生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
7月28日は『低用量ピルで生理ケアの日』PMS(月経前症候群)に関する意識調査を実施〜95%以上の女性が心身に影響を実感。生理前の“ゆらぎ”とどう向き合う?〜
インタビュー
【調査背景】
近年、女性の健康課題が個人の悩みにとどまらず、社会全体の働き方や生産性、メンタルヘルスにも影響を及ぼすテーマとして注目されています。なかでもPMS(月経前症候群、以下PMS)は、多くの女性が何らかの症状を経験しているにもかかわらず、周囲の理解や適切なケア体制が整っていない現状があります。そこで本調査では、mederi Pillユーザーを対象にPMSに関する実態を明らかにし、今後の支援のあり方や社会的な取り組みの必要性を探ることを目的に調査を実施しました。
【調査サマリー】
今回の調査を通して、調査を行った女性の90%以上がPMSという言葉を認知しており、また全体の95%以上が生理前に何かしらの身体的・精神的症状を経験していることが判明しました。
症状として半数以上の回答を得られたものとして、身体的症状では「腹痛・下腹部の張り」「暴飲暴食」、精神的症状では「イライラ」「気分の落ち込み」「情緒不安定」が挙げられ、複合的な症状に感じていることがわかりました。
上記の対策として「十分な睡眠」や「体を温める」といった手軽なケアが多く挙げられていた一方で「実践したことがない」女性の割合も47%にのぼりました。精神的には「無理しない日と決める」(30%)が最多な一方、同率で「実践せず」と回答しており、多くの女性が症状に悩みながらも具体的な対処法を模索している現状が見えてきます。
【調査データ】
Q1. PMS(月経前症候群)という言葉の認知率は90%以上

PMS(月経前症候群)という言葉について「知っている」「聞いたことがある」と回答した女性は90%以上に達しました。言葉としての浸透はとても高いことがうかがえます。
全体としてPMSの認知度は非常に高く、女性の間で日常的な話題として定着していることがわかります。一方で「知らない」という回答も1割弱あることから、引き続き症状の理解促進が求められていると考えられます。
Q2. PMSの主な症状についての理解度は56.6%

PMSの主な症状について、56.6%が「理解している」、41.1%が「なんとなく理解している」と回答し、合計で98%が理解を示しました。「理解していない」はわずか2%にとどまりました。
PMSという言葉の認知に加え、その症状についても多くの人が一定の理解を持っていることが明らかになりました。一方で、「なんとなく理解している」層は約4割にのぼるため、症状の正確な把握や伴う対処法については今後さらなる情報発信が求められます。
Q3.95%以上の女性がPMSによる身体的・精神的な症状を感じたことがあると回答

PMSによる身体的・精神的症状を「その都度感じている」と回答した女性は51.5%、「たまに感じている」が43.4%で、あわせて全体の95%以上が症状を経験していることがわかりました。一方で症状を「感じたことがない」はわずか5%でした。
大多数がPMSによる不調を経験しており、女性にとってPMSが日常生活に影響を及ぼしている実態が浮き彫りとなりました。また「その都度感じている」女性が過半数を占めているにもかかわらず、Q2ではPMSに対する理解度のムラも見られていることから、社会や企業側から症状に対する理解を示し支援する環境を整えていく必要があると考えられます。
Q4. PMSの症状を感じる時期について、最多の53.5%「生理日の1週間前から」と回答

PMSの症状を感じる時期について、「生理日の1週間前から」が最多の53.5%、次いで「2日前〜直前」が23.2%となりました。このことから、半数以上は1ヶ月のうちの半分は生理前の不調や生理期間で悩まされていることがわかります。
一方で「わからない」という回答は6.1%に留まったことから、個人差はあるものの、開始時期を把握している女性が多く、予測的な体調管理やセルフケアの支援が有効であると考えられます。
Q5.PMSのつらさのピークは「生理直前」に集中

PMSの症状が「一番つらい時期」として最も多かったのは「生理日の約2日前〜直前」で47.5%、次いで「約1週間前」が39.4%でした。「つらさを感じない」「わからない」は合わせて9.1%に留まりました。
つらさのピークは「生理直前」に集中しており、日常生活や業務に影響を及ぼすタイミングと重なることが多いと推察されます。体調不良への備えや配慮が必要な時期として、企業や学校などの環境整備も含めた支援が求められます。
Q6. PMSにつらいよる「身体的症状」の最多は「腹痛・下腹部の張り」60%

PMSによる身体的症状で最も多かったのは「腹痛・下腹部の張り」60%、次いで「暴飲暴食」「ニキビ・肌荒れ」47%、「頭痛」43%などが続きました。これにより、多くの人が複数の症状を併発していることがうかがえます。
PMSの身体的症状は多岐にわたり、「腹痛」や「肌トラブル」「頭痛」など日常生活に影響を及ぼす不調が目立ちます。一方で「むくみ」「体重増加」なども一定数存在し、個々に異なる症状への理解と柔軟なケアの提供が重要です。

また、PMSの身体的ケアとして最も多く実践されていたのは「十分な睡眠をとる」60%と「体を温める」が47%でした。一方で「実践したことがない」も47%と一定数存在し、ケアへの取り組みにばらつきが見られました。
睡眠や温活といった手軽なセルフケアが中心である一方、約4人に1人が「ケアを実践していない」と回答しており、情報や手段が十分に行き届いていない可能性があります。個人に合った対処法の普及と、継続しやすい環境づくりが求められます。
Q7. PMSの症状は60%近くが「イライラしやすい」と回答

PMSの精神的症状としては、「イライラしやすい」57%、「気分が落ち込む・うつっぽい」「情緒不安定」55%が上位にあがりました。他にも「不安感」「無気力」「集中力の低下」など多様な不調が報告されています。
多くの女性が複数の精神的な不調を感じており、特にイライラや抑うつ傾向、情緒不安定が目立ちます。気分の変化は対人関係や仕事にも影響を及ぼすため、セルフケアだけでなく周囲の理解や相談体制の整備も重要です。

精神的ケアとして最も多かったのは「無理しない日と決める」30%と「実践したことがない」(同数)。そのほか、「音楽・動画での気分転換」19%や「周囲との共有」18%、「趣味の時間を持つ」16%などもあがりました。
「無理しない」といった自己調整型のケアが多く見られる一方、身体ケアよりは下がるものの3割は何も実践していない現状が浮き彫りになりました。PMSを周囲に伝えることや気分転換法の選択が、精神的負担の軽減に有効であるため、社会的理解の促進も必要です。
PMSは個人の問題にとどまらず、働き方や人間関係にも影響する社会課題です。多くの女性が症状に悩みつつ、ケアや共有にはハードルが残ります。知識の普及や支援制度の整備に加え、職場や家庭での理解促進、医療・教育・メディアの連携による「我慢させない社会」への転換が求められます。
【調査概要】
調査テーマ:「PMS(月経前症候群)」に関するアンケート
調査対象:mederi Pillユーザー
実施日:2025年5月9日〜5月22日
調査方法:アンケートフォームを用いたインターネット調査
回答人数:99名
mederiはこれからも、提携医療機関と連携しながら、誰もが“愛でりあえる”社会の実現を目指してまいります。
その実現に向けて、すべての人が自分の体を正しく知り、大切に愛でることができるよう、心と体のバランスを整える、安心で安全なサービスをお届けしてまいります。
『低用量ピルで生理ケアの日』とは?

– 7月28日は低用量ピルで生理ケアの日
mederiでは、生理ケアにおける低用量ピル服用への理解促進と啓蒙を目的に、毎年7月28日を『低用量ピルで生理ケアの日』として記念日に制定いたしました。
低用量ピルの多くが1シート28錠、7日間ごとに錠剤が配置されており、毎日1錠ずつ服用することになぞらえて、7月28日を『低用量ピルで生理ケアの日』として制定しました。mederiでは低用量ピルに関する正しい情報を届けるとともに、毎月28日は自分の生理について考えてもらう機会を提供することを目的に、イベントやSNSを通し、啓蒙活動を行っています。
特設ページ:https://mederi.jp/0728project/
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