生理1週間前の症状は生理前の身体の変化?それとも妊娠超初期症状?

生理
更新日:2024.10.02
生理1週間前の症状は生理前の身体の変化?それとも妊娠超初期症状?

この記事では、妊娠超初期症状とはどのようなものか、生理前と比較した特有の症状について解説します。いつもと体調に違いを感じた方は、ぜひ参考にしてくださいね。

生理前に感じる症状は生理前なのか、妊娠超初期症状なのか

妊娠を待ち望む方の中には、妊娠の兆候を見逃さないよう、ちょっとした体調の変化に敏感になる方もいるでしょう。しかし、妊娠の初期症状と生理前の症状はとても似ているため、見分けがつきにくいこともあります。また、生理予定日の1~2週間前ではまだ妊娠検査薬が反応せず、妊娠を確認することは難しい段階です。

 

妊娠超初期症状とは

妊娠中は初期、中期、後期に分けられます。妊娠16週までを「妊娠初期」と呼びますが、その中でも妊娠0週~3週までを「妊娠超初期」と分けて呼ぶことがあります。妊娠0週0日とは、妊娠前最後の生理の初日を指します。そのため、妊娠超初期は実際に妊娠していない時期も含まれているのです。この時期はまだ妊娠検査薬が反応しにくいため、正しい反応が確認できません。しかし、体の中では受精卵の着床が進んでいるため、人によってはちょっとした症状や体調の変化を感じることも。このような妊娠超初期に見られる症状を「妊娠超初期症状」と呼びます。

妊娠を希望する人、その可能性がある人は、いつもの生理前とは違う体調の変化が見られた場合、この「妊娠超初期」から生活習慣に気を配る必要があります。

 

生理予定日の一週間前にありがちな症状・カラダの変化

受精から着床までの妊娠超初期に、女性の身体も大きく変化していきます。この時期は変化に伴い様々な症状が現れますが、妊娠超初期症状と風邪やPMSの症状はとても似ており見分けがつきにくいです。

生理前と共通している症状には以下のものがあります。

下腹部痛やお腹の張りがある

妊娠すると、子宮は収縮を繰り返しながら段々と大きくなります。その際に、生理痛と同じような下腹部にギューっとする痛みを感じることがあります。

また、妊娠初期はホルモンバランスが崩れ、腸の働きが弱まり便秘になりやすくなります。このとき、腸内にガスが溜まりお腹の張りを感じたり、下腹部が重くチクチクと痛む場合があります。

腰痛がある

妊娠超初期に腰痛を感じることがあります。これは着床すると受精卵が発育し、子宮内膜が変化することで起きるといわれています。痛みを感じる場所には個人差があり、腰全体が痛い、片側だけ痛い、尾てい骨付近が痛くなるなどさまざま。生理時のようにだるさや重みを感じる、ヘルニアのような強い痛みを感じるなど、痛みの感じ方も人それぞれです。

強い眠気やだるさがある

妊娠初期には体温を上げ、妊娠を維持する働きのあるプロゲステロンの分泌量が増加します。このプロゲステロンは眠気を引き起こす作用もあるため、頭がぼーっとしたり、日中にこれまで感じたことのない強い眠気を感じる方も少なくありません。

また、基礎体温が上がることにより身体が熱くなり、だるさを訴える方もいます。

胸が張る、乳首が痛む

妊娠すると、産後に母乳が出るように準備が進みます。その過程で、母乳を作る器官が発達し胸の張りを感じるようになります。

また、乳頭の感覚が過敏になり、洋服に触れたりするだけで違和感や痛みを感じることも。生理前にも見られる症状のため区別がつきにくいですが、生理開始予定日から数日経っても続く場合は妊娠しているかもしれません。

感情が不安定になる

妊娠初期はホルモンバランスが急激に変化するため、気持ちが不安定になりやすい傾向にあります。ささいなことでイライラしたり、気持ちが落ち込みやすくなったりと、感情のコントロールが難しくなることも珍しくありません。

イライラや不安はホルモンの影響で誰にでも起こり得る症状です。まずは心身を休ませることを大切にしてくださいね。

めまいや立ちくらみが起こる

妊娠するとホルモンバランスの変化により自律神経が乱れ、めまいや立ちくらみが起きやすくなります。妊娠中は多くの血液を必要とするため、貧血や低血圧が原因による立ちくらみが発生することも。

無理に動いて転倒すると、赤ちゃんにも危険が及ぶ可能性があります。日常から慎重に動き、めまいや立ちくらみを防ぐ習慣を取り入れてみてくださいね。

食欲旺盛または食欲不振

妊娠するとホルモンバランスが変化することや、赤ちゃんの成長のために必要な栄養素を多く摂らせようと脳が指示を出すことにより、食欲が旺盛になる場合があります。

反対に、ホルモンの影響により胃腸の動きが鈍くなり、消化不良を起こして食欲が減退することも。食欲がない場合は、無理せずゆっくり食べたり、水分を摂ることを意識しましょう。

嗅覚が敏感になる

妊娠初期は、今まで気にならなかったにおいを受け付けなくなり、嗅覚が敏感になる方が多いようです。香水や芳香剤、シャンプーなど今まで「良い香り」だと感じていたものが苦手になることも。つわりが起こることも重なり、ご飯の炊けるにおい、スーパーの惣菜、魚介類などを体が受け付けなくなり、食べれなくなる場合もあります。

生理予定日の一週間前にありがちなカラダの変化の原因

生理の一週間前になると、少しずつ体調に変化が出てきます。そしてこれまでに説明した通り、妊娠前の症状と生理前の症状はとても似ているといえます。ここでは、それぞれの原因である「妊娠超初期症状」と「PMS」について解説していきます。

妊娠超初期症状とは

妊娠中は初期、中期、後期に分けられます。妊娠16週までを「妊娠初期」と呼びますが、その中でも妊娠0週〜3週までを「妊娠超初期」と分けて呼ぶことがあります。妊娠0週0日とは、妊娠前最後の生理の初日を指します。そのため、妊娠超初期は実際に妊娠していない時期も含まれているのです。この時期はまだ妊娠検査薬が反応しにくいため、正しい反応が確認できません。しかし、体の中では受精卵の着床が進んでいるため、人によってはちょっとした症状や体調の変化を感じることもあります。このような妊娠超初期に見られる症状を「妊娠超初期症状」と呼びます。
妊娠を希望する人、その可能性がある人は、いつもの生理前とは違う体調の変化が見られた場合、この「妊娠超初期」から生活習慣に気を配る必要があります。

PMSとは

PMSとは、生理前に3〜10日ほど続く、身体的・精神的な不調のことです。女性ホルモンのバランスが急激に変化することが原因とされており、通常の場合生理が開始すると少しずつその症状が治っていきます。

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妊娠初期に現れる症状とは?

生理前と妊娠超初期では共通する症状が多くあり、見分けがつきにくいと感じた方も多いのではないでしょうか。

ここからは、生理前の妊娠超初期に見られる特有の症状をご紹介します。もし生理予定日から1週間ほど経っても生理が来ない場合は、妊娠の可能性も考えられます。そのような時は、市販の妊娠検査薬を使うと手軽に妊娠有無を調べることができます。陽性だった場合、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

以下が、妊娠初期に現れる症状です。
ぜひご自身に当てはまるかチェックしてみてください。

 

高温期が続く

女性が朝寝たままの状態で舌の下で測った温度を「基礎体温」といいます。

通常、生理周期は基礎体温が低温期と高温期にわかれています。

・生理開始から2週間程度が低温期

・排卵前後の2週間程度が高温期

妊娠している場合は、基礎体温を上げるプロゲステロンの働きが高まります。もし熱っぽい症状が3週間ほど続く場合は、妊娠確率が高いでしょう。

少量の出血(着床出血)がある

受精卵が子宮内膜に着床する際、内膜を少し傷つけてしまったときに起こる少量の出血を「着床出血」といいます。生理予定日の前後に起こるため生理と間違えやすいですが、着床出血の場合は期間が1~3日と短く、経血量も生理より少ないことが特徴です。経血の色は茶色っぽい、鮮血色など人によってさまざま。ただ、排卵時出血の可能性もあるため、着床出血があっただけで判断することは難しいです。

おりものが変化する

妊娠するとエストロゲンの分泌量が増加し、おりものの量が増えやすくなります。粘度は通常よりも水っぽく、サラサラしている場合が多いです。半透明だった色が乳白色や黄色っぽくなったり、酸っぱいにおいが強く感じやすくなることも。

おりものの変化は個人差が大きいため、妊娠していてもおりものに変化を感じない場合も珍しくありません。また妊娠していない場合でも、排卵後はおりものの変化がみられることがあります。

生理が始まらない

生理が安定している人にとって、最も分かりやすい妊娠の兆候が生理の遅れです。妊娠すると生理が止まるため、予定日から1週間ほど経っても生理が始まらない場合は妊娠しているかもしれません。

しかし、ストレスや生活習慣の乱れなど、少しの変化でいつも通りに生理が来ない場合があります。生理周期が遅れていても気付きにくいため注意が必要です。

月経前症候群(PMS)の対策・予防方法

生理前になると心身の不調が現れるPMSですが、どのように対策すれば良いのでしょうか。
身近にできる対策としては、生活習慣の見直しです。PMSはホルモンバランスの急激な変化が主な原因とされていますが、生活習慣の乱れなども要因の一つとされています。偏った栄養バランスの食事や、カフェインの摂取、また睡眠不足や運動不足、ストレスなども生活習慣を悪化させる恐れがあります。その結果、PMSの症状が出やすくなったり悪化したりする可能性があります。生活習慣を整えることは日々の健康にもつながるため、普段から意識できると良いでしょう。

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妊娠の兆候がある場合に気をつけたい生活習慣

妊娠の兆候がある場合、今まで以上に生活習慣に気をつける必要があります。特に注意すべき内容をチェックしてみましょう。

喫煙

喫煙は胎児に影響を与える可能性があるため、妊娠が考えられる時は控えるようにしましょう。妊娠の兆候が出てすぐに禁煙すれば特に影響はないとされていますが、場合によっては胎児の成長に支障が出る可能性があります。また、自身が喫煙していない場合でも、他人のたばこの煙を吸い込んでしまう「副流煙」に注意しておきましょう。

アルコール

たばこと同じく、アルコールも胎児の成長に影響を与える可能性があります。一般的にアルコール度数の高いお酒ほど、影響の程度は大きいとされています。妊娠が判明した時点で、飲酒はやめるようにしましょう。

カフェイン

カフェインの過剰摂取は、胎児への影響はもちろんですが、不眠・高血圧・つわりの悪化など妊婦にとっても辛い症状を引き起こす可能性があります。なお、妊婦の1日におけるカフェイン摂取量の目安は約200mgまでとされており、これはコーヒーや紅茶でいえば1〜2杯分にあたる量です。カフェインを摂取する場合は適量を把握し、なるべく体への負担をかけないように気をつけましょう。また、なるべくカフェインレスのコーヒーなどを選ぶのもおすすめです。

薬の服用

妊娠に気づかない時期に飲んだ薬は胎児にそこまでの影響を与えないとされていますが、体内への残留性が高い薬の場合わずかに影響がある可能性もあります。治療中の病気や服用中の薬がある方で、妊娠を希望する際には、妊娠前(妊活をはじめるタイミングで)に主治医に必ず相談するようにしましょう。

激しいスポーツ

コンタクトスポーツや転落などの可能性のある危険なスポーツは、心拍数を上げてしまうほか、転倒や接触の危険などもあり、流産につながる可能性があります。体を動かしたい場合は有酸素運動は推奨されているため、軽いウォーキングやエクササイズなどを行いましょう。

不規則な生活

これからお腹の中で胎児を健康的に育てていくために、規則正しい生活はとても重要になってきます。バランスの良い食事・十分な睡眠をとるようにしましょう。

刺激の強い洗剤・殺虫剤

正しい方法で使用していれば大きな問題はありませんが、場合によっては胎児の神経組織に影響を与える可能性があります。また、妊娠中は肌や粘膜が敏感になっているため、母体保護のためにも適切な用法と用量を守ることが重要です。これらの洗剤や殺虫剤は必要でない限り使用しないようにし、もし使用する際はマスクや手袋を着用するようにしましょう。

生理前にありがちな症状を抑えるための過ごし方のコツ

ここでは、生理前に現れる不快な症状を抑え、なるべく快適に過ごすためのコツをお教えします。

生理前はスケジュールを詰め込まない

生理前は心身ともにつらい症状が出やすいです。なるべく予定を入れすぎないようにし、余裕を持って自分自身を労われるような日々を過ごせるように意識しましょう。

適度な運動をする

適度な運動は血行を促進し、気持ちを安定させるホルモンであるセロトニンを放出してくれます。気分が沈んだ時は、ストレッチや散歩など無理のない範囲で行える運動を取り入れ、気分転換できると良いですね。

食事を見直す

カフェインの摂りすぎや、野菜が不足していたり、そもそもきちんとした食事がとれていなかったりすると、ホルモンバランスが乱れやすくなってしまいます。普段からバランスの良い食事をとるように心がけましょう。

アロマテラピー・リラクゼーションなどでリラックスする

アロマなどの香りを嗅ぐと、脳の働きで自律神経やホルモンバランスが整えられ、リラックスすることができます。生理前にはぜひアロマキャンドルやお香を使い、良い香りの中で落ち着ける空間を作ってみましょう。

低用量ピル・漢方薬の服用

PMS(月経前症候群)は妊娠超初期と共通する症状が多いため、どちらの原因によるものか気になりますよね。PMSによる症状が辛く、妊娠を望まない期間は、低用量ピルの服用によって症状の緩和が期待できます。

低用量ピルは、エストロゲンとプロゲステロンが少量ずつ配合されています。服用を続けることで排卵が抑制され、女性ホルモンの増減が少なくなります。その結果、ホルモンバランスの急激な変化によって引き起こされる生理前の不調が緩和されるのです。
ピルについての詳しい説明は下記の記事でもチェックしてみてください。

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低用量ピルは、エストロゲンとプロゲステロンが少量ずつ配合されています。服用を続けることで排卵が抑制され、女性ホルモンの増減が少なくなります。その結果、ホルモンバランスの急激な変化によって引き起こされる生理前の不調が緩和されるのです。
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また、漢方薬には「気・血・水(きけつすい)」という考え方があり、生理は「血」に乱れが生じることで起こると考えられています。
漢方薬ではこれらのバランスにアプローチすることで、生理痛や生理に関連する症状を改善していく効果があるとされています。

低用量ピルと漢方薬いずれも生理に関する不調にアプローチできるため、ご自身にあった方法で対策するようにしてください。
まずは、産婦人科を受診して悩みの症状を医師に相談することからはじめましょう。

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まとめ

妊娠超初期の症状は、生理前と共通する症状が多いため、正確に判断するのは難しいものです。また、妊娠超初期に現れる心身の変化は人によって様々なため、はっきりとした見分けがつきにくいでしょう。症状に気付くために、生理前や生理中のちょっとした心身の変化を把握したり、基礎体温を記録するなど、自分に起こる変化を管理することが大切です。
妊娠超初期による症状ではなくPMS(月経前症候群)である可能性もあります。日常生活に支障が出るほど辛い症状がある場合には、早めに産婦人科を受診しましょう。

監修者

産婦人科専門医、がん治療認定医、mederiドクター
mederiドクター
産婦人科専門医、がん治療認定医 女性のヘルスケアアドバイザー(女性医学会認定)、F U S E certificated personnel(米国内視鏡外科学会認定)、JOHBOC研修終了(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構) 大学病院に入局し高度周産期センター、婦人科腫瘍専門施設で研修・修練後、総合病院で良性疾患の腹腔鏡手術や、不妊治療、女性内分泌・更年期障害など幅広く女性診療を行う。米国への留学を経て、現在はmederiドクターとして、メデリピルのオンライン診療や体調相談を担当している現役産婦人科医。

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