PMSはいつから症状が出る?つらい症状を緩和させる方法もご紹介

生理
更新日:2025.05.30
PMSはいつから症状が出る?つらい症状を緩和させる方法もご紹介

 

PMS(生理前症候群)はいつから症状が出るのでしょうか?
生理の何日前から不調が始まるのか、どんな症状があるのか気になる方も多いはず。本記事ではPMSの症状が出る時期や緩和方法について、わかりやすく解説します。

PMS(月経前症候群)はいつからいつまで続く?

PMS(月経前症候群)は、生理の3〜10日前から始まることが多く、生理が始まると、症状が和らいでいくのが一般的です。ただし、人によっては生理開始後も症状が続く場合があります。特に症状が重い方は、より長期間不調を感じることもあるため注意が必要です。

PMS(月経前症候群)の症状が出る4つのタイミング

PMSの症状は個人差が大きく、発症するタイミングも人それぞれ異なります。主に次の4つのパターンがあります。

・生理1週間前から生理開始後
→最も一般的なタイプで、黄体ホルモンの増加に伴い、心身の不調が出やすい時期です。

・排卵日から生理開始後まで
→排卵後から症状が現れるパターンで、黄体ホルモンの影響を受けやすいとされます。

・排卵日前後+生理数日前から生理開始後
→排卵日と生理直前の2回ピークがくるタイプで、体調の波が激しいのが特徴です。

・排卵日〜生理終了まで
→排卵後から生理が終わるまで長期間にわたって症状が続くケースで、日常生活に影響を及ぼしやすくなります。

PMS(月経前症候群)とは?

PMS(月経前症候群)は、生理前に現れる心と体の様々な不調を指します。多くの女性が生理周期に伴ってこのような症状を経験しており、症状の出方や重さは人によって異なります。

PMS(月経前症候群)の主な症状

PMSの症状は大きく「心の症状」と「体の症状」に分けられます。

・心の症状:イライラ、憂鬱、不安、感情の起伏が激しくなるなど

・体の症状:倦怠感、頭痛、腹痛、腰痛、乳房の張り、むくみなど

PMS(月経前症候群)の原因

PMSのはっきりとした原因は解明されていませんが、黄体ホルモンの変化が大きく関わっていると考えられています。特に排卵後に分泌が増える黄体ホルモンの影響で、自律神経や脳内の神経伝達物質に変化が起こることが一因とされています。

PMS(月経前症候群)とよく似た症状

PMSとよく似た症状を持つ疾患もあります。見極めが難しいため、必要に応じて医師の診断を受けましょう。

月経困難症

生理中に強い下腹部痛や腰痛、吐き気、頭痛などが現れる疾患です。PMSとは異なり、症状のピークが「生理中」である点が特徴です。

PMDD

PMDD(月経前不快気分障害)はPMSの中でも精神的な症状が特に強く現れるケースです。抑うつや怒り、不安感などが激しく、日常生活に支障をきたすケースもあります。

子宮内膜症・子宮筋腫

生理に伴う腹痛や腰痛、貧血による倦怠感・動悸などの症状がある場合は、子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科疾患が隠れていることがあります。

更年期障害

閉経に伴い女性ホルモンの分泌が急激に減少することで、PMSに似た精神的・身体的な不調が現れます。年齢や生理周期の変化とともに見極めが必要です。

妊娠初期症状

妊娠初期もホルモンの影響でPMSと似た症状が出ることがあります。生理が来ずに症状が長引く場合は、妊娠検査薬で確認するか、医療機関を受診しましょう。

PMS(月経前症候群)を緩和させる方法

つらいPMSの症状を和らげるためには、日常生活でのケアや対策が重要です。以下の方法を取り入れて、自分に合った対処法を見つけましょう。

栄養バランスのよい食事を心がける

食事はPMS対策の基本です。特にカルシウムやマグネシウムなど、神経の安定に関わる栄養素の摂取が有効です。糖質や脂質に偏らず、野菜やたんぱく質もバランスよく摂りましょう。

適度に体を動かす

ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は、血行を促進し、気分のリフレッシュにもつながります。無理のない範囲で継続することが大切です。

ストレスを溜めない

ストレスはPMSを悪化させる大きな要因です。趣味に没頭したり、入浴やアロマなどでリラックスする時間を持つことで、心のバランスを整えましょう。

市販薬を飲む

つらい症状には市販の漢方薬やPMS向けの緩和薬を活用するのも一つの方法です。症状に応じて使い分けると効果的です。

低用量ピルを服用する

低用量ピルは排卵を抑えることでホルモンバランスを一定に保ち、PMSの症状を和らげる効果が期待できます。処方を希望する際は、医師に相談しましょう。

つらいPMSはいつから?正しい理解と対処で快適に過ごそう

PMS(月経前症候群)は多くの女性が経験する身近な不調ですが、症状が出るタイミングや重さには個人差があります。「いつから症状が出るのか」を知ることは、自分の体のリズムを理解し、早めに対処するための第一歩です。

症状がつらいと感じたら我慢せず、婦人科を受診することも検討しましょう。ピルの服用や市販薬、生活習慣の見直しなど、自分に合った方法を見つけることで、PMSとうまく付き合いながら、より快適に過ごすことができるはずです。

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監修者

淀川キリスト教病院 医長
柴田 綾子
2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し、2013年より淀川キリスト教病院で産婦人科診療を行う。 2022年よりmederi株式会社において、mederi主催のセミナーやイベントに登壇、mederi magazineの記事監修を担当などを担当。

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