ピルで萎縮性腟炎になるって本当?正しい知識と医師の見解を解説
ピル
更新日:2025.07.01
ピルで萎縮性腟炎になるって本当?正しい知識と医師の見解を解説

この記事では、萎縮性腟炎の基礎知識から、ピルとの関係性、気になる症状がある場合の対処法までを医師監修のもとでわかりやすく解説します。

萎縮性腟炎とは?

まずは、萎縮性腟炎とはどのような状態かについて理解しておきましょう。
萎縮性腟炎(萎縮性腟症)は、主に加齢や閉経などによって女性ホルモン(主にエストロゲン)の分泌が減少し、腟の粘膜が薄く乾燥しやすくなることで起こる炎症のことを指します。主な症状としては、腟の乾燥感やかゆみ、性交時の痛み、おりものの変化などが挙げられます。

萎縮性腟炎の症状

萎縮性腟炎とは、腟粘膜が薄くなり、膣の乾燥や炎症を起こしやすくなる状態のことです。
主な症状としては以下のようなものがあります。

・腟の乾燥感
・痒みやヒリヒリ感
・おりものの変化
・性交時の痛み(性交痛)
・軽度の出血や違和感

こうした症状は、閉経前後の女性によくみられますが、ホルモンバランスの変化によって若い女性でも起こることがあります。

萎縮性腟炎の原因とは

萎縮性腟炎(萎縮性腟症)は、主に女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少することによって起こるとされています。エストロゲンは、腟や外陰部の潤いを保つために欠かせないホルモンであり、その分泌が低下すると、腟の粘膜が薄くなり、乾燥やかゆみ、炎症といった症状が起こりやすくなります。特に閉経後の女性に多く見られますが、若い世代でもホルモンバランスの乱れや低エストロゲン状態になることによって、類似の症状が現れることがあります。最近では、ピルの長期服用や極端なダイエット、ストレスなども、ホルモン環境に影響を与える要因と考えられています。

萎縮性腟炎の対処法

萎縮性腟炎の対処法は、ピルを服用しているかどうかに関わらず、腟や外陰部の乾燥・かゆみなどの不快な症状に対して、粘膜の潤いを保ち、腟内環境を整えることがポイントになります。

まず、日常生活の中で取り入れられるセルフケアとしては、以下のような方法があります。

・水分をしっかり摂る
体全体の水分が不足すると腟の乾燥が進む恐れがあるため、こまめな水分補給を意識しましょう。

・ビタミンやミネラルを補う
ビタミンB群・C・D、そして鉄や亜鉛などのミネラルは、膣内環境維持に重要です。食事やサプリメントからバランスよく取り入れるとよいでしょう。

・外陰部の保湿ケア
デリケートゾーンの乾燥には、低刺激性の保湿剤の使用が有効です。摩擦やかゆみを防ぐためにも、毎日のケアに取り入れるのがおすすめです。

・腟専用の潤滑剤の使用
性交時の痛みや乾燥感がある場合には、腟専用の潤滑ジェルの使用が助けになります。症状に合わせて適切な製品を選びましょう。

・デリケートゾーン専用のソープを使用
洗浄時には、香料やアルコールを含まない専用ソープを使用することで、腟や外陰部の環境を清潔かつ健康に保つことができます。

これらのセルフケアに加え、症状が強い場合や改善が見られない場合は、婦人科での診察・治療が必要です。ホルモン補充療法(HRT)や、腟内に使用できるエストロゲン含有製剤など、症状に合わせた処方が行われることがあります。

日々のケアと医療的サポートを上手に組み合わせて、無理なく快適に過ごせる状態を目指しましょう。

ピルと萎縮性腟炎の関係性と対処法

ネット上でも「ピルを飲むと萎縮性腟炎になる」といった内容が散見されます。結論としては、ピルを長期服用することで萎縮性腟炎になるケースがあります。長期的なピル服用の影響で、内因性エストロゲンの分泌が低下することが主な要因とされております。ただし、きちんと対処することでピルを服用していても萎縮性腟炎を防ぐことができます。
先述した一般的な対処法(水分や栄養の摂取、保湿、潤滑剤、デリケートゾーン専用ソープの使用など)が、ピル服用中に生じた萎縮性腟炎に有効です。対処法を行っても違和感が続く場合や性交時の痛み、おりものの変化、かゆみなどがある場合には、無理せず婦人科を受診するようにしましょう。
また、ピルが体に合っていない可能性がある場合は、ピルの種類を変更することで症状が改善される場合もあります。医師と相談しながらご自身に合ったピルを選択していきましょう。自己判断でピル服用を中止すると、避妊効果低下やホルモンバランスの乱れなど別のリスクを招くこともあるため、医師の指導のもとで適切に対応することが大切です。

ピルの服用で不安を感じたら?

ピル服用中に体調の変化や腟の違和感を感じた場合は、まずは医師に相談しましょう。自己判断で服用を中止したり、他の薬に切り替えたりするのは避けてください。特に、性交時の痛みや腟の乾燥感が続く場合には、早めの婦人科受診が安心です。また、受診のタイミングや自己判断を避けるべき理由について説明します。

医師に相談するべきタイミング

気になる症状があるときは、ひとりで悩まず医師に相談することが大切です。特に以下のような変化がある場合は、早めの受診をおすすめします。

・腟の乾燥やかゆみ、不快感が続く
・性交時に痛みを感じるようになった
・おりもののにおいや色がいつもと違う

こうした症状があるからといって、必ずしも萎縮性腟炎などの病気が隠れているわけではありませんが、早めに婦人科を受診することで症状改善につながります。

自己判断で中止しないで

不快な症状があると、「ピルのせいかも?」と不安になることもあるかもしれません。しかし、自己判断でピルの服用を中止してしまうと、避妊効果低下や生理周期の乱れにつながる可能性があります。

気になることがあるときこそ、医師と相談しながら自分に合ったピルの選択をしていくことが大切です。必要に応じて、ピルの種類を変更することや、別の対処法を提案してもらえる場合もあるため、まずは医師へ相談することを心がけましょう。

正しい情報を見極めるには

ネット上で様々な情報がすぐに手に入る時代だからこそ、「どの情報を信じるか」がとても大切です。ここでは、誤情報に惑わされないために以下に気をつけていきましょう。

ネットの情報との付き合い方

ネット上では、専門家以外が発信した医療情報が瞬く間に広がることがあります。
医療情報は個人の体験談だけでなく、医学的な根拠に基づいた視点で判断することが必要不可欠と言えます。

「バズっている=正しい情報」とは限らないため、注意しましょう。

信頼できる情報源の見分け方

医療に関する正しい情報を得たい場合は、以下のような情報源を参考にすると安心です。

・医師・専門家が監修している医療メディア
・医療機関のサイト
・厚生労働省や学会など公的機関の情報

不安を感じたときは、信頼できる情報を確認し、専門の医師に相談することが最も確実な対処法と言えます。

ピルと萎縮性腟炎の関係を正しく理解しよう

萎縮性腟炎は、きちんと予防・対策を行うことで、ピルを長期に服用しながらでも発症を防ぐことができます。水分やビタミン・ミネラルの摂取、保湿剤や潤滑剤の使用、デリケートゾーン専用ソープによるケアなど、日常的に取り入れやすい方法で行っていきましょう。

上記を実施した上で、性交時の痛みやかゆみ、おりものの変化などがあれば、早めに婦人科を受診しましょう。

正しい知識を持って、ご自身の体と向き合うことが何より大切です。必要なときには専門家に相談しながら、自分に合ったケアを見つけていきましょう。

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大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務。産婦人科専門医・がん治療認定医・抗加齢学会専門医を取得。 2021年よりメデリピルにおいてオンライン診療によるピル処方や、mederiが主催するセミナーやイベントに登壇、mederi magazineの監修を担当など幅広く活動。

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