生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
低用量ピル服用中ならゴムなしでも避妊効果は同じ?コンドーム併用のメリットと避妊率を高める方法
「ピルだけで避妊できるの?」と迷ったり、「ピル飲んでるなら、ゴムなしで大丈夫」という言葉を聞いたりして、心配やモヤモヤを抱えた経験はありませんか?
低用量ピルは確かに高い避妊効果がありますが、性感染症(STI)を予防する効果は一切ないため、コンドームなしの性交渉が推奨されているわけではありません。
ピルの避妊効果の仕組みから、ゴムなしが危ない理由、そして避妊率をさらに高めるポイントなどをわかりやすく解説します。正しい知識を身につけて、大切なあなた自身の心と体を守りましょうね。
もくじ
低用量ピルを飲んでいても、ゴムなしは危ない!
低用量ピルは、1日1錠正しく服用することで99.7% ※1の避妊効果があると言われています。そのため避妊という意味では、低用量ピルのみの使用でも問題ないかもしれませんが、ピルだけでは性感染症を予防できません。ここでは、自身の安心と健康を守るために、ピルを服用していてもコンドームを併用するべき理由を見ていきましょう。
※1 一般的なデータであり効果を保証するものではありません
性感染症を予防できる
低用量ピルには、性感染症(STI)を防ぐ力はありません。クラミジアや淋病、HIVなどは、パートナーの体液や性器との接触で感染するため、症状がなくても進行すると不妊や健康への影響につながる恐れがあります。
ピルを服用していても、性感染症対策は別に考える必要があるという点を踏まえて、必ずコンドームを併用して感染を防ぎましょう。
飲み忘れても妊娠リスクを抑えられる
低用量ピルは、毎日決まった時間に服用することで正しい効果を発揮します。しかし、忙しい毎日の中でうっかり飲み忘れたり、時間がずれてしまうこともあるでしょう。飲み忘れがあると、その日から避妊効果が低下する可能性があるため、コンドームを併用することで、万が一の飲み忘れによる妊娠リスクを抑えられます。
飲み忘れに気づいた後、その後の7日間連続で正しくピルを服用するまでは、コンドームを使いましょう。日ごろから併用することが大切ですが、特にこの期間は避妊効果が低下しているため、安心して日常を過ごすために意識してくださいね。
避妊効果が弱まりやすい薬の服用中でも妊娠リスクを抑えられる
低用量ピルは、抗生物質や抗てんかん薬、結核治療薬など、一部の薬と併用している間や、服用後1週間程度は、ピルの避妊効果が低下している可能性があるため注意が必要です。また、セントジョーンズワートなどのハーブサプリメントもピルの効果を弱める可能性があります。
これらの薬を飲む場合は、ピルとの相互作用で避妊効果が弱まることを想定し、コンドームはいつも以上に忘れずに必ず使用してください。日ごろから併用することが大切ですが、この期間は特に気を付けて妊娠リスクを抑えるようにしましょう。
ピルの効果が出にくい服用初期の不安を軽減できる
低用量ピルを初めて使うときや、しばらく服用をお休みした後に再開する場合は、ピルの効果が安定するまで少し時間がかかります。生理の初日から飲み始めた場合でも、最初の7日間は避妊効果が完全ではありません。
日ごろからコンドームを併用することが大切ですが、服用開始から少なくとも最初の7日間は、特に忘れずに使用してください。また、最初の1シート(21日間)が終わるまでコンドームを使い続けると、より妊娠リスクを抑えられます。
なぜピルには避妊効果がある?
低用量ピルが99%以上という高い避妊効果を発揮するのは、女性の体内で妊娠に関わる3つのステップに同時に働きかけるからです。ここでは、ピルがどのようにして妊娠を防ぐのか、その仕組みを分かりやすく解説します。
排卵の抑制
ピルには、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロンに似た成分)が含まれており、これを毎日飲むことで、体内のホルモン量を一定に保ちます。この状態になると、脳が「すでにホルモンが十分にある」と勘違いして、卵巣に「排卵しなさい」という指令を出さなくなります。
この指令が止まった結果、排卵そのものが起こらなくなり、避妊効果を得ることができます。排卵が止まるのはピルを服用している間だけで、服用をやめればまた排卵が起こるようになるため、将来の妊娠する力には影響しません。
精子の子宮内進入の抑止
ピルには、排卵を止めることに加え、精子が子宮内へ侵入するのを防ぐ働きもあります。ピルを飲むと、子宮の入り口にある粘液(頚管粘液)の性質が変わり、粘着性が強くなります。
通常は排卵期に粘液がサラサラになって精子を迎え入れますが、ピルの作用により粘り気が増すことで、精子が子宮内に入りにくい状態を作り出し、侵入を妨ぐのです。
受精卵着床の抑止
ピルは、排卵を抑制した上で、さらに子宮内膜が厚くならないようにする働きがあります。受精卵が育つには子宮内膜が厚く準備されている必要がありますが、ピルを飲んでいるとホルモンの働きで内膜の増殖が抑えられ、薄い状態が保たれます。
これにより、着床が困難になるという避妊の仕組みです。このように、ピルは排卵抑制・精子阻止・着床阻止という、いくつもの作用を組み合わせることで、高い避妊効果を発揮しています。
低用量ピルとゴムの併用で避妊率を高めるには?
低用量ピルとコンドームを併用することは、避妊効果を高めながら、性感染症の予防もできる安心の組み合わせです。
それぞれの避妊法が持つ効果を最大限に引き出し、安心感を持って過ごすための方法について見ていきましょう。
低用量ピルを適切に服用する方法
低用量ピルの効果を最大限に引き出すためには、毎日同じ時間に服用するという基本ルールを守ることが重要です。目安として、服用時間のズレは3時間以内に留めるようにしましょう。朝起きたときや寝る前など、毎日必ず行う行動と紐づけて習慣化するのがおすすめです。
飲み忘れのリスクを減らすために、スマートフォンのアラームやピル管理アプリを活用するのもおすすめです。ピルの服用スケジュールはタイプによって異なります。
21錠タイプ:21日間服用したあと、7日間お休みします
28錠タイプ:28日間続けて服用します(最後の7錠は偽薬)
吐き気や嘔吐があった場合は、再服用が必要なこともあるため、自己判断せずに医師に相談するようにしましょう。
コンドームの適切に使う方法
コンドームは、正しく使わなければその効果が十分に発揮されません。安全に使うための基本ポイントを確認しておきましょう。
正しい使い方のポイント
- ・使用期限内のものを使う
- ・装着は必ず性交渉の前に
- ・装着する前に向きが正しいか確認する
- ・先端の空気をしっかり抜いてから装着する
- ・射精後はコンドームの根元を押さえたまま抜き取る
- ・直射日光や高温多湿を避けて保管する
このように、正しい手順を意識するだけでも避妊・感染症予防の確実性は高まります。なお、低用量ピルを飲んでいる場合でも性感染症は防げないため、安心して過ごすためにもコンドームの併用は不可欠です。
低用量ピル服用中にコンドームが破れたら?
低用量ピルを正しく服用していれば、コンドームが破損しても妊娠のリスクは低いため、過度に心配する必要はありません。ピルを毎日欠かさず飲んでいれば、基本的にはアフターピル(緊急避妊薬)を追加で使う必要もないでしょう。
ただし、ピルの飲み忘れがあった場合や、服用開始からまだ間もない場合は、妊娠リスクが高まる可能性があります。不安を感じる場合や、性感染症の心配がある場合は、早めに婦人科を受診し、医師に相談しましょう。
低用量ピルの副作用と注意点について
低用量ピルは、多くの方の生理や体調の悩みを支えてくれる薬ですが、安心して続けるためには、副作用や注意点についても知っておくことが大切です。ここでは、服用中にあらわれやすい体の変化や、特に気をつけたいリスクについて解説します。
主な副作用
低用量ピルを飲み始めてから、吐き気、頭痛、むくみ、不正出血といった症状が出る方もいます。副作用の出方には個人差がありますが、多くの場合、体が薬に慣れるまでの服用開始から数か月以内に自然とおさまります。飲み始めの3か月程度は体が慣れる期間と考えて様子を見てみましょう。
ただし、症状が強く出る場合や、気になる変化が続く場合は、我慢せずに医師に相談してください。
服用が難しい場合
低用量ピルは安全性が高い薬ですが、すべての方が服用できるわけではありません。ピルに含まれるエストロゲンは、血栓症のリスクをわずかに高めることがあります。服用していない方と比べるとリスクは少し高くなりますが、血栓症による死亡率は10万人に1人と、実際は非常に低い確率です。
しかし、以下の項目に当てはまる方は、このリスクがさらに高まるため、服用ができない場合があります。
- ・血栓症のリスクが高いと診断された方
- ・前兆を伴う片頭痛がある方(脳血管障害のリスクが高まるため)
- ・35歳以上でタバコを1日15本以上吸う方
- ・重度の高血圧、乳がん・子宮がんなどにかかっている方
- ・肥満(BMI30以上)の方
- ・初経がまだな方や閉経後の方
このほかにも、糖尿病で血管に負担がある方や、授乳中の方、出産後まもない時期の方などは、服用に注意が必要です。安心して服用を続けるためにも、気になることや心配ごとは医師に正直に伝えましょう。
低用量ピル服用中に妊娠可能性があるとき
低用量ピルを飲んでいても、妊娠の可能性はゼロではありません。「妊娠したかも?」と感じたら、すぐに服用を中止してください。
妊娠のサイン
- ・休薬期間になっても予定通り生理が来ない
- ・持続する吐き気や嘔吐
- ・乳房の張りや痛み
- ・強い疲労感や眠気が続く
- ・頻尿が続く
もし、妊娠のサインの症状がある場合は、まず自身で妊娠検査薬を使って確認してみましょう。妊娠検査薬で陽性が出た場合や、陰性でも不安な症状が続く場合は、ピルの服用を中止したうえで、速やかに婦人科を受診してください。低用量ピルを飲んでいたとしても、胎児に大きな影響はないと考えられていますが、自己判断せず、必ず医師の診断と指導を仰ぎましょう。
ピル服用中も、コンドームを併用しましょう
低用量ピルで高い避妊効果を得られていても、性感染症(STI)を予防する効果はありません。性感染症は放っておくと将来の妊娠にも影響し、不妊症に繋がるリスクもあります。だからこそ、コンドームでしっかり予防することは、あなたの体を守るためにとても大切なことです。
ピルの効果をしっかり発揮するためには、毎日決まった時間に服用することが大切です。飲み忘れや時間のズレがあると、せっかくの避妊効果が弱まってしまうこともあるので注意しましょう。
避妊効果を維持するためにピルを正しく服用し、さらに性感染症予防のためにコンドームを併用することで、より安心して日々を過ごせます。あなたの大切な体と未来を守るために、正しい知識を持っ
て、自身にぴったりの避妊方法を選んでいきましょう。
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