【医師監修】生理痛の重さレベルを診断してみよう!生理痛がひどい原因とは?

生理
2023.10.11

 

【医師監修】生理痛の重さレベルを診断してみよう!生理痛がひどい原因とは?

生理痛の重さは人それぞれですが、自分の生理は一般的にはどのくらいの痛みなのでしょうか?この記事では生理について、症状による生理痛の重さレベルを診断しています。重い生理痛の原因についても紹介していますので、自分に当てはまることがないかチェックしてみてください。

生理痛とは何か?

生理痛は、女性の生理周期に伴って生じる痛みや不快感のことを指します。この痛みの原因は、子宮内膜が剥がれ落ちて体外に排出される際に、プロスタグランジンが分泌されて子宮を収縮させることで起こります。

生理痛の程度は個人差があり、軽度から日常生活を送ることが難しいほどの激しい痛みまでさまざまです。

生理痛とは?生理痛の原因や仕組みについて詳しくはこちら

生理痛の重さレベルを診断してみよう

生理痛は女性にとって一般的なものですが、その重さは個人によって差があります。ここでは、生理痛の重さを「低い」「中程度」「高い」3つのレベルに分けてチェックしてみましょう。

生理痛の重さレベル:「低い」

あまり痛みを感じず、日常生活に与える影響も多くありません。軽い腰痛や頭痛・腹痛がある程度で、通常は痛み止めなどで対処する必要はありません。

  • 日常生活に支障はない
  • 軽い腰痛や頭痛、腹痛がある
  • 痛み止めも必要ない

生理痛の重さレベル:「中程度」

生理期間中に、軽い痛みや不快感を感じることがあります。重いときには布団から起き上がれないこともありますが、痛み止めで対処可能です。

  • 日常生活に支障が出る日がある
  • 軽い腰痛や頭痛、腹痛がある
  • 時には痛み止めが必要

生理痛の重さレベル:「高い」

激しい腹痛吐き気頭痛などの症状が出ることがあります。生活に大きな影響を与え、立ち上がれないばかりか座っているのさえつらいこともあります。医師の診断や適切な痛み止めが必要になります。

  • 日常生活に支障が出る
  • 腰痛や頭痛、腹痛がある
  • 腹痛によって座っているのもつらい
  • 朝、起き上がるのがかなりつらい
  • 常に痛み止めが必要

生理痛がひどい原因は月経困難症?

生理痛とともに生じる不快感や吐き気、イライラなどの症状が重く、日常生活が困難になる状態「月経困難症」といいます。

月経困難症には「機能性月経困難症」「器質性月経困難症」2つがあり、症状や原因が異なります。それぞれの特徴を解説します。

機能性月経困難症

「機能性月経困難症」は腹痛や頭痛、吐き気などが続き、イライラやむくみ、気分の落ち込みなどが生理周期とともに生じ、日常生活が困難になります。一説には体内ホルモンの一種「プロスタグランジン」が子宮内の血管の収縮を促すことで起きるといわれていますが、明確な原因はまだわかっていません。

器質性月経困難症

一方で、原因がわかっている月経困難症を「器質性月経困難症」といい区別します。子宮内や卵巣の疾患によって引き起こされ、ときには月経不順や出血の増加が起きることもあります。主に「子宮内膜症」「子宮腺筋症」「子宮筋腫」などが原因で起こり、それぞれの疾患に応じた対処が必要です。早期の発見と治療が大切ですから、生理痛が重いと感じたら早めに産婦人科の受診をおすすめします。

病気の例:子宮内膜症

子宮内膜症は、子宮内膜が子宮以外の場所にもできてしまう症状です。通常は生理周期に従って子宮内膜が成長・剥離しますが、子宮内膜が他の臓器や組織に存在すると、その組織でも痛みや炎症が引き起こされます。具体的な症状としては、重い生理痛や腰痛、排尿や排便時の痛みが起こることがあります。生理周期が短く、期間が長い人が子宮内膜症になりやすいといわれており、20〜40代に起こる傾向があります。近年は晩婚化などで、出産時期や回数が少ないことで発症する人が多いともいわれています。また、遺伝的な要因も関わっています。

病気の例:子宮腺筋症

本来は子宮の内側にある、子宮内膜に似た組織が子宮筋の内部にできる病気です。子宮腺筋症は病変と子宮筋との境界がわかりにくいという特徴があります。子宮内膜症のような強い生理痛を起こしたり、月経量が増加して貧血になったりします。生理時以外でも腹痛・腰痛や出血を起こすこともあります。閉経後に病変は縮小し、症状も消失することが多い病気です。

病気の例:子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮の筋層にできる良性の腫瘍です。筋肉組織から発生することから「筋腫」と呼ばれています。筋腫の大きさや位置によっては、子宮の圧迫や膀胱・直腸へ影響を与えることで痛みや出血を引き起こします。筋腫が小さく、症状が出ていない場合は、治療の必要はありません。症状がある場合は、医療機関での処置が必要になります。高血圧や飲酒の習慣なども、影響を与えるといわれています。

※関連リンク ➡ 月経困難症を正しく知って適切に対策

監修者

成城松村クリニック院長
松村 圭子
1995年広島大学医学部卒。広島大学医学部産科婦人科学教室へ入局し、2010年に成城松村クリニックを開院。 『10年後もきれいでいるための美人ホルモン講座』(永岡書店)、『女性ホルモン 美バランスの秘訣』(大泉書店)をはじめとする多くの著書を執筆。

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