生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
生理前と妊娠初期のおりものは何が違うの?病気の可能性があるケースも紹介
おりものは女性の体調やホルモンバランスを映し出す、大切なバロメーターです。
「最近おりものが増えた気がする」「これってもしかして妊娠のサイン?」と、下着に付着したおりものを見てドキッとしたことはありませんか?特に生理前は体がデリケートな時期だからこそ、ささいな変化が気になってしまいますよね。
生理前と妊娠初期のおりものはよく似ていますが、実は色や質感、量などにそれぞれ特徴があります。
ここでは、そんな見分けにくい「生理前と妊娠初期の違い」を分かりやすく解説。さらに、放っておくと怖い「病気が疑われるおりもの」のチェックポイントや、デリケートゾーンを健やかに保つケアについてもご紹介します。
自分の体のリズムを知ることで不安を解消し、毎月を心地よく過ごすためのヒントを見つけていきましょう。
もくじ
おりものとは
おりものとは、子宮や膣からの分泌物が混ざり合ったもので、女性の体を守る大切な働きをしています。主な役割は、膣の中を酸性に保つことでバイ菌が繁殖するのを防ぐ「自浄作用」と、排卵期に精子が子宮に入りやすくする「受精のサポート」の2つです。
つまり、おりものが出ていることは、あなたの体が正常に機能している証拠でもあります。体調や生理周期に合わせて、量、色、においが変化するのは自然なことなので、まずは自分の「いつもの状態」を知っておくことが、健康管理にも役立ちます。
生理前と妊娠初期のおりものは何が違うの?
生理前と妊娠初期のおりものは、どちらもホルモンの影響で変化するため、よく似ている部分があります。ただし、よく見ると色や量、質感などにそれぞれの特徴があります。ここでは、生理前と妊娠初期のおりものの特徴を見ていきましょう。
生理周期でみるおりものの変化
おりものは、女性ホルモンの分泌量に合わせて、1か月の間で色や状態が細かく変化します。こうした変化を知っておくことで、「いつもと同じかどうか」「病気のリスクがあるか」に気づきやすくなり、体調管理や不調の早期発見にもつながります。
卵胞期前半
生理が終わってからの数日間は、おりものの量が最も少なく、質感もさらっとしているのが特徴です。この時期、おりものが茶色っぽく見えることがありますが、これは前回の生理で残っていた経血が少しずつ混ざって出てきているためで、基本的には心配ありません。
卵胞期後半~排卵期
排卵が近づくにつれて、おりものの量は増えていきます。排卵期は1か月のなかで最も量が多くなる時期で、透明でよく伸びる「生卵の白身」のような粘り気が出るのが大きな特徴です。受精を助けるために体が準備をしているサインで、においはそれほど強くありません。
黄体期
排卵が終わると、おりものの量は少しずつ落ち着いてきます。色は透明から白っぽく濁った状態に変わり、質感もドロッとした粘り気が強くなります。下着につくと少し黄色っぽく見えることもあり、乾燥するとカサカサしやすい時期です。
生理前
生理が近づくにつれて、再びおりものの量が増え始めます。白濁したドロッとした質感で、乳酸菌の働きによる「少し酸っぱいにおい」が最も強くなる時期です。生理の直前には、これから始まる出血がごく少量混ざることで、ピンク色や茶色っぽく変化することもあります。
妊娠初期のおりもの
妊娠が成立すると、生理前とは異なり女性ホルモンの分泌が保たれるため、おりものの量が多い状態が続きやすくなります。見た目が生理前のおりものと似ていて判断がむずかしいですが、いくつかのポイントに注目して違いを見てみましょう。

ただし、おりものの状態だけで妊娠しているかどうかを判断するのは難しいため、ほかの体の変化にも目を向けるのが大切です。生理が予定通り来ない、体が熱っぽい、胸の張りや眠気が続く、腰痛や軽い下腹部痛があるといった変化が重なる場合は、妊娠検査薬を使ったうえで、必要に応じて婦人科を受診しましょう。
その他おりものが変化するケース
生理前や妊娠初期以外にも、おりものはさまざまなタイミングで変化します。体調の変化やストレス、生活習慣の乱れ、感染症などが影響することもあり、「いつもと違う」と感じる原因はひとつではありません。ここでは、生理周期とは別におりものが変わる主なケースについて、見ていきましょう。
年代
女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量は年代によって変化するため、それに伴っておりものの量や状態も少しずつ異なります。
| 年代 | おりものの特徴 |
| 10代 | ・初経後しばらくはホルモン分泌が安定していないため、おりものの量が日によって増減しやすい時期 ・急な変化があっても成長過程として自然なことが多い |
| 20〜30代 | ・女性ホルモンの分泌が最も活発になり、生涯でおりものの量が多い傾向にある年代 ・生理周期に伴う変化を感じやすい |
| 40代 | ・更年期が近づくにつれてホルモン分泌が少しずつ減少し、おりものの量も徐々に少なくなる ・生理周期の乱れとともに変化を感じやすい |
年代による変化は自然なものですが、強い違和感や気になる症状が続く場合は、早めに婦人科で相談することも大切です。
閉経
閉経前後の更年期から閉経後にかけては、女性ホルモンの分泌が急激に低下するため、おりものの量が少なくなり、閉経から2〜3年も経つと、おりものはほとんど出なくなるのが一般的です。
この時期に注意したいのが、おりものの量が減ることで膣内が乾燥しやすくなる「萎縮(いしゅく)」という現象です。膣の自浄作用が弱まり、少しの刺激で傷がついて血が混じったり、雑菌が入って炎症を起こしやすくなったりすることもあります。量が減るだけでなく、色の変化や不快感がある場合は、年齢のせいと我慢せずに医師に相談してみましょう。
病気の可能性があるおりもの
おりものは体調や生理周期によって変化するのが自然ですが、なかには病気のサインが隠れているケースもあります。色やにおい、量、かゆみや痛みなどが「いつもと明らかに違う」と感じたときは、体からの大切なSOSかもしれません。
ここでは、早めに気づいておきたい「病気の可能性があるおりもの」の特徴について、わかりやすく紹介します。

白くポロポロした「カッテージチーズ状」のおりもの
おりものが白く濁り、カッテージチーズや酒かすのようにポロポロとした塊状になっている場合は、「カンジダ膣炎」の可能性があります。
これは、体調不良やストレスで免疫力が落ちたときに、もともと膣内にいる菌が増殖して起こるものです。おりものの変化だけでなく、外陰部に強いかゆみや熱いような刺激を感じるのが特徴です。女性にはよくあるトラブルですが、薬での治療が必要ですので早めに相談しましょう。
灰色っぽくて「魚のような生臭いにおい」のおりもの
おりものの量がいつもより増え、色が全体的にグレーがかって見えるときは、「細菌性膣症」が疑われます。大きな特徴としては、魚が腐ったような生臭いにおいがすることです。寝不足や過度なストレス、あるいはデリケートゾーンの洗いすぎによって膣内の細菌バランスが崩れることで起こります。外陰部にかゆみやピリピリとした刺激を感じることもあり、放置すると炎症が広がることもあるため注意が必要です。
黄緑色で「腐ったような強いにおい」のおりもの
おりものの色が黄色や緑色に近く、鼻をつくような嫌なにおいがする場合は、「淋菌(りんきん)感染症」や「トリコモナス膣炎」の恐れがあります。これらは性感染症のひとつで、泡のようなおりものが出たり、下腹部の痛みや発熱を伴ったりすることもあります。女性は自覚症状が出にくいケースも多いのですが、パートナーと一緒に治療しないと再感染を繰り返すため、自分だけで悩まずに検査を受けることが大切です。
黄色っぽくて「水っぽくさらさらした」おりもの
黄色みがかったおりものが大量に出て、質感が水っぽくさらさらしている場合は、「クラミジア感染症」かもしれません。日本で最も多い性感染症といわれており、初期はほとんど無症状なのが怖いところです。放置すると子宮内膜炎や卵管炎を引き起こし、将来の不妊症の原因になってしまうこともあります。「なんとなく量が増えたかな?」というささいな違和感を見逃さないようにしましょう。
赤褐色や茶色で「血が混じった」おりもの
生理周期とは関係なく、赤褐色や茶色っぽいおりもの(不正出血)が続く場合は、「子宮頸がん」や「子宮体がん」、あるいは「子宮頸管ポリープ」などの疾患が隠れている可能性があります。生理の始まりや終わり以外のタイミングで頻繁に血が混じるのは、当たり前のことではありません。特に性交渉時に出血がある場合や、ピンク色のおりものが頻繁に出る場合は、なるべく早めに婦人科を受診して検査を受けてくださいね。
デリケートゾーンを清潔に保つには
おりもののにおいや汚れが気になるとき、つい「念入りに洗わなきゃ」と思いがちですが、実は「洗いすぎ」が肌トラブルやにおいを悪化させているケースが少なくありません。
デリケートゾーンの皮膚は、顔と同じくらい繊細です。体を洗うボディソープで強くゴシゴシ擦ると、刺激が強すぎてかゆみを引き起こしたり、膣を守る大切な菌まで洗い流したりしてしまいます。
その結果、本来備わっている「自浄作用(バイ菌を防ぐ力)」が弱まり、逆におりものの異常を招くこともあるのです。洗うときは、ぬるま湯や低刺激の専用ソープを使い、指の腹で優しく包み込むように洗うだけで十分です。
また、下着選びやおりものシートの使い方も見直してみましょう。通気性の良い綿素材のものを選び、シートはこまめに交換して「蒸れ」を防ぐことが清潔を保つポイントです。顔にしないことはデリケートゾーンにもしないように心掛け、日々のケアを見直してみてくださいね。
よくある質問
ここでは、生理前のおりものについてよくある質問をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
生理前に水っぽいおりものが増えるのは病気ですか?
生理前におりものが水っぽくなり、まるで尿漏れのように感じることもありますが、多くはホルモンバランスによる一時的な変化です。
しかし、生理が終わっても水っぽい状態がずっと続いたり、生臭いにおいや血が混じったりする場合は、感染症や子宮の病気が隠れていることもあります。シートを替えても追いつかないほど大量に出る、あるいは強い不快感がある場合は、早めに婦人科へ相談しましょう。
生理前におりものが減った場合、妊娠の可能性は無いの?
結論からいうと、生理前におりものが減っても、妊娠の可能性はあります。
一般的に「妊娠するとおりものが増える」といわれますが、変化の度合いには個人差があり、妊娠していてもあまり増えない方もいるからです。
おりものの量は、その日の体調やストレスにも左右されるため、量だけで妊娠の有無を判断するのは難しいのが実情です。おりものが少ないからといって「今回は妊娠していない」と決めつけず、生理が遅れている場合や不安が残るときは、妊娠検査薬を使って確認するようにしましょう。
生理前の白いおりものは異常ですか?
生理前に白っぽく濁ったおりものが出るのは、体の自然なリズムによるものです。排卵後に分泌されるホルモンの影響で、透明から白へと色が変化し、粘り気が強くなるのは正常なサインといえます。ただし、白くても「カッテージチーズのようにポロポロしている」「耐えられないほどかゆい」といった症状を伴う場合は、カンジダ膣炎などの可能性もあるため注意が必要です。
生理前のおりもののにおいが気になるときの対策は?
生理前はにおいが最も強くなる時期ですが、まずは通気性を良くして蒸れを防ぐことが大切です。おりものシートをこまめに交換し、デリケートゾーンを清潔に保つよう心がけましょう。
ただし、洗いすぎは逆効果になるため、優しく外側を洗う程度に留めてください。もし、周囲に気づかれるのではないかと思うほど強い悪臭がする場合は、何らかの感染症のサインかもしれません。
ピルを飲むなら
おりものの量や生理周期の乱れが気になる方には、低用量ピルもおすすめです。服用することでホルモンバランスが一定になり、おりものの状態が安定しやすくなるほか、生理痛やPMSの改善も期待できます。服用後の反応としてにおりものの量が減る、あるいは増えるといった変化には個人差がありますが、一時的であれば心配ありません。
ただし、強いにおいや色の異常がある場合は病気の可能性もあるため、医師に相談しましょう。オンライン診療の「メデリピル」では、スマホで産婦人科医に直接相談でき、自分に合うピルの処方も受けられるので安心です。
まとめ
生理前のおりものの変化は、体がきちんとリズムを刻んでいるサインです。量や色の違いに過度に不安になる必要はありませんが、「いつもと少し違うかも」と感じる変化に気づくことは、健康を守るうえでとても大切です。おりものの状態や生理に伴う不調が続き、不安が拭えないときは、ひとりで抱え込まず専門家に相談してみましょう。正しい知識とケアを取り入れることで、毎月の体調とより上手に付き合えるようになります。
また、おりものの悩みや生理のつらさを改善したい方には、低用量ピルという選択肢もあります。ピルを服用するとホルモンバランスが安定し、一般的にはおりものの量が減りやすくなります。周期の変動もゆるやかになるため、不快感や蒸れが軽減される方も少なくありません。
ただし、感染症や子宮の病気が原因の場合は、ピルを服用していても改善しないことがあります。「においや色がいつもと違う」と感じたときは、自己判断せず早めに婦人科を受診してくださいね。医師と相談しながら、毎日を少しでも快適に過ごせるよう、無理のない選択肢を見つけていきましょう。
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