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黄体期とは?いつからいつまでのこと?症状や対処法をわかりやすく解説

生理
更新日:2026.08.20
黄体期とは?いつからいつまでのこと?症状や対処法をわかりやすく解説

生理前の「体がだるい」「眠い」「イライラする」「下痢になりやすい」…こうしたつらい時期のことを「黄体期」と呼びます。
この記事では、黄体期とは何かやいつからいつまで続くのか、どんな症状が出やすいのかなどについて、基礎体温やホルモンの変化とあわせて分かりやすく解説します。妊娠との見分け方や受診の目安もまとめているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

黄体期とは?

黄体期は、排卵後から生理が始まるまでの時期です。妊娠に備えて子宮内膜を整えるだけでなく、女性ホルモンの変化によって体や心にもさまざまな影響が現れます。まずは黄体期が生理周期のどこにあたるのか、そしてどのくらい続くのかを見ていきましょう。

生理周期における黄体期の役割

黄体期とは、生理周期のうち排卵後から次の生理が始まる前日までの時期を指します。排卵後、卵子が入っていた卵胞は「黄体」という組織に変化し、プロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌します。

女性の生理周期は、「生理期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4つに分けられます。黄体期には、プロゲステロンの働きによって子宮内膜が受精卵の着床に適した状態へ整えられます。また、このホルモンは体温を上昇させるほか、自律神経や気分にも影響を与えるため、眠気やむくみ、イライラなどの症状が現れることもあります。

妊娠が成立しなかった場合はプロゲステロンの分泌が減少し、子宮内膜が剥がれて生理が始まります。

黄体期の期間の目安

黄体期は排卵日の翌日から始まり、生理が始まる前日まで続きます。期間は一般的に10〜14日程度で、約2週間と考えられています。

生理周期は25〜38日程度と個人差がありますが、その違いは主に排卵までの「卵胞期」の長さによるものです。一方、黄体期の長さは比較的一定で、大きく変動することはあまりありません。

黄体期が終わっても生理が始まらない場合は、妊娠の可能性だけでなく、ホルモンバランスの乱れや婦人科系の疾患が関係していることもあります。生理予定日を1週間以上過ぎても始まらない場合は、妊娠検査薬の使用や婦人科の受診を検討しましょう。

黄体期の体温変化とホルモンの関係

黄体期に入ると、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増えることで、体温が0.3~0.6℃程度上昇する「高温期」に入ります。プロゲステロンは体温を上げる作用があるだけでなく、自律神経や感情にも影響を与えます。体温が上がることで以下のような変化を感じることがあります。

  • ・だるさ、疲れやすさ
  • ・眠気、集中力の低下
  • ・軽い微熱のような感覚

これらはPMS(月経前症候群)の一因でもあり、「体温の変化=体の不調」と感じる方も少なくありません。

体温のサイクル

正常な排卵が行われている健康な女性の基礎体温は、「低温期」と「高温期」の二相に分かれ、一定のサイクルを繰り返します。この変化は、自分の体の状態を知るためのとても大きな手がかりになります。

生理、体温の変化のイメージ

I

【生理期7日間(低温期)】

妊娠が成立しなかった場合、ホルモン分泌が急激に減少して生理が始まります。生理が始まると体温が下がり、ここから約2週間は低温期が続きます。

 

I

【卵胞期約14日間(低温期)】

卵胞が成長し、エストロゲン(卵胞ホルモン)の働きで子宮内膜が厚くなっていく時期です。心もカラダも比較的好調に過ごせる時期といえます。

 

I

【排卵期1〜2日間(移行期)】

エストロゲンの分泌がピークに達して排卵が起こります。この時期を境に、基礎体温は低温期から高温期へと移行していきます。

 

I

【黄体期約14日間(高温期)】

排卵後、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌によって基礎体温が0.3~0.6℃ほど上昇します。この高温期は次の生理前まで約10~14日間続きますが、妊娠している場合はそのまま高温期が継続します。

2週間以上経っても高温期が続き、生理が来ない場合は妊娠の可能性があります。逆に、体温が上がらず低温期が続く場合は、排卵が起きていないサインかもしれません。まずは、この大きな流れをおさえておくことから始めましょう。

高温期が続く場合の妊娠との見分け方

黄体期の高温期と妊娠初期は、どちらも体温が高い状態が続くため、体調の変化だけでは区別が難しいことがあります。妊娠の可能性を判断する際は、高温期が続いている日数と体の症状を目安に確認してみましょう。

特徴 PMS 妊娠の可能性
高温期の期間 約12~14日 16日以上続く※1
その他の症状 イライラ、頭痛、眠気
乳房のはり、だるさ
吐き気、乳房の張り、だるさ
生理の有無 体温が下がると開始 生理が来ない

基礎体温を記録しておくと、生理周期のパターンを把握しやすくなります。カレンダー機能やアプリなどを使用して、記録する習慣をつけると良いでしょう。

※参考:「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」(厚生労働省)

黄体期に現れる主な症状

黄体期には、心や体にさまざまな不調が現れることがあります。その多くはPMS(月経前症候群)によるものです。まずは、どのような症状が起こりやすいのか、それぞれの原因とあわせて見ていきましょう。

生理_PMS(月経前症候群)に起きやすい心と体の不調のイメージ

おりものの変化

黄体期になると、排卵前に多く分泌されていたおりものが変化します。プロゲステロンの影響で子宮頸管粘液の性質が変わり、おりものの量が減少し、粘り気が強く白っぽい状態になるのが特徴です。下着につくと黄色っぽく見えることもあり、においが強く感じられる場合もあります。また、黄体期後半には少量の経血が混ざり、茶色やピンク色に見えることもあります。

眠気・だるさ

生理前の強い眠気やだるさは、体温が高い状態で安定してしまうことが主な原因です。通常、睡眠中は体温が下がることで眠りの質が高まりますが、黄体期は体温が下がりにくく、眠りが浅くなりがちです。その結果、日中に疲れや眠気を感じやすくなります。

下痢・便秘

黄体期にはプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で腸の動きが変化し、便秘になりやすくなります。これは、プロゲステロンが腸の平滑筋の収縮を抑制し、ぜん動運動を遅らせるためです。

一方、黄体期が終わりに近づき生理が始まる直前〜生理初日にかけて、プロスタグランジンが子宮だけでなく腸にも作用し、下痢が起こりやすくなる場合があります。黄体期の後半から生理にかけて便秘と下痢が交互に起こることも珍しくありません。

腹痛・腰痛

生理前にも下腹部や腰に痛みを感じることがあります。これは、子宮内膜で作られる「プロスタグランジン」が増え、子宮の収縮や痛みを引き起こすためです。生理前から違和感や鈍い痛みを感じるのは、珍しいことではありません。

頭痛

生理前の頭痛は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の急激な低下が関係しています。エストロゲンが減ると、血管を安定させるセロトニンも減少し、脳の血管が拡張しやすくなります。その影響で、ズキズキとした痛みが続く頭痛が起こりやすくなります。

吐き気

生理前に吐き気や胃の不快感を覚える方もいます。これもプロスタグランジンの影響で、子宮だけでなく胃や腸の筋肉が刺激されることが原因と考えられています。胃腸が過剰に収縮することで、ムカムカした感覚が起こりやすくなります。

食欲や体重の増加・むくみ

生理前に甘いものや炭水化物が欲しくなるのは、プロゲステロンの影響です。この時期は血糖値が不安定になりやすく、急に空腹を感じることがあります。強い食欲はホルモン変化による自然な反応といえるでしょう。

生理前に体重が増えたように感じる主な原因は、脂肪ではなく水分です。プロゲステロンには体内に水分を溜め込む作用があり、むくみが起こりやすくなります。加えて便秘や食欲増進が重なることで、体重増加につながることもあります。

情緒不安定さ・イライラ

生理前のイライラや気分の落ち込みは、女性ホルモンの急な変動が影響しています。特にエストロゲンの減少により、精神を安定させるセロトニンが減ることで、感情のコントロールが難しくなりやすい時期です。

胸の張り・痛み

生理前に胸が張ったり痛みを感じたりするのは、プロゲステロンの作用で乳腺が刺激され、血流が増えるためです。この張りは生理が近づいているサインの1つで、生理が始まると徐々に和らぐことが多いです。

微熱

生理前は、排卵後に分泌が増える黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で体温が上がります。前述のように、基礎体温は低温期より0.3〜0.6℃ほど高くなり、37℃前後になることも珍しくありません。そのため「熱っぽい」「微熱がある」と感じる方も多く、生理が始まると自然に体温は下がっていきます。

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黄体期のセルフケアと対処法

黄体期の不快な症状は、日常生活でのセルフケアや医療機関での適切な対処によって和らげることができます。体の変化や不調の程度に合わせたケアを取り入れていきましょう。

セルフケアによる症状の緩和

まずは毎日の習慣を少しずつ見直し、体にかかる負担を減らしていくことが大切です。日常の工夫によって心身の緊張がゆるみ、つらさが和らぐことがあります。

食事内容の見直し

生理前は体がむくみやすいため、塩分は控えめを意識すると安心です。また、イライラや不安感を強めやすいカフェインやアルコールの摂取もこの時期は少し控えめにしましょう。栄養面では、神経の働きを助けるビタミンB6やマグネシウムを意識して積極的に取り入れるのがおすすめです。

十分な睡眠の確保

生理前の時期は、しっかりと睡眠をとって体を休めることが大切です。生活リズムを整えて十分な睡眠時間を確保するだけでも、心と体の緊張がゆるみ、PMS(月経前症候群)によるつらさを感じにくくなります。

ストレスの解消

心身の緊張を解きほぐすために、日常生活のなかに深呼吸や軽いストレッチなどのリラックス法を取り入れてみましょう。また、室温調整や通気性の良い服装を選び、体にできるだけストレスをかけない快適な環境を整えることも効果的です。

基礎体温の記録

日ごろから基礎体温を記録しておくことで、排卵や生理前の体調変化のパターンを把握しやすくなります。

「この時期に不調が出やすい」とあらかじめ分かっていれば、無理なスケジュールを避けたり早めに休んだりと対策が立てやすくなります。また、婦人科を受診する際にも自身の体の状態を伝える貴重な情報となります。

医療機関での薬による治療

セルフケアだけでは不快感が改善しない場合や症状がつらい場合は、産婦人科を受診して専門的な治療を検討しましょう。医師と相談しながら自分に合った対処法を見つけることが大切です。

低用量ピルの服用

低用量ピルは、排卵を抑えることでホルモンの急激な変動をコントロールし、PMS(月経前症候群)による心身の症状を軽減する効果が期待できます。ホルモンバランスを安定させたい方に適した選択肢です。

漢方薬による体質改善

「薬の副作用が心配」「体質からじっくり改善したい」という方には、漢方療法という選択肢もあります。

東洋医学では、血(けつ)の滞りは頭痛や腹部の張り、水(すい)の乱れはむくみや吐き気、気(き)の乱れはイライラや不安感につながると考えられています。一人ひとりの体質や症状に合わせた漢方薬により、体内のバランスを整えて無理なく不調の緩和を目指します。

対症療法

PMS(月経前症候群)の治療では、今出ているつらい症状を直接和らげる「対症療法」も一般的です。頭痛や腹痛には鎮痛剤、吐き気や胃の不調には胃薬や整腸剤、むくみが強い場合には利尿作用のある薬が用いられます。また、精神的な不調が目立つ場合には、状態に応じて抗不安薬などが検討されることもあります。

※紹介している一部の薬剤(抗不安薬など)は、メデリピルでの取り扱いはございません。あらかじめご了承ください。

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早めに産婦人科を受診すべき症状の目安

黄体期に現れる体温上昇や不快症状の多くは自然なホルモン変化によるものですが、不調が強すぎる場合や生理中も続く場合は、PMS(月経前症候群)、PEMS(周経期症候群)、月経困難症などのサインかもしれません。

「単なる生理前の不調」と我慢せず、以下のような変化や症状が見られる場合は、早めに産婦人科を受診して医師に相談することをおすすめします。

  • ・生理予定日を1週間以上過ぎても生理がこない(あわせて妊娠検査薬での確認も)
  • ・基礎体温の高温期が通常より短い(10日以内)、または体温の変化が不規則
  • ・おりものの異常(量・色・においの著しい変化)や不正出血がある
  • ・PMS(月経前症候群)の症状が日常生活に大きく支障をきたしている

気になる症状がある場合は無理に我慢せず、早めに婦人科へ相談しましょう。

黄体期の不調と間違えやすい病気

黄体期の体調不良をPMS(月経前症候群)と思っていても、実は別の病気が隠れていることがあります。症状が強い場合や、いつもと違う不調が続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。

黄体機能不全

黄体機能不全とは、排卵後にできる黄体から分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)が不足する状態です。

基礎体温で「高温期が10日未満と短い」「低温期から高温期への移行に3日以上かかる」といった状態が続く場合は、黄体機能不全が疑われます。子宮内膜が十分に厚くならず、不妊や流産につながることもあるため、気になる場合は産婦人科でホルモン検査(採血)を受けましょう。

月経前不快気分障害(PMDD)

PMDD(月経前不快気分障害)は、PMSと同じ時期に症状が現れますが、精神的な不調がより強く現れるのが特徴です。

強いイライラや気分の落ち込み、情緒不安定などによって、仕事や学校、人間関係に支障が出ることもあります。セルフケアだけでは改善しにくいことがあるため、症状がつらい場合は婦人科や精神科、心療内科に相談しましょう。治療では、低用量ピルや抗うつ薬(SSRI)、カウンセリングなどが行われます。

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iPMS(月経前症候群)と似た症状が現れる病気

生理前の不調だと思っていても、PMSではなく別の病気が原因となっていることがあります。次のような症状が続く場合は、産婦人科や内科などで相談しましょう。

  • ・子宮内膜症や子宮筋腫:生理前の強い下腹部痛や腰痛、経血量の増加、不正出血などがみられる
  • ・甲状腺機能異常:むくみや強い疲労感、体重の増減、気分の落ち込みなど、PMSと似た症状が続く
  • ・うつ病などの精神疾患:気分の落ち込みや強い不安が、生理後も改善せず続く

PMSは生理が始まると症状が軽くなることが一般的です。一方で、生理後も不調が続いたり、症状が年々強くなったりする場合は、別の病気が隠れている可能性があります。気になる症状があるときは医師に相談しましょう。

黄体期に関するよくある質問

ここでは、黄体期についてよくある疑問を見ていきましょう。ぜひ参考にしてみてください。

黄体期はいつからいつまで続くの?

黄体期は、排卵日の翌日から次の生理が始まる前日までの約10〜14日間です。生理周期には個人差がありますが、黄体期の長さは大きく変わらないことが一般的です。基礎体温では、高温期が続く期間がおおよその目安になります。

黄体期が終わらない場合、妊娠している可能性はある?

高温期が16日以上続く場合は、妊娠している可能性があります。妊娠するとhCGの働きでプロゲステロンの分泌が維持され、高温期が続きます。生理予定日を1週間過ぎても生理がこない場合は、妊娠検査薬で確認しましょう。

体期に眠くなるのはなぜ?

黄体期に眠くなるのは、プロゲステロンの影響で体温が高い状態が続くためです。深部体温が下がりにくくなることで眠りが浅くなり、日中に眠気を感じることがあります。つらいときは、短時間の仮眠や十分な睡眠を心がけましょう。

黄体期に下痢になりやすいのはなぜ?

黄体期から生理前後に下痢になりやすいのは、ホルモンの変化が腸の動きに影響するためです。生理直前にはプロスタグランジンの分泌が増え、腸の収縮が活発になることで下痢が起こることがあります。症状が強い場合や毎月つらい場合は、婦人科への相談を検討しましょう。

黄体期の妊娠確率はどれくらい?

黄体期は排卵後にあたるため、妊娠する確率は排卵日前後より低いと考えられています。ただし、排卵日には個人差があり、予測どおりとは限りません。黄体期だと思っていても排卵直後だった場合は妊娠する可能性があるため、注意が必要です。

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監修者

海渡 由貴

2015年日本医科大学医学部卒業後、2年間の初期研修を経て、2017年より日本医科大学産婦人科学教室に入局。
大学病院、市中病院、クリニックなど幅広く勤務を経験。

日本女性医学会、日本生殖医学会、日本周産期・新生児学会に所属し、日々最新の知識を習得し、現在は日本医科大学武蔵小杉病院にて助教を務める。

2026年1月に医学博士取得。

2024年にメデリピルにてオンライン診療によるピル処方を開始し、2025年からmederi magazineの記事監修を担当。

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