ピルを飲んでも情緒不安定が治らない…原因と対処法を解説

ピル
更新日:2024.05.17

 

 

「ピルを飲んでも情緒不安定が治らない」そんな経験をされた方もいるでしょう。

この記事ではなぜピルが効かなかったのか、その原因や不調の種類、適切な対処法について解説します。さらにピルを飲むことで得られる効果についても紹介します。

ピルが効かない情緒不安定の原因とは?

ピルを飲んでも、情緒不安定な状態が治まらない場合があります。その原因として考えられるのがホルモンの影響です。

ピルはホルモンバランスを調整するため、ホルモンによる情緒変動の緩和が期待されます。

しかしそれには個人差があり、すべての人に同じように効果が現れるわけではありません。月経周期や体内のホルモン変動による情緒不安定が、ピルを飲んでも継続する可能性があります。

またストレス、トラウマ、うつ病、不安障害など、精神的な問題も情緒不安定の原因となる可能性があります。

これらの要因による情緒不安定は、ピルの服用による影響を受けないことがあります。

そのような場合も、飲み始めから最低3か月は様子を見るようにしましょう。個人差はありますが、ピルは服用開始から効果が出るまで2~3か月かかるといわれています。

3か月ほど経過しても症状の改善が見られない場合には、ピルを処方してもらった産婦人科、心理療法士や精神科医などの専門家に相談しましょう。個々の症状に合わせた適切なアドバイスや治療法を提案してくれます。

ストレスに起因する場合、瞑想、ヨガ、深呼吸などのリラクゼーションを取り入れること、健康的な食事、十分な睡眠、運動などの健康的なライフスタイルを維持することが情緒の安定に寄与します。

ピルが効く可能性がある情緒不安定原因は?

ピルを飲んだら効果が期待できる情緒不安定の原因・不調の種類にはどういったものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

そもそも、ピルが情緒不安定に効くメカニズムとは?

ピルが情緒不安定の症状を緩和する理由は、ホルモンの影響です。ピルにはエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが含まれており、これらのホルモンバランス調整が情緒の安定に影響を与えると考えられています。

特に月経周期の変化に伴うPMSやPMDDなど、ホルモンの変動によって起こる情緒の波はピルのホルモン調整作用によって軽減される可能性があります。

ピルはホルモンバランスを一定に保ち、月経周期の変化を緩和するため、これによって情緒不安定の症状が改善されることがあるとされています。ただし個人差があるため、すべての人に同じ効果が得られるわけではありません

PMS(月経前症候群)

PMSは月経前症候群とも呼ばれ、月経周期に伴って身体的・精神的に不調になることを指します。

具体的には乳房の張り、頭痛、腹痛、腰痛などの身体的な不快感や、イライラ、怒り、抑うつ感、不安といった精神的な変化が一般的です。

PMSの正確な原因は解明されていませんが、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の急激な変動が関与していると考えられています。

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PMDD(月経前不快気分障害)

PMSの中でも精神的不調が強いときは「PMDD(月経前不快気分障害)」と診断される場合があります。

PMSに比べて、より精神的な症状が大きいとされています。症状としては、抑うつ状態のような気分の低下、感情がコントロールできなくなるほどの怒りを感じる、イライラ、不安といった感情的変化がより激しく見られます。身体的にも乳房の張り、頭痛、腹痛、吐き気といった症状が見られます。

PMS同様に原因は解明されていませんが、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の急激な変動や、セロトニンという神経伝達物質の変動が悪影響を及ぼしていると考えられています。

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排卵日前後の情緒不安定

生理までにはまだ時間があるのに、ちょっとしたことでイライラしたり、原因不明な体調不良に悩まされたりした経験のある方も多いでしょう。

そこには排卵によるホルモンバランスの変動が関係している可能性があります。

一般的に、生理開始日から約2週間後に排卵が起こります。排卵日にはエストロゲンが急激に上昇し、その後プロゲステロンも増加するため、これらのホルモンの変動が脳内の神経伝達物質やセロトニンに影響を与えると考えられています。

セロトニンは気分や情緒の調節に関与するため、そのバランスの変化がイライラや不安の感情を引き起こす可能性があります。

ホルモン関連のうつ病や不安症状

ホルモンの変動は、うつ病や不安症状などにも影響を与えることがあります。

特に女性の場合、月経周期や妊娠、出産、更年期などの段階でホルモンバランスが変動し、これが精神的な安定に影響を及ぼす可能性があります。

エストロゲンとプロゲステロンの変動がセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質に影響を与え、気分、エネルギー、やる気の低下、集中力の減少、不安感などを引き起こすことがあります。

ピルを飲んでもPMSやPMDDが改善されないときは?

情緒不安定になると、そばにいる人の何気ない行動にイライラして当たったり、人間関係に影響を与えたりする可能性もあります。

そうならないためには、都度適切な対処をする必要があります。ここでは、ピルを飲んで情緒不安定になってしまった場合の対処法について解説します。

専門医に相談する

ピルの服用中にPMSやPMDDの症状があってつらい場合は、専門医に相談しましょう。

婦人科医や精神科医は、症状の評価や適切な対処法を提案してくれます。症状の記録や経過を共有し、ピルの適切性や変更の必要性を判断してもらうことで、より適切なケアが受けられます。

専門医の指導の下、個々の状態に合わせたアプローチで、健康な心の状態を取り戻しましょう。

ピルの変更

ピルを服用してPMSやPMDDの症状を感じた場合には、医師と相談のうえ、別のピルへ変更することも可能です。

異なる種類やホルモンの含有量の調整によって、症状の軽減が見込まれることもあります。

医師は症状や健康状態を評価し、最適なピルを提案してくれます。自分に合ったピルが見つかれば、ホルモンバランスが安定し、PMSやPMDDが改善される可能性があります。

辛さを我慢せずに自身の状態を正直に伝え、専門家のアドバイスに従うことで、より適切な治療法が見つかるでしょう。

ライフスタイルの見直し

ライフスタイルを見直すことも有効的なアプローチになります。

健康的な食事、十分な睡眠、適切な運動を取り入れることで、身体と心のバランスが整い、症状が和らぐ可能性があります。ストレスや疲労はPMSやPMDDの症状を悪化させる要因ですが、リラクゼーション法を取り入れることでストレスを軽減できます。

またカフェインやアルコールの摂取を控えることも、PMSやPMDDの症状を緩和する手段です。ライフスタイルの見直しは自己ケアの重要な一環であり、症状の改善に貢献することが期待されます。

症状を記録しておく

ピルを飲んでもPMSやPMDDの症状を感じた場合、症状を記録しておくことをおすすめします。

日々の気分の変化や体調、特にピルの摂取による影響を詳細にメモすることで、パターンや傾向が明らかになります。

この記録は専門家との相談時にも役立ち、適切な対策を見つける手助けとなります。また記録を通じて自身の体に対する理解が深まり、症状が改善されるプロセスを追うことができます。

気分や体調の変化を意識的に追跡し、客観的なデータを持つことで、対処法の選択やピルの調整がより効果的に行えるでしょう。

辛いときは我慢せず適切な処置を

ここまで、ピルを飲んでもPMSやPMDDの症状が治らない原因、種類、対処法などについて見てきました。ピル服用に起因する不調はホルモンバランスの乱れによるものですから、3か月程度様子を見るか、ピルの種類を変更することで安定してくるでしょう。

それでも改善が見られない場合には、ストレスに起因する可能性が高いですから、専門医に相談し適切な処置を受けるようにしてください。

ピルを飲んで感じる情緒不安定は、毎月起こる可能性がある不調です。辛いときは我慢せずに専門家と連携し、最適な方法を探りながら、情緒の安定と健康な生活を実現していきましょう。

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監修者

産婦人科専門医・がん治療認定医
郡 詩織
産婦人科専門医・がん治療認定医を取得。大学病院に入局したのちに、総合病院で勤務。 現在はmederiドクターとして、日々のオンライン診療や監修、セミナーやイベントに登壇。

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