生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
ファボワール28とはどんなピル?副作用や用法用量、飲み方について解説
ファボワール28は、低用量ピルとして避妊に使われる薬です。黄体ホルモンと卵胞ホルモンの働きで排卵を抑え、子宮内膜や子宮頸管粘液の変化により妊娠を防ぎます。この記事では、服用方法や副作用、注意点についてわかりやすく解説します。
もくじ
ファボワール28とは?
ファボワール28は、デソゲストレル(黄体ホルモン)とエチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)を主成分とする低用量ピルです。
卵胞の発育を抑えて排卵を防ぐほか、子宮内膜の肥厚抑制や子宮頸管粘液の性状変化により、精子の通過を妨げることで妊娠を防ぎます。主に避妊目的で用いられます。
ファボワールには2種類あり、最後の7錠がプラセボで構成されているファボワール28と、すべてにホルモンの配合された実薬のみで構成されたファボワール21があります。
用法・用量
・生理開始日から白色の錠剤を1日1回、決まった時刻に21日間服用する
・続けて緑色の錠剤を1日1回7日間服用し、計28日間で1周期
・緑色を飲み終えた翌日からは、白色の錠剤を再び服用開始
・服用開始が月経初日から遅れた場合は、最初の1週間は他の避妊法を併用する
□飲み忘れ時の対応
・白色錠剤1日分の飲み忘れ → 気づいた時点で直ちに飲み、当日の分も通常通り服用(1日2錠)
・2日以上連続で飲み忘れ → その周期は中止し、次の月経から新しいシートを開始。他の避妊法を使用してください。
過剰服用や自己判断で中止せず、必ず医師・薬剤師に相談をするようにしてください。
ファボワール28の副作用
主な副作用には、吐き気・嘔吐、乳房痛、頭痛、不正性器出血、倦怠感、下痢、腹痛、発疹、浮腫、などがあります。症状が現れた場合は医師または薬剤師に相談してください。
□まれに現れる重大な副作用の初期症状
・脚の痛み・浮腫
・息切れ
・胸や頭の痛み
・視力障害(目が見えにくくなる)
・黄疸(皮膚が黄色くなる)
これらは血栓症や肝機能障害など重篤な症状の可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。その他、気になる症状があれば早めに相談をするようにしましょう。
他の低用量ピルとの違い
ファボワール28は、先発品のマーベロンと同様の有効成分でありながら後発品のため安価で購入ができます。
デソゲストレルという黄体ホルモンと、エチニルエストラジオールという卵胞ホルモンを主成分とし、第三世代のピルに分類され、ホルモン量が一定の1相性となります。
ファボワール28の効果
マーベロンよりも安価で購入可能なファボワール28ですが、後発品でありながらもさまざまな効果を持っています。
効果別に見ていきましょう。
避妊
ファボワール28の使用目的は避妊のため、規則正しい服用で高い避妊効果を得ることができます。
卵胞の発育・排卵を抑制し、子宮内膜が厚くなるのを防ぐことによって着床を阻害します。
また、子宮頸管粘液を変化させて精子が侵入しても子宮へ届かないようにする作用によって妊娠を阻止することができます。
生理痛の緩和
前述の避妊の仕組みにもあったように、子宮内膜の増殖を防ぐため、子宮内膜を薄くたもつことができます。生理痛は厚くなった子宮内膜が剥がれ落ちる際に起こる収縮運動で痛みが発生するため、子宮内膜が薄ければ必然的に痛みも少なくなります。
また、剝がれ落ちる子宮内膜の量も減るため、出血量も減らすことができます。
肌荒れの改善
ファボワール28の主成分である「デソゲストレル」という黄体ホルモンには、男性ホルモンを抑制する効果があることから皮脂の分泌を抑制する働きがあります。そのため、ニキビや肌荒れの防止、多毛症の改善などの副効用も期待できます。
ファボワール28の飲み方
ファボワール28は、毎日1錠を同じ時間に服用します。
28錠タイプは、21錠が実薬、7錠がプラセボ(偽薬)で構成されています。
生理開始から5日以内に飲み始め、毎日1錠を28日間連続で服用します。
最後の7錠は有効成分が含まれていないプラセボ(偽薬)となるため、プラセボ服用中が休薬期間ということになります。
休薬期間に生理(消退出血)が起こるため、ご自身のライフスタイルや飲みやすい方を選びましょう。
ファボワール28を飲み忘れたときの対処法
ファボワール28はすべての錠剤に同じ量のホルモンが含まれている1相性のピルです。
もし、飲み忘れが生じた際は、飲み忘れた日数で対処法が変わります。
・1日(1錠)分を飲み忘れた
→気づいたタイミングで1錠飲む、当日分は通常通りの時間に飲む
・2日(2錠)分を飲み忘れた
→服用を中止して、次の生理(消退出血)が起こってから新しいシートで服用を再開する
ファボワール28服用時の注意点
ファボワール28を服用する上で押さえておきたい注意点を紹介します。
副作用が出ることがある
ファボワール28に限らずですが、ピルの飲み初めにはマイナートラブルと呼ばれる副作用が出ることがあります。
頭痛や吐き気、不正出血や下腹部痛など人によって個人差はありますが、飲み続けることで改善していくことがほとんどです。
これらのほかに、急な呼吸苦、手足の腫れ・しびれ、激しい頭痛、舌のもつれなどが生じた際にはピルの副作用でも最も重要な副作用である「血栓症」の可能性があるため、直ぐに病院を受診してください。
服用できない人がいる
ファボワール28を含むピルはすべての人が服用できる薬ではありません。
以下に当てはまる場合は、服用ができない可能性があります。
・BMI30以上の肥満体質
・35歳以上で1日15本以上の喫煙習慣がある
・高血圧
・妊娠中
・前兆(目の前がキラキラ、光が走るなど)のある片頭痛もち など
飲み忘れない
ファボワール28は避妊効果を持つピルのため、飲み忘れが生じると正しい避妊効果を得られなくなってしまう場合があります。
飲み忘れがあった間に、性交渉があると妊娠の可能性も出てくるため、飲み忘れないように心がけましょう。
定期的に健診を受ける
ファボワール28を含む低用量ピルには、少なからず血栓リスクが存在します。
そのため、ピルの服用がない人に比べて血栓ができやすいとされています。
体調に変化を感じて病院を受診した際には低用量ピルを服用していることを医師に伝えましょう。また、低用量ピル服用中に肝臓の値が悪くなることがあります。
いち早く発見するためにも、半年から1年に1回は病院で健康診断を受けましょう。
医師の診療のもと処方してもらう
ファボワール28などのピルは、日本国内において医師の診療・処方が必要な薬です。
そのため、海外の通販サイトなどに売っている医師の処方無しのピルは安全性が保障されない上に、医薬品副作用被害救済制度も適用されないため、絶対に購入しないようにしましょう。
ピルの服用を希望する場合は、病院もしくはオンライン診療サービスを活用するようにしてください。
ファボワール28を正しく活用しよう
ファボワール28には避妊以外にもたくさんの副効用があり、21錠と28錠の2タイプでライフスタイルに合わせた服用ができることがわかりました。
現在、妊娠を希望していない方はコンドームに加えてファボワール28などの低用量ピルで避妊をすることが理想的です。また、おとなニキビに悩んでいる場合にもファボワール28の主成分であるデソゲストレルが効果がある可能性があります。
規則正しく服用し、ファボワール28の効果を最大限得て、快適に過ごしましょう。
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