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コンドームの避妊率はどれくらい?避妊方法毎の避妊率を知ろう|メデリピル

ピル
2023.06.20 (2023.08.24更新)

避妊法としてもっとも一般的なものはコンドームですが、その避妊率がどのくらいか知っていますか?当記事では、コンドームをはじめとしたさまざまな避妊法の避妊率がどの程度なのかをご紹介しましょう。また、間違った避妊法について解説しながら、女性が自分の体を守るために覚えておきたい知識をお伝えします。

目次

 

■コンドームの避妊率はどれくらい?避妊方法ごとの避妊率のまとめ

現在、もっとも多く選ばれている避妊方法は、コンドームなのではないでしょうか。コンドームの避妊率とあわせて、コンドーム以外の主要な避妊方法とそれぞれの避妊率もあわせてチェックしていきましょう。

 

避妊方法①コンドーム

コンドームは袋状になった薄いゴムでできており、男性器に装着して使用する避妊アイテムです。ドラッグストアやコンビニ、オンラインストアなどで気軽に購入できるため、もっとも広く採用されている避妊方法のひとつです。気になる避妊率は約85%となっており、コンドームを使っていても妊娠する可能性はあります。「避妊率が意外と低い」と思われる方が多いかもしれません。コンドームを使用してもなお妊娠する可能性がある理由は、正しい手順で使用していなかったり、そもそも正しい使い方を知らない方がいるからです。誤った使用方法で装着したり、有効期限が切れたものを使うと、装着中に破れる・外れるなどの事故が起こる可能性があります。その結果、避妊に失敗することも考えられます。ただし、正しく使用すると高い避妊効果が得られ、エイズなどの性感染症の予防もできます。

 

避妊方法②低用量ピル

低用量ピルは、「エストロゲン〈卵胞(らんぽう)ホルモン〉」と「プロゲステロン〈黄体(おうたい)ホルモン〉」が含まれたホルモン剤を女性が服用する避妊方法です。この2つのホルモンは、女性の月経と排卵をコントロールしています。低用量ピルを服用することで、排卵をおさえて妊娠を防ぎます。また、避妊のほかに、月経痛の改善や月経周期のコントロールなどもできることから、毎月生理痛に悩まされている女性が低用量ピルの服用を始めるケースも少なくありません。世界では、低用量ピルを飲んでいる女性がたくさんいます。低用量ピルの避妊率は99.7%ほどと、女性が毎日飲むことで高い効果が期待できます。低用量ピルの避妊効果などの詳しい内容は、こちらの記事もご覧ください。

ピルの避妊効果は約99.7% 男性の避妊は不要なの?

 

避妊方法③IUD(子宮内避妊具)

IUD(子宮内避妊具)は、T字型のプラスチック製の小さな避妊具を、女性の子宮の中に装着して使用する避妊方法です。子宮内に異物があると妊娠しにくいことがわかっており、IUDによって精子の運動を阻害したり、子宮内膜に軽い炎症を起こして受精卵を着床しにくくしたりします。装着は医師が行う必要がありますが、一度装着すれば数年間はそのままで避妊効果が持続するという特徴があります。女性が自ら行える避妊方法という点で低用量ピルと共通しますが、低用量ピルは飲み忘れることが考えられるのに対して、IUDはそのような心配が不要です。避妊率も95%と高いですが、長期的に使用することが前提の避妊方法で、短期間だけ避妊したい場合などには不向きです。また子宮の入口が狭かったり、出産の経験がなかったりすると、装着しづらいことがあります。

 

避妊方法④IUS(子宮内避妊システム)

IUD(子宮内避妊具)と同じT字型の避妊具から女性ホルモンが放出されるのが、IUS(子宮内避妊システム)です。「ミレーナ」という名称を、テレビやインターネットなどで耳にしたことがある人がいるかもしれません。IUSでは「プロゲステロン〈黄体(おうたい)ホルモン〉」と呼ばれる女性ホルモンが放出され、それによって子宮内膜が薄くなり、受精卵の着床を阻害して避妊する仕組みです。IUDと同じように、装着すれば数年間と長期的に避妊でき、99.9%と高い避妊率を期待できます。ただし、IUSもIUDも装着と除去は産婦人科の医師が行う必要があり、装着した後は正しい位置にあるか定期的に医師によって確認する必要があります。

 

避妊方法⑤避妊手術・不妊手術

避妊手術(不妊手術)は、妊娠できないように手術する避妊方法です。女性または男性が、手術を受ける方法があります。女性に行われる手術では、卵子が通る卵管をふさいで卵子と精子が出会わないようにします。男性への手術では、精巣から精子が通る精管をふさいだりカットしたりします。他の避妊方法とは違い「今は避妊して、子どもが欲しくなったら避妊を解消したい」という方には不向きで、「一生子どもは望まない」という人や、すでに子どもがいて「これ以上は子どもを作らない」と決めたカップルが選択する避妊方法です。手術を受けるという点でハードルが高くなりますが、手術後は99.5%と高い避妊率が期待できます。

 

避妊方法⑥アフターピル

「避妊していたけれど、コンドームが外れてしまった」「避妊せずに性交した」といった場合に、女性が性交後に飲んで避妊するのがアフターピルです。緊急避妊薬、緊急避妊ピル、アフターモーニングピルなどともいいます。多量の女性ホルモン剤でできており、受精卵の着床や排卵を遅らせることなどで妊娠を回避します。服用するのは性交してから72時間以内で、97%以上の避妊率が得られます。服用するタイミングが早いほど避妊効果が高まり、72時間を過ぎたとしても、120時間以内に服用すれば一定の妊娠阻止率があるといわれています。「妊娠したらどうしよう」と次の生理がくるまで不安を抱えているのは、大きなストレスです。少しでも不安があるなら、早めに医師に相談するといいでしょう。

避妊法については、こちらの記事もぜひご覧ください。

正しい知識を学ぼう!世の中の様々な避妊法について

 

■コンドームは避妊率が低い?やってはいけない・間違った避妊方法

コンドームは最も広く利用されている避妊方法ですが、避妊率は約85%と決して高くありません。また巷にあふれる避妊方法にも、正しくない情報が多くあります。そこで、やってはいけない誤った避妊方法をチェックしましょう。

 

避妊方法①安全日に避妊せず性交する

「安全日だから避妊しなくても大丈夫」と、安易に判断するのはNGです。女性は基礎体温を測って排卵日を予測することができます。しかし女性の体は、そのときの体調やストレスなどによって変化するものです。そもそも「妊娠しない安全日」というものは存在せず、「安全日だから避妊しなくてもいい」というのは間違っています。妊娠を望まないなら、どんなときでも避妊することを忘れないようにしましょう。パートナーに「安全日はいつ?」と聞かれても「安全日はないから、しっかり避妊しよう」と話しあえる関係が理想的です。

 

避妊方法②膣外射精

男性が射精の直前に男性器を膣から抜いて、膣の外で射精することを「膣外射精」といいます。巷では「外出し」といわれる方法です。しかし膣の外で射精することに成功しても、射精する前から少しずつ精液が漏れ出ているため、男性が射精を完全にコントロールすることはできません。そのため膣外射精は、避妊法とはいえないのです。膣外射精に頼らず、コンドームや低用量ピルなど、きちんとした避妊方法を取り入れるようにしましょう。

 

避妊方法③生理中の性交

「生理中は妊娠しない」などと聞いたことがある人もいるでしょう。それを信じて「生理中にセックスすれば避妊しなくても大丈夫」と思いこむのは危険です。確かに、生理中は排卵は起こりません。しかし精子は長いと1週間近く生きる可能性があり、生理後すぐに排卵した場合は妊娠する可能性があるのです。そのため、生理中だからといって絶対に妊娠しないとは言い切れません。また生理中はわずかな刺激でも傷つきやすく、傷からウイルスや細菌が入るリスクがあり、性感染症につながりかねません。さらに排出されるべき経血が逆流し、子宮内膜症を発症することもあります。生理中の性交には、さまざまなリスクがともなうことを忘れずにいましょう。

 

避妊方法④ビデやシャワーで膣を洗浄する

性交後にビデやシャワーを使って膣の中を洗い流すことで妊娠を防げるといわれることがありますが、これは避妊方法ではありません。精子はすぐに膣の中に入っていくため、性交後に膣を洗っても意味がないのです。また膣を自分で洗うと、雑菌が入って炎症を引き起こすリスクもあります。

 

■コンドームの避妊率はピルと併用で上がる可能性がある|オンラインピル処方はメデリピル

広く利用されているコンドームは、避妊率が高いわけではありません。そこでおすすめなのが、低用量ピルとコンドームを併用する方法です。低用量ピルは避妊率が高い方法ですが、性感染症を予防できません。コンドームとあわせて使うことで、避妊と性感染症予防の2つの高い効果を期待できます。「メデリピル」はオンラインで産婦人科医師の診療を受けられ、最短で翌日にピルが届くシステムになっており、気軽にトライできます。

低用量ピルについての詳しい情報は、ぜひこちらもご覧ください。

低用量ピルの避妊効果は99.7%|避妊効果を得るためには?

ピル服用中でもコンドームは必要!その意外な理由とは?

■正しい避妊方法で自分の体を守って

さまざまな種類がある避妊方法ですが、その中には避妊率が高くないものや、実は避妊とは呼べないものもあります。女性が自分の体を守るためには、まず避妊に関する正しい知識を身につけることが大切です。そのうえで、低用量ピルなど、自分に合った避妊方法を利用していきましょう。

 

<産婦人科専門医  郡 詩織医師監修>

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