生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
生理不順の改善方法とは?原因と改善方法、放置するリスクを紹介
生理周期がバラバラになったり、予定日になっても生理が来なかったりして、「これって大丈夫?」と不安になったことはありませんか?
生理不順は、ストレスや生活習慣の乱れによる一時的なものから、ホルモンバランスの変化や婦人科系疾患が関係しているものまで、さまざまな原因で起こります。なかには生活習慣の見直しで改善が期待できるケースもありますが、放置すると不妊や病気の発見の遅れにつながることもあるため注意が必要です。
この記事では、生理不順の種類や主な原因、検査方法、改善のためにできるケアについてわかりやすく解説します。生理周期や経血量の変化が気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
生理不順とは?
生理不順とは、生理周期や生理期間、経血量などが正常範囲から外れた状態を指します。正常な生理周期は25〜38日程度とされていますが、周期が極端に短い・長い、生理が数か月来ない、経血量が極端に多い・少ないといった場合は、生理不順に該当する可能性があります。
生理不順には、稀発月経・頻発月経・無月経・過多月経・過少月経などの種類があり、それぞれ原因や改善方法が異なります。まずは自分の状態を把握し、気になる症状が続く場合は婦人科への相談を検討しましょう。
※参考:日本産科婦人科学会「正常な生理(月経)の目安を教えてください!」
生理不順の種類
生理不順といっても種類はさまざまで、原因や対処法も異なります。ここでは、代表的な生理不順の種類について解説します。
稀発月経(きはつげっけい)
稀発月経は、生理周期が通常よりも長く、生理の頻度が少ない状態を指します。
生理周期が39日以上を超えていて、1か月半〜3か月のペースで生理が起こる場合は、稀発月経の可能性があります。
排卵が起こっていない「無排卵」の場合や生理開始から排卵が起こるまでに時間を要する「遅延排卵」が原因の可能性もあります。
前者の「無排卵」に該当する場合、排卵のない出血となり、これは生理ではなく、「無排卵性出血」というものになるため生理が起こっても出血期間が短い、量が少ないなどであれば注意しましょう。
頻発月経
頻発月経は、生理周期が通常よりも短く、生理の頻度が多い状態を指します。
生理周期は24日以内であることが多く、2週に1回(1か月に2回)ほど生理が起こる場合には要注意です。
加えて、1度の生理において出血期間が10日以上の場合は貧血になっている可能性があります。該当する場合には産婦人科や内科で血液検査を受けましょう。
無月経
無月経は、これまで規則正しく生理が起こっていたにも関わらず、3か月以上も生理が起こらない状態を指します。
ホルモン機能に異常があることで排卵が起こらず、生理が無い状態になっていることが原因の場合が多いです。
過多月経/過少月経
過多月経、過少月経は、出血量が通常よりも多かったり少なかったりする状態を指します。
過多月経は、ナプキンを1時間おきに交換が必要であったり、昼でも夜用のナプキンをつけないといけない、大きめのレバーのような血の塊が出るなどの状態をいい、これらは月経量が多いサインでもあります。
過多月経の原因は、子宮筋腫、子宮腺筋症、無排卵周期症などの婦人科系疾患であることが多いとされています。
一方で、過少月経はナプキンにつく血の量が少なく、2日〜3日目でも、おりものシートで問題ない状態をいい、これらは月経量が少ないサインでもあります。
過少月経の原因は、無排卵周期症、甲状腺ホルモンの分泌異常、子宮の異常など婦人科系疾患であることが多いとされています。
生理不順の検査方法
生理不順の原因を調べるために、症状や年齢に応じて以下のような検査が行われます。
- ・血液検査(内分泌検査)
- ・基礎体温測定
- ・超音波(エコー)検査
- ・ホルモン負荷テスト
- ・CT・MRI検査
- ・染色体検査
検査内容は症状や原因として考えられる疾患によって異なります。生理不順が続く場合は、自己判断せず婦人科で相談しましょう。
生理不順の主な原因
前述で紹介したような生理不順には、さまざまな原因の可能性があります。
ストレス
仕事や学校など日常生活において過度なストレスがある方は、ホルモンバランスが乱れてしまい、生理不順になる可能性があります。
ストレスなどの心理的な負担は、ホルモンの分泌を促す指令をする脳の視床下部に影響を及ぼし、ホルモンバランスを乱してしまうのです。
無理なダイエット・過度な運動
女性の体は、一定の体脂肪がないと正常な生理を維持することができません。
しかし、無理なダイエットや過度な運動によって短期間で体脂肪を減らすと、ホルモンバランスが乱れ、生理が起こらなくなってしまいます。
これを「体重減少性無月経」と呼びますが、アスリートの方でこのような状態になることが多いとされています。
生活習慣の乱れ
不規則な生活を送っている場合には、生理不順になる可能性があります。
例えば、睡眠がとれていない状態だと体内時計が狂ってしまい、ホルモンバランスが崩れてしまいます。また、ビタミンや鉄分、タンパク質不足のような栄養不足は、貧血や体調不良を引き起こす原因になります。
卵巣や子宮内膜の疾患
婦人科系疾患を患っている場合には、生理不順になる可能性があります。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や、黄体機能不全、排卵障害などが原因で生理不順となっていることもあるため、生理不順が続く場合には産婦人科を受診しましょう。
また、甲状腺疾患も生理不順の原因となることがあります。
妊娠
生理が来ない理由として、妊娠の可能性が挙げられます。避妊具(コンドームなど)を正しく使用していても避妊効果は100%ではないため、予期せぬ妊娠の可能性はゼロではありません。性交渉の心当たりがあり、生理予定日を一週間ほど過ぎても来ない場合は、市販の妊娠検査薬で確認してみましょう。
甲状腺の病気
バセドウ病や橋本病といった、甲状腺ホルモンの分泌に異常が起こる疾患が生理不順を引き起こしているケースもあります。特に20代〜40代の女性に多く見られ、ホルモンバランスが崩れることで生理が止まるだけでなく、放置すると不妊や流産の原因になることもあります。「いつもより脈が速い」「急に痩せた」「体が異常に暑い」などの体調変化が伴う場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
体の未成熟
初経(初めての生理)から数年間は、女性ホルモンの分泌を調整する視床下部や下垂体、卵巣の働きがまだ十分に成熟していません。そのため、生理周期が不規則になったり、数か月生理が来なかったりすることがあります。思春期の生理不順は珍しいことではなく、多くの場合は成長とともに徐々に周期が安定していきます。
ただし、初経から数年経っても生理不順が続く場合や、生理が3か月以上来ない場合は、婦人科へ相談しましょう。
生理不順の改善方法
日常生活の乱れや一時的なホルモンバランスの崩れが原因である場合、セルフケアで生理不順が改善することもあります。
生活習慣を整える
規則正しい生活を送ることでホルモンバランスが安定し、生理不順の改善につながります。
睡眠:毎日7時間程度の睡眠を確保し、寝具や寝室環境を見直して睡眠の質を高める
食事:栄養バランスのよい食事を心掛け、ビタミンB群や鉄分、カルシウムなどを摂取する
運動:ウォーキングやヨガなどの適度な運動を取り入れる
ストレスを溜めない
ストレスはホルモンバランスを乱し、生理不順の原因になることがあります。十分な休息を取るほか、アロマテラピーや瞑想など、自分に合ったリラックス方法を取り入れてみましょう。
また、スマートフォンやパソコンから離れる時間を作るなど、適度なデジタルデトックスもおすすめです。
低用量ピルでホルモンバランスを整える
セルフケアだけでは改善が難しい場合は、低用量ピルを活用することも選択肢の1つです。
低用量ピルは、女性ホルモンを一定に保つことで生理周期を整え、生理不順の改善が期待できます。ただし、ピルにはさまざまな種類があるため、自分に合ったものを選ぶためにも医師へ相談しましょう。

生理不順を放っておくとどうなる?リスクは?
生理不順の背景には、ホルモンバランスの乱れだけでなく、婦人科系疾患が隠れていることがあります。生理不順を放置すると、無月経や排卵障害による不妊につながる可能性があります。
また、原因となる病気によっては症状が進行し、治療が長引くこともあります。生理周期の乱れや経血量の異常が続く場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
生理不順は放置せず早めに相談しよう
生理不順には、稀発月経や頻発月経、無月経、過多月経・過少月経などさまざまな種類があり、原因もストレスや生活習慣の乱れから婦人科系疾患まで幅広くあります。
原因によって適切な対処法は異なるため、自己判断せず医師に相談することが大切です。生活習慣の見直しで改善が期待できる場合もあれば、低用量ピルなどによるケアが必要な場合もあります。生理周期や経血量にいつもと違う変化を感じたら、一人で悩まず婦人科へ相談してみましょう。
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監修者
2013年杏林大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院で研修。 愛育病院、国立成育医療センターを経て、2018年より六本木レディースクリニックで不妊治療を行う。 現在は六本木レディースクリニック非常勤。
2024年よりメデリピルにてオンライン診療によるピル処方や、mederi magazineの記事監修を担当。
不定期で企業講演を行う。主に卵子凍結や、体外受精、治療に対する会社のサポートについて発信
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