ミニピル完全ガイド|種類・効果・選び方・よくある疑問まで徹底解説
ピル
更新日:2025.07.09
ミニピル完全ガイド|種類・効果・選び方・よくある疑問まで徹底解説

ミニピルとは、黄体ホルモン(プロゲスチン)のみを含む経口避妊薬のこと。
この記事では、ミニピルの種類や効果、選び方、飲み方の注意点などを幅広く解説します。避妊のためピルの服用を検討したいけれど、血栓症リスク(年齢/体重/喫煙)が不安な方は是非チェックしてみてくださいね。

ミニピルとは?

ミニピルとは、黄体ホルモン(プロゲスチン)のみを含む経口避妊薬のことを指します。継続的な避妊のために開発された薬で、低用量ピルとは異なり、卵胞ホルモン(エストロゲン)を含まないのが大きな特徴です。
正式には「プロゲスチン単独製剤(POP: Progestin-Only Pill)」と呼ばれ、日本では「ミニピル」という通称で広く知られています。

ミニピルの種類と違い

 

世代 主な商品名 黄体ホルモンの種類 国内承認薬 疾患名
第一世代 ノリディ
マイクロノア
ノルエチステロン × 古典的なピル。実績や信頼性が高い。アンドロゲン作用は弱いといわれる
第二世代 マイクロルット
マイクロバル
ノルゲストン
レボノルゲストレル × アンドロゲン作用が最も強く、ニキビや肌荒れが起きやすいといわれる
第三世代 セラゼッタ
アザリア
デソゲストレル × アンドロゲン作用が弱いといわれる
第四世代 スリンダ ドロスピレノン アンドロゲン作用はなし。
ミニピルとして初めて、国内で承認された
4日間の休薬期間がある

ミニピルの避妊効果と仕組み

ミニピルは、用法を守り毎日継続して飲むことで、低用量ピルと同様の避妊効果(※)を得ることができます。
その仕組みは、以下の通りです。

・排卵を抑制する
・子宮頸管の粘液を変化させ、精子の侵入を阻止する
・子宮内膜を変化させ、受精卵の着床を防ぐ

※一般的なデータであり、効果を保証するものではありません
※飲み忘れや服用開始時期の遅れなどにより避妊効果が低下します。

ミニピルのメリット・デメリット

ミニピルはエストロゲンを含まないため、血栓症リスクが低いと言われています。一方で、服用時間の厳守や不正出血など、低用量ピルと比較して注意が必要な特徴もあります。
ここでは、ミニピルのメリットとデメリットをわかりやすく整理してご紹介します。

メリット

ミニピルのメリットは以下の通りです。

ミニピルは、低用量ピルと比較して血栓症リスクが低いといわれています。
そのため、低用量ピルの服用が出来ない方でも服用できる場合があります。
※ミニピルは医師の判断が必要なお薬です。服用が可能かどうかは、必ず医師の判断を仰ぎましょう。

・血栓症リスクが高い方
→肥満傾向、前兆のある片頭痛がある

・過去妊娠中に起きた症状が再発するリスクが高い方
→過去妊娠中に黄疸、ヘルペス、持続性掻痒症 があった方

・年齢により、低用量ピルを続けられない方
→閉経前であればミニピルの服用は可能とされています。
※身体機能(肝・腎機能)の状態によっては服用できない場合もあります

また、ミニピルの中でもスリンダは国内承認薬のため、国の副作用救済制度の対象となる可能性があります。そのため、万が一副作用が発生した場合でも、医療費や給付金などの救済を受けられる場合があります。

デメリット

ミニピルのデメリットは以下の通りです。

・不正出血などの副作用が起こりやすい
ミニピルの副作用として多く報告されているのが不正出血です。低用量ピルと比べて起きやすく、長期間続く場合もあります。服用を始める前にリスクを理解しておくことが大切です。

そのほか、以下のような症状が出ることもありますが、ホルモンバランスが安定する3ヶ月後には徐々に軽快します。副作用が心配な場合は、処方医に相談しましょう。

  ・頭痛
・月経異常(月経過多など)
・下腹部痛
・下痢
・吐き気
・にきび、肌荒れ
・乳房の張り

オンラインピル診療サービスのメデリピルなら副作用緩和薬の同時処方も可能です。

・服用時間の厳守が必要
ミニピルは、生理開始1日目から服用を開始し、毎日同じ時間に服用することが重要です。服用開始のタイミングが遅れた場合、7日間連続して服用を続けるまで避妊効果は得られません。

また、スリンダは24時間以内の飲み忘れであれば避妊効果は保たれますが、低用量ピルと比べて、不正出血が起こるリスクが高まるとされています。スマホのアラームなどで服用習慣をつけることが大切です。

ミニピルの正しい飲み方・注意点

ミニピルは、毎日同じ時間に継続して飲むことで、低用量ピルと同様の避妊効果(※)を得ることができます。ここでは、ミニピルを安全かつ効果的に使うための基本的な服用ルールと、気をつけるべきポイントを解説します。
※一般的なデータであり、効果を保証するものではありません

服用方法

生理開始1日目から飲み始めて、毎日同じ時間に服用します。ただし、処方医から飲み始めのタイミングについて指示があった場合は、指示に従って開始してください。

スリンダの場合、28錠シートのうち最後の4錠は、プラセボと呼ばれる偽薬が入っています。プラセボは薬効成分を含まないため、実際はこの4錠を飲んでいる4日間は休薬期間となり、この期間(偽薬期間)に消退出血が起こります。

飲み忘れた場合の対処法

ミニピルの種類により異なりますが、スリンダの場合は、以下の通りです。

・2日以内(48時間以内)の飲み忘れ
気づいた時点ですぐに1錠を服用し、その後もいつも通りの時間にもう1錠服用します。翌日以降は、1錠ずつ継続してください。

・3日以上連続の飲み忘れた
一度服用を中止し、次の生理が来たら新しいシートの1錠目から再開しましょう。

※1日最大2錠まで
※前回の服用から48時間以上経過した場合は避妊効果が低下しているので、7日間連続して服用するまでは他の避妊方法を行ってください。

不正出血が起きた場合の対処法

ミニピルは、低用量ピルと比べて不正出血が起きやすいとされています。
不正出血が起きても、基本的にはそのまま服用を継続しても問題ないとされていますが、出血量が多い多い場合や、長期間出血が続く場合、一度に大量の出血があった場合などは、ミニピルによる影響以外の可能性があるので必ず医師へ相談しましょう。

他の薬との飲み合わせ

お薬やサプリメントの中には、ミニピルと一緒に服用することで効果に影響したり、副作用が出やすくなってしまうものがあります。
一緒に服用したいお薬やサプリメントがある場合は、かかりつけの医師や薬剤師に事前に確認しましょう。

定期検診

ミニピルを安全に継続するためにも、定期的に以下の検診を受けましょう。

・血液検査
・血栓症の検査
・乳がん検査
・子宮頸がん検査

自己判断での服用はNG

ミニピルは医師の判断が必要なお薬です。服用が可能かどうかは、必ず医師の判断を仰ぎましょう。
「スリンダ錠28」はミニピルとして初めて国内で承認されたお薬です。スリンダ以外のお薬はすべて海外承認薬となります。個人輸入で手に入れるケースも見られますが、安全性の面からも医師の指導のもとで服用するようにしてください。

ミニピルと低用量ピルの違いのまとめ

 

ミニピル 低用量ピル
成分 黄体ホルモン(プロゲスチン) 卵胞ホルモン(エストロゲン)
黄体ホルモン(プロゲスチン)
避妊効果
服用方法 生理開始1日目から毎日服用 生理開始5日以内に開始し毎日服用
主な副作用 不正出血
(低用量ピルよりも起こりやすい)
吐き気
むくみ
腹痛・頭痛
頭痛
吐き気
不正出血
むくみ
乳房の張り
こんな方におすすめ 避妊効果
血栓症のリスクが低い
生理に関する悩みを改善したい
避妊効果
血栓症のリスクが高い

ミニピルに関するよくある質問Q&A

Qミニピルを飲んでも妊娠する可能性はある?

正しく服用すれば高い避妊効果がありますが、服用開始時期が遅れた場合や飲み忘れがあると避妊効果が低下します。

以下の場合は、7日間連続して服用を継続するまで他の避妊法を行ってください。

・生理開始2日目以降から服用を開始した
・前回の服用から48時間以上経過した

Q生理が止まるのは大丈夫?

ミニピルの効果により子宮内膜が薄くなるため、出血量が減る傾向があります。偽薬期間に出血がなかったり、偽薬期間以外に出血が起こる(不正出血)が起こることがあります。基本的にはそのまま服用を継続しても問題ないとされていますが、長期間出血が続く場合は、ミニピルによる影響以外の可能性があるので必ず医師へ相談しましょう。

Q海外承認薬と国内承認薬の違いは?

「スリンダ錠28」はミニピルとして初めて国内で承認されたお薬です。スリンダ以外のお薬はすべて海外承認薬となります。
海外承認薬を個人輸入などで使用することも可能ですが、製造・品質管理・保管状態などが日本の基準とは異なるため、十分な注意が必要です。副作用が起きた場合にも、日本国内での救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となることがあります。

一方、国内承認薬であるスリンダは、国の基準に基づいた審査・管理がされており、副作用が起きた場合にも救済制度の対象となる場合があります。

Q.生理日移動はできる?

ミニピルは副作用である不正出血が起きやすいため、生理周期をコントロールするのが難しいとされています。服用を継続している方で、ホルモンバランスが安定していれば生理日を移動できる場合もありますが、失敗するリスクが高いことはご理解いただいた上で医師にご相談ください。

まとめ|自分に合ったピルを選ぼう

ミニピルは、年齢により低用量ピルの継続が出来ない方や血栓症のリスクが心配な方でも服用できる場合があるお薬です。正しく使えば、高い避妊効果が期待できます。また、低用量ピルは多数種類あるので自分に合うピルを選択することができます。

「ピルを始めたい…」「どの種類が合うかわからない…」という方は、まずは医師に相談するのがおすすめです。オンラインピル診療サービスの「メデリピル」では、国内承認薬であるスリンダと低用量ピルの両方を取り扱っております。気になる方は、記事内の緑のボタンからメデリピル公式LINEのお友達登録をして診療予約から始めてみてくださいね。

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※メデリピルは医療機関とユーザーを繋ぐプラットフォームです
※診療やピルの処方等は保険適用外・自由診療であり、医療機関に所属する医師が行います
※医師の診療は必須となり、薬が処方された場合に発送いたします

監修者

目黒ウェルネスクリニック院長
郡 詩織
大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務。産婦人科専門医・がん治療認定医・抗加齢学会専門医を取得。 2021年よりメデリピルにおいてオンライン診療によるピル処方や、mederiが主催するセミナーやイベントに登壇、mederi magazineの監修を担当など幅広く活動。

※1 初月無料は低用量ピルのみ対象となり、別途送料550円(税込)かかります

※2 低用量ピル/超低用量ピルのみ対象となります

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