ピルを飲むと排卵日はどうなる?仕組みやメリット、もしもの時の対処法も解説!

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更新日:2025.10.15
ピルを飲むと排卵日はどうなる?仕組みやメリット、もしもの時の対処法も解説!

低用量ピルは避妊効果のある薬だけど、飲んでいる間は排卵はしているのかな?と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。
また、低用量ピルを飲むのをやめたときの体の変化などについて詳しく説明していきます。

そもそも生理の仕組みとは?

生理は、女性の妊娠・出産をおこなうために閉経までの間、起こり続けます。
卵胞期、排卵期、黄体期、生理期の4つの周期に分かれ、そのサイクルを繰り返していきます。
卵胞期に卵胞ホルモンの「エストロゲン」が増加することで、受精時に受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚くする働きをします。排卵期には、成熟した卵子が卵巣から飛び出し、黄体期になると子宮内膜が着床しやすいような、ふかふかのベッドのような状態に整います。排卵後に妊娠が成立しなかった場合には、厚くなった子宮内膜が剥がれ落ち、これが「生理」となります。

正常な生理

正常な周期といわれているのは、25日〜38日です。
この周期に当てはまらない場合には、いわゆる「生理不順」の可能性があります。
稀に生理周期が上記に当てはまらない場合であれば、様子を見ることでも問題ありませんが、頻繁に生理周期が乱れる場合には病院を受診して医師に相談するようにしてください。

生理不順

生理不順とは前述でも説明したように、正常な生理周期に当てはまらない状態のことを指します。
以下に当てはまる場合は、無排卵や子宮の発育不全、卵巣機能が不十分な状態であったり、脳の視床下部や下垂体などが正しく機能しておらず、指令が届いていない状態の可能性があるため、病院を受診するようにしましょう。

【生理期間で見る生理不順】

・生理期間が2日以下
→過短月経

・生理期間が8日以上
→過長月経

【生理周期で見る生理不順】

・生理周期が24日以下
→頻発月経

・生理期間が39日以上
→稀発月経

ピルを飲んでいても排卵痛や腹痛があるのはなぜ?

ピルを服用していても、排卵痛のような下腹部痛を感じることがあります。この痛みにはさまざまな原因が考えられます。ここでは主に考えられる4つの原因を解説します。

ピルの副作用による下腹部痛

ピルを服用して間もない時期、特に最初の3か月間は、体がホルモンの変化に慣れるまでの間にさまざまな副作用が現れることがあります。下腹部痛もそのひとつです。ピル服用初期の腹痛は服用開始後数日から数週間以内に起こることが多く、鈍い痛みやむくみとして感じることがあります。これらの症状は時間の経過とともに自然に軽減していくことが一般的です。しかし、3か月以上経っても症状が改善しない場合や痛みが激しい場合は、専門医師に相談することをおすすめします。

飲み忘れなどによる排卵の可能性

ピルの飲み忘れや服用時間のずれが大きい場合、排卵が起こる可能性があります。特に、7日間の休薬期間を延長したり、活性錠(ホルモンを含む錠剤)を2錠以上連続して飲み忘れたりした場合は注意が必要です。飲み忘れによって排卵が起きた場合、数日後に片側の下腹部に痛みを感じることがあります。この痛みは強さや持続時間に個人差がありますが、この時点で避妊効果が低下している可能性を考慮する必要があります。

子宮内膜症などの婦人科系疾患

ピルは子宮内膜症などの婦人科系疾患の治療に用いられることがありますが、すでに疾患がある場合、服用していても症状が完全に抑えられないことがあります。特に、子宮内膜に似た組織が子宮外に存在する子宮内膜症、子宮内膜が子宮筋層内に侵入する子宮腺筋症、あるいは卵巣に液体がたまった袋状の卵巣嚢腫といった疾患がある場合、ピル服用中も腹痛が続くことがあるでしょう。これらの疾患による痛みは、生理時に増強することが多く、慢性的な痛みとして現れたり、性交渉時に痛みを感じたりすることもあります。もし心当たりのある症状がある場合は、婦人科を受診して適切な検査を受けることをおすすめします。

血栓症の初期症状

最も注意すべきは、ピルの重大な副作用である血栓症の可能性です。血栓症は、血管内に血の塊(血栓)ができる状態で、重篤な場合は命に関わることもあります。血栓症の初期症状は、体の部位によって異なります。腹部や骨盤内の血管に血栓ができた場合、下腹部やわき腹、足の付け根に激しい痛みを感じることがあります。これらの症状が疑われる場合は、直ちにピルの服用を中止し、すぐに医師の診療を受けてください。特に、35歳以上の喫煙者、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった基礎疾患がある方、BMIが35以上の方、そして血栓症の家族歴がある方は、血栓症のリスクが高いとされています。

ピルを飲んでいるのに排卵痛や腹痛が起こったらどうする?

ピル服用中に排卵痛のような痛みを感じた場合、状況に応じた対処が必要です。ここでは、今すぐにできる5つの対処法を紹介します。

妊娠検査薬を使用する

ピルの飲み忘れがあり、その後に性交渉があった場合、妊娠の可能性も考えられます。不安がある場合は、妊娠検査薬を使って確認することをおすすめします。ただし、妊娠検査薬は性交から2週間ほど経たないと正確な結果が出ないことがあります。早すぎる検査では偽陰性(実際には妊娠しているのに陰性と出ること)の可能性があるため、適切なタイミングで検査しましょう。より正確な結果を得るためには、朝一回目の尿で検査すると良いでしょ
う。また、必ず説明書をよく読んで正しく使用し、判定が難しい場合は、数日後に再度検査するか医療機関を受診してください。

別の避妊方法を併用する

ピルの飲み忘れがあったり腹痛の原因が不明な場合は、しばらくの間、コンドームなど別の避妊方法を併用することをおすすめします。特に、活性錠を2錠以上連続して飲み忘れた、休薬期間を7日以上延長した、または嘔吐や下痢でピルが十分に吸収されなかった可能性がある場合は、避妊効果が低下しているため、別の避妊法を併用すると良いでしょう。

服用しているピルの種類を見直す

痛みが続く場合は、現在服用しているピルの種類が体質に合っていない可能性が考えられます。医師に相談して、別のタイプのピルへの変更を検討するのも一つの方法です。ピルにはさまざまなタイプがあり、それぞれ特性が異なります。例えば、すべての活性錠に同じ量のホルモンが含まれる「一相性」と、服用期間によってホルモン量が変化する「二相性・三相性」があります。また、含まれるエストロゲン量によって「超低用量」や「低用量」に分けられ、プロゲスチン(黄体ホルモン)の種類も第1〜4世代まであり、それぞれ副作用の出方が異なります。ご自身の体質や症状に合ったピルを医師の診療のもとで選ぶことによって、副作用の軽減につながることがあります。

速やかに医療機関を受診する

激しい腹痛や出血、38℃以上の発熱を伴う場合、あるいは痛みが3日以上続く場合は、すぐに医師の診療を受けてください。また、前述した血栓症を疑う症状がある場合も、迷わず診療を受けましょう。医師の診療を受ける際は、いつからどのようなピルを服用しているか、飲み忘れの有無と時期、そして痛みがいつから、どの部位で、どの程度の強さで始まったか、さらに出血や発熱といった他の症状についても詳しく伝えてください。これらの情報を伝えることで、医師は適切な診断を下し、必要な治療を速やかに始めることができます。

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低用量ピルで排卵を止めると起こる体の変化やメリット

女性の体は、着床しやすくするために女性ホルモンであるプロゲステロンによって子宮内膜を厚くする働きがありますが、排卵が終わるとプロスタグランジンが子宮内膜から分泌され、プロスタグランジンによって子宮内膜を外に押し出すことで生理が起きます。
しかし、低用量ピルを服用することで排卵を抑制する働きがあるため、プロゲステロンが分泌されなくなります。
そのため、剝がれ落ちる子宮内膜の量も少なくなり、出血量も減ることから生理痛や経血量の減少が期待でき、低用量ピルのメリットの1つと言えるでしょう。

まとめ

ピル服用中に排卵痛のような症状を感じることがありますが、正しく服用していれば実際の排卵が起きている可能性は低いでしょう。この痛みには、ピルの副作用によるもの、飲み忘れによる実際の排卵、既存の婦人科疾患、または血栓症の初期症状など、いくつかの原因が考えられます。痛みを感じた場合は、まず冷静に状況を確認しましょう。ピルの飲み忘れがあり性交渉をした場合は妊娠検査薬の使用を検討し、避妊効果が低下している可能性がある場合はコンドームなど別の避妊法を併用するのが賢明です。

また、現在服用しているピルの種類が合っていない可能性もあるため、医師に相談して別のタイプへの変更も一つの選択肢です。特に激しい痛み、長く続く痛み、発熱や出血を伴う痛みがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。ピル服用中の体調変化は自己判断せず、不安な症状があれば医師に相談することが大切です。最近はオンライン診療も充実しているので、忙しい方でも医師に相談しやすい環境が整っています。適切な対応をすることで、安心してピルの服用を続けることができるでしょう。

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監修者

六本木レディースクリニック医師
波羅 友里恵
2013年杏林大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院で研修。 愛育病院、国立成育医療センターを経て、 2018年より六本木レディースクリニックで不妊治療を行う。 現在は六本木レディースクリニック非常勤。 2024年よりメデリピルにてオンライン診療によるピル処方や、mederi magazineの記事監修を担当。 不定期で企業講演を行う。主に卵子凍結や、体外受精、治療に対する会社のサポートについて発信。

※1 初月無料は低用量ピルのみ対象となり、別途送料550円(税込)かかります

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