低用量ピルにはどんな効果がある?飲むメリットや副作用を解説

ピル
更新日:2024.06.27

低用量ピルを服用すると、どんな効果があるのでしょうか?低用量ピルには避妊効果や生理痛の緩和、月経前症候群(PMS)の改善、生理周期の安定など、女性にとってうれしいメリットが数多くあります。そんな低用量ピルの効果と副作用についてご紹介します。

低用量ピル(経口避妊薬/OC)とは?

低用量ピルは、毎日1日1錠同じ時間に服用する薬です。生理開始日から5日目までの間に、1錠目を飲み始めます。28錠タイプの低用量ピルなら、最後の7日間に飲むのは有効成分が入っていないプラセボ錠と呼ばれる偽薬で、その間に生理が始まります。低用量ピルには女性のホルモンバランスを整える効果があり、服用中は生理周期が安定します。ただし低用量ピルを服用する時間がバラバラだったり飲み忘れてしまったりすると、効果が弱まったり不正出血が起こる原因になるため、毎日同じ時間に飲み続けることが大切です。

低用量ピルの効果やメリット

低用量ピルを飲むことで、どんな効果があるのでしょうか?女性にとってうれしいメリットについても見てみましょう。

避妊効果

低用量ピルは、1日1錠を正しく服用することで避妊効果が得られます。低用量ピルによって、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)の分泌が抑制されて、排卵が抑制されるのがその理由です。また精子が子宮の中に入るのを阻害したり、子宮内膜を薄くして着床しにくい環境にしたりする働きもあるのです。そのため低用量ピルの避妊効果は約99.7%ととても高く、WHO(世界保健機関)でも若い世代の避妊法として推奨しています。またコンドームを併用することで、性感染症を予防でき、避妊の確実性も高めることができます。

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生理痛の緩和

低用量ピルには、生理痛をやわらげる効果もあります。生理痛はプロスタグランジンというホルモンの分泌量が多くなることが原因で起こります。プロスタグランジンの働きによって経血を排出するときに必要以上に子宮が収縮し、痛みが生まれるのです。しかし低用量ピルを服用すると、子宮内膜の増殖を抑えプロスタグランジンの分泌が減少するため、子宮の収縮を抑えられます。また子宮内膜が薄くなることで、経血量自体も減少するケースが多くあります。

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月経前症候群(PMS)の改善

月経前症候群(PMS)は、生理が近づいてくると体に起こるさまざまな不調のことです。生理が始まる3~10日ぐらい前から起きることが一般的で、具体的には、胸が張る、眠くなる、だるい、食欲が増す、便秘になる、肩こりになる、といった症状が現れます。そんな月経前症候群の原因の一つは、排卵後に増加するプロゲステロンという女性ホルモンにあると考えられています。低用量ピルを飲むと、ホルモンバランスが整い月経前症候群が改善されやすくなります。

生理周期の安定

低用量ピルは、1日1錠を毎日服用します。28錠が1セットになったタイプなら、最後の7錠分は有効成分がないプラセボ錠と呼ばれる偽薬で、その間に生理が始まります。21錠が1セットになったタイプなら、薬を飲まない休薬期間に生理が始まります。つまり低用量ピルを服用していると、生理が始まる期間が一定になり、生理周期が安定するのです。生理周期が安定せず「いつ生理になるかわからない」という人は、低用量ピルの服用で毎月決まった期間に生理が来るようになり、外出の計画も立てやすくなるでしょう。

ニキビや肌荒れの改善

ニキビや肌荒れに悩まされている女性も少なくありません。そんな肌の不調は、生理周期とも関係があります。それは「プロゲステロン」という女性ホルモンが関係しているためです。プロゲステロンには皮脂の分泌を促す働きがあり、毛穴に皮脂が詰まるとニキビになりやすくなるのです。また「エストロゲン」というホルモンは肌にうるおいを与える働きがありますが、生理前から生理が終わる頃には分泌が減少してしまいます。低用量ピルを飲むとプロゲステロンとエストロゲンのバランスが安定されるため、ニキビや肌荒れが改善しやすくなるのです。

卵巣がんなどの発症リスクの低減

低用量ピルの服用によって、卵巣がん、子宮体がんなどの病気のリスクを下げることがわかっています。卵巣がんは毎月起こる排卵によって卵巣が刺激され、それによって誘発されると考えられています。低用量ピルを飲むと排卵の刺激が少なくなることから、がんが発症するリスクが下がる可能性があるのです。同じように、子宮内膜を薄く保つことによって子宮体がんもリスクが下がると考えられています。

低用量ピルの主な種類

低用量ピルには「一相性」と「三相性」の2つの種類があります。

一相性

一相性タイプは、有効成分を服用する21日間に飲む薬のホルモン量が一定で変わりません。有効成分が含まれない偽薬を飲む7日間以外はどれも同じホルモン量のため、飲む順番を間違えても同じ効果が続くというメリットがあります。ただし一相性タイプより三相性タイプの方が、不正出血を起こしにくいといわれています。不正出血が気になるなら、三相性タイプの服用を検討してもいいでしょう。

三相性

三相性タイプは、有効成分を服用する21日間でホルモン量が3段階で変わります。有効成分を含まない偽薬を飲む期間が7日間あるのは一相性でも三相性でも変わりませんが、残りの21日間に飲む薬のホルモン量が異なるのです。21日間でホルモン量が少しずつ変化する三相性タイプは、女性の自然なホルモンバランスにより近いように設計されていて、不正出血が起こりにくいといわれています。デメリットとしては、飲むタイミングによってホルモン量が変わるため、順番を間違えると避妊効果が落ちたり不正出血が起こりやすくなったりすることがあります。
一相性でも三相性でも、毎日1錠を飲み忘れないことが大切ですが、三相性タイプは一相性タイプよりも飲む順番と飲み方により注意が必要です。

低用量ピルの副作用

たくさんの効果とメリットがある低用量ピルですが、副作用が表れる場合もあります。代表的な副作用としては、むくみ、眠気、吐き気、胸の張り、頭痛、下腹部痛、不正出血などがあります。これらのマイナートラブルは、低用量ピルを飲み始めたばかりのときに起こりやすく、飲み始めてから2~3ヶ月経つと落ち着いてくることがほとんどです。
メデリピルユーザーに行ったアンケートでは「副作用を感じなかった」と答えた人は45.4%で、およそ半分の方は副作用が表れませんでした。副作用を感じた人でも、8割以上が「1ヶ月以内に落ち着いた」と答えています。飲み始めてまずは3ヶ月は様子を見て服用を続けるのがおすすめです。

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まとめ

高い避妊効果があり、生理痛の緩和や生理周期の安定など、女性にうれしい効果が多い低用量ピル。その一方で、飲み始めのころは眠気を感じたり、体がむくんだりと、小さなマイナートラブルが表れることもあります。ただしそれらは数か月以内におさまることがほとんどです。低用量ピルによるニキビや肌荒れの改善も、飲み始めてから2~3ヶ月ほどたってから感じられることが多いため、まずは3ヶ月ほどを目安に飲み続けて様子を見るようにしましょう。

監修者

淀川キリスト教病院 産婦人科専門医
柴田 綾子
世界遺産15カ国ほど旅行した経験から母子保健に関心を持ち産婦人科医となる。 2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。著書:患者さんの悩みにズバリ回答!女性診療エッセンス100(日本医事新報社)、明日からできる! ウィメンズヘルスケア マスト&ミニマム(診断と治療社)など。

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