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避妊具の種類とは?男性用・女性用の一覧と選び方を紹介
「自分に合う避妊具にはどのような種類があるのかな…」とお悩みかもしれません。避妊具や避妊方法にはコンドーム以外にも、避妊リングや低用量ピルなど女性が主体的に選べるものもあり、種類によって使い方や体への負担は変わってきます。
この記事では、男性用・女性用に分けた避妊具の種類と特徴、自分に合うものの選び方をまとめました。大切な体を守るための参考にしてみてください。
もくじ
避妊具の種類は男性用と女性用に分けられる
避妊具とは、妊娠を避けるために使う器具や用具のことで、男性が使うコンドームのほか避妊リングやペッサリーなど、女性が主体的に使用できる種類もあります。
使用する方や医師の処方・処置の要否、性感染症予防の有無によって以下のような違いが存在します。
| 種類 | 使用する方 | 医師の処方や処置 | 性感染症の予防 |
|---|---|---|---|
| コンドーム | 男性 | 不要 | 期待できる |
| 精管切除術 | 男性 | 必要 | できない |
| 女性用コンドーム | 女性 | 不要 | 期待できる |
| 避妊リング(IUS・IUD) | 女性 | 必要 | できない |
| ペッサリー | 女性 | 必要 | できない |
| 殺精子剤 | 女性 | 不要 | できない |
| 卵管結紮術 | 女性 | 必要 | できない |
このほかにも、低用量ピルやミニピルのように毎日服用して避妊する薬もあります。それぞれ使用するタイミングや効果の持続期間が異なるため、確認していきましょう。
男性用の避妊具の種類と特徴
男性が使える避妊具の中心はコンドームであり、避妊と同時に性感染症を防止できる点が大きな特徴です。将来的に妊娠を望まない場合には、男性側の不妊手術である精管切除術という選択肢も存在します。パートナーとしっかり話し合って決めるためにも、それぞれの種類や詳しい特徴について確認しておきましょう。
コンドーム(ゴム)の種類と選び方
男性側が行う避妊方法として代表的ともいえるコンドームは、性感染症予防に役立つほか、正しく使用すれば高い避妊効果が期待できます。
しかし、誤った装着や使用期限切れ、破損などのトラブルで避妊に失敗する可能性もあります。表裏の逆装着や巻き下ろし不足、性交渉途中からの装着、爪での穴あけには注意が必要です。
コンドームの素材はラテックス(天然ゴム)製のものが中心で、ゴムアレルギーに対応するポリウレタン製やイソプレンゴム製のものもあります。
サイズは直径で表示され、Sサイズ程度からLサイズ程度まで幅があります。サイズが合っていないと、きつくて破れたり、ゆるくて途中で外れたりする原因になるため、パートナーと相談しながら合うものを選びましょう。
厚さや形状にも違いはありますが、避妊効果を左右するのは正しく使えているかどうかです。使用期限を確認し、性交渉を開始する前に装着しましょう。
精管切除術
精管切除術は、精子の通り道である精管を縛って切る、男性側の不妊手術です。一度受けると半永久的な避妊が期待できる一方で、元の状態に戻すことは容易ではないという特徴があります。
手術後しばらくは体内に精子が残っている可能性があるため、定期検査で精子がゼロになったと医師から確認を受けるまでは、コンドームなどほかの避妊方法を継続する必要があります。
将来的なプランも含めてパートナーとよく話し合って決めましょう。
女性用の避妊具の種類と特徴
女性側が使える避妊具には、避妊リングや女性用コンドーム、ペッサリー、殺精子剤があります。パートナー任せにせず自分で避妊を選べる一方で、使用にあたって医師による処置や指導が必要なものが多く、日本国内では入手しにくいものもあります。
それぞれの仕組みや特徴を正しく理解し、ご自身に合う方法を把握していきましょう。
避妊リング(IUS・IUD)
避妊リングとは子宮内に入れて使用する器具のことであり、プロゲスチン(黄体ホルモン)を放出するIUS(子宮内システム)と銅がついたIUD(子宮内避妊用具)の2種類があります。
一度装着すると約2〜5年間は効果が期待できるため、長期的に避妊を続けたい方が選びやすい方法です。
IUD(子宮内避妊用具)は、T字型の器具を子宮内に配置し、受精卵の着床を防ぐ避妊方法です。医師の装着が必要で、自分で取り外すことはできません。銅付加IUDの場合、人によっては経血量が増えたり生理痛が強くなったりすることがあるため注意が必要です。また、婦人科系疾患や性感染症、銅代謝異常などのアレルギーがある方は装着できないとされています。ご自身が装着可能かどうかは、医師に確認しましょう。
一方のIUS(子宮内システム)は、プロゲスチンを子宮内に少しずつ放出し、子宮内膜が厚くなるのを抑えるしくみです。銅付加IUDとは反対に、経血量が減ったり生理痛が和らいだりすることもあり、過多月経や月経困難症のケアとして使われる場合には保険が適用されることもあります。避妊を目的とする場合は自由診療となり、装着と取り外しはどちらも医師が行います。
女性用コンドーム
女性用コンドームは腟内に挿入して精子の侵入を遮断するバリア法の避妊具で、男性用コンドームと同じように性感染症の予防効果も期待できます。女性が自身で装着できるため女性側が主体的に使える選択肢となります。ただし国内では一般的に流通しておらず、手に入れにくいのが現状です。
なお、男性用コンドームと同時に使用すると摩擦によって双方が破れやすくなるため、重ねて使うことは避けましょう。
ペッサリー
ペッサリーは性交渉の前に自身で殺精子剤を塗って子宮の入口に装着し、精子の侵入を防ぐ器具です。自身で装着できる手段ではありますが、サイズが合っていないと避妊効果が低下するため、医師の指導のもと適切なサイズ調整を行う必要があります。
器具の取り外しは、射精後8時間経ってから行い、24時間以上装着したままにならないよう管理する必要があります。
殺精子剤(避妊ゼリー・フィルム)
殺精子剤は、性交渉の際に腟内に挿入して精子の働きを抑えるゼリーやフィルムです。しかし、効果を発揮するまでに5分間かかるうえ、効果の持続時間も1時間と短いため単独での避妊には適さず、国内での販売もほぼ終了しています。射精の時間がずれ込むと、避妊に成功しない可能性があるため、コンドームと併用するようにしましょう。
卵管結紮術
卵管結紮術は、女性が妊娠できないように卵子の通り道である「卵管」の一部を結ぶ手術です。おなかを切開する方法や腹腔鏡を使う方法があり、入院が必要になることもあります。
しかし、手術後に妊娠を希望しても元の状態に戻すことは非常に難しく、仮に成功しても妊娠成功率は高くないことから、慎重に決める必要があります。
今後の妊娠を望まないとはっきりしている場合の選択肢になるため、パートナーとよく話し合って決めましょう。
避妊具以外に選べる避妊方法の種類
避妊具のほかに、低用量ピルやミニピルのように毎日飲む薬で避妊する方法もあります。器具を使わずに続けられ、服用を中止すれば妊娠が可能な状態に戻る点が避妊具との違いです。ピルにもさまざまな種類があるので、詳しく見ていきましょう。
低用量ピル
OC(経口避妊薬)である低用量ピルは、毎日同じ時間に1錠を継続的に服用することで避妊効果を期待できる薬です。正しく服用した場合の避妊効果は99.7%(※)とされています。
※一般的なデータであり、効果を保証するものではありません。
低用量ピルには女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)が配合されており、服用することで体内で自然に作られる女性ホルモンの分泌が止まり、排卵も抑制されることで、着床や精子の侵入を阻害するといった効果が期待できます。また、避妊のほか生理痛や過多月経、PMS(月経前症候群)の緩和といった副効用も存在します。
しかし、低用量ピルはすべての方が服用できるわけではなく、服用には条件があるため医師に相談するようにしてください。
また、避妊効果は100%ではなく、性感染症を防ぐことができないため、コンドームと併用するようにしましょう。
低用量ピルの飲み始めには、頭痛や吐き気、不正出血などの副作用が現れることがありますが、多くは続けるうちに和らぐとされています。
まれに血栓症などの重い副作用が起こることもあり、以下のような血栓症の前兆が見られた場合、服用を中止して速やかに受診してください。

ミニピル
ミニピルはエストロゲン(卵胞ホルモン)を含まずプロゲスチン(黄体ホルモン)だけでつくられているため、血栓症のリスクが抑えられる傾向にあります。そのため、喫煙習慣などにより低用量ピルを服用できない方の避妊の選択肢となります。
国内承認薬のスリンダ錠28は、生理1日目から飲み始めた場合は当日から避妊効果が期待できるとされています。飲み始めが遅れたときは、1週間ほどコンドームなどほかの避妊方法を併用しましょう。不正出血が起こりやすい傾向もあり、服用できるかどうかは医師が診察のうえ判断します。
※参考:添付文書スリンダ錠28
緊急避妊薬(アフターピル)
コンドームが破れてしまった、避妊できないままの性交渉があったといったときの選択肢が、緊急避妊薬(アフターピル)です。性交渉のあと72時間以内にできるだけ早く服用すると、排卵を抑えたり遅らせたりして妊娠の可能性を下げることが期待できます。なお、継続的に避妊するための薬ではありません。
薬剤別の避妊率は以下のとおりです。
| 薬名 | 有効時間 | 避妊率 |
|---|---|---|
| エラワン | 120時間(5日間) | 98% |
| レボノルゲストレル/ノルレボ | 72時間(3日間) | 98.7% |
※一般的なデータであり、効果を保証するものではありません。
2026年2月2日からは、要指導医薬品として処方箋がなくても薬局・ドラッグストアで購入できるようになりました。ただし、薬剤師と対面で話したうえでその場で服用する必要があるほか、緊急避妊薬の研修を修了した薬剤師が在籍する取扱薬局は限られています。販売できる薬局は厚生労働省のホームページで公開されているので、近くの店舗を確認してみましょう。
また、産婦人科やオンライン診療でも相談できるため、一人で抱え込まず早めに相談してみてくださいね。
※参考:要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧(厚生労働省)
避妊具の種類ごとに避妊効果は異なる
避妊具や避妊方法は種類によって使うタイミングや効果の持続期間、性感染症を防げるかどうかが異なり、正しく使えているかによっても結果が変わります。
ご自身に合う方法を検討する際は、それぞれの特徴や正しい使い方まで含めて選ぶことが大切です。避妊具と避妊方法の特徴を整理すると、次のとおりです。
| 種類 | 使うタイミング | 効果が続く期間 | 性感染症の予防 |
|---|---|---|---|
| コンドーム | 性交渉のたび | その1回のみ | 期待できる |
| 女性用コンドーム | 性交渉のたび | その1回のみ | 期待できる |
| 殺精子剤 | 性交渉のたび | 1時間程度 | できない |
| ペッサリー | 性交渉のたび | 装着している間 | できない |
| 避妊リング(IUS・IUD) | 装着時のみ | 約2〜5年 | できない |
| 低用量ピル・ミニピル | 毎日1錠 | 服用している間 | できない |
| 避妊手術 | 手術時のみ | 半永久的 | できない |
コンドームのように性交渉のたびに使うものは、つけ忘れや破れといった使い方の失敗が起こりやすい点が特徴です。一方で避妊リングやピルのように効果が続くものは、毎回の使い方の失敗が起こりにくいという違いがあります。
i避妊と性感染症の予防を両立するなら併用を
低用量ピルや避妊リングでは、性感染症を防ぐことはできません。避妊と感染予防の両方をカバーするためにも、コンドームと組み合わせて使用しましょう。
これって安心?間違った避妊方法
「腟外射精(外出し)」や「安全日」は、妊娠を防ぐ方法として確実なものではありません。いずれも妊娠する可能性があるためコンドームやピルなどの適切な方法を選ぶ必要があります。
外出しと呼ばれている腟外射精は、射精直前に腟から男性器を出して射精する方法です。しかし、男性器は射精する前から、カウパー腺液と呼ばれる精子を含んだ透明な分泌物を出しているため、射精直前に出してもカウパー腺液で妊娠する可能性があります。
また、基礎体温や生理周期から排卵日を予想する「安全日」という医学的根拠のある時期は存在しません。女性の体はストレスや生活習慣の乱れなどの些細な要因で排卵リズムがずれてしまうためです。
「外出しだから大丈夫」「安全日だから大丈夫」と思わず、性交渉をする際は、ピルやコンドームなど適切な避妊方法を採用しましょう。
避妊具の入手方法と個人輸入の注意点
避妊具の入手方法は、薬局やドラッグストアで購入できる市販のものと、医師の診療や処置が必要なものに分かれます。海外製品をインターネットで個人輸入する方法には、注意点もあります。それぞれの入手方法や購入時の注意点について確認しておきましょう。
市販で購入できる避妊具
市販で購入できる避妊具にはコンドームがあり、ドラッグストアやコンビニエンスストア、通販などで手に入ります。
コンドームは管理医療機器にあたるため、承認された製品を選び、パッケージに記載された使用期限を確認してから使いましょう。
一方で、ペッサリーや殺精子剤は国内でほとんど流通しておらず、店頭で見つけることは難しくなっています。
医師の診療・処方が必要な避妊具と避妊薬
避妊リングであるIUS(子宮内システム)やIUD(子宮内避妊用具)の装着・取り外しは医師が行い、低用量ピルやミニピルには医師の処方が必要です。いずれも体質や持病によって使えない場合があるため、まずは産婦人科やオンライン診療で相談することから始めましょう。
オンラインピル診療・処方サービスのメデリピルを通じた診療では、公式LINEから診療予約をして当日までに問診票を入力し、オンライン上で医師の診療・決済を完了させ、処方となった場合は自宅にピルが届いて服用を開始できます(医師の判断によりお薬を処方できない場合があります)。

なお、安全にピルを続けるためには、半年に1回程度の血液検査を近隣の医療機関で定期的に受けるようにしましょう。
避妊具を個人輸入することは避ける
海外製の避妊具やピルをインターネットで個人輸入すると、以下のようなリスクがあります。

また、医師の診療を受けないまま服用すると、禁忌に当てはまることに気づかずに使用してしまい、万が一重篤な副作用が起きた際に「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となる点に注意が必要です。 避妊具は、それぞれ安全な方法で入手したものを使用するようにしましょう。
※参考:医薬品等を海外から購入しようとされる方へ(厚生労働省)
自分に合った避妊具の選び方
避妊具選びで迷ったときは、「性感染症も防ぎたい」「長期間継続したい」「生理の悩みも和らげたい」といったご自身が優先したい目的に合わせて選択肢を絞り込んでいくことが大切です。
避妊具や避妊法にはそれぞれ異なる特徴があるため、ご自身の希望に近いポイントから順番に確認して自分に合った方法を見つけていきましょう。
性感染症も防ぎたい場合
性感染症も防ぎたい場合に選べる避妊具は、バリア法であるコンドームです。避妊リングやピルでは性感染症を防ぐことができません。
コンドームは性感染症予防と避妊を同時に行える唯一の器具ですが、つけ忘れや破れによって避妊に失敗することもあります。そのため、妊娠を避けたい場合は、低用量ピルなどの避妊方法と組み合わせて使用することも検討してみましょう。
長期的に避妊を続けたい場合
数年単位で避妊を続けたい場合は、避妊リングのIUS(子宮内システム)やIUD(子宮内避妊用具)が選択肢になります。
一度装着すれば約2〜5年間効果が期待できるため、毎日の服用や性交渉のたびの準備が要りません。妊娠を望むようになったときは、医師に取り外してもらいます。
また、毎日の習慣として続けやすい方法が良い場合は低用量ピルやミニピルも選択肢の1つとなります。どちらが向いているかはご自身の体の状態によっても変わるため、産婦人科で医師と相談しながら決めていきましょう。
生理の悩みも一緒にケアしたい場合
避妊をしながら生理痛やPMS(月経前症候群)の悩みも和らげたい場合は、低用量ピルが選択肢になります。低用量ピルには避妊以外にも以下のような副効用があります。

また、IUS(子宮内システム)も、過多月経や月経困難症のケアに使われることがあります。
つらい症状が続いて困っている方は我慢せず産婦人科を受診し、医師へ相談してみましょう。
まとめ
避妊具や避妊方法には、コンドームや避妊リングのほか、OC(経口避妊薬)である低用量ピルやミニピルなど男性用・女性用にさまざまな種類が存在します。種類ごとに使うタイミングや効果の持続期間、性感染症の予防可否が異なるため、コンドームの併用なども含めて目的に合わせた選択が大切です。
しかし、中には条件のある避妊方法もあるため、長期的に避妊を考えている場合は、医師に相談しましょう。特に低用量ピルは、避妊以外にもさまざまな副効用が知られているため、生理の悩みも一緒にケアしたい場合の選択肢になります。
外だしや安全日といった誤った方法を避け、ご自身に合う正しい避妊法を取り入れることが大切です。不安な点や気になる症状がある方は自己判断せず、医師に相談してみてください。
避妊具の種類に関するよくある質問
ここでは、避妊具の種類に関するよくある質問について回答します。
避妊リングってつけるとき痛くないの?
避妊リングを挿入するときに痛みを感じたり出血を伴ったりすることがありますが、感じ方には個人差があります。生理中など子宮の入口がやわらかく器具を挿入しやすい時期に処置を行ったり麻酔をしたりと痛みを軽減する工夫をしている医療機関もあるので、痛みが心配なときは事前に医師へ伝えてみましょう。
装着後しばらくは、出血や下腹部の違和感が続くこともあります。気になる症状があるときは、そのままにせず、医師に相談しましょう。
避妊に失敗したかもしれないときはどうしたら良い?
避妊に失敗した可能性があるときは、緊急避妊薬(アフターピル)という選択肢があります。性交渉のあと72時間以内に、できるだけ早く服用することで妊娠の可能性を下げることが期待できます。
緊急避妊薬は産婦人科やオンライン診療のほか、要指導医薬品を取り扱う薬局でも相談できます。服用してから3週間以上たっても生理(消退出血)が起こらない場合は、妊娠検査薬で確認し、産婦人科を受診しましょう。
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