生理は女性にとって健康状態のバロメーターでもあります。
生理の基礎知識や、生理中でも快適に過ごすためのセルフケアをご紹介。
「生理/PMSで悩む選手が活躍するロールモデルへ。サッカーと仕事を両立するプレイングワーカーの挑戦」FCふじざくら山梨 鈴木和遥さん
mederiスポーツアンバサダーは、スポーツに取り組む女性アスリートが抱える生理/PMSをはじめとした女性の健康課題を年間サポートすることを目的に、一般公募で決定した6チームが参画しています。今回は、FCふじざくら山梨の鈴木 和遥さんへ「競技に取り組む想い」「スポーツと生理/PMSの課題」「メデリピルの体験談」についてお話を伺いました。
■選手プロフィール
鈴木 和遥(Nodoka Suzuki)
■選手としての特徴
ゴリゴリ強行突破なドリブルを持ち味に相手のゴールに攻め入るスタイル
■個人成績
・インカレベスト16
・2023プレナスなでしこリーグ2部 4得点
FCふじざくら山梨
FCふじざくら山梨は、2019年に山梨県の県花である、ふじざくらをクラブ名として命名し、発足致しました。「競技でも一流、社会でも一流」の世界に通用するプレイングワーカーを育成し、スパイクを脱いだ後に、一人ひとりがオーナーシップを持ち自分らしい人生を歩む選手を輩出することをクラブ理念に活動しています。われわれのフットボールフィロソフィーである「感動が駆け抜けるフットボール」を全員で体現し続け、関わるすべての人の心が動く感動を創出致します。
【1】競技やチームで取り組む活動について
現在のチーム活動について教えてください。
チームは選手19名、現場スタッフ5名(フロント含めると8名)、アカデミーのコーチ1名になります。選手は20代前半〜30代前半が所属しており、全員社会人として働きながらサッカーを続けています。トレーニングは毎週火曜〜日曜日まで週6回、平日は17時〜19時までフジビレッジで行っており、トレーニング後は個々でトレーニングをしたり、ケアをしながらご飯を食べ、21時前には終了します。土日は練習試合で県外への遠征が多く、移動範囲は北海道から宮崎まで広範囲。初めの方は長距離移動に慣れるのが難しかったのですが、現在は慣れてきました。
チームとして大切にしていることはありますか?
「プレイングワーカー」というコンセプトのもと、「競技でも一流、社会でも一流」を目指しています。ピッチ以外では、普段の仕事とは別でそれぞれ興味のある活動を行なっています。私は野菜が好きなので「農業部」として山梨特産の果物や野菜を育てています。ホーム戦で販売したり、その野菜を使って加工食品を作ってコラボレーションしたり、スーパーで販売することも。サッカーだけでなく地域のPRに繋がるような活動も行い、地域に還元しています。競技やさまざまな活動で結果を残すことによって、女子アスリートの価値を作っていくことを大切にしています。農業部の他には、サッカー教室、イベント企画部、コーヒー部まであります。
部活動はどのようにして誕生したのですか?
(広報・森様)農業部は、元々コロナ禍で仕入れ先がなくなった農家が多く、チームが何かお手伝いできないかという背景もあって始まりました。現在は、野菜を通して地域の魅力を伝えるという目的もあり活動しています。
お仕事・サッカー・部活動と、気持ちの切り替え方法はありますか?
お仕事とサッカーは毎日しているルーティーンで気持ちの変化は特にありませんが、地域の方と関わる活動はそれほど頻度も多くないので、リフレッシュするような楽しい気持ちで接しています。
(広報・森様)鈴木選手は、サッカーの時は「戦闘モード」ですね。プライベートの柔らかい雰囲気とはまた違います。
鈴木選手がサッカーをはじめたきっかけを教えてください!
サッカーは小学校高学年から始めました。体を動かすことが好きだったのですが、通っている小学校ではスポーツをやっている子が少なく、選択肢もバスケかサッカーしかなかったので、親の勧めもあり「サッカー」を選びました。
大学卒業後もサッカーを続けていますが、学生時代からの変化はありましたか?
大学1年〜3年生までは攻撃のポジションをしていましたが、FCふじざくら山梨への入団に向けて4年生からディフェンダーに変更しました。FCふじざくら山梨入団後、2年ほどディフェンスをしていましたが、現在は再びオフェンスに変わりました。昨年はミッドフィルダー(MF)、現在はフォワード(FW)が多いです。FCふじざくら山梨に進んだきっかけは、「プレイングワーカー」という言葉が面白いと思ったからです。他のチームで続けるという選択肢もありましたが、サッカーだけを続ける怖さもあったので、引退後も考えるとこの「プレイングワーカー」というコンセプトで両立した方が今後のためになると思いました。また宮城から山梨にきた自分の姿を見て、大学の後輩たちに新しい選択肢を示して、選択肢の幅を広げられたらという想いもあり決めました。
ご自身の選手としての一番のセールスポイントを教えてください!
ゴリゴリで攻めていくことが自分のコンセプトです。相手がいてもドリブルで突破したり、シュートで持っていくのが強みです。
(広報・森様)プレー以外の面ですと、お洒落なところも特徴だと思います。私服もですし、髪色にピンクが入っていたりします。
競技を通して周りの方や観客にどのような姿を見せたいですか?
チームとしては、「感動が駆け抜けるフットボール」という目標を掲げています。自分自身も他のスポーツを見たときに、感動で奮い立たされることがあります。自分自身もちょっとしたプレーを通して、見ているファンの方・サポーターの皆さんに、生きがいや感動、勇気を与えたいと思います。
競技における今後の目標を教えてください!
「WEリーグへの参入」が目標です。そのために、先ずなでしこリーグ1部に昇格し、リーグトップレベルで戦える選手になりたいです。来シーズンは1部昇格に向けてレベルアップしていきたいと思います。
【2】スポーツと生理/PMSの課題について
競技中、生理/PMSで特に不安なこと・困った経験はありますか?
私は生理痛が重い方で、大事な公式戦の日に被ったことはまだないのですが、学生の時に登校中に体調が悪くなったり、社会人になって仕事中に救急車を呼んでもらったことはあります。練習前に生理痛で動けなくなり、チームに連絡できないこともありました。周りの方にピルを勧められたこともありましたが、試せておらず。今回mederiスポーツアンバサダーをきっかけに初めてピルを服用しはじめました。
これまで、練習と生理が重なってしまった時にはどうしていましたか?
私は生理不順は全くなかったのですが、生理痛が重いことが課題でした。早めに痛み止めを服用するようにしていますが、たまに痛み止めの服用より先に、生理痛がきてしまった時に、しんどいことがあります。
生理時の体調に関して相談する相手はいますか?
FCふじざくら山梨はトレーナーが女性なので、生理時の体調についてはトレーナーに相談しています。トレーナーは少し年上の方で話しやすく、生理について悩みのある選手に「今月どうだった?」「病院に行った?」と声をかけてくれます。また、クラブハウスで選手同士でも会話したりと、生理の課題についてはオープンに話せる環境です。大学生の時は、トレーナーが男性で言いづらいこともありました。生理やPMSの症状が重い選手もいて、生理痛で練習を休んだ結果、試合に出れない姿も見てきました。私は試合に出たい気持ちが強かったため、当時はお腹が痛くても休まず練習に出ていました。
チームメンバーともよく話しますか?
後輩たちとは練習前後にクラブハウスでコミュニケーションをとります。年代では、私は真ん中あたりなのですが、年上の選手も優しく、上下関係もあまりなく風通しが良い環境ですね。トレーナーの方もケアをしながらコミュニケーションをとっています。
身体の変化、心の変化と付き合う上で心がけていることはありますか?
身体面では、関節がゆるく感じて普段より体に力が入りづらいので、関節に刺激を入れるトレーニングを取り入れています。また、生理時の怪我が多いと感じており、いつも通りで当たったつもりでも怪我してしまうこともあるので、プレー中に他の選手と接触しないように気をつけるようにしています。精神面では、体が重く感じて些細なことにイライラしてしまいますが、「しょうがない」と割り切ってあまり深く考えないように意識しています。
【3】メデリピルのサービスについて
オンライン婦人科診療を受けてみていかがですか?
オンライン診療はmederiで初めて受けました。受ける前のイメージは、怖さと恥ずかしさがありましたが、オンラインだとフラットな気持ちで対面よりも話しやすかったです。また、思ったよりも時間がかからない点、大切なことを短時間に凝縮してくれる点などが良かったです。病院に行く時間もないのでとても助かりました。メデリピルのLINE登録などもトレーナーの方が教えてくれて、わかりやすく戸惑うこともなく良かったです。オンライン診療を受診後、ピルがすぐに届きました。
ピルに関してはこれまではどのようなイメージでしたか?
私は生理中に気持ち悪くなりやすいタイプなので、既にピルを服用している選手にどのような感じか聞いてみたことがあります。体に合わなかった時の副作用が不安でしたが、ピルを服用していない現在も生理時の不調や気持ち悪さはあるので、”まずは試してみよう”と思い、服用することを決めました。
最後にmederiスポーツアンバザーの活動を通して伝えていきたいことを教えてください!
私自身、これまで重い生理痛で悩んできましたので、mederiスポーツアンバザーをきっかけに、生理やPMSで悩んでいる他の選手たちが、不安なくピルを服用できるようなロールモデルになりたいと思っています。今回の機会を通して、私自身も体調が改善していくことを期待しています。
mederiでは、女性の生理/PMSに関する悩みを多くの方に知っていただくとともに、環境に左右されずに安心してスポーツに取り組むことのできる機会の提供を目指しています。今後も、スポーツに打ち込む女性アスリートたちの健康をサポートし、ますますの活躍を応援してまいります。
mederiスポーツアンバサダーについて> https://mederi.jp/sportsambassador/
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