ピルで女性らしくなる?バストアップなどのメリットとは?

ピル
2023.07.31

PMSや月経困難症の改善、避妊効果などが期待できるピル(低用量ピル)。本来なら女性の日常生活を過ごしやすくする薬として使用されるものですが、「ピルでバストアップする」といった口コミが散見されるようです。この記事では、実際にピルがもたらす変化や、注意が必要な副作用について紹介します。

目次

 

■ピルで女性らしくなるの?

「女性らしい」の定義は人それぞれですが、ピルは女性の身体にさまざまな変化を与えるといわれています。「ピルで女性らしくなる」と噂される所以をみていきましょう。

 

ピルで女性らしくなるのは女性ホルモンが主成分だから

ピルを服用すると女性らしい身体つきになるといわれている理由は、主成分が女性ホルモンのお薬のため、ホルモンの影響で体に変化が起こる可能性があるためです。ピルに含まれる女性ホルモンは、「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の2種類があります。

2種類の女性ホルモンは、生理周期の中で分泌量の変化を繰り返します。生理周期は「卵胞期」「排卵期」「黄体期」「月経期」の4つに分けられ、前半に卵胞ホルモンの分泌量が増えて子宮内膜が増殖したり、後半に黄体ホルモンの分泌量が増えて子宮内膜が成熟して妊娠しやすい状態に整えられます。妊娠しなかった場合は、子宮内膜が生理として体外に排出されます。この「月経期」を経ると「卵胞期」が繰り返される仕組みです。それぞれの女性ホルモンには、分泌量が増加することで下記のような作用があります。

ホルモンの名称 作用
卵胞ホルモン 乳腺の発達を促す
コラーゲンの生成を促進し、肌のツヤやハリを保つ
骨を形成する
黄体ホルモン 体温を上げる
体に水分を溜め込む
食欲を増進させる

ピルを内服すると、体の外から女性ホルモンを取り入ることになるため、脳が「女性ホルモンが十分にある状態」だと判断します。これによってホルモンの分泌量が少なくなり、排卵が起こらなくなります。ピルの種類によっては、避妊、生理痛の緩和、子宮内膜症の改善などさまざまな効果が期待できます。

 

■ピルで女性らしくなる効果

ピルに含まれる2種類の女性ホルモンは、それぞれが持つ作用により肌質や身体に変化を与えるといわれています。詳しくみていきましょう。

 

①バストアップ

ピルを服用すると、バストアップしたように感じる方がいるかもしれません。しかし、ピルはバストアップ目的で処方することを想定していません。バストアップの仕組みについて解説していきます。

先に述べた通り、ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンといった2種類の女性ホルモンが含まれています。このうち、卵胞ホルモンには乳腺を発達させる働きがあります。乳腺とは乳房の内部にある組織のことで、母乳を作る働きのある機能です。その周りを脂肪が包んで保護している状態です。

乳腺が多いと胸が成長しやすい傾向にありますが、これには乳腺の細胞を増殖させるための成長因子が必要となります。大人になると成長因子も激減していくため、ピルの服用がバストアップに繋がるとはいい切れません。また、卵胞ホルモンは水分を体に溜め込む性質があるため、副作用として胸の張りを感じることがあります。ピルの服用でバストが大きくなったと感じる理由には、この副作用による可能性ということも考えられます。

 

②肌質の改善

ピルの服用が肌に与える影響
・皮脂の過剰分泌を抑える
・肌の水分保持力を高める
・コラーゲンの生成を促進する

種類によっては、肌荒れやニキビの改善に効果を期待できるピルがあります。肌荒れやニキビが発生する原因はさまざま考えられますが、「ホルモンバランスの乱れ」や「男性ホルモンの過剰分泌」が関係していることも少なくありません。

低用量ピルは服用することで、ホルモンバランスを一定に整える働きがあります。また、卵胞ホルモンを増加させることで男性ホルモンが抑制され、ニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を防ぐことができます。卵胞ホルモンには肌の水分保持力を高める効果もあり、結果として肌のバリア機能が保たれ、ニキビをはじめとした肌荒れが起こりにくい状態を維持しやすくなります。さらに、肌の弾力を保つコラーゲンを生成を促進する働きもあり、継続して服用することで肌のハリや弾力のアップも期待できるかもしれません。

 

■ピルの服用で起こる副作用は?

さまざまな嬉しい効果が期待できる一方、ピルの服用には副作用のリスクが伴います。ここでは、服用開始後によくみられる副作用や、重大な副作用について解説します。

 

副作用

・頭痛、腹痛、むくみ、胸の張り、気分の落ち込み、眠気

ピルを飲み始めたタイミングは、体内のホルモンバランスが一時的に乱れることで、上記のような副作用が出やすくなることがあります。2~3ヶ月服用し続けることでホルモンバランスは安定するため、症状が徐々に落ち着くことがほとんどです。もし日常生活に支障が出たり悪化する場合は、一度医師に相談してみましょう。副作用を緩和するお薬も併用できるため、事前に医師に相談して一緒に処方してもらうこともおすすめです。

 

・不正出血

不正出血は副作用の中で最も多い症状で、ピル服用者の約20%が経験するといわれています。継続して飲み続けることで落ち着くことがほとんどのため、まずは3ヶ月(3シート)服用することをおすすめします。ただ、出血量が多い場合や長期間続く場合は、子宮や卵巣の病気が原因かもしれません。念のためピルを処方してもらった医師に相談するようにしましょう。

 

・吐き気、下痢

吐き気から嘔吐したり水っぽい下痢を繰り返す場合は、薬の成分が十分に体内に吸収されず、薬の効果が薄れてしまう可能性があります。ピルを飲んでから2~3時間後の早い段階で嘔吐や下痢をしてしまった場合は、すぐに処方してもらった医療機関を受診することをおすすめします。対処法として同じピルをもう一度服用することがあります。吐き気がひどい場合は、吐き気止めも一緒に処方してもらうことが可能です。

 

・血栓症

血栓症とは、血液の一部が固まることで血管が詰まってしまう病気です。血栓ができると、詰まる場所によっては脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性があります。ただ、実際にピルの服用で血栓症を発症するリスクは非常に低いと考えられています。

10,000人あたりの年間の血栓症発症者数
ピル服用者 1~5人
ピル非服用者 3~9人

また、喫煙者、肥満体型の方、高血圧の方、前兆のある片頭痛がある方などは血栓症のリスクが高くなるため、ピルの処方を受けられないことがあります。

・病気のリスク
ピルを服用するリスクとして、乳がんや子宮頸がんの発症リスクを高める可能性があります。これは、黄体ホルモンの含有量が多いことによるとされていますが、発症率の差はごくわずかです。乳がんと子宮頸がんともに検診による早期発見が可能なため、年に1回の定期検診を受けることを推奨します。

 

■低用量ピルの服用を検討したいときはオンライン診療が便利!

ピルを服用するには、医師による診療を受けた上で処方してもらう必要があります。婦人科や産婦人科などの医療機関を受診するか、クリニックなどが展開するオンライン診療を利用して処方してもらう方法があります。

 

ピルのオンライン診療ならメデリピル!

オンラインピル処方サービス「メデリピル」では、誰でも手軽にピルの処方を受けることができます。予約から診療、ピルの処方までがすべてオンラインで完結するため、「病院に行く時間がないとき」や「初めての婦人科が不安なとき」にもぴったりです。まずはLINE公式アカウントを追加して、診療予約を取るステップから始まります。好きな診療時間を選択し、名前や配送先などの基本情報、最後に事前問診に回答していきます。平日は朝10時~夜11時まで、土日祝日も診療を行っているため、日中忙しい方でも受診しやすいサービスです。

診療を担当するのは、現役の産婦人科医。診療は5〜7分で完了し、ビデオ通話または音声電話が選択可能です。ビデオ通話が難しい環境や、医師と顔を合わせることが不安な方でも安心して診療を受けることができます。診療後、ピルは最短で翌日にポストへお届けします。中身の分からない状態で配送するため、プライバシーにも配慮されています。LINEでは、服用中のお悩みをいつでも無料で産婦人科医に相談可能です。オンラインでも丁寧なサポートを受けられるのは安心ですよね。

 

■まとめ

「ピルを服用するとバストアップする」と噂される理由について理解いただけましたでしょうか。ピルで胸が大きくなったように感じる方がいるのは、ピルの副作用がもたらす「胸の張り」であることが否定できません。

そもそもピルは医薬品であるため、バストアップ目的の服用は受け付けない医療機関がほとんどです。継続的な避妊目的で使用したい方、PMSや月経困難症などで悩まれている方は、必ず医師に相談したうえで自分の症状や体質に合ったピルを処方してもらいましょう。

※1 初月無料は低用量ピルのみ対象となり、
別途送料550円(税込)かかります

※2 低用量ピル/超低用量ピルのみ対象となります

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