「現代の女性だからこその悩み、私たち産婦人科医と一緒に解決しませんか?」産婦人科医 岡田有香先生

インタビュー
更新日:2021.12.15

今回、登場いただくのは、 岡田 有香(おかだ ゆか)先生。

産婦人科医として、様々な分野に関わられたのちに、現在は不妊治療の分野をメインに携わられている岡田先生に、「生理とピル、妊娠・出産とキャリアプランについてなど女性へのメッセージ」を語って頂きました。

インタビュアー:mederi 代表取締役 坂梨 亜里咲

 

岡田有香

日本産科婦人科学会 専門医

da Vinci certified First Assistant (ダビンチ認定資格取得術者)
日本母体救命システム普及協議会J-CIMELSプロバイダー
厚生労働省健康局長 医師緩和ケア研修会修了

女性の一生をサポートしていきたい

ーまずはなぜ、医師の中でも、産婦人科医を選択された理由やエピソードを教えていただきたいです。

私は医学生の時に出産に立会い、その時の夫婦の喜びに満ちた顔を見て産婦人科医になろうと決めました。また、産婦人科では女性の一生に寄り添えるという点もとても魅力的で、女性だからこそ共感できる部分も含めて女性の一生をサポートしていきたいと思うようになりました。

 

ーこれまでの産婦人科医としてのあゆみを教えていただきたいです。

産婦人科医として仕事をしていく中で、腹腔鏡手術やロボット手術に携わったり、周産期の分野にも携わってきました。現在は一番には今後妊娠希望の人達のサポートをしていきたいと思い、不妊治療の分野をメインに行っています。不妊治療に携わる中で、日本人が生理痛をかなり我慢し30歳近くで妊娠希望で婦人科に来られた時にはすでに子宮内膜症を発症していて不妊になってしまっているというような現状を何とか変えられないかと思うようになりました。

 

ー様々な分野に携わられた岡田先生が、心に残っている患者さんとのエピソードを教えてください。

何年も不妊治療ののちに妊娠した方が妊婦健診に行くのをとても喜んでいるところですかね。その後、出産をして産後健診でお子さんを連れてきてくれたことも心に残っています。もちろん、妊娠出産はゴールではなく子育ての始まりです。妊娠を希望する一人でも多くの人にそのスタートに立ってもらえたらと思います。

 

ーmederiへのどのようなところに共感していただき、医師としてご参加いただいたのでしょうか。

女性のライフプラン・キャリアプラン形成において、自分の体について知ること・愛でることはとても重要だと思い、共感をしました。

また、妊娠・出産について考えると、妊娠・出産をキャリア形成においてデメリットと捉える方も多くいらっしゃると思います。私もその一人でした。しかし女性特有のデメリットをうまくマネージメントする事は逆に大きなメリットになると思うようになり、今は全くデメリットとは思いません。

妊活をすぐしようと思っている方ももちろんですが、いつかは妊娠したい・体の不調を変えたいと思っている方全てをサポート出来るmederiで働けることを嬉しく思います。

 

生理痛は我慢しなくていい

ーたくさんの女性をサポートされてきた岡田先生が、産婦人科医としてピルをどのように捉えているのか教えていただきたいです。

妊活とピルは一見かけ離れて見えるかもしれません。

しかし、とても密接に関わっています。生理痛がある人は子宮内膜症になる可能性が高いことをご存知でしょうか?

生理痛のある人の約70%が子宮内膜症になると言われています。子宮内膜症は発症すると約50%が不妊症になる病気で、もうすでに画像(エコーの検査)でわかるようになっている時点ではそこから治療しようとしても完全には治らない事が多いです。目に見えた時点ですでに不妊症の原因になっているのです!その予防法がピルの内服です。

 

ーピルは病気の予防法になるのにも関わらず、まだまだ日本では服用率が低いですよね。

そうですね。生理痛は我慢するものではなく、不妊の予防をするためにもピルを内服しましょう。出産は無痛にするのに、生理痛を我慢するのはもうやめませんか?月経前症候群や肌荒れなど、日々の生活に支障が出る事を解決する手段としてぜひ活用して頂きたいです。

 

ー先生ご自身もピルを服用されているのでしょうか。

私は職業柄ピルに関しても知識があり、20代半ばから徐々に生理痛が重く・出血が多くなってきた事に気が付きました。自分も子宮内膜症になるのではと思い、焦ってピルを飲み始めました。

 

ー実際に服用してみて感じたことはありましたか。

最初の3ヶ月は不正出血があったりしましたが、その後改善し生理の出血もかなり軽くなって快適と感じました。ピルは血栓症などの副作用も言われていますが、ピルを内服していない人に比べて1.5倍〜2倍程度で1万人に3-9人と言われています。その点を怖いと思う方もいると思いますが、出産後の1/5〜1/20程度です。あとは太るのでは?や浮腫みが一生続くのでは?などと言った間違った知識を訂正していければと思います。

 

気軽に産婦人科医に相談ください

ーオンライン診療を行ってこられた中で、新たな気づきやメリットに感じている点を教えてください。

オンライン診療では患者さんの思っている事や温度感が中々伝わって来ないのではと思いましたが、しっかりと質問してくださる方も多く嬉しいです。また、実際に産婦人科クリニックに行きづらいという声も多く頂きました。通常のクリニックでの予約はかなり勇気がいる事なのだなと実感しましたし、本当に気軽に受診出来る場所がある事が重要だと思いました。

 

ーピルを処方する際、気をつけていることや意識していることがあれば教えてください。

ピルの処方では特に飲み始めの3ヶ月の間にご自身のホルモンバランスと薬のバランスの具合で嘔気・頭痛・不正出血などが起こる可能性があります。一時的なホルモンバランスの乱れで起きている副作用の場合、本来は内服継続していただきたい場面でも自己判断で中断されてしまう場合があると思います。その時は、まずはすぐに医師にご相談いただくように説明しています。そういった際にやめた方が良い症状なのか、継続した方が改善する可能性が高いのかなどを判断させて頂き、今後の内服薬について検討させて頂ければと思っています。

 

ー現代女性の多くが悩む、「キャリアプランと妊娠・出産」の関係についてはどのようにお考えでしょうか。

キャリアプランを考えるにあたり妊娠出産について優先するべきなのか…どうしよう…。そういった悩みのサポートとして卵巣の卵子の在庫数の指標であるAMHという血液検査ができたり、女性ホルモンの値を測ったりしてその相談をする事ができます。

私も以前「あなたの上司があなたの今のタイミングでの妊娠・出産をよく思ってなかったとする。でも、その上司がいいと言ったタイミングで妊娠できる保証は誰もしてくれないよ。」と言われたことがあります。

キャリアも妊娠・出産もあきらめたくはない。現代の女性だからこその悩み、私たち産婦人科医と一緒に解決しませんか?

 

ー20-30代の女性へメッセージをお願いいたします。

生理痛は我慢すればいい、痛み止め飲んでおけばいい。そう思っているあなた、それが不妊に繋がる可能性があるとかもしれません。将来妊娠したいタイミングで妊娠出来るようそれまでに出来る事をやってみませんか?

生理中だから、生理前だから、と月経困難や月経前症候群に悩まされて日々の生活を送るのはぜひ今月で卒業しましょう。気軽に私たちにご相談下さい。

 

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