で受診するときは、ピルを服用中であることを医師に伝えましょう。抗菌薬などピルとの併用に注意が必要な薬もあるため、医師が薬を選ぶときの判断材料になります。お薬手帳にピルの記録を残しておくと、薬局でも薬剤師に飲み合わせをダブルチェックしてもらいやすくなり安心です。
風邪が治るまでピルを休んだほうが良いの?
風邪をひいた場合でも自己判断でピルの服用を休むことは避け、体調面で不安がある際は処方を受けた医師へ相談することが大切です。服用を途中で中断してしまうと、避妊効果が低下するだけでなく不正出血が発生したり生理周期が乱れたりするリスクがあります。体調が優れず服用を継続すべきか判断に迷うときは、勝手にやめず医師の指示を仰ぎましょう。
まとめ
市販の風邪薬の多くはピルと併用が可能ですが、アセトアミノフェンや一部の抗菌薬(抗生物質)など併用に注意が必要な成分も存在します。自己判断でピルの服用を中止すると避妊効果が低下したり生理周期が乱れたりするため、いつもどおり服用を続けることが大切です。
風邪薬をドラッグストアで購入する際や医療機関を受診する際は、ピルを服用中であることを医師や薬剤師に共有しましょう。不安な点がある方は我慢せず、低用量ピルを処方してもらった医師へご相談ください。
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