生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。

ミニピルは、避妊を目的に処方されるピルの一種です。低用量ピルとの違いや特徴、副作用などが気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、ミニピルの仕組みからメリット・デメリット、服用時の注意点まで、医師監修のもとで詳しく解説します。
もくじ
ミニピルとは?
ミニピルとは、黄体ホルモン(プロゲスチン)のみを含む経口避妊薬で、英語では「Progestogen-Only Pill(POP)」と呼ばれています。日本では「ミニピル」という呼び名が一般的で、避妊目的のみで処方されるピルの一種です。
ミニピルは、以下のような働きによって妊娠を防ぎます。
・排卵を抑える
・卵胞の発育を抑制する
・子宮内膜の増殖を抑える
・子宮頸管の粘液を変化させ、精子の侵入を防ぐ
低用量ピルと同等の避妊効果が期待されますが、エストロゲンを含まないのが大きな特徴です。そのため、血栓症リスクが高い方や、40代以降の女性でも服用しやすい薬と言えます。
日本で現在承認されているミニピルは、スリンダのみとなっています。
ミニピルの種類
ミニピルには国内で承認されているものが1種類、そのほかはすべて海外承認薬となっています。
□国内承認薬
・スリンダ(日本で唯一承認されているミニピル)
□海外承認薬
・ノリディ
・マイクロノア
・マイクロバル
・マイクロルット
・ノルゲストン
・セラゼッタ
・アザリア
※上記はいずれもプロゲスチンのみを含む避妊目的のピルです。
□黄体ホルモン製剤(ミニピルとは異なる)
・ノアルテン
・ディナゲスト
※上記は避妊に関する試験を受けていないため、避妊目的としての使用はできません。
ミニピルのメリット
ミニピルには、低用量ピルにはない、いくつかの特徴があります。
エストロゲンを含まないため、血栓症リスクが低い
ミニピルはエストロゲンを含まないため、血栓症やエストロゲン関連の副作用を避けたい方でも安心して使用できます。特に、高血圧や喫煙歴のある方など、血栓リスクのある方にとっては有効な選択肢となります。
40歳以上でも服用できる
年齢による制限が少ないため、更年期に差し掛かる年代でも避妊を継続したい方に適しています。
副作用救済制度の対象
スリンダなどの国内承認薬は、副作用救済制度の対象となっており、万が一副作用が起きた場合も補償の対象になるため、安心して使用することができます。
ミニピルのデメリット・副作用
一方で、ミニピルには以下のようなデメリットや副作用があります。
飲み忘れによる避妊失敗リスクが高い
ミニピルは毎日同じ時間に飲む必要があり、服用時間に12時間以上のズレがあると、避妊効果が低下する可能性があります。特に飲み忘れが続くと不正出血や妊娠のリスクが高まるため注意が必要です。
不正出血が起こることがある
ミニピルの副作用としてもっとも多いのが不正出血です。多くは一過性ですが、出血量が多い、長く続く、大量出血があるといった場合は婦人科を受診してください。
服用開始時期が限定されている
生理開始1日目から服用を始めるのが原則です。遅れた場合、最初の1週間は避妊効果が不十分になる可能性があるため、ほかの避妊法との併用が必要です。
ミニピルと低用量ピルの違い
ミニピル | 低用量ピル | |
含まれるホルモン | 黄体ホルモンのみ | 卵胞ホルモン+黄体ホルモン |
飲み方の厳密さ | 毎日同じ時間に服用 | 数時間のズレは許容範囲 |
副作用 | 不正出血が起きやすい | 血栓症などエストロゲン関連副作用あり |
ミニピルの避妊効果と仕組み
ミニピルは以下のような仕組みで避妊効果を発揮します。
・排卵を抑制する
・子宮内膜を薄く保ち、着床を防ぐ
・子宮頸管の粘液を変化させ、精子の侵入を防ぐ
ただし、飲み忘れが避妊効果に大きく影響することがあります。低用量ピルと同様に避妊効果は高いものの、ミニピルの場合は理想的な使用でも妊娠率は約7%とされているため、飲み忘れには注意しましょう。
ミニピルの飲み方と注意点
毎日同じ時間に飲むのが基本(12時間以上のズレは避妊効果が低下)
服用時間はできる限り一定に保ち、12時間以上のズレは避妊効果が下がるため注意しましょう。
飲み忘れたときの対応方法
・1〜2日連続で飲み忘れた場合
→ 気づいた時点で1錠服用し、その日の分も通常通り飲む(最大1日2錠まで)
・3日以上飲み忘れた場合
→ 服用を中止し、次の生理を待ってから再開。その間は他の避妊方法を使用
飲み方
ミニピルは、生理周期の1日目から服用を開始するのが基本です。服用開始が遅れた場合、最初の1週間は十分な避妊効果が得られない可能性があるため、その間はコンドームなど他の避妊法の併用が推奨されます。
毎日同じ時間に1錠を服用し、28錠入りのシートを途切れなく続けて服用していきます。
この28錠シートは、24日間が実薬、4日間が休薬(偽薬)となっており、これは超低用量ピルの「ヤーズ」と同じ服用サイクルです。
避妊効果について
ミニピルの避妊効果は、1週間連続で正しく服用した後に得られるとされています。そのため、服用を始めてから最初の7日間は、他の避妊法(例:コンドーム)の併用が必要です。
特に注意が必要なのが飲み忘れです。2日以上連続して飲み忘れた場合は、排卵が起こる可能性が高まり、妊娠リスクが上昇します。
低用量ピル(OC/LEP)では、飲み忘れがどの週かによって対応が異なりますが、ミニピルは飲み忘れの週にかかわらず対応が一律です。つまり、どのタイミングの飲み忘れでも避妊効果は低下するため、服用時間を厳守することが非常に重要です。
他の薬との併用に注意(効果を弱める可能性がある)
抗てんかん薬、抗結核薬、抗HIV薬などとの併用は、ミニピルの効果を弱める可能性があります。服用中の薬がある場合は、医師に必ず相談しましょう。
副作用や体調の変化があれば早めに医師へ相談すること
特に初期は不正出血や軽い吐き気、乳房の張りなどが起こる場合があります。不安な症状があれば、我慢せず医師に相談するようにしましょう。
ミニピルを服用できない人
以下に当てはまる方はミニピルの使用ができません。
・本剤にアレルギーがある方
・乳がん、生殖器がん、またはその疑いのある方
・原因不明の性器出血がある方
・重度の肝・腎機能障害がある方
・妊娠中または妊娠の可能性がある方
ミニピルはどこで手に入る?
ミニピルは、婦人科やオンライン診療サービスで処方可能です。なお、保険適用外の自費診療となるため、費用については事前に確認しておくと安心です。
ミニピルを飲むと太るのか?
ミニピルを飲むと太るのではないか?と心配する方もいますが、医学的に体重増加との明確な因果関係は証明されていません。ただし、体質によっては一時的にホルモン変化の影響で食欲が増す、むくみやすくなるなどを感じることがあります。生活習慣や食事の影響も大きいため、バランスの取れた食生活と適度な運動を意識することが大切です。気になる体調変化があれば、医師に相談しましょう。
ミニピルの特徴を理解して、自分に合った選択を
ミニピルは、エストロゲンを含まないことによるメリットが大きく、血栓症リスクのある方や40代以降の女性にとって心強い選択肢と言えます。
ただし、飲み忘れや服用時間の厳守、不正出血への対応など、使用時の注意点もあります。自分に合ったピルを選ぶためにも、医師と相談しながら進めることが大切です。
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