ピルは乳がんに影響を与える?ピルの服用に関係なく乳がん検診は必須

ピル
更新日:2024.06.12

ピルは乳がんに影響を与える?ピルの服用に関係なく乳がん検診は必須

ピルを服用することで、乳がんが起こりやすくなるといううわさを聞くことがありますが、果たして本当なのでしょうか?この記事では、乳がんの要因のひとつであるホルモンの働きに触れ、ピルの服用によって乳がんの発症リスクが高まるのかについて解説します。その他、女性特有のがんとピルの関係についても紹介します。

ピルと乳がんって関係あるの?

女性に多いがんのひとつである乳がんは、近年増加の傾向にあります。
また重い生理痛の改善や避妊のために低用量ピルを服用する女性も、徐々に増えてきています。
これら乳がんと低用量ピルの服用に、相関関係はあるのでしょうか?
乳がんの発生には女性ホルモンの「エストロゲン」が深く関わっており、エストロゲンを含む低用量ピルも乳がんに影響を与えることがあります。
乳がんの種類や経過によってピルが与える影響も異なるため、それぞれ詳しく解説していきます。

乳がんのリスクがわずかに上がる

一部の研究では、エストロゲンが含まれるピルを服用することで、乳がんのリスクをわずかに上昇させると考えられています。
エストロゲンは乳腺組織に影響を及ぼし、細胞の増殖を刺激する性質があるため、高濃度のエストロゲンを含むピルの使用により、乳がんリスクがわずかに増加する可能性があります。ただしこのリスクの上昇は非常に小さく、その他の乳がんの要因と比較して相対的に影響が小さいことも同時に示しています。

乳がんの方はピルを服用できない?

乳がん患者や、乳がん治療後5年以内の人は、女性ホルモンであるエストロゲンや黄体ホルモンを含む薬剤の使用が制限されます。
エストロゲンと黄体ホルモンは乳がんの成長や進行に影響を及ぼし、がん細胞の分裂を促したり再発の可能性があるとされるからです。
本来エストロゲンや黄体ホルモンは女性の体内で自然に分泌され、女性の生理周期を調節する役割を果たします。
ただしこれらのホルモンは乳腺組織にも影響を及ぼし、乳がんの細胞増殖を刺激する可能性があることがわかっています。
そのため、乳がん患者はエストロゲンと黄体ホルモンを含む薬の服用が制限されます。
低用量ピルはエストロゲンや黄体ホルモンなどの女性ホルモンを経口摂取することで、排卵を抑え子宮内膜の成長を抑制します。
この効果から生理痛の緩和や避妊効果が期待できますが、乳がんが発生している場合はがんを進行させるリスクがあります。
そのため、乳がんの治療中には低用量ピルを服用できません。
ただし治療から5年以上経過しており、服用のメリットが再発のデメリットよりも高いと判断された際には処方されることもあります。乳がんの治療後にピルを服用する場合は、医師への相談が不可欠です。

ピルは乳がんのリスクを高めるの?

乳がんの治療中は低用量ピルを服用できません。ではまだ乳がんになっていない人がピルを服用することで、乳がんのリスクを高める要因となるのでしょうか?
アメリカの学会誌に掲載された研究では、ピルの服用は乳がんのリスクをわずかに増加させる可能性があると報告されています。
この研究では、ピルを服用している女性の浸潤性乳がん(乳管を破ってがん細胞が乳管の外へ飛び出す状態)のリスクが、ピルを服用していない方に比べて死亡率が1.31倍高くなります。服用期間が長いほど、服用していない方に比べた相対的な乳がん発症のリスクが上昇するとしています。
ただし服用を中止してから5年以上経過すると、乳がんのリスクはピルを服用したことがない女性と同等に戻ります。
またピルの種類によっても影響が異なります。レボノルゲストレル含有製剤やノルレボ含有製剤では乳がんリスクを上昇させましたが、ルナベルやフリウェルなどでは関連性が見られませんでした。マーベロン、ファボワール、ヤーズではまだ十分な研究がされていません。
同じくデンマークのデータによれば、ピルや他のホルモン避妊薬の使用は、女性の乳がんの相対リスクをわずかに増加させることが示されました。
使用期間が長くなるほどリスクが上昇し、中止後も一部の期間リスクが残ることが報告されました。
日本の研究では、ピルやホルモン補充療法による乳がんリスク増加は報告されていません。このようにピルと乳がんの関連性は複雑で、特定のピルの成分や使用期間によって影響が異なるため、現在でも研究が続いている続いている分野です。
日本においては現時点で、低用量ピルの服用と乳がん発症のリスクに相互関係はないとされています。

ピルによっては乳がんのリスクが増えないものも

ピルの種類によって乳がんリスクへの影響は異なり、なかにはリスクが増えないものもあります。
エストロゲンである「エチニルエストラジオール」を1錠あたり30μg以上含有しているピルを用いた際には、乳がんの発症リスクが増加する可能性がデンマークの研究によって報告されています。
しかし、同研究内で1錠あたりのエチニルエストラジオール含有量が20μgである超低用量ピルでは、乳がんのリスクの変動はほとんど認められていません。したがって、ピルの種類によってはリスクが増加しない可能性もあると捉えられていますが、これらの情報は、 「2022年乳癌診療ガイドライン」と「OCLEPガイドライン2020」で、どちらもエビデンスレベルは低いものの、「OC、LEPともに乳癌発症リスクを増加させる可能がある」としているので、理解した上で使用を検討しましょう。

ピルと乳がん以外のがんの関係

現時点で、ピルと関係のある女性特有のがんについて、考えられる影響を解説します。
がんの種類によってはピルを服用することでリスクの軽減につながり、反対にリスクが高まると考えられるものもあります。

卵巣がんのリスクを下げる

卵巣がんの要因として「ゴナドトロピン」「アンドロゲン」の過剰分泌と、それに関係する継続した排卵による炎症が考えられています。
低用量ピルを内服すると排卵が抑制されるため、卵巣がんになりにくくなります。
継続的な排卵の抑制が卵巣組織にかかる負担を軽減し、ホルモンの過剰分泌や炎症の発生を防ぎます。
また症例数は少ないものの、遺伝性卵巣がんの患者においても、低用量ピルの服用により卵巣がんの発生率が低下することが報告されています。

子宮体がんのリスクを下げる

低用量ピルに含まれる黄体ホルモン「プロゲステロン」には、子宮体がんのリスクを下げる役割があるとされています。
低用量ピルに含まれるプロゲステロンは抗エストロゲン作用を持っており、子宮体がんの悪化につながる過剰なエストロゲンのはたらきを抑制します。
その結果、子宮体がんの発生リスクが低下すると考えられています。
さらにピルの服用を中止した後も、子宮体がんのリスク低下効果が持続することが報告されています。
コホート研究によれば、ピルを4年間使用することで子宮体がんの発症リスクが約60%減少するとされています。
また、同じくコホート研究によると、この予防効果は15年間持続し、ピル4年以上の内服では子宮体がんによる死亡がゼロであることも報告されています。

参考:https://www.jsog.or.jp/news/pdf/CQ30-31.pdf
※ガイドラインは最新版を参照してください

ピル以外の乳がんのリスク

ピルの服用以外でも、乳がんのリスクが高まる要因について解説します。
まず、乳がんは女性ホルモンの働きによってリスクが高まります。
そのため初経年齢の低さ、閉経年齢の高さ、出産経験の不足、初産年齢の高さ、授乳経験の有無などが、乳がんのリスクを高める可能性があります。
これに加え、生活習慣も乳がんリスクに影響を与えます。過度な飲酒や閉経後の肥満、慢性的な運動不足などが、乳がんの発症リスクを増加させる主な要因とされています。
また、遺伝によってもリスクが高まることがわかっています。
第一親等の血縁者に乳がん患者がいる場合、乳がんのリスクが高まることが知られています。
遺伝によって起こる乳がんは「BRCA1」や「BRCA2」という遺伝子変異のひとつとして発症リスクを増加させると考えられています。
ただしこれらの変異があるからといって、必ずしも乳がんを発症するというわけでもありません。
体質、生活習慣、遺伝的な要因が複雑に影響し、乳がんのリスクが高まります。

ピルの服用に関係なく乳がん検診が必要

ピル服用の有無にかかわらず、乳がん検診は定期的に受けましょう。
乳がんは初期段階では自覚症状が現れにくく、進行すると治療が難しくなります。
しかし、早期発見と早期治療ができれば治りやすい病気でもあります。
検診によって小さな腫瘍や体の異常を発見し、治療の成功率を高めることが大切です。
乳がんのリスクが高まる要因は多岐にわたり、ピルの服用が直接的なリスクになるとは考えられていません。ピルの服用歴や年齢や遺伝、生活習慣にかかわらず、定期的な乳がん検診を受けることが健康のためには大切です。

ピルの服用は乳がんの直接的原因にならない

ピルを服用することと、乳がんのリスクについて解説してきました。
ピルを服用することで、乳がんのリスクはやや上昇するという研究結果があるものの、
ピルの服用で乳癌発症リスクはわずかに上昇するといわれているが、妊娠出産や生活習慣、遺伝的な要因に比べるとそのリスクは低く確実ではないことがわかっています。
むしろ、ピルを服用することで生理痛の軽減や避妊効果が得られることと、一部のがんを抑制する効果が期待できます。
乳がんを治療するためには、定期的な検診を受けて早期発見することが何よりも大切です。

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監修者

産婦人科専門医、がん治療認定医、mederiドクター
mederiドクター
産婦人科専門医、がん治療認定医 女性のヘルスケアアドバイザー(女性医学会認定)、F U S E certificated personnel(米国内視鏡外科学会認定)、JOHBOC研修終了(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構) 大学病院に入局し高度周産期センター、婦人科腫瘍専門施設で研修・修練後、総合病院で良性疾患の腹腔鏡手術や、不妊治療、女性内分泌・更年期障害など幅広く女性診療を行う。米国への留学を経て、現在はmederiドクターとして、メデリピルのオンライン診療や体調相談を担当している現役産婦人科医。

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