ピルを1か月だけやめるとどうなる?デメリットや注意点を解説

ピル
更新日:2024.10.07

低用量ピルは継続して服用することで避妊をはじめとしたさまざまな効果を得ることができる薬ですが、1か月だけやめることはできるのでしょうか。もしも、やめた場合に体に影響はないのか不安ですよね。低用量ピルをやめる注意点などを解説していきます。

ピルを1か月だけやめることはできる?

結論、低用量ピルはどのタイミングでやめても大丈夫で、1か月だけやめるというのも可能です。しかし、1シートの途中でやめると生理周期が乱れてしまいます。今すぐやめなければならない理由がある場合を除いて、1シート飲み切った時点でやめるようにするとよいでしょう。
低用量ピルをやめた場合、個人差はあるものの1か月から3か月以内に自然な生理が再開するようになります。排卵についても、 同じく3か月以内には再開される方が多いとされています。

ピルを1か月だけやめる際の注意点

服用前の生理トラブルが再発する可能性がある

低用量ピルは継続的に服用することで、避妊効果のほか、生理痛の軽減や生理周期の安定、PMSの改善等の副効用を得ることができます。
ピルを1か月だけやめることで、それらの効果を得ることができなくなり、元々避妊以外の症状で悩んでいた方は、症状が再発してしまう可能性があります。

血栓症のリスクが上がる

低用量ピルの服用には血栓症のリスクがありますが、これは服用を開始してから3か月以内のリスクが高いといわれています。そのため、その間に低用量ピルの服用中止と再開を繰り返すことで、血栓症のリスクが上がったままになりうる可能性があります。
できるだけ血栓症のリスクが低い状態でピルを使用するためにも、何度も服用を中止して再開することはやめましょう。

ピルをやめる必要があるケースとは?

低用量ピルの服用をやめるか悩んでいる背景には、つらい副作用や妊娠の希望などの理由があるかと思いますが、自分の意思ではなくピルをやめる必要があるケースをいくつか紹介していきます。

閉経した・46歳以上

低用量ピルの処方は、40代を超えると血栓症のリスクが上がるため慎重投与になる場合がほとんどです。
メデリピルでは46歳以上の方には処方をしておりません。
そして、低用量ピルが服用可能とされているのは閉経までとされています。
まだ閉経を迎えていない場合でも、やめることを視野に入れておきましょう。
しかし、40歳以上の方でも服用可能な黄体ホルモン製剤と呼ばれる薬もあります。生理痛やPMSで悩んでいる方は黄体ホルモン製剤に変更するのもひとつの選択肢として視野に入れておくとよいでしょう。もし希望する場合は、医師に相談してみることをおすすめします。

※メデリピルでは黄体ホルモン製剤の取り扱いはありません

血栓症の疑いがある

もしも、血栓症の初期症状の疑いがある場合には服用を中止するようにしてください。
また、初期症状に当てはまった場合には早めに病院を受診するようにしましょう。

以下の、血栓症の初期症状の頭文字をとったエイクス(ACHES)を参考にしてみてください。

A : abdominal pain 激しい腹痛
C : chest pain 激しい胸痛、息苦しさ、押しつぶされるような痛み(心臓や肺の症状)
H : headache 激しい頭痛
E : eye / speech problems 見えにくいところがある、視野が狭い、舌のもつれ、失神、けいれん、意識障害
S : severe leg pain ふくらはぎの痛み、むくみ、押したり握ると痛い、赤くなっている

妊娠を希望する・妊娠した

妊娠を希望している場合は服用を中止しましょう。妊活をはじめる場合で、避妊目的ではなく治療目的でピルを服用中の方は医師に相談してやめるタイミングを決めるとよいでしょう。
また、低用量ピルには避妊効果がありますが、絶対に妊娠しないと言い切れるわけではありません。
そのため、仮に妊娠をしていることが判明したらすぐに服用を中止するようにしてください。

病気になった・手術をすることになった

低用量ピルの服用中に病気になったり、手術をすることになった場合、服用を中止しなければならない場合があります。
低用量ピルは45分以上の手術4週間前かつ術後は2週間の休薬が必要となるため、手術が決まったタイミングですぐに主治医に伝え、休薬が必要か確認するようにしてください。

自己判断でピル服用を中止せず医師に相談を

低用量ピルの服用をやめることを検討している場合は、自己判断でやめるよりも処方してもらっている医師に相談することが大切です。
例えば、副作用で悩んでいる場合にはピルの種類を変更することで改善される場合もあります。
服用を中止する場合でも、医師に相談しておくことで適切な判断をすることができます。

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まとめ

本記事では低用量ピルの偽薬を飲み忘れてしまった場合にどうなるのかを始めとして、そもそもの休薬期間の仕組みや必要な理由などを解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
低用量ピルを服用する上で休薬期間はなくてはならないものです。低用量ピルの効果で快適な日々を過ごすためにも、正しい方法で飲み続けることが大切といえます。
飲み続けることを習慣化するためにも偽薬は便利なため、飲み忘れが不安な方は28錠タイプを選ぶとよいかもしれませんね。

監修者

産婦人科専門医、がん治療認定医、mederiドクター
mederiドクター
産婦人科専門医、がん治療認定医 女性のヘルスケアアドバイザー(女性医学会認定)、F U S E certificated personnel(米国内視鏡外科学会認定)、JOHBOC研修終了(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構) 大学病院に入局し高度周産期センター、婦人科腫瘍専門施設で研修・修練後、総合病院で良性疾患の腹腔鏡手術や、不妊治療、女性内分泌・更年期障害など幅広く女性診療を行う。米国への留学を経て、現在はmederiドクターとして、メデリピルのオンライン診療や体調相談を担当している現役産婦人科医。

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