「ピルは生理に悩みを抱える女性達の強い味方になってくれるはず」産婦人科医 郡詩織先生

インタビュー
2021.11.30

 今回、登場いただくのは、 郡 詩織(こおり しおり)先生。

産婦人科専門医とがん治療認定医を取得されており、大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務されていた郡先生に、「これまでのご経験やピルについての想い」を語って頂きました。

インタビュアー:mederi 代表取締役 坂梨 亜里咲

郡 詩織

産婦人科専門医・がん治療認定医 取得

「女性目線であること」を大切に

ーまずはなぜ、医師の中でも、産婦人科医を選択された理由やエピソードを教えていただきたいです。

私は学生の頃から産婦人科医になりたいと考えていました。

もともと手や体をを動かすことが好きなので外科系の診療科に進みたいと思っていました。学生実習の時に初めてお産の瞬間を見た時に、難しいお産を格好良く取り扱ってる産科医の様子を見て感動し、産婦人科医を選択したんです。

 

ーこれまでの産婦人科医としてのあゆみを教えていただきたいです。

大学病院に入局した後、総合病院で勤務してました。その間に産婦人科専門医とがん治療認定医を取得しました。

今は次男を出産後に、少しずつ仕事を再開しているところです。

 

ー産婦人科医として、郡先生の心に残っている患者さんとのエピソードを教えてください。

双子の帝王切開をしていた時に、羊水塞栓症になった患者さんの治療にあたったことが1番印象に残っています。羊水塞栓症とは、産科出血の中でも母体の産後の出血を止める手立てがとても難しい病態をいいます。

私の経験したケースでも、出血を止めるために子宮全摘という辛い選択肢を選ばないと母体を助けることが難しい状態でした。幸い、子宮全摘を行ってからは出血が止まって母児ともに安定して経過しました。

患者さんからも感謝のお言葉をいただきましたが、患者さんやご家族に辛い選択を迫らなければならなかったことなど、これでも良かったのかと今でも思い返す時があります。

 

ーmederiのどのようなところに共感していただき、医師として携わっていただいているのでしょうか?

私達産婦人科医は、女性の一生に関わる仕事と言っても過言ではありません。仕事柄、診療自体も「女性目線であること」を大切にする必要があると考えています。

mederiではオンラインのピル処方や、妊活サポート事業など幅広く事業をされています。

それぞれ女性特有の悩みに対して女性目線でサービスが展開されており、女性としても、産婦人科医としても大切な視点だなと気づかせていただき、医師として携わっています。

 

「日本でもピルが浸透して、理解が進んだ社会に」

ーこれまで女性の一生に関わってこられた郡先生が、産婦人科医としてピルをどのように捉えているのか教えていただきたいです。

ピルは非常に有用な選択肢だと考えています。しかし、残念ながら日本でのピルへの抵抗感は根強く残っていると思います。

今年はオリンピックもあり、「女性アスリートへの月経困難症状に対するピルの使用について、日本は海外から遅れていること」「婦人科的な観点からもアスリートをサポートしていくこと」も話題になっています。

少しずつ日本でもピルに対する有用性が浸透して、理解が進んだ社会になってくれればいいなと思いますし、その一役が担えたら嬉しいです。

 

ーピルについて、これまでの処方を通して感じてきたことを教えていただきたいです。

今までの勤務先でも、ピルを処方する機会が多かったです。婦人科の病気の有無に関わらず月経や、避妊に困っている女性には積極的に使用してもらいたいですね。上手に使えばリスクも少ない薬ですし、不安があれば私達にご相談いただければと思います。

 

ーオンライン診療を行ってこられた中で、新たな気づきやメリットに感じている点を教えてください。

コロナ禍の影響で、病院の受診を控えている人が想像よりも多かったことに驚きました。
今までは対面で薬を処方することが当たり前でしたが、そもそも婦人科を受診するというだけでもハードルが高いのに、コロナ禍で感染リスクを考えた時に受診のハードルがさらに高まるのだと実感しました。

しかし、オンライン診療が進むことによりそれらのハードルは無くなりますし、時間に対しても融通が効く点もあります。オンライン診療は、医療者も患者さんにもメリットが高い選択肢だなと思いました。

 

「ピルは生理に悩みを抱える女性達の強い味方」

ーピルを処方する際、気をつけていることや意識していることがあれば教えてください。

ピルの内服を開始する時に、副作用として頭痛がひどくなる方や、薬が合わなくて気分が悪くなる方が一定数いらっしゃいます。そのような症状が現れたら、遠慮なくご相談いただけるようにお願いしています。オンラインでは画面上での診療になるので声のトーンや口調、表情で体調が悪くないか注意して伺うように心がけています。また、こちらからもメッセージが伝わりやすいように、対面での診療に比べて、より慎重に説明するようにしています。

 

ー20-30代の女性へメッセージをお願いいたします。

ピルは正しい使い方をすれば安心して使えるお薬です。生理に悩みを抱える女性達の強い味方になってくれるはずです。また、今まで必要だった外来での対面処方も必ずしも必要ではありません。オンライン診療になったことがきっかけで初めていただくのもいい機会かもしれません。私たち女性医師が対応いたしますので安心してご相談ください。

 

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