生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
PMDDの治療法はある?効く薬は?原因はストレス?など疑問について解説

生理前になると、気分の浮き沈みが激しい気がする…理由もなくイライラしたり悲しくなったりなどの経験をしたことはありますか?
そのような症状が出ている場合は、PMDD(月経前不快気分障害)かもしれません。
PMDDは女性であれば誰でもなる可能性のある精神疾患です。適切に治療していくことで、症状が軽減できる病気なため、ここではPMDDの治療法や原因について詳しく解説していきます。
PMDDのあれこれ
PMDDは一体どのような病気で、どんな症状が出るのか、なにが原因になるのかなどについて見ていきましょう。
PMDDとは?
PMDD(月経前不快気分障害)は、PMS(月経前症候群)の中でも精神的な不調が強く出る場合に診断される精神疾患です。
一般社団法人 日本女性心身医学会の調査によると、PMDDは生理のある女性の3〜8%にみられるという結果があります。
元の疾患となるPMSは、生理前、3〜10日の間続く身体的・精神的な症状を指し、生理開始とともに症状が改善される傾向にあります。
参照:女子大学生における月経前不快気分障害の有病率と関連要因 2015 年 19 巻 3 号
PMDDの症状
PMDDは、主に以下のような症状があり、日常生活に支障が出ている状態を指します。
・イライラ
・憂うつ
・情緒不安定
・不安
・緊張
そして、PMDDの診断は、米国精神科学会APAの「PMDD診断基準(DSM-Ⅳ-TR)」に基づいて行われます。
【PMDDセルフチェックリスト】
①
・落ち込みや憂うつな気分が強い
・強い不安や緊張感などの感情がある
・情緒不安定(拒絶や批判的に対して敏感になる、予測不能な感情の変化など)
・イライラ、怒りっぽい
②
・集中力の低下
・疲れやすく、活動する気が薄れる
・偏食気味、特定のものばかり食べる
・睡眠の不調(寝すぎたり、寝不足すぎるなど)
・限界だと感じる、自己喪失感がある
生理1週間前頃に、以下にすべて当てはまる方はPMDDの可能性があります。
・上記の①、②の症状のうち5つ以上当てはまる
・①の中で、少なくとも1つは当てはまる
・チェックした項目は、生理開始後3日以内に消失もしくは軽減する
・①、②の症状が出ているときは日常生活が困難になる
PMDDになる原因
PMDDになる原因は、正確には解明されていません。しかし、生理前になると症状が出ることから、黄体ホルモンの減少が関与している可能性があるといわれています。
黄体期に増加した黄体ホルモンが、生理が近づくにつれて減少していくことと連動して、神経伝達物質であるGABAの働きが低下します。
GABAには不安を抑制する効果があるため、GABAの働きが低下することでイライラや不安感などの精神的な症状が出現するとされています。
また、外的要因としてストレスもPMDDを引き起こす原因となります。
人間関係での悩みや、季節の変わり目などの環境要因のストレスは、女性ホルモンを作るための司令塔になる「視床下部」に影響を及ぼし、黄体ホルモンをはじめとしたホルモンの分泌を抑制してしまいます。
そうすることで、黄体ホルモンが減少→GABAの働きに影響→PMDDといった悪循環となります。
産後うつや双極性障害、マタニティブルーなどの精神疾患になったことがある方は、PMDDになりやすいともいわれています。
PMDDの治療法
PMDDは症状の度合いに合わせて治療していくことができます。
抗うつ薬(SSRI)
PMDDの症状が中等度と診断された場合には、抗うつ薬の「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI:Selective Serotonin Reuptake Inhibitor)」を使用した治療が行われます。
SSRIは、PMDDの症状である不安な感情や、緊張感、抑うつ状態を軽減する効果があるとされていて、うつ病などで使用する場合と比べてPMDDの方が早く効果を得られるともいわれています。
また、日本産科婦人科学会でも推奨されている治療法の1つです。
服用方法は医師の指示によって異なり、
毎日服用をするパターン、排卵後から生理が終わるまでの期間限定で服用するパターンなど、状況に応じて変わります。
漢方薬
漢方薬もPMDDに効果が期待できるとされています。
生理前の不調というのは、東洋医学的に瘀血に基づいており、血の流れが滞った状態を指すことから、直接アプローチできる方法として漢方薬があります。
また、副作用も少ないため産婦人科の領域で治療に使用されることが多いものでもあります。
主に以下の漢方薬が、PMDDの治療に使用されることが多いです。
漢方名 | 効果 | 体力 |
加味逍遥散 | 熱を抑える・イライラに有効
便秘やのぼせにも有効 |
中程度(中間証) |
桂枝茯苓丸 | 足の冷えや血行不良に有効
月経困難症の治療にも有効 |
中程度(中間証)以上 |
当帰芍薬散 | 血行不良や冷え性に有効
主に身体的症状に向いている |
体力低下気味(虚証) |
桃核承気湯 | イライラが強めの場合に有効
便秘にも有効 |
体力があって疲れにくい
(実証) |
抑肝散加陳皮半夏 | 神経の興奮、不眠症、ストレス要因のイライラに有効 | 中程度(中間証) |
低用量ピル
低用量ピルは2種類の女性ホルモンを配合している経口避妊薬として開発された薬です。
しかし、避妊効果だけでなく、女性ホルモンを人工的に摂取することで体内のホルモン変動を少なくさせ、PMDDのようなホルモンバランスの乱れによる症状を軽減する効果も期待できます。
特に、第4世代に該当する「ドロスピレノン」という黄体ホルモンが配合されたピルは、月経困難症だけでなくPMDDにも有効とされています(PMDDの場合は保険適用外)。
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対症療法
精神的な症状のほかに、以下のような身体的な症状が出ている場合は鎮痛剤や利尿剤、下剤などで症状に合わせた対症療法が行われます。
・頭痛
・腰痛
・お腹の張り
・乳房の張り
・便秘
・むくみ
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PMDDとオンライン診療サービスは相性がよいとされています。
PMDDは身体的な症状よりも精神的な症状が強く出ている状態のため、通院して医師に相談することが困難に感じるという方も少なくはないでしょう。
そこで、オンライン診療サービスであれば、自宅にいながら医師の診療を受けることができ、治療を続けることができます。
まずは、医師に相談することで精神的な症状も和らぎ、適切な治療をしていくことで心も体もラクになっていきます。
無理なく続けられる治療法を選択してくださいね。
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