生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
生理前に精神不安定になるのは病気…?メンタル不調の原因と対処について解説
「生理前は精神が不安定かも…」と、生理前になると些細な事でもイライラしたり、急に悲しくなってしまったりと、自分でもコントロールできないほど感情の波が激しくなることはありませんか?今までこのような気持ちになったことがある方も多いのではないでしょうか。この記事では、生理前のメンタル不調の原因とその対処法について解説していきます。
もくじ
生理前に精神不安定になる理由
生理前に精神が不安定になるのには、PMS(月経前症候群)の一症状とされています。また、その中でも特に精神的症状が酷い場合は、PMDD(月経前不快気分障害)である可能性も考えられます。
ここからは、生理前に精神不安定になる要因について説明後、特に精神的な症状が強く出るPMDDについて詳しく説明していきます。
PMS(月経前症候群)とは
PMSとは、生理前の3〜10日間にかけて精神的・身体的症状が現れることをいい、通常それらの症状は生理開始とともに軽減するか消失します。主な症状としては、精神的症状ではイライラ・眠気・憂鬱な気分、身体的症状では頭痛・むくみ・ほてり・乳房の張りなどが挙げられます。
PMDD(月経前不快気分障害)とは
PMDDとは、生理前の不調において、特に精神的症状が強く出ている状態のことをいいます。主に抑うつ・不安・情緒不安定・イライラの4症状が見られ、そこから過食や睡眠障害につながるなど、日常生活や対人関係にも影響を与えることがあります。
PMDD(月経前不快気分障害)の診断と治療方法
診断方法
PMDDは、医学的に診断することが可能です。診断では、アメリカの精神医学会によって作られた診断基準が使用されています。生理前に症状が強く現れる傾向があれば、婦人科・心療内科・精神科のいずれかを受診するようにしてください。
ここからは、PMDDと診断された場合の治療法についてご紹介していきます。
PMDD(月経前不快気分障害)の治療方法
①薬を使わない治療
手軽にできる治療法としては、適度な運動やマッサージのほか、アロマ・よもぎ蒸しなどのリラクゼーションがおすすめです。移動時に1駅分だけ歩いてみたり、部屋に好きな香りのアロマを焚いてみたりと、無理のない範囲でトライしてみましょう。
②精神安定剤・抗うつ薬
メンタル不調の症状が軽度の場合は精神安定剤など、中等度以上の場合は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)という抗うつ薬などを服用することで、症状が軽減する可能性があります。症状によっては心療内科や精神科での治療が必要な場合もあるので、一度病院に行き医師に相談してみましょう。
③低用量ピル
低用量ピルを服用するというのも有効な治療法です。生理前に精神が不安定になる原因の一つとして「ホルモンバランスの崩れ」があります。低用量ピルは排卵を抑え、体内のホルモンバランスを安定させる効果があるため、低用量ピルの継続的な服用によって症状の改善が期待できます。
④漢方薬
漢方薬は、特にPMDDの治療に効果が期待できるといわれています。ほかのお薬に比べ副作用が少ないため、産婦人科でもよく使用されています。PMSやPMDDの治療で使用する漢方薬としては、特に下の5つが代表的です。
・加味逍遥散(かみしょうようさん)
効能:不安障害・自律神経失調症・肝臓不調など
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
効能:倦怠感・貧血・むくみなど
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
効能:下半身の冷え・にきび・肩こりなど
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
効能:不安障害・不眠症・ストレス性障害など
・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
効能:高血圧・頭痛・便秘など
今すぐできる!PMDD(月経前不快気分障害)を悪化させないためのポイント
生理前のつらい症状は、なるべく早く解消したいもの。ここでは、PMDDの症状を悪化させないためのポイントをいくつか見ていきましょう。
適度な運動
PMDDの薬物療法で用いられるSSRIという抗うつ薬には、幸せホルモンである「セロトニン」の働きを増強する作用があります。このセロトニンは、ウォーキングやストレッチなどの運動によっても生み出すことができます。1日15〜30分ほど、心地よく続けられる程度の運動を日常生活に取り入れてみましょう。
禁煙をする
喫煙者のPMDD発症率は、非喫煙者の実に4倍もあるとされています。タバコの煙に含まれるニコチンは血流悪化とホルモンバランスの崩れを招くため、できるだけ喫煙は控えるようにしましょう。最近では禁煙飴など様々な禁煙グッズも登場しているため、それらのグッズを試してみるのも良いでしょう。
カフェインの摂取を控える
カフェインの摂取は神経の興奮と血管の収縮を引き起こし、PMDDの症状悪化につながる可能性があります。コーヒーやエナジードリンクなどのカフェインが多く含まれている飲み物は、生理前は控えるようにしましょう。代わりに白湯やホットココア、生姜湯などを飲むことで、体が温まり血流改善が期待できます。
質の良い睡眠をとる
PMDDの症状が続くときには、一度睡眠の質を見直してみましょう。睡眠不足になるとホルモンバランスが崩れ、結果としてPMDDの症状悪化がもたらされます。スマホやパソコンなどのデジタル機器を寝る前に使わない、寝室の明るさや温度を適切なものにするなどの工夫をすることによって、質の良い睡眠をたっぷりとれるように心がけましょう。
バランスの良い食事とトリプトファンの摂取
生理前には、脳内の幸せホルモンである「セロトニン」が減少し、それによって精神的に不安定になるといわれています。大豆・肉・魚・卵・乳製品などには、セロトニンの生成材料である「トリプトファン」という成分が豊富に入っているため、これらの食品を普段から意識的に食べるようにするのがおすすめです。1日3食、一汁三菜を意識したバランスの良い食事をとって、様々な栄養素を摂取できると良いでしょう。
生理前に精神が不安定になるのは、うつ病?
生理前に精神の不安定な状態が続いていると、「もしかして自分はうつ病なのでは?」と心配になる方もいるのではないでしょうか。結論として、生理前の精神不安定はこれまでお話ししてきたPMSやPMDDの一症状である可能性が高いため、必ずしもうつ病であるとは言えません。しかし症状の程度は人それぞれであり、うつ病と同じくらい病院での専門的な治療が必要となる場合もあります。そのためまずは産婦人科でホルモン治療を試してみて、それでもなお精神的症状が強く出ているようであれば、心療内科や精神科で相談してみましょう。
また、手軽な方法で症状改善を目指すのであれば、低用量ピルを用いた治療がおすすめです。
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まとめ
この記事では、生理前に見られる精神不安定の原因とその対処法についてご紹介しました。PMSやPMDDにおける精神不安定の症状改善には、日頃からの適度な運動や質の良い睡眠、適切な薬やピルの服用が有効である可能性があります。また、つらい症状が続いて今の自分に合った治療法がわからない場合は、一度病院で相談することも大切です。我慢せずに医療機関を頼りつつ、自分を労わりながら過ごしていきましょう。
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