生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
低用量ピルの副作用とは?ピルの効果や疑問点も分かりやすく解説
避妊や生理痛改善に効果的だというピルを服用してみたいけれど、副作用があると聞いて少し不安だな…と感じている方もいるのではないでしょうか。今回の記事では、ピルの効果や副作用などについて、詳しく解説していきます。
もくじ
ピルの効果
低用量ピルは、経口避妊薬とも呼ばれており、2種類の女性ホルモンの成分を合わせてできた錠剤です。1日1錠服用することで、高い避妊効果・生理トラブルの改善・がんリスクの低下など、様々な効果を得ることができます。
生理痛の軽減
低用量ピルの服用により、「生理痛の軽減」を実感しているという人もたくさんいます。
低用量ピルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンを配合した薬剤です。服用することで排卵が抑制され、子宮内膜の増殖が抑えられて厚くなりにくくなります。これにより痛みを伴うほどの子宮の収縮運動が抑えられ、生理痛が軽減します。
卵巣がんと子宮体がんのリスクの低減
4件のコホート研究および21件の症例対照研究による系統的レビューによると、35μg以上のEE(エチニルエストラジオール)を含有する低用量ピルの服用歴のある女性の上皮性卵巣癌発症リスクが40~50%低くなったと報告されています。また、EEの含有量が35μg未満であっても卵巣がんの予防効果を発揮することが症例対照研究によって明らかになっています。さらに、卵巣癌の死亡率は、低用量ピルの使用期間が長期化するに伴い低下しており、卵巣癌リスクの低下は服薬をやめた後も15年後まで持続したという報告もあります。
症例対照研究で、低用量ピルの使用により子宮体癌リスクが50%低下することが報告されました。子宮体癌の死亡率も低用量ピルの使用によって低下するうえ、この効果は5年後も認められ、使用中止10年後まで持続すると報告されています。
避妊効果
低用量ピルは、1日1錠正しく服用することで99.7%(※)の避妊効果があると言われています。その理由は、ピルの服用によって、排卵の抑制・精子の子宮内進入の抑止・受精卵着床の抑止が起こるからです。
※一般的なデータであり効果を保証するものではありません
PMSの軽減
低用量ピルは、エストロゲンとプロゲステロンを少量ずつ含んでいます。服用することによって脳が排卵の指令を出さなくなり、ホルモンの増減の波がなくなります。
排卵がないと、むくみや便秘、肌荒れなどの原因となるプロゲステロンも上がらないのでPMSの症状を抑えられることができます。
生理周期の調整
低用量ピルを服用することで、「生理周期の調整(生理日移動)」が期待できます。低用量ピルの多くは1シート28日周期で構成されており、休薬期間中(偽薬服用期間)に生理がきます。 この仕組みを利用することで、生理周期の調整ができます。
一時的な生理周期の調整を希望する際に中用量ピルを用いるケースが多いのですが、低用量ピルでも可能です。中用量ピルはホルモンの配合量が多く、副作用が起きやすい特徴があります。継続的に服用可能な方は、低用量ピルで生理日をコントロールすることができます。
ニキビなどの改善
生理中や生理前、あるいは年齢を重ねるにつれて、ホルモンバランスが崩れることで男性ホルモンによる皮脂が過剰に分泌され、ニキビができやすくなります。
低用量ピルはホルモンバランスを整える効果があるうえ、男性ホルモンの活性を抑制するタイプのものもあるため、ニキビや肌荒れの改善が期待できるのです。重症ニキビであれば改善するまで数ヶ月かかる場合もありますが、軽度のものであれば1ヶ月程度で改善が見られます。
参考:低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版) 日本産科婦人科学会編
低用量ピルの副作用とは?
低用量ピルを服用することで、体内のホルモンバランスが変わることによって、副作用と呼ばれるむくみ、眠気や吐き気などのマイナートラブルが起こることがあります。
しかし、多くの場合は飲み始め2~3ヶ月以降には落ち着くため、まずはからだが慣れるまで服用を続けてみることが大切です。
最低3ヶ月ほどを目安に服用を続けて様子を見ましょう。
<副作用症状>
吐き気・嘔吐(1.2~29.2%)
めまい(0.2~1.0%)
頭痛(3.4~15.7%)
にきび(0.1~2.9%)
むくみ(1.0~3.2%)
体重増加(0.8~2.2%) など
※個人差あり
飲み始め2~3か月以降には落ち着く
メデリピルユーザーにとっているアンケートでは8割以上が1ヶ月以内に落ち着いたと回答しています。
また、効果に関しては個人差はありますが、服用開始からだいたい2〜3ヶ月のうちに効果が出ると言われていますので、最低3ヶ月は様子を見ていただくようお願いいたします。
※3ヶ月以降も効果がなければ医師に相談ください
避妊の効果に関しては、生理1〜5日目以内に服用を開始した場合その日から避妊効果が得られると言われています。飲み忘れがない限り、服用期間は避妊効果が持続します。
低用量ピルの血栓症リスクは?
血栓症とは、血管内に血の塊(血栓)ができることにより、血液がうまく流れなくなる病気です。低用量ピルの重大な副作用には、血栓症リスクの増加が挙げられています。これは、ピルに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)に血液凝固作用があるためです。血栓症を発症する割合は、ピルを服用している場合1万人に3〜9人、服用していない場合1万に1〜5人とされているため、ピルを服用するとわずかではありますが血栓症リスクが増加します。
低用量ピルの乳がんリスクは?
低用量ピルを飲むと、乳がんのリスクがわずかに上がるとされています。ですが研究結果によっては、低用量ピルを服用しているかどうかで乳がんの発症確率に違いはないと結論づけているものもあります。ピルが乳がんに対して与える影響については一貫した見解がまだありませんが、少なからずリスクがあるため、一般的に乳がんの方へのピル投与は制限されています。
低用量ピルの副作用に関するよくあるご質問
ピルを服用すると太りますか?
ピル自体に太る作用はありません。ピルを服用して太ったように感じるのは、ピルの副作用であるむくみによって、体内に水分がたまっているからである可能性が考えられます。
副作用が出やすい人の特徴は?
タバコを吸う方や肥満の方、40歳以上の方、過去に血栓症になった家族がいる方は、ピルの副作用である血栓症のリスクが通常よりも高くなるため注意が必要です。なお、これらに該当する方は最初からピルの服用が禁止されていたり、服用できたとしても慎重投与となったりする場合が多いです。
副作用緩和薬の処方も可能!
療代/送料無料で吐き気止めや痛み止め、むくみ緩和の医薬品処方も可能ですので、希望の場合は再診療をご予約ください。
ピルの服用を停止する必要がある副作用
基本的には血栓症のリスクなどがなく、処方可能な条件を満たしていれば、服用に制限はありません。
服用中は1年に1回の血液検査、子宮頸がん検診を受けていただくことを推奨しています。
6~12ヶ月に1回は体調のチェックや健康診断を受け、自分の体の状態を把握し、安心・安全に低用量ピルを服用してください。
またメデリピルでは現役産婦人科医との診療が回数問わず無料ですので、不安な症状があればいつでもご相談ください。
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※医師の診療時に処方された場合、最低3シートは服用いただいた上でご自身に合っているか判断していただきたいため、3回目受け取りまでは解約は不可となります
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※診療やピルの処方等は保険適用外・自由診療であり、医療機関に所属する医師が行います
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