ピルと花粉症の薬は併用できる?注意が必要な成分は?薬の飲み合わせに関する疑問を解決

ピル
更新日:2024.10.25
ピルと花粉症の薬は併用できる?注意が必要な成分は?薬の飲み合わせに関する疑問を解決

毎年春になると、花粉症が辛い方も多いですよね。花粉症の薬は、ピルと併用しても大丈夫なのでしょうか?今回の記事では、ピルと花粉症の薬の飲み合わせは問題ないのか、ほかに注意すべき成分などについて解説していきます。

花粉症とは

花粉症とは、スギやヒノキなど植物の花粉によって引き起こされるアレルギー症状のことを指します。それまで何も症状がなかったとしても、ある日突然、花粉症になることもあるため、有病率に関する正確なデータはありませんが、日本耳鼻咽喉科学会が発表したデータによれば、日本における花粉症の有病率は2019年の時点で42.5%でした。中でもスギ花粉症は38.8%と多く、日本人の約3人に1人が花粉症患者であると言えます。
花粉症の主な症状には、目のかゆみ・くしゃみ・鼻水・鼻詰まりなどがあります。これ以外にも、体のだるさや熱っぽさ、首のかゆみなどを感じることもあります。

参考:鼻アレルギーの全国疫学調査2019

花粉症の薬にはどのようなものがある?

花粉症の症状を抑えるためには、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの内服薬が使われることが多いです。他にも、目薬や点鼻薬などの外用薬を使って目のかゆみや鼻詰まりなどを抑えることもあります。また、舌下免疫療法という治療方法では、花粉症の原因となるアレルゲンを少しずつ体内に投与していくことで、体をアレルゲンに慣らして症状を和らげていきます。

ピルと花粉症の薬は併用できることが多い

ピルと花粉症の薬は、併用しても大丈夫な場合がほとんどです。花粉症治療でメインとなる抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬なども、ピルと併用しても特に影響はないとされています。

ステロイドには注意

花粉症の薬のうち、ピルとの併用に注意が必要なのはステロイドです。ステロイドには炎症を抑える作用があるため、内服薬や目薬、点鼻薬などに含まれていることがあります。ピルとステロイドを併用すると、ステロイドの効果が強まると言われています。ただ効果が強まるだけでなく、むくみ・軽度のうつ症状といったステロイドの副作用も見られやすくなる可能性があります。

過去には、花粉症に効果があると記載された健康食品に医薬品成分であるステロイドが含まれていて、問題になったことがありました。ステロイドはピルとの併用に注意が必要なだけでなく、長期間摂取を続けると筋力が低下したり副腎不全になったりする可能性があるため、成分表を確認するなどして十分注意するようにしましょう。

ピルと花粉症の薬には眠気の副作用がある

ピルと花粉症の薬には、どちらも副作用として眠気があります。薬の種類によって生じる眠気の強さには違いがありますが、ピルと花粉症の薬を両方飲むことで、より眠気が強まる可能性も考えられます。服用後に車を運転する予定がある場合などは十分注意し、不安な場合は眠気の生じにくい薬を処方してもらうようにしましょう。

ピルと他の薬の飲み合わせは?

花粉症以外にも、体調を崩した際などには薬を飲む機会があると思います。ピル服用中に他の薬を飲む場合、その飲み合わせに注意が必要です。
以下で、ピルと他の薬やサプリメントとの飲み合わせについて解説します。

ピルとの併用に注意が必要が必要な薬はいくつかあります。
一部の抗生物質や抗てんかん薬、アセトアミノフェンが含まれた解熱鎮痛薬などをピルと併用すると、ピルの効果が弱まったり、逆に効果が強まって副作用が見られやすくなったりする可能性があります。また、血糖降下薬や免疫抑制剤などは、先ほどとは反対にピルから影響を受けて、その薬の効果が増減する可能性があります。

サプリメント

手軽に栄養成分を補給できて便利なサプリメントですが、そのうちセントジョーンズワートという成分には注意が必要です。ハーブティーにも含まれていることがあり、憂うつな気分を解消する効果があります。ピルとセントジョーンズワートを併用すると、ピルの効果が弱まり本来の避妊効果が得られなくなってしまう可能性があります。

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薬の併用には十分注意しよう

ピル以外に薬やサプリメントを飲むときは、ピルへの影響に注意が必要です。自身の健康を守り、薬の正しい効果を得るためにも、ピルをはじめ複数の薬を併用する際には、その飲み合わせに関してあらかじめ医師や薬剤師に確認しておくようにしましょう。

まとめ

今回の記事では、ピルと花粉症の薬の飲み合わせについて解説しました。ピルと花粉症の薬は併用できるものがほとんどですが、ステロイドが含まれている薬は、ステロイドの効果や副作用が強まってしまう可能性があるため注意が必要です。他にもピルとの飲み合わせに不安を感じる薬があった場合は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

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