ピルを途中でやめるとどうなる?タイミングや生理・排卵、妊娠について知ろう

ピル
更新日:2024.06.27

低用量ピルは避妊や生理痛の緩和に効果がある薬ですが、さまざまな理由でピルを中止しなくてはならないことがあります。この記事ではピルを途中でやめる理由や、やめたときに起こる体への影響、排卵や生理が再開し妊娠が可能になる時期について詳しく解説し、正しく安全にピルをやめる方法を提供します。

ピルを途中でやめる理由

避妊や生理痛の軽減に効果的な低用量ピルですが、さまざまな事情でピルの服用を中止したいという人もいます。
ピルをやめたいという人の、代表的な意見を取り上げてみました。
ただし以下の理由に該当しても、ピルをやめる際は体への影響があるため、まず医師に相談する必要があります。

妊娠を望むとき

ピルの服用中は、ピルの避妊効果が高いため、基本的には妊娠しなくなります。そのため妊娠を希望する場合には、ピルの服用を中止する必要があります。

副作用がつらい

体質によっては、ピルの服用中に副作用が大きく現れる人がいます。ピルの副作用として代表的なものは吐き気やむくみ、不正出血、高血圧などがあります。
副作用が日常に支障をきたしている場合、ピルを中止する人もいます。

費用の負担が大きい

低用量ピルは毎日欠かさずに服用することで、効果を発揮する薬です。そのため、薬代が定期的に必要になります。費用負担が大きく継続が難しいことから、ピルの使用を中止する人もいます。

通院に時間がかかる

ピルの処方には、医師による診療が必要です。定期的に薬の処方を受ける必要があり、その度に診療を受けなければなりません。
通院に時間を取られるため、仕事や学業の事情でピルの服用を断念する場合もあります。

飲み忘れてしまう

ピルは毎日決まった時間に服用する必要があり、それを手間に感じてしまう人もいます。忙しい日々のなかで飲み忘れてしまうことが多いと、思ったように効果を得ることができなくなります。

ピルを途中でやめるほうがいい場合

また個人の都合とは別に、何らかの事情でピルをやめる方がいい場合もあります。
やむを得ずピルの服用を中止する、代表的な事情を紹介します。

避妊手術を行う

避妊手術など他の避妊方法を取り入れるとき、ピルを服用してもメリットが薄いと医師が判断した場合は、ピルの服用を中止します。

服用に影響のある病気にかかった

脂質異常症の方がピルを服用した場合、血栓が起きる可能性が高まります。
また、ピルを服用することで悪化する病気もあります。乳がんにかかった際も、ピルを服用できません。ピルに含まれるホルモンの作用で、乳がんの進行や再発が起こる可能性があります。そのため乳がんの治療が終わっても、基本的にはその後5年はピルの服用ができません。

血栓症の症状が出た

ピルの副作用として、血栓症のリスクが高まることがあります。血栓症の疑いのある症状が出た場合、速やかにピルの服用を中止し医師の診療を受ける必要があります。激しい胸の痛み、頭痛、腹痛などが血栓症の代表的な症状です。

・血栓症のリスクを上げる行動

血栓症にならないためにも、血栓症のリスクを上げるような行動にも気をつけましょう。
下記の項目に当てはまる方は注意が必要です。

①タバコがやめられない
ピルの内服禁忌のひとつで、35歳以上で1日15本以上のタバコを吸う方は血栓症のリスクが高まる可能性があります。40歳以上の方も同様です。場合によっては処方の段階で処方ができない可能性があります。

②体重が急激に増えた方
BMIが35以上の方も血栓症のリスクが高まる可能性があります。
ピル服用中に体重が増えた方は一度、医師へ確認を仰いでから服用してください。
内服を継続できなくなる場合もあります。

閉経を迎える年齢

低用量ピルは閉経している人と、50歳以上の人は使うことができません。閉経を迎える年齢になると高血圧などのリスクが高まり、血栓症や心筋梗塞などの危険が生じます。40歳を超えたら医師にピルをやめるタイミングについて相談しましょう。また、40歳を超えてからピルを初めて服用する場合は処方ができない場合があります。

妊娠を望む場合

妊娠を希望していても、ピル服用中はほぼ妊娠できません。その場合は医師と相談のうえで、ピルをやめる必要があります。

ピルを途中でやめるときに注意すべきこと

ピルの服用を途中でやめた場合、体調が大きく変化することがあります。
そのため、以下の点に注意してやめるようにします。

ニキビができる

低用量ピルの副効用として、ニキビができやすい環境を抑制する効果があります。ピルを途中でやめると、これまで得られていた副効用が失われ、ニキビや肌荒れが起きることがあります。

月経困難症が再開する可能性

月経困難症や重い生理痛の緩和を目的としてピルを服用していた人は、中止することで元の症状が戻ってくる可能性があります。やむを得ない事情でピルをやめた場合でも、他に治療法があるかもしれないので、これらの症状がつらい場合は、我慢せずに医師に相談することが大切です。

他の避妊方法の検討

内服中止後も、継続した避妊が必要な場合は、他の方法を検討する必要があります。コンドームの使用や避妊リングの挿入などが、代表的な避妊の方法です。

子宮内膜症の進行

ピルの服用で子宮内膜症や子宮筋腫の治療目的でピルを服用していた場合は、ピルの服用をやめることでこれらの症状が悪化する可能性が高まります。
子宮内膜症が進行すると、「チョコレート嚢腫」を形成することがあります。子宮内膜症や子宮筋腫は月経困難症の原因となり、進行すると不妊につながる可能性もあります。

中止と再開を繰り返さない

ピルの服用を中止をすると、再開時に血栓症のリスクが高まることが報告されています。
血栓症は血管内で血液が凝固し血管が閉塞する病気で、深部静脈血栓症や肺塞栓症などの重篤な合併症を引き起こすことがあります。
血栓症のリスクは服用を開始してから3か月の間が最も高く、その後は徐々にリスクが減少するといわれています。しかし、4週間以上の休薬期間をおいて、服用を再開すると、また開始後の数か月は血栓症のリスクが高い状態となります。ピルの服用を中止してから4週間後に再開すると、リスクが高まることがわかっています。中止・再開するときは、必ず医師に相談しましょう。

ピルを途中でやめるタイミング

いざピルをやめることを決めたとき、どのようなタイミングが適当なのでしょうか?
やめる前に、適切なタイミングをチェックしておきましょう。

やめたいタイミングでOK

ピルの服用は、それぞれの事情や健康状態に合わせていつでもやめられます。
ピルをやめる理由が副作用からくる体調不良にあり急な中止を希望する場合は、まず医師に相談しましょう。副作用の少ないピルを提案してもらえることもあります。
医師に相談してからピルをやめることで、その後の体に異変や異常があったとき速やかに相談できます。

1シートが終わったら

医師の指導のもとでピルをやめる場合は、通常現在のシートを最後まで服用してから、ピルの服用を中止することが一般的です。
ピルの飲み始めは体質によっては副作用を強く感じることがあります。
2~3シートを使い切るころには効果が実感でき、副作用が弱まっていくことが多いです。日常生活に支障のない程度の副作用であれば、服用継続を勧められることもありますが、服用のタイミングなどを調整することで副作用が感じにくくなることもありますので、いずれにしても医師に相談して指示を仰ぎましょう。

再開のタイミングには注意

ピルは自由なタイミングでやめることができますが、再開の際には必ず医師に相談しましょう。
ピルをやめてから再開するまでの期間が4週間未満であれば、血栓症のリスクは基本的には上昇しないといわれています。期間があいている場合には、血栓症のリスクが高まったり、年齢やそのほかの身体の状態によってはピルの再開ができない可能性もあります。
やめるときに医師に相談するのはもちろん、再開するときもこれまでの服用の経歴を医師に話し判断を仰ぐようにしましょう。

ピルを途中でやめたあとの生理や排卵、妊娠

ピルの服用中は排卵が抑制され、妊娠ができない状態になっています。しかしピルをやめることで、すぐに排卵が再開し、生理が再開していき、最終的には元の生理周期に戻っていきます。
妊娠が可能になる時期、排卵機能が戻る時期、生理周期が戻る時期はそれぞれ人によって異なります。

妊娠可能になるのは早くて1か月

ピルをやめると、排卵機能が徐々に戻ってきます。ただしこのペースには個人差があります。1か月以内に妊娠が可能になるのは、ピルをやめた女性のおよそ50%ほどです。
遅くとも2か月から3か月かけて、ほとんどの女性が妊娠可能になります。なおピルをやめてから早いうちに妊娠したとしても、胎児への影響はないとされています。

生理周期が安定するのは半年後

ピルをやめると3か月を目安に排卵機能が戻り生理が再開します。
もともと生理不順がある人は、なかなか生理が再開しないということも起こります。もし半年経っても生理が再開しないときは、産婦人科に相談しましょう。

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やめる際や再開する際は医師に相談を

ピルをやめる理由や、やめたときに起こることについて解説してきました。
ピルをやめる事情はそれぞれ異なりますが、いずれにせよ医師に相談してからやめるようにしましょう。
特にもともと月経困難症や子宮内膜症の治療のためにピルを服用していた場合は、やめることで症状が悪化する。
また、再開する際も必ず医師に相談しましょう。短い期間に中止と再開を繰り返すと血栓ができやすくなり、命に関わることもあります。メデリピルでは、医師への相談がLINEから予約できます。こういった相談サービスなどを活用して、安全にピルの中断・再開をするようにしましょう。

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監修者

産婦人科専門医、がん治療認定医、mederiドクター
mederiドクター
産婦人科専門医、がん治療認定医 女性のヘルスケアアドバイザー(女性医学会認定)、F U S E certificated personnel(米国内視鏡外科学会認定)、JOHBOC研修終了(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構) 大学病院に入局し高度周産期センター、婦人科腫瘍専門施設で研修・修練後、総合病院で良性疾患の腹腔鏡手術や、不妊治療、女性内分泌・更年期障害など幅広く女性診療を行う。米国への留学を経て、現在はmederiドクターとして、メデリピルのオンライン診療や体調相談を担当している現役産婦人科医。

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