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低用量ピルの吐き気はいつまで続く?確率・対処法・嘔吐後の対応を解説
低用量ピルを飲み始めてから吐き気が続いて、不安になっていませんか?「いつまでこのつらさが続くんだろう」と心配している方も多いかもしれません。
低用量ピルによる吐き気は飲み始めの1〜2週間がピークになりやすく、体が順応するにつれて自然と軽減されていくことが一般的です。あらかじめ原因や対処法を知っておくことで、慌てず落ち着いて対応できるようになるでしょう。
この記事では、吐き気が続く期間の目安や出る確率、つらいときの対処法、服用後に吐いてしまったときの対応、休薬期間中の吐き気まで詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
低用量ピルによる吐き気はいつまで続く?
低用量ピルによる吐き気は、基本的には飲み始めの1〜2週間がピークです。
飲み始めの1〜3か月間は副作用が出やすい期間とされており、多くの場合、体がホルモンバランスの変化に慣れると症状は軽減されます。
症状が軽い場合は1〜3か月間服用を継続し、様子を見てみましょう。
低用量ピルで吐き気が出る確率(頻度)は?
低用量ピルの飲み始めに吐き気が生じることは一般的であり、日本産科婦人科学会のガイドラインでも比較的頻繁に報告されている副作用です。実際に吐き気があらわれる確率や発現頻度はそれぞれの体質や服用するピルの種類によって異なりますが、1.2~29.2%と報告されています。
発現頻度は個人差が大きく、まったく吐き気を感じない方もいれば、飲み始めにつらさを感じる方もおり違いはさまざまです。
※参考:「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)」(日本産科婦人科学会)
2シート目以降も吐き気が続くことはある?
低用量ピルを継続して服用することで体がホルモン変化に慣れるため、2シート目(2か月目)ごろには吐き気が軽減していく方が一般的に多いとされています。ただし、体質によっては2シート目以降も吐き気が続くことがあります。
3シート目(約3か月)を過ぎても吐き気が治まらない場合や、日常生活に支障が出るほど不調が続いてつらいときは我慢せず産婦人科医へ相談しましょう。ピルの種類を変更したり別の対処法を検討したりすることで、症状が改善するケースもあります。
低用量ピルで吐き気が起こるメカニズム
低用量ピルを飲むとつわりに似た吐き気が起こります。それには以下のような理由あります。
低用量ピルを飲むと吐き気が起こるのはなぜ?
低用量ピルを飲むとつわりに似た吐き気が起こる理由は、配合されているホルモンが体内のバランスを変化させ、脳が「妊娠初期と同じ状態」だと認識するためです。具体的には、ピルに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が影響しています。
また、 脳が感じる症状だけでなく、ホルモンが直接消化器に作用することも吐き気の原因になります。ピルに含まれるエストロゲンには、胃や腸の筋肉をゆるめる働きがあります。飲み始めの時期は、この作用によって胃腸の動きが一時的に鈍くなるため、食べ物が胃に長くとどまるような感覚や、ムカムカとした不快感が生じやすくなるのです。
ピルの種類によって吐き気の出やすさは変わる?
ピルの種類による吐き気の出やすさは、含まれるホルモンの量と深く関係しています。一般的に、ホルモン量が多い種類ほど副作用が生じやすい傾向にあります。
ホルモン量の多い順:中用量ピル>低用量ピル>超低用量ピル>ミニピル
したがって、ホルモン量の多い中用量ピルが最も副作用を引き起こしやすく、エストロゲン(卵胞ホルモン)が含まれていないミニピルが最も副作用を抑えられるといえます。ただし、吐き気の感じ方には個人差が大きいため、医師と相談して選択することが大切です。
低用量ピルによる吐き気の対処法
低用量ピルの服用による吐き気がつらいときは、いくつかの方法を試してみると症状が和らぐケースがあります。ここでは、実践しやすい対処法を紹介します。
吐き気止めを飲む
低用量ピルの副作用による吐き気は、吐き気止めの服用が有効です。市販の酔い止めや吐き気止めで対処できますが、あらかじめ医師に相談することで、低用量ピルと一緒に処方してもらえる場合があります。なお、オンラインでピルを処方しているメデリピルでは、吐き気止めの処方が可能です。
飲むタイミングを食後・就寝前に変える(空腹時は避ける)
低用量ピルは毎日決まった時間に飲む必要がありますが、「1日のうち、何時に飲むか」は自由に決めることができます。もし吐き気が出てしまう場合は、服用するタイミングを以下のどちらかに変更することで、症状が和らぐ可能性があります。
i就寝前に飲む
吐き気のピークは薬を飲んでから数時間後です。飲む時間を就寝前に設定すれば、吐き気のピークを睡眠中にやり過ごすことができます。
i食後に飲む(空腹時を避ける)
胃の中が空っぽの状態でピルを飲むと、胃への刺激が強くなり吐き気を感じやすくなります。食後など、胃に食べ物が入っている状態で飲むことで、その刺激を和らげることができます。
ご自身のライフスタイルに合わせて、最も吐き気を感じにくい時間帯を見つけてみてください。ただし、すでにピルを飲み始めている途中で時間を大きく変更すると避妊効果に影響が出ることがあるため、時間を変える場合はかかりつけの医師にご相談ください。
楽な姿勢をとり、ゆったりとした衣類を着る
吐き気の症状が強く出ているときは、体に負担を掛けない楽な姿勢で過ごしましょう。前屈みの姿勢は避け、ローソファや座椅子で足を投げ出し背もたれをやや倒した体勢をとると良いでしょう。ベッドで休む際はクッションや枕を活用して楽な姿勢を作ります。
嘔吐がある場合は誤嚥(ごえん)を防ぐため、横向きに寝ることが推奨されていますが、座った方が楽であれば座位でも問題ありません。
お腹周りを圧迫する衣類は吐き気を悪化させます。特にお腹周りを圧迫しない、ゆったりした服装を選びましょう。吐き気が強いときは、洗面器や水、ゴミ箱、ティッシュを用意しておくと安心です。
吐き気の症状が続く場合は医療機関を受診する
低用量ピルの飲み始め(1〜3か月間)に起こる吐き気は、体がホルモンの変化に慣れるための反応であるため、基本的にはそのまま様子を見て問題ありません。しかし、3か月を超えても吐き気が続く場合や、生活に支障が出るほど症状が重い場合は、ピルの種類が体に合っていないか、別の原因が隠れている可能性があります。吐き気がつらいからといって自己判断で服用を中止せず、産婦人科を受診して、ピルの種類の変更などを医師に相談しましょう。
低用量ピルによる吐き気をできるだけ防ぐ方法
ピル服用後に吐いてしまった場合は、体内への成分吸収が不完全な可能性があります。まず以下の早見表で嘔吐時刻を確認しましょう。
| 嘔吐の状況 | 服用方法 |
|---|---|
| 服用後3時間以内の嘔吐 | 速やかに1錠服用する |
| 24時間以上続く嘔吐 | 服用を一旦中止する |
低用量ピルを飲んだあとに吐いてしまうと、「薬の成分がちゃんと体に吸収されているのかな」と不安になってしまいますよね。もしもの際に適切な対応をとれるよう、ここで対処法について確認しておきましょう。
服用後3時間以内に吐いてしまった場合
低用量ピルを服用してから3時間以内に吐いてしまった場合は、できるだけ速やかに同じピルをもう1錠服用してください。翌日は通常の時間に服用します。ただし追加服用は1日1錠までです。過剰服用はホルモン過多を招くため注意が必要です。
服用後3時間以上経過してからの嘔吐は特に問題ありません。ピル成分の吸収は約2時間で完了するため、3時間以上経過していれば深く心配する必要はありません。
嘔吐が24時間以上続く場合の対応
嘔吐が24時間以上続く場合、低用量ピルの吸収が不完全となり、十分な避妊効果が得られない可能性があります。ピル服用は一旦中止しましょう。嘔吐症状消退後の対応はピル飲み忘れと同じです。
嘔吐で1錠服用できなかった場合、症状が落ち着いてから速やかに1錠服用し、残りの錠剤は予定どおり服用してください。治療目的の低用量ピル(LEP)を使用していて、2錠以上服用できなかった場合はできるだけ速やかに1錠服用し、その後は通常どおり続けましょう。
避妊目的の低用量ピル(OC)をお使いで2錠以上服用できなかった場合はピルの避妊効果が低下しているため、回復後に実薬を7日間連続して服用するまでは、コンドームなどほかの避妊法を併用するか、性交渉を避けるようにしてください。3日以上連続で服用できなかった場合は、新しいシートで服用を再開しましょう。
低用量ピルの嘔吐に伴うリスク
低用量ピルを服用したあとに嘔吐した場合、知っておきたいリスクが2つあります。焦らず落ち着いて対応できるため、ここで確認しておきましょう。
避妊効果が低下する可能性
低用量ピル服用後の嘔吐によりピル効果が低減する可能性があります。日本産科婦人科学会のガイドラインでは、正しく服用していたにもかかわらず妊娠した137例の46%が嘔吐または下痢が原因の可能性があると報告されています。
1日限りの嘔吐の場合、ピルの最高血中濃度に達する3時間を過ぎていれば避妊効果が保たれると考えられます。3時間以内の嘔吐であれば、できるだけ速やかに再度服用し、翌日は通常時間に服用してください。
3時間経過後の嘔吐であれば、翌日の決まった時間に1錠服用します。
服用の中断と脱水が血栓症リスクを高める
さらに注意すべきなのが、「血栓症(血管の中で血の塊が詰まる病気)」への影響です。嘔吐そのものが直接血栓をつくるわけではありませんが、「服用の中断」と「脱水」という2つの要因からリスクが高まる可能性があります。
1つ目の要因は、嘔吐による低用量ピル服用の中断と再開です。低用量ピルの服用で、血栓症のリスクが最も高くなるのは「飲み始めの最初の3か月間」です。もし吐き気がつらいからと自己判断で服用を一旦やめ、4週間以上経ってから再開した場合、再び「一番リスクが高い飲み始めの3か月」を繰り返すことになってしまいます。
2つ目の要因は、嘔吐に伴う脱水状態です。嘔吐によってうまく水分が摂れなくなると、体が脱水状態に陥ります。体内の水分が不足すると血液がドロドロになり、結果として血栓ができやすくなってしまいます。
血栓症を予防するためには、こまめな水分補給を意識することが大切です。吐き気がひどく食事が摂取できないときは特に脱水に注意し、常温の水や胃腸の働きを整える作用のある生姜茶などを一口ずつゆっくり飲みましょう。
なお、以下のような血栓症の兆候があらわれた場合は、服用を中止し速やかに医療機関を受診してください。

低用量ピルの休薬期間(消退出血)中の吐き気
低用量ピルは21錠(または28錠中の21錠)服用後に休薬期間を設けますが、この休薬期間中にも吐き気を感じる方もいます。ここでは休薬期間中に吐き気が起こる原因やその対処法について解説します。
消退出血中に吐き気が起こる理由
休薬期間は低用量ピルの服用を一時的に中止するため、体内のホルモン濃度が下がり消退出血が起こります。このとき、子宮内膜が剥がれる際にプロスタグランジンという物質が増加することで、吐き気や腹痛・下腹部の不快感が生じることがあります。
消退出血中の吐き気はピルの副作用というよりも、生理に近い状態で起こる自然な反応です。痛みや不快感の強さには個人差があります。
「休薬期間なのにどうして」と戸惑うこともあるかもしれませんが、体の仕組みによる一時的な影響であることが多いので、過度な心配はしなくても大丈夫です。
休薬期間中の吐き気への対処と相談のタイミング
休薬期間中に起こる軽い吐き気は、市販の鎮痛薬や吐き気止めで対処できる場合があります。体を横にして安静に過ごしたり、温かい飲み物でお腹を温めたりするセルフケアも有効です。
休薬期間に強い吐き気や嘔吐が毎周期繰り返す場合は、我慢せずに産婦人科医に相談しましょう。ピルの種類変更や連続投与(休薬期間を設けない飲み方)を検討するなど、あなたに合った対処方法を医師と一緒に考えていくことができます。
低用量ピルの吐き気に関するよくある質問
ここでは、低用量ピルの吐き気に関するよくある質問について回答します。
低用量ピルを空腹で飲むと吐き気がひどいんだけど、どうしたら良い?
空腹時の低用量ピル服用は吐き気を強める原因となる場合があるため、食後や就寝前に服用時間を変えてみましょう。
就寝前に服用すると、睡眠中に吐き気のピークが過ぎるため、不快感を覚えにくくなります。時間を変更しても不快な症状が続いてつらい場合や改善がみられない際は、自己判断で放置せず産婦人科医や薬剤師へご相談ください。
低用量ピルを飲み忘れて2錠まとめて飲んだら吐き気がするんだけど大丈夫?
飲み忘れで2錠まとめて飲むと、体内の女性ホルモン濃度が急激に上昇するため、吐き気や体調不良が起こりやすくなります。
1日2錠までなら飲み忘れへの対応として認められていますが、3錠以上まとめて飲むことは推奨されていません。吐き気が強くあらわれてつらい場合や不安なときは、我慢せずに処方医またはメデリピルのオンライン診療にて相談してみてくださいね。
まとめ
低用量ピル服用による吐き気はよくある副作用です。副作用による吐き気は長期継続により次第に消失します。まず1〜3か月間服用を継続し、吐き気が出た場合は吐き気止めを服用したり楽な姿勢で過ごしたりしましょう。
吐き気が心配な方は、ピルの服用時間を夕食後または就寝前にするのがおすすめです。消化に良い食事とこまめな水分補給といったセルフケアも重要です。
ピル服用後3時間以内に嘔吐した場合は、薬の成分が十分に吸収されていない可能性があるため、医師相談の上追加で1錠服用することが推奨されます。
1〜3か月以上服用を続けても吐き気が続く場合、または症状がひどい場合はピルの種類変更またはほかの原因がないか確認するため医師に相談しましょう。mederiのオンライン診療なら、ご自宅から産婦人科医へのご相談が可能です。
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監修者
2013年杏林大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院で研修。 愛育病院、国立成育医療センターを経て、2018年より六本木レディースクリニックで不妊治療を行う。 現在は六本木レディースクリニック非常勤。
2024年よりメデリピルにてオンライン診療によるピル処方や、mederi magazineの記事監修を担当。
不定期で企業講演を行う。主に卵子凍結や、体外受精、治療に対する会社のサポートについて発信
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