生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
ピルと更年期の関係は?服用中の症状・やめるタイミングを解説
ピルを飲んでいれば「更年期にならない」「更年期が遅くなる」といった噂を、耳にしたことがある方もいるかもしれません。ピルは女性ホルモンを含む薬であることから、更年期との関係が気になる方も多いと思います。しかし、ピルには更年期を防いだり遅らせたりするという根拠は現時点ではないのが実情です。
この記事では、ピルと更年期の関係や、服用中に更年期のような症状が出る理由、40代におけるピルをやめるタイミングについて産婦人科医の監修のもと分かりやすく解説します。自分の体のことを正しく知って、安心して毎日を過ごすための参考にしてくださいね。
もくじ
ピルを飲んでいると更年期にならない?更年期との関係とは
ピルに女性ホルモン(エストロゲン・プロゲスチン)が含まれていることから、「飲んでいれば更年期にならないのでは」「更年期が遅くなるのでは」と期待される方も少なくありません。 しかし、ピルには更年期を防いだり遅らせたりするという科学的根拠はありません。
ここでは、更年期とピルの関係を詳しく見ていきましょう。
そもそも更年期とは?閉経前後の約10年に起こる変化
更年期とは、閉経(生理が完全に止まること)の前後およそ5年ずつ、約10年間の時期のことをいいます。日本人女性の閉経の平均年齢は50歳前後とされており、一般的に45〜55歳ごろが更年期にあたります。
卵巣機能の低下に伴いエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が急激に減少すると、自律神経のバランスが乱れ、ほてりや発汗、イライラなどの更年期症状があらわれやすくなります。こうした症状が日常生活に支障をきたすレベルになると、「更年期障害」と呼ばれます。
更年期症状の出方や程度は個人差が大きく、ほとんど症状を感じない方もいれば、長期間にわたって日常生活に影響が出る方もいます。症状が気になるときは、一人で抱え込まず婦人科に相談してくださいね。
ピルは更年期を防ぐものではない
ピルには、更年期そのものを防いだり、遅らせたりする効果はないとされています。ピルを服用することで外からホルモンが補充され、体内のホルモンの波が安定するため、服用中は更年期のような症状が出にくくなる場合があります。しかし、これはあくまで症状が出にくくなっているだけに過ぎず、ピルには卵巣の老化(閉経)を止める効果はありません。
ピルを飲み続けることで消退出血(ピルをやめると起こる出血)があるため生理が来ているように感じられますが、卵巣の機能自体は年齢とともに変化していきます。
ピルは閉経の時期を遅らせることはできない
「ピルを飲んでいると閉経が遅くなるのでは?」と思う方もいるかもしれません。残念ながら、ピルの服用が閉経の時期そのものを遅らせるという科学的根拠は、現時点ではありません。
ピルは排卵を抑制するため、卵子の消費が減るという考え方もあります。しかし、閉経の時期はもともとの卵巣の機能によって決まるとされているため、ピル服用によって閉経時期が変わるとは今のところ考えられていません。
ピルを服用していると消退出血があるため、閉経に近づいているかどうかをご自身で判断しにくいと感じる方もいるかもしれません。閉経の時期や更年期への備えについて知りたい場合は、婦人科を受診して相談すると良いでしょう。
ピル服用中に更年期のような症状が出る理由
ピルを飲んでいて、なんだか体がほてる・眠れない・気分が落ち込む…そんな変化を感じていませんか?ピルを飲んでいるのに、更年期のような症状が出てしまうのはつらいですよね。ここではピル服用中に更年期のような症状が出る理由について解説します。
ピルの副作用と更年期症状は似ている
ピルの副作用と更年期の症状には重なる点が多く、区別がつきにくいことがピル服用中に更年期のような症状が出る理由の1つです。ピルはエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲスチン(黄体ホルモン)を含むため、服用によってさまざまな副作用があらわれることがあります。代表的な副作用であるる吐き気や頭痛、乳房の張り、むくみ、気分の浮き沈みといった症状は、更年期特有の不調と似ているのが特徴です。
また、更年期症状としてよくみられる、ほてりや発汗、不眠や疲れやすさなどの症状も、ピルの副作用と重なる場合があります。そのため、「現在の不調がピルの影響なのか更年期によるものなのか」をご自身で判断しづらいのです。
40代ではピル服用中でも卵巣機能が低下しつつある
40代の方がピルを服用中に更年期のような症状を覚える背景には、加齢による卵巣機能の低下が関係しています。ピルを服用していても、一般的に卵巣の機能は35歳ごろから徐々に低下し始め、40代になるとその低下の速度が増していきます。
ピルによるホルモン補充が続いている最中は、ほてりや発汗といった症状が目立ちにくい状態に保たれているケースも見られます。しかし、それはピルによって一時的に症状が抑えられているだけであり、体内の卵巣機能の低下自体は進行しているのが事実です。
そのため、40代でピルを服用していても「更年期のような不調が出てきた」と感じることもあるでしょう。
i30代の場合は甲状腺疾患や早発卵巣不全の可能性がある
30代で更年期に似た症状が出る場合、一般的な更年期とは異なる原因が関係していることがあります。30代でほてりやイライラ、不眠などが続いた際に用いられる「若年性更年期」という言葉は、医学的な診断名ではなく一般的に広まった俗称です。
実際の要因としては、ストレスや睡眠不足、甲状腺疾患、あるいは早発卵巣不全(40歳未満での閉経)などが関係している可能性もあります。体調の変化を感じた際は自己判断せず、産婦人科や内科を受診して原因を確認してもらいましょう。
ピルと更年期障害の治療(HRT)はどう違う?
低用量ピルと更年期障害の治療に使われるホルモン補充療法(HRT)は、目的も含まれるホルモンの量も異なります。
HRT(ホルモン補充療法)とは
HRT(ホルモン補充療法)とは、閉経に伴って低下したエストロゲンを少量補充することで、更年期症状の改善を図る治療法です。更年期症状を和らげる効果が期待でき、産婦人科で医師の診察を受けたうえで処方されます。
ピルとHRTの違いは、含まれるホルモン量です。HRTに使われるエストロゲン量はピルよりも少なく設定されており、閉経後の女性の体に合わせた量になっています。
更年期障害の治療に低用量ピルは使わない
低用量ピルは、更年期障害の治療薬としては使用しません。低用量ピルは避妊や月経困難症の治療を目的とした薬で、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)を含んでいます。更年期障害の治療を目的とするHRTと比較すると、ピルに含まれるホルモン量はHRTよりも多いのが特徴です。
ピルによってホルモンの分泌の波を安定させることで、更年期のような症状が和らぐ場合がありますが、これは一時的なコントロールにより症状が出にくくなっている状態です。
更年期・閉経年代の女性にとって、ピルに含まれるホルモン量は多すぎることがあり、血栓症などのリスクが高まる可能性があります。そのため、更年期障害の改善を目的としてピルを服用することはすすめられていません。
※参考:「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)」(日本産科婦人科学会)
ピル服用中は体の変化が分かりにくいため注意が必要
ピルを服用している間は、更年期に伴う卵巣機能の低下や体の変化に気づきにくくなる点に注意が必要です。ピル服用中は休薬期間中に消退出血があるため、生理のような出血が定期的に発生します。そのため、実際には卵巣の機能が低下して生理周期が乱れ始めていても、その変化に気づかないケースが少なくありません。
また、ピルによってホルモンが安定した状態が続くため、実際には更年期に近づいていても、ほてりや発汗などの症状が出にくいことがあります。
こうした状態は症状を軽減できる利点がある反面、卵巣機能の変化を早期に把握しにくいという難点もあります。ピル服用中はとくに、ご自分の体調に気を配るようにしたいですね。
i気になる症状があるときは自己判断せず受診を
ピル服用中に、ほてりやイライラ、不眠、気分の落ち込みといった更年期のような不調を感じたときは、「ピルの副作用だよね」と自己判断せず、医師や婦人科に相談するのがおすすめです。
血液検査でホルモン値を確認することで、現在の卵巣機能の状態や更年期との関係が分かる場合があります。
ピルをやめるタイミングと更年期・閉経との関係
40代になってくると「いつまでピルを飲んで良いの?」と迷う方もいるかもしれません。ここでは、やめるタイミングの目安と、その後の選択肢について確認していきましょう。
一般的に50歳になる前が休薬の1つの目安
ピルを長期間服用している場合、一般的に50歳になる前を目安に一度休薬して、閉経しているかどうかを確認する方法が多く取り入れられています。
ピルを服用していると消退出血によって閉経しているかどうかが判断しづらいため、50歳になる前に一度休薬すると、確認できます。閉経が確認でき、その後も特に更年期症状がなければ、そのままピルを卒業するという選択も考えられます。
ピルをやめるタイミングは個人差があり、年齢・健康状態・症状によって異なるため、必ず医師と相談して決めましょう。
ピルをやめたあとの体の変化
ピルを長期間飲んでいた方が服用をやめると、体内のホルモンバランスが変化します。消退出血が止まり、本来の生理周期に戻る(または閉経に入る)場合があります。
また、ピルをやめたあとにほてりやイライラ、不眠などの更年期症状があらわれるケースが見られます。これはピルによって安定していたホルモン状態が変化したことで起こる症状です。
ピルをやめたあとに体の変化を感じたときは、一人で抱え込まず婦人科に相談してくださいね。
HRT(ホルモン補充療法)への切り替えを検討するタイミング
HRT(ホルモン補充療法)はピルに比べて血栓症リスクが低いため、閉経後はHRTへの切り替えを検討するのも選択肢の1つです。ピルをやめたあとに更年期症状が気になる場合、HRTによって症状が落ち着くことがあります。ただし、HRTにも適応・禁忌があり、すべての方に適しているわけではありません。
HRTへの切り替えが必要かどうかや、切り替えのタイミングは、医師と相談しましょう。
まとめ
ピルは更年期を防いだり閉経を遅らせたりするものではありませんが、服用中はホルモンの波が安定するため、更年期のような症状が出にくくなる場合があります。また、ピルの副作用と更年期症状は似ているため自分での判断が難しいことも。40代になったら、ピルをいつやめるか・HRTへの切り替えが必要かを、医師と相談しながら考えていきましょう。
※更年期障害の診療・HRTはメデリピルの対応範囲外となります。更年期症状が気になる場合は、婦人科を受診することをおすすめします。
ピル服用中の不安やピルに関するご相談は、メデリピルのオンライン診療でも受け付けています。産婦人科医が丁寧に対応しますので、気になることがあればぜひ気軽に相談してみてくださいね。
ピルと更年期に関するよくある質問
ここでは、ピルと更年期に関するよくある質問にお答えします。
ピル服用中に更年期のような症状が出たらどうしたら良い?
ピルの副作用と更年期症状は似ているため、副作用なのか更年期による症状なのか自己判断は難しい場合があります。ほてりや不眠、イライラなど気になる症状が出てきたときは、処方元の医師や産婦人科に相談することをおすすめします。血液検査でホルモン値を確認することで、原因が把握しやすくなります。
40代でもピルを飲み続けて良いの?
40代でのピル服用の可否は、年齢・健康状態・喫煙の有無などによって異なります。一般的に、年齢が上がると血栓症のリスクが高まるとされており、医師による定期的な確認が大切です。メデリピルでは45歳まで(一定の条件を満たせば相談可能)を基本としています。服用継続については必ず医師に相談してください。
ピルをはじめるならメデリピル

産婦人科医が100%診療
専門的な知識を持った現役産婦人科医が診療を担当をするので、生理やカラダに関する不安や疑問を安心して相談することができます。
再診料がずっと無料だから何度でも医師に相談できる
ピル飲み始めの不安や疑問、副作用などについて気軽に相談できます。 副作用について心配な方は副作用緩和薬も同時に処方可能です。希望する場合は診療時に医師へお伝えください。
低用量ピルなら初月ピル代無料
低用量ピルの定期便プランなら5種類のピルが初月無料※対象! まずは試してみたい方にもおすすめです。 ※低用量ピルは、3シート目お受け取りまで解約は不可となります(種類変更はいつでも可能です)
月経移動ピル・アフターピルなら送料無料
生理日を移動する際の中用量ピルや、アフターピルは送料無料! また、低用量ピルと同時処方で診療代も無料になります。 最短当日発送だから、お薬をすぐに服用したい方も利用しやすい◎ 東京23区内にお住まいであれば「当日お届けプラン」※もお選びいただけます。 希望する方は診療時に医師へお伝えください。 ※別途送料3,850円(税込)、診療時間によって、当日中にお届けが出来ない場合もあります ※お住まいの地域によってはお届けまでに数日かかる場合があります
予約から診療までオンラインで完結
公式LINEから24時間いつでも診療予約OK!スマホから診療・処方後は自宅までピルをお届けするため、忙しい方にもおすすめです。 ※メデリピルは医療機関とユーザーを繋ぐプラットフォームです ※診療やピルの処方等は保険適用外・自由診療であり、医療機関に所属する医師が行います ※医師の診療は必須となり、薬が処方された場合に発送いたします
監修者
大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務。産婦人科専門医・がん治療認定医・抗加齢学会専門医を取得。
2021年よりメデリピルにおいてオンライン診療によるピル処方や、mederiが主催するセミナーやイベントに登壇、mederi magazineの監修を担当など幅広く活動。
予約に進む

