生理痛で寝られない場合の原因や対処法について紹介

生理
更新日:2024.06.12

女性のなかには、夜寝れないほどつらい生理痛に悩んでいる方も少なくないでしょう。また、中学生や高校生など、学生時代から重い生理痛が続いている方も多いのでは。

しかし、生理のたびに眠れないレベルの激しい生理痛を抱えている場合、何らかの病気のサインかもしれません。
この記事では、夜中に起きる生理痛の対処法や、原因として考えられる病気についてご紹介します。

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生理痛で寝れない場合の対処法は6つ

生理痛がひどく夜寝付けないとき、ご自身でどのようなことができるでしょうか?

ここでは、痛みを和らげる方法を6つご紹介します。即効性のある対処法を試すことに加え、日ごろの生活習慣を見直すことも解決の糸口となります。ぜひ参考にしてくださいね。

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鎮痛剤を服用する

生理痛の軽減には、鎮痛剤を飲むことも対処法の一つです。鎮痛剤は服用のタイミングが重要になります。

痛みがピークに達したときに飲んでからは効きにくいため、痛みを感じ始めたときに服用するのが効果的です。鎮痛剤には、子宮を収縮させる作用のあるプロスタグランジンの生成を抑える働きがあるため、プロスタグランジンが大量に発生する前、つまり「ちょっと痛くなってきた」、または痛みを感じる前の早めのタイミングで飲むのがおすすめです。

ただ、鎮痛剤を服用する回数が多い場合や、鎮痛剤が効かないほどの激しい痛みを感じる場合は早めに婦人科の診察を受けましょう。子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科系の病気が潜んでいる可能性もあります。

身体を温める

生理痛の原因の一つとして、身体の冷えによる血行不良が挙げられます。生理痛を緩和するには、身体を温めることで血流を良くすることが大切です。

下腹部や腰の痛みがある場合、お腹や骨盤周辺を温めると効果的です。カイロや腹巻を身に付けたり、湯たんぽを使用するのもおすすめ。長時間使用する際は、低温やけどに注意してくださいね。

下半身を冷やすような薄着や、身体をきつく締め付ける下着や服装も、血行不良に繋がり生理痛の原因になります。就寝時は圧迫感がなく着心地の良いパジャマを選んでみてください。夏場は冷房の効きすぎにも注意してくださいね。

また、いつもはシャワー浴で済ませている方も、生理期間中は湯船にゆっくり浸かると良いでしょう。血流が促進され、体の芯からぽかぽか温まりますよ。

寝る体勢を工夫する

寝付けないほど生理痛がつらい場合は、寝る姿勢を工夫してみるのも一つの解決方法です。生理痛がつらいときは、身体が緊張して足やお腹に力が入りがちです。身体に力が入ると血行が悪くなる原因となるため、できるだけ力を抜き、生理痛が和らぐ体勢を取るように意識しましょう。

夜寝るときは、横向きになり、少し背中を丸めて膝を曲げてみましょう。腹部の緊張が和らぎ、腰に負担がかからないため痛みが和らぎやすくなります。

横向きだと肩や顔の圧迫感が気になる方は、背中の片側にクッションや枕をあてるのがおすすめ。やや仰向けの体勢を取り、重力が分散されるため楽になりやすいでしょう。抱き枕を使うと、お腹を温めやすく、腰にもやさしいため寝やすくなるかもしれません。

生理痛を和らげるツボを押す

生理痛を緩和させるために、ツボ押しやツボ温熱療法を取り入れるのも効果があるといわれています。ツボ押しとは、身体のツボに指圧などで刺激を与え、痛みや不調を改善する方法です。生理痛を和らげてくれるツボは、全身のあらゆるポイントに点在しています。

ここでは、自分で刺激しやすい3つのツボをご紹介します。

ツボ 位置
気海(きかい) おへそから指2本分下にあたるところ
三陰交(さんいんこう) 内側のくるぶしの頂点に小指を当て、指4本分上がったところ
合谷(ごうこく) 手の甲を上にして、親指と人差し指の骨が交わるくぼみ部分

ツボ温熱療法は、ツボを温めることでツボ周辺の血流を良くします。保温性の高いゲル物質や熱線が入ったホットパックを利用して、3~5分を目安に温めるだけの手軽な方法です。

ツボ押し、ツボ温熱療法どちらも、気持ちい良いと感じる程度の強さや温かさで行ってください。生理中はもちろん、生理の始まる1週間前から始めるとより効果的です。

生理痛を和らげる食べ物を摂る

生理痛を緩和させる食べ物があるのをご存じですか?代表的なものとして、サバやサンマ、イワシなどの青魚があげられます。これらの青魚には、EPAとDHAが多く含まれていることで知られています。

子宮を収縮させ、生理痛を引き起こす原因といわれているのが、プロスタグランジンというホルモンです。EPAとDHAはこのプロスタグランジンの生成を抑制する作用があるため、子宮の過剰な収縮を抑えて痛みを和らげる可能性があります。

また、マグネシウムを多く含むナッツ類、納豆、ほうれん草、ごま、さつまいもなどの食材も生理痛の緩和が期待できるでしょう。生理痛の原因となる子宮の収縮には、カルシウムも関係しています。カルシウムには子宮を収縮させる作用、マグネシウムにはこの収縮を緩める作用があり、バランスを調整しています。さらにマグネシウムは気分の落ち込みや倦怠感を緩和する効果もあるため、身体面・精神面どちらもすぐれない場合はマグネシウムを積極的に摂取すると良いでしょう。

適度に体を動かす

生理中の激しい運動は控えた方がいいですが、適度な運動は全身の血行が良くなり生理痛の緩和が期待できます。生理中の運動は、軽いストレッチやヨガがおすすめです。骨盤や股関節周り、足の付け根の筋肉をほぐし、血行を促しましょう。もう少し体を動かせそうな方は、軽いウォーキングなどの有酸素運動も効果的です。代謝が促されて体温が上昇し、ストレスの軽減にも期待できます。

反対に運動不足が続くと、血行が悪くなり子宮の筋肉が硬くなります。生理期間は不要になった子宮内膜や経血を体外に排出しようと子宮が収縮を繰り返しますが、子宮が硬くなるとさらに収縮が促されて生理痛の原因となるのです。

日ごろから軽めの運動を取り入れることが大切ですが、動けないほど生理痛がつらい、貧血を起こしやすい人は無理せず、体調と相談しながら取り入れてくださいね。

生理痛で寝れないほど痛い場合に気をつけるべき病気

生理周期に起こる、日常生活に支障が出るほどの腹痛や腰痛、吐き気、頭痛など一連の症状を月経困難症といいます。月経困難症には原因が明確ではない機能性月経困難症と、明確な理由が原因で起こる器質性月経困難症があります。

機能性月経困難症も治療法がありますが、ここでは器質性月経困難症の原因となる病気についていくつか説明します。器質性月経困難症の場合は将来の不妊の原因になったり、手術なども含めた治療が必要になる可能性があるため注意が必要です。

月経困難症かもしれない…という方は、下記の記事で月経困難症のセルフチェックも行えるので、是非チェックしてみてください。

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子宮内膜症

子宮内膜症は、子宮内膜またはそれに似た組織が、本来あるべき子宮ではない場所にできてしまう疾患です。子宮内膜症により、子宮外にできた内膜が子宮内の内膜と同じように生理周期に合わせて成長し、生理周期に伴って経血として排出されるため、子宮外にある内膜も出血や痛みを引き起こすのです。

子宮内膜症は生理周期に合わせて増殖し、生理の際に経血が体外に排出されずに溜まってしまったり、周囲の組織と癒着してさまざまな痛みを引き起こすことがあります。また、子宮内膜症が腸や膀胱などの近くに広がってしまうことで、排尿や排便の際に痛みを感じたり、下腹部痛や性行痛を生じることもあります。

子宮腺筋症

子宮腺筋症は、子宮内膜に似た組織が子宮の筋肉の中にできる病気です。前述した子宮内膜症は子宮以外の場所にも組織ができますが、子宮腺筋症の場合は子宮にできる違いがあります。子宮の筋肉の中にできた組織が生理周期の際に出血を起こし、子宮の筋肉が厚くなり、子宮全体が大きくなることで月経困難症を引き起こします。子宮腺筋症があると、生理の際に子宮の筋肉中でも出血が起きるため、強い痛みを引き起こします、また、出血量が増えて重度の貧血が起きる可能性があります。

子宮筋腫

子宮筋腫は、がん(悪性の腫瘍)ではありませんが、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍です。子宮筋腫の大きさやできる位置によって、月経困難症の症状が異なってきます。子宮筋腫の影響で、生理の際には出血が多くなり長く続くことがあります。子宮筋腫は女性ホルモン量に応じてサイズが大きくなり、閉経後に自然に小さくなります。複数個できることが多く、数や大きさは人それぞれです。
子宮筋腫が小さく無症状の場合は治療の必要はありませんが、サイズが大きい場合や症状が強い場合は、手術による治療が必要になる場合もあります。

生理痛で眠れないときには低用量ピルで緩和

下腹部の痛みのあまりなかなか寝付けない、薬を飲んでも痛みが引かないなどの症状が続く場合は、婦人科の受診をおすすめします。早期発見することで、進行を遅らせたり、薬による治療法を選択できることがあります。辛い生理痛は必ずしも病気の原因とは限りませんが、痛みを我慢せずに婦人科を受診しましょう。

生理痛の有効な治療法の1つに、低用量ピルの服用があります。低用量ピルは市販されていないため、病院で処方してもらうことが一般的ですが、メデリピルではオンラインでの処方を実施しています。
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生理痛で寝れないほどに痛い場合は、ピルの服用で緩和することがある

低用量ピルは、生理痛やPMSの改善、婦人科系疾患の予防などに用いられるお薬です。国内の低用量ピルの内服率は1~3%と低いですが、欧米では普及率が高く有効的な治療法となっています。

生理痛で寝れないほど辛い場合は、低用量ピルの服用で生理痛が緩和する効果が期待できます。ピルにもいくつか種類があり、個人に合うものがそれぞれ異なるため、オンライン診療や婦人科で相談してみてくださいね。

(ピルの効果については、こちらのページで解説しています。)

 

まとめ

夜寝れないほど生理痛が辛い場合は、痛みを我慢せず鎮痛剤を服用しましょう。また、身体が冷えると生理痛の悪化に繋がるため、体を温めて血行を良くすることを意識してください。痛みが起きた時に適切な対応をすることはもちろん、栄養バランスを意識した食生活や適度な運動など、日頃から取り入れられる対処法を実践することも大切です。

生理痛があまりにも重い場合は、子宮をはじめとした婦人科系の臓器に原因がある可能性があります。無理をせず、一度婦人科を受診することをおすすめします。辛い生理痛を緩和する効果的な手段の一つとして、ピルの服用も検討してみてください。


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監修者

産婦人科専門医、がん治療認定医、mederiドクター
mederiドクター
産婦人科専門医、がん治療認定医 女性のヘルスケアアドバイザー(女性医学会認定)、F U S E certificated personnel(米国内視鏡外科学会認定)、JOHBOC研修終了(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構) 大学病院に入局し高度周産期センター、婦人科腫瘍専門施設で研修・修練後、総合病院で良性疾患の腹腔鏡手術や、不妊治療、女性内分泌・更年期障害など幅広く女性診療を行う。米国への留学を経て、現在はmederiドクターとして、メデリピルのオンライン診療や体調相談を担当している現役産婦人科医。

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